大間の鮪に始まり、大間の鮪で終わった平成25年11月
なんだかんだで、
今日で、平成25年の11月もおしまいです。そんな昨日、【佳肴 季凛】に入荷した鮪は、
大間産の生の本鮪で、いつものように、東京・築地から入荷しました。その前も、
“大間の鮪”で、そのまた前も、
同じ“大間の鮪”でしたが、この時は、延縄のものでなく、釣りもので、その前も、
大間産の生の本鮪で、さらにさらに、
“大間の鮪”で、11月の一番最初に入荷したのも、
これまた、“大間の鮪”でした。というわけで、今月、当店でお出しした鮪は、全て、“大間の鮪”でした。つまるところ、大間に始まり、大間に終わったのです。
ところで、“大間の鮪”は、一年365日獲れるわけではなく、夏から年が明けるくらいまでです。ただ、当店でお出ししているものは、かなりのレベルのもので、その証拠に、単品でのお値段は、お出ししている自分でも嫌になるくらいで、
中トロ、赤身どちらも、7切れで、このようなお値段です。ただ、このお値段は、何もぼったくっているわけでもなく、原価に対して、ごく普通の設定なのです。それについては、こちらをお読み下さい。
また、良い鮪の代名詞が、“大間の鮪”のようになっていますが、自分にとっての一番は、春先に入荷するギリシャ産の本鮪です。また、この記事以外のギリシャ産の本鮪の記事は、こちらをお読み下さい。
“大間の鮪”だから、美味しいわけではなくて、“大間の鮪”でもはずれはありますし、悪く言えば、名前だけで、値段が上がっていることも事実ですし、このことは、鮪に限ったことではありません。産地をはじめとするブランドも結構なことですが、それが本当に良いものか、どうかが、大事なことであり、それを自分自身で、判断することが、肝心だと思います。
また、ブランド食材でなくても、自分が美味しいと思って、食べることの方が、ブランドに左右された挙句に、誤表示や偽装されたものを有難がることよりも、ずっと健全な食べ方のはずで、知らぬが仏とは、よく言ったものです。
★★★ 大晦日お持ち帰り料理『言祝ぎ』 ★★★
当店では、大晦日のお引き渡しで、揚物、焼物を盛り込んだ特別料理『言祝ぎ』のご予約を承っております。
こちらのお料理は、おひとつ5,800円で、5人前程度となっております。数に限りがございますので、お早目のご注文、お待ちしております。
冷凍鮪が、セリ場に並ぶまで
今日、東京・築地から【佳肴 季凛】に入荷した鮪は、
青森県・大間産の生の本鮪(天然)で、ご覧のように、釣りで獲れたものです。本鮪に限らず、まぐろ類は釣り漁法の一種である延縄でも、水揚げされ、巻網などの網漁法のように、一網打尽で獲り尽くすことはないので、水産資源に優しい漁法とも言えます。
ちなみに、この時季、水揚げされる天然のとらふぐも、延縄によるもので、
今日は、“大間の鮪”が入荷する前に、三重県産の5本の天然のとらふぐが、入荷し、全て卸し終わっていました。
こんな感じで、書き始めたものの、これまでのお話しは、前置きで、本題はここからです。冒頭の写真にもあるように、当店でお出ししている鮪は、“大間の鮪”をはじめ、生の天然ものであるだけでなく、東京・築地から入荷するので、自分が通う沼津の魚市場の鮪のセリ場は、
全く縁のない場所で、立ち寄っても、それこそ社会科見学状態なのです。また、自分が魚市場に着く時には、既にこのような状態で、冷凍の鮪が、並んでいます。これらの鮪は、本鮪、目鉢(めばち)鮪、インド鮪と呼ばれる南鮪などです。
ただ、無縁の場所とは言え、10月に2回ほど行った焼津の魚市場で、自分が初めて見た様子は、魚市場だけに、目から鱗でした。ちなみに、最初の様子が、こちらでした。また、2回目の様子が、こちらでした。
焼津の魚市場の構内を歩いていると、保冷車から、
フォークリフトに、冷凍の鮪が積み込まれ、
移動すると、
一気に、冷凍の鮪が、卸されました。こんな光景を見ると、鮪という食材というより、単なる物体としか、思わざるを得ません。
鮪を並べ始めました。お気付きかもしれませんが、半袖の長袖の人がいるのは、写真を撮った日が違うからです。その辺は、ご理解下さい。
並べ終えると、2人掛りで、鮪を持ち上げ、秤に乗せていきます。
秤に乗せていきます。量り終えると、
エラの部分に、
目方が書かれた札を挟んでいきます。その次に、電動の鋸(のこぎり)を持った人が現れ、
尾の付け根に、切り込みを入れると、
別の人が、
鋸で、完全に切り落としました。これで、あとはセリが始まるのを待つだけとなりました。
