夏休みごはん2020(後編)
今回のお話しは、前回の続編です。
20日は、
海老チリ丼で、温玉と揚げた葛切(くずきり)を乗せてあり、翌21日は、
冷やしたぬきうどんで、先程の海老チリ丼にも、前編の投稿のいくつかにもあったように、卵を乗せる時は、温玉が殆どで、次女の好みだからですが、前回お話しましたが、次女と長女の好みは違いが多く、長女は、固茹でのものが好きと、玉子料理ひとつ取っても、違いがあります。
週末は、ランチ、夕席問わず、御予約が重なるので、御飯ものが多くなり、“夏休みごはん”に限ったことではありません。
そんな傾向通り、22日の土曜日は、
白魚丼で、明くる日の23日(日曜日)は、
カレーで、土日のどちらかは、必ずカレーになり、これは、一年を通じてのことです。
24日は、次女が新学期初日で、長期休み明けの月曜日にして、いきなりの6時間授業、公立の中学校にもかかわらず、いきなりの弁当持参で、弁当というこおともあり、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが作り、朝食、その流れからの弁当は、真由美さん担当が、志村家の不文律になっています。
次女の学校が始まったこともあり、“夏休みごはん”は、終わりに近づきつつあり、長女は、9月1日の昨日が新学期ということもあり、自分の用で、自宅で食べないこともあったのですが、
自宅待機の時もあり、それにあたった25日は、〆尾赤鯵(しめおあかあじ)とツナ、蟹マヨネーズのハーフ&ハーフ丼でした。
26日、27日の“夏休みごはん”はお休みし、28日は、
親子丼で、29日は、
葉血引(はちびき)と白魚のハーフ&ハーフ丼で、この日は、2人分を用意し、明くる日次女のみで、
カレーうどんに、海老フライ、温玉、トリュフソース、葱を乗せたもので、カレーうどんは、次女が好きな料理の一つでもあります。
ところで、“夏休みごはん”を御覧頂くと、丼、器一つの料理が殆どなのは、娘達の洗い物を減らすためです。
というわけで、“夏休みごはん”は、30日の日曜日をもちまして、最終回となりましたが、娘達の昼ごはんを作るのは続きます。
シリーズ化する予定はありませんが、自分のインスタでは、時々出て来ると思いますので、お時間がございましたら、覗いてみて下さい。
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毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、9月3日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
夏休みごはん2020(前編)
紅顔の美少年だった頃、2学期の始業式は、今日、
9月1日でしたが、週休二日制となってからは、8月の終わりから、2学期が始まるようになり、今年は、かの疫病ゆえ、公立の小中学校の夏休みは、全国的に二週間程度だったようで、『佳肴 季凛』のある静岡県富士市も同様でした。
親がやらなくてはならないだけでなく、ネットのコピペで済んでしまうような学習、勉強とは言えないような宿題のようなものが多く、新しい生活様式なるものが提唱されている以上、夏休みの在り方も変わるべきのような気がしてなりません。
こういう前置きは、料理の味を著しく損ねるので、この辺りにしておき、今回のお話しは、夏休みになると、多くのお母さん達が頭を悩ませる夏休み中の子供達のお昼ごはんの“夏休みごはん”についてです。
志村家の場合、食事を作るのは、自分か女将兼愛妻(!?)の真由美さんのどちらかで、手が空いている方が作るという不文律があり、ただ、営業日の食事というか、昼ごはんは、親方と女将という公人になるので、食事やご飯という範疇ではなく、賄いという言葉になり、全て自分が作り、自営業ゆえ、公私混同の線引きは難しいのですが、色んな意味で、線引きは欠かせません。
朝食と弁当は、真由美さんの役目で、魚市場に行くにせよ、行かぬにせよ、自分は、基本的に朝ごはんを食べませんし、主食を食べるのは、お昼だけで、夜は、つまみのみの一日二食で、長ければ、一日12時間以上仕事をするので、燃費の良さは、自慢出来ます。
お