先程お話ししたように、一連の作業を見たのは、初めてのことでした。自分が使わない食材だからといって、知らないというわけにはいきませんし、より多くの食材について知ることが出来れば、普段使っているものにも、より多くのことが知ることが出来ます。
気付かないこと、知らないことは、まだまだ沢山ありますし、色んな面で、勉強する余地は、大いにありです。料理に限ったことではありませんが、やはり道は険しです。
初めて入荷した塩釜産の生の天然の本鮪
昨日、【佳肴 季凛】に、東京・築地から入荷した鮪は、
宮城県・塩釜産の生の天然の本鮪でした。自分にとってに塩釜産の鮪というと、
例年、この時季入荷する生の目鉢鮪(天然)で、先月の終わりに、仕入れたものです。例年とは、お話ししたものの、去年は、イマイチのものが多く、一度も仕入れることはなかったので、2年ぶりに仕入れたことになります。
これまで、国産のものだけでなく、外国産も含め、かなり沢山の産地の本鮪を仕入れたことがあるのですが、本鮪に限らず、日本有数の漁港の一つでもある塩釜産のものは、初めてです。
自分が覚えている限り、国産の本鮪の産地は、北海道の松前、戸井、青森の三厩(みんまや)、竜飛、大間、富山、壱岐、対馬、沖縄、鹿児島、宮崎・川南、高知・甲宮(かんのみや)、那智勝浦、下田・須崎、銚子などで、どれも天然ですが、心を鬼にして、2回ほど、京都・伊根産の養殖ものを使ったことがあります。
一方、外国産の本鮪は、ニューヨーク、ボストン、カナダ、フロリダ、ノースカロライナ、スペイン、マルタ、ギリシャ、ニュージーランド、オーストラリアですが、番外として、南アフリカ・ケープタウン産の南鮪(通称 インド鮪)も、仕入れたこともあり、南鮪に限っては、オーストラリア、ニュージーランドは、定番の産地でもあります。
昨今では、鮪というと、“大間の鮪”が、代名詞のようになっていますが、回遊魚である以上、季節つまり回遊ルートによって旬があります。スーパーや町の魚屋さんだけでなく、当店のような日本料理店をはじめ、多くの飲食店でも、目にする鮪ですが、同じ種類のものでも、値段も大きな違いがあります。
いずれにせよ、昨日の塩釜産の本鮪の入荷で、新たに“鮪のコレクション”が、一つ増えました。
スーパーなど売られている冷凍鮪(まぐろ)の原価と売価
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前回、【佳肴 季凛】でお出ししている生の本鮪や南鮪の原価と売価のお話しをしましたが、今回は、その続編で、スーパーなどで売られている冷凍鮪のそれについてです。
今日(8月7日)の新聞に載っていた昨日の東京・築地の魚の相場です。
その記事に「メバチ 冷凍」とありますが、文字通り冷凍のめばちまぐろのことです。
自分が通う沼津の魚市場の鮪のセリ場には、
こんな風に、シートがかけられ、
冷凍のめばちまぐろが、並んでいます。このめばちまぐろは、えらとはらわたが取り除かれ、業界では“丸”と呼ばれています。また、“ロイン”と呼ばれ、
背と腹の部分に分けられ、4つ割りになったものも、並んでいます。どちらを例にとっても、構わないのですが、先ほどの新聞の記事との関連もあるので、“丸”のものについて、お話しします。
先程の新聞の記事に、高値2,415円、安値578円とありますが、簡単にするために、1,000円で、進めていきます。単価は、キロあたりです。築地と沼津の違いは、ありますが、値段には、大きな違いはありません。
生のものも、冷凍のものも、頭を取り、骨、皮、血合いを取り除くと、約半分が、刺身に使える部分として、残ります。総重量は、一緒ですから、キロ単価2,000円ということになり、これが原価です。
人件費、パック代などの諸経費を含め、利益を出すためには、最低でも、3,000円くらいにしたいのが、本音です。ただ、スーパーは、魚以外のものも売っているので、必ずしも、鮪で利益を出さなくても構わないはずです。
もっと言えば、鮪は金額が高い商品ですので、利益というより、売上を上げるための商品とも言えます。
先日の折込チラシに、冷凍のめばちまぐろの値段が、書かれていました。
キロ単価で、税込み2,570円になります。この鮪が、どの程度のものかは、分かりませんが、この鮪を使って、飲食店でお出しすることを、想定してみます。一切れが15グラムとして、一人前7切れとなると、105グラムになります。
2,570円×0,105=約270円となり、普通にお客様にお出しする時は、750円くらいが、適正価格となります。
これが高いのか安いのかは別として、家庭でも食べられるようなものを、自分の場合、お出しするつもりもないので、生の本鮪や南鮪のようなものを、お出ししたいというのは、昨日お話しした通りです。
スーパーで売られているものも鮪ですし、【佳肴 季凛】でお出ししているのも鮪です。名前こそ、同じでも、その差は、値段となって大きな差となり、味も大きな差があります。
どちらにしても、原価と売価の計算自体には、大差がなく、どんなものかお分かりいただけたと思います。ただ、言えるのは、土俵の違いで、比べること自体が、無意味だと思います。
そのような違いだけでなく、値段のつけ方には、それなりの訳があるということを、少しでも、理解して頂きたいので、このようなお話しをしました。ただ、そういうことは言うべきではないというお考えの方も、同業者の中には、いるはずです。
しかしながら、自分が納得したものだけをお出しして、召し上がってもらい、お金を頂きたいがために、5年ほど前に、【佳肴 季凛】をオープンさせました。自分の中では、もう5年、やっと5年、何とか5年の想いが交錯しています。どこまで、志村スタイルが続けられるのかは、分りませんが、このまま歩くのみです。
★★★ 夏期限定 鱧(はも)料理 ★★★
只今、夏期限定コースとして、鱧料理をご堪能いただけるコースをご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
『鱧づくし』 (ランチ) 、 『鱧彩々』 (夕席)と銘打ちました。
この時期美味しい鱧の味を、是非ご賞味下さいませ。
詳細は、【鱧料理】のページをご覧下さい。
最後までお読みいただきまして誠に有り難うございました。
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店主 志村
本鮪や南鮪の単品の原価と売価
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コース料理をメインにしている日本料理店【佳肴 季凛】ですが、お品書きには、
単品ものも、幾つか御用意しています。また、お品書きには無いものは、このように、
自分自ら、筆で認(したた)めて、所謂“本日のおすすめ”として、掲げています。
ところで、当店でお出ししている鮪は、今更ですが、
ブランドと化してしまった“大間の鮪”をはじめとする生の天然もので、殆どが東京・築地から仕入れており、今日入荷したのは、
ニュージーランド産の生の本鮪(天然)でした。
これらの鮪も、単品でもお召し上がり頂くことも出来るので、
このように、認めるのですが、ご覧のように、中トロが5,600円で、赤身が4,200円となっております。
また、5月の終わりから、7月にかけて入荷していたニュージーランドやオーストラリア産の生の南鮪(天然)も、
“大間の鮪”と同じお値段で、
御用意させて頂きました。
このようなお値段となると、殆どのお客様は、盛り合わせと思われるのですが、単品ものですので、それしかついていませんし、7切れでこのお値段です。中トロは、
こんな感じで、赤身は、
こんな感じの盛り付けになります。ちなみに、この写真の鮪は、今日入荷した、ニュージーランド産の本鮪です。
あのようなお値段ですから、中トロで一切れあたり、800円で、赤身は、600円になります。普通に考えれば、高いと思われるかもしれませんが、自分はぼったくっているわけでもなく、“大間の鮪”というブランドに胡坐をかいているわけでもなく、原価に対してのお値段をつけているだけです。
自分が仕入れている値段は、築地の鮪屋さんとの付き合いもあるので、余程の相場の変動がない限り、一年を通じて、値段は殆ど一緒ですが、暮れの暮れともなると、とんでもない値段になることもあり、その時は、こんなお値段になります。
自分が仕入れている値段である原価については、お話ししませんが、誰でも目にすることが出来る新聞記事から、その原価と売値については、説明することが出来ます。ちなみに、当店で使っている鮪は、これと同等のものであるので、それをご承知の上で、以降お読みください。
先月の27日付けの新聞を見ると、このような記事が載っていました。
マグロというのは、本鮪のことを指し、その後ろに、青森とあります。青森は、大間や三厩(みんまや)、竜飛、尻労(しっかり)など、本鮪の有名な産地があります。この記事では、具体的な地名は分かりませんが、恐らく大間だと思います。
この日の高値が、キロ単価で、6,825円となっております。通常、鮪は大型のものになると、エラやはらわたを抜いた状態で流通しますが、頭や尾の部分などは、ついたままです。
刺身にする場合は、頭を落としてから、三枚に卸し、血合いと皮を外します。そうすると、一本の鮪の半分が無くなってしまいます。つまり、目方は半分になっても、魚そのもの値段は変わらないわけですので、単価は倍、つまり13,650円となります。
この状態では、原価である以上、赤身とトロの部分は、全く同じです。ただ、トロという稀少部位である以上、否が応でも、赤身との差は付けざるを得ませんし、トロが取れる脂の乗る鮪自体が、そもそも少ないので、違いが生まれてしまうのです。
先程の単価になった鮪を刺身に包丁すると、一切れあたりの目方は、
所謂“デカネタ”を除いて、当店を含め、一般的には、15~18グラムくらいです。
それに、先程の単価を掛けると、13,650円×15グラム(=0,015キログラム)=204,75円となり、一切れが、205円という原価が、出て来て、これに消費税がかかると、215円になります。ただ、細かい計算についての誤差は、お見過ごし下さい。
結果として、これをお客様にお出しするとなると、400円から700円ぐらいのお値段で、お出しせざるを得ませんし、赤身とトロの差をつけると、自分がお品書きに認めたようなお値段になるには、ごくごく自然にして、不可避なのです。
ただ、最初にお話ししたように、当店はコース料理をメインにしているので、
ランチの“凛”(おひとり 2,800円 8品)や、夕席の会席コース“季”(同 3,000円 7品)の刺身でも、召し上がることが出来ます。ご覧のように、三種盛りで、この日は、南鮪(ケープタウン)、帆立(北海道)、小肌(佐賀)でした。
また、この日の夕席の“凛”は、(同 4,200円 10品)の四種盛りで、縞海老が北海道産で、他は、先のものと、全く同じでした。
旬の『鱧料理』の夜のコース『鱧彩々』の刺身では、
鱧(和歌山産)、しょうさいふぐ(由比産)をつけた四種盛りに、しました。ただ、入荷状況によっては、必ずしもそうでないこともあります。
それは、単品もののお品書きに載せてある『盛り合せ』(2,800円)についても、
同様で、入荷状況及び、仕入れ状況によっては、鮪の刺身がつかないこもあります。
単品ものは、ご指名である以上、それに対してお値段を頂かざるを得ません。ただ、自分としては、静岡県富士市のような地方にいながらにして、東京にあるような日本料理店や鮨店でしか召し上がれないような食材の一つでもある生の天然の本鮪などを、味わって、会席料理のの良さを知ってもらいたいのです。
ところで、今回のお話しは、当店に限ったことではなく、原価に対してのお値段のつけ方としては、ごく一般的なことで、生の本鮪や南鮪のように、普段目にすることのない高級な鮪となると、なかなか理解出来ないものです。
そんなこともあり、次回のお話しは、同じ鮪でも、スーパーなどで売られているものについてです。キロ単価こそ、違いますが、同じことであると、知って頂けると思いますので、是非お読みください。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
6月18日(火)から、8月中旬まで、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
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店主 志村
7か月振りに入荷した“大間の鮪”
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今日、東京・築地から入荷した鮪は、
青森県・大間産の本鮪こと、“大間の鮪”で、言うまでもありませんが、生の天然ものです。
ブランド中のブランドということもあるので、一年365日水揚げがあり、流通しているかと思われがちですが、“大間の鮪”というよりも、津軽海峡産の本鮪が入荷してするのは、真夏から年が明ける頃まで、【佳肴 季凛】では、去年の暮れを最後に、一度も入荷していません。
津軽海峡に面している本鮪の産地として、北海道で有名なのは、大間の真向いに位置する戸井をはじめ、恵山(えさん)、松前があります。
一方、大間と同じ青森県では、三厩(みんまや)、竜飛(たっぴ)などがあります。また、津軽海峡に面してはいませんが、尻労(しっかり)も有名な産地でもあります。
6月に5回連続で入荷してきたニュージーランド産の南鮪の入荷は、夏の到来を告げるものですが、津軽海峡産の本鮪が、入荷し始めると、夏真っ盛りとは言え、秋の気配を感じざるを得ません。
★★★ 夏期限定 鱧(はも)料理 ★★★
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店主 志村
初めて入荷したケープタウン産の天然の生の南鮪
先日、5回連続で入荷したニュージーランド産の天然の生の南鮪についてお話ししましたが、その次に入荷したのが、
オーストラリア産のもので、ニュージーランド産のものと同様、天然の生の南鮪でした。
さらに、その次は、
ニュージーランド産の生の南鮪(天然)でした。結局、7回連続で、オセアニアから入荷したことになり、まさに“オセアニア祭り”でした。
そんな“オセアニア祭り”後の昨日、入荷してきたのは、
南アフリカ共和国のケープタウン産の南鮪で、使うのは、初めてです。
ケープタウン産の南鮪は、冷凍で入荷してくるのが、一般的で、自分も何度か使ったことがあるのですが、ここ最近では、東日本大震災後の計画停電が行われていた一昨年の春ですので、約2年半ぶりのことです。
袋から取り出し、現れた塊は、
こんな感じのもので、いつもの角度から、
見てみました。今更ですが、これらの南鮪に限らず、【佳肴 季凛】でお出ししている鮪は、ほぼ100%、東京・築地から入荷した生の天然ものです。
刺身用に切りつけた赤身は、
“The 赤身”といった色合いです。一方、中トロは、
浮き出んばかりに、脂が乗っています。この赤身と中トロを、
こんな感じに、盛り付けてみました。こうすると、単なる素材が、料理に変わります。中トロは、
本鮪には無い、濃厚な脂の乗りが、特徴です。一方の赤身は、
ズシリとした味わいをしており、直訳すれば、まさに“Red Body”。もっと言えば、赤ワインでいうところのフルボディといった感じです。
また、コース料理をメインとしている当店ですので、昨日からは、
ランチの“凛”(お一人 2,800円)や、夕席の“季”(同 3,000円)には、帆立(北海道)、小肌(佐賀)を共に盛り付けた三種盛りとしてお出ししました。また、夕席の“凛”(同 4,200円)では、
湯葉を加えた四種盛りにしました。
もうじきすると、生の南鮪の入荷が少なくなり、国産の本鮪が、青森県・大間や北海道・戸井などの津軽海峡で、水揚げされるようになります。夏本番前とはいえ、ひと足先に、秋は近くにいます。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
6月18日(火)から、8月中旬まで、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
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店主 志村
5回連続で入荷している生の鮪は、ニュージーランド産の天然の南鮪
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今日、東京・築地から入荷した鮪は、
ニュージーランド産の南鮪で、もちろん、生の天然ものです。南鮪は、通称インド鮪とも呼ばれ、料理人や魚屋さんの間では、“インド”と呼ばれています。また、南鮪は、例年、日本でいうところの梅雨の頃に入荷が増え、これから冬に向かう南半球に生息しているので、ちょうど脂が乗っています。
入荷が増え、脂が乗っているということは、旬ということですので、この南鮪の前のものも、
ニュージーランド産の南鮪で、その前も、
全く同じでした。写真こそありませんが、この前とその前も、ニュージーランド産の南鮪でしたので、5回連続ということになります。
その名の通り、南半球に生息している南鮪ですが、本鮪と呼ばれるクロマグロをはじめとする鮪は、南北共に、緯度が30~50度の間に生息しています。
外国産というと、眉をひそめるような気がしてしまいますが、棲んでいる海域から言えば、南半球のニュージーランドやオーストラリア、冷凍の南鮪の有数の産地の南アフリカのケープタウン、北半球のボストンやニューヨーク、地中海などは、全てその範囲内に収まっています。
また、これらの地域からの飛行機の便は、毎日あることもあるので、鮮度は、国内のものよりも、良いことも、しばしばで、そんな一つが、春頃入荷するギリシヤ産の本鮪で、個人的には、好きな産地の一つでもあります。
5回連続入荷した中で、個人的には、前回のものが好みでしたので、
その日の夜は、試食を兼ねた“お疲れさんの会”を、催したのでした。脂の乗りが強い南鮪ですので、あえてキンキンに冷やした黒ビールの『ギネス』とは、思惑通りの酒席を、愉しむことが出来ました。
料理とアルコールとの相性は、色んなことが言われていますが、どこまでいっても、個人の嗜好の域でしかないと思っています。
当店では、ビール、日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキーと一通りのお酒を御用意しておりますので、お好みのものを、お気に入りの飲み方で、お料理とお愉しみ下さい。ただ、『ギネス』は、御用意しておりませんので、ご了承下さい。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
6月18日(火)から、8月中旬まで、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
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店主 志村
生の本鮪(ほんまぐろ)の南蛮漬
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【佳肴 季凛】では、
ご予約にて、お持ち帰り用のお弁当をご用意しているのですが、焼物などを盛り付けてある“口取り”に入っている南蛮漬は、
このように、玉葱、レモン、鷹の爪をあしらい、カップに入れてあります。南蛮漬と言えば、それまでですが、この南蛮漬に使っているのが、生の本鮪のある部分です。
本鮪と言えば、GWの間、【佳肴 季凛】でお出しした鮪は、
宮崎県油津産の本鮪でした。もちろん、生の天然ものです。
ご存じのように、鮪には、
筋っぽい部分があり、食べにくいので、そのまま刺身でお出しするには、不都合ですので、当店では、こんな風にお出ししたりもしています。
この筋っぽい部分を使っているのが、お弁当用の南蛮漬です。その作り方ですが、
この部分を、塊から柵取りします。
柵取りしたら、
さらに包丁を入れます。
その後、
南蛮漬の大きさに包丁します。この時で、11個でしたが、大きめのものを仕入れた時でも、15個位しかとれません。軽く塩と胡椒をしてから、
片栗粉をつけ、
170度くらいの油で揚げます。中まで火が入ったら、油から取り出し、油抜きをするため、
沸騰したお湯をかけます。
そのまま、バットに入れ、
塩をして、しんなりした玉葱を乗せ、
“土佐酢”と呼ばれる合わせ酢を注ぎ、戻した鷹の爪、レモンのスライスを入れ、
ラップをかぶせ、そのまま冷蔵庫にしまいます。仕込んだ次の日から、食べることも出来ますが、味が良くなるのは、2,3日してからで、一週間くらいは、日持ちします。
この南蛮漬の味ですが、脂の乗った部分ですので、パサつくこともありません。また、火が入ることで、筋のゼラチン質が、旨味に変わり、南蛮漬のイメージとは程遠い味わいがします。
生の本鮪という最高の素材で作ったものですので、美味しいの一言に尽きます。ただ、稀少部位しかも、お弁当の時にしか仕込まないだけでなく、先程お話ししたように、串焼などでも使ってしまうので、当店で召し上がれる機会は、ごくまれです。
また、お弁当の中に、必ずしも入るとは限りません。ともかく、偶然が重ならないと、召し上がれないのが、【佳肴 季凛】の生の本鮪の南蛮漬なのです。
初めて入荷した沖縄産の本鮪(ほんまぐろ)
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今朝、東京・築地から入荷した鮪は、
沖縄産の本鮪でした。もちろん、生の天然ものです。タイトルにもあるように、【佳肴 季凛』に入荷したのは、初めてですが、以前、沼津の魚市場で、見たことがあります。それについては、こちらをお読み下さい。
これまで使ったことがある国産の本鮪の一番南の産地は、鹿児島産でしたので、今日の沖縄が、最南端ということになります。
沖縄というと、聞き慣れませんが、この時期になると、本鮪は、産卵のため、沖縄の八重山近海や台湾付近に、移動することから、盛んに漁が行われており、昨日は、こんな記事を目にしました。
これまで国内に限らず、色んな産地の本鮪を使いましたが、初めての産地のものとなると、“鮪コレクター”とか、“鮪収集家”と言われている自分としては、書き記さずにはいられません。
当然のことですが、使ったことがない産地は、沢山あります。次回も、初めての産地だったら、“コレクション”が、また一つ増えるのですが、それ以上に、自分のとって肝心なのは、どこまでいっても、鮪の質そのものなのは、言わずもがなです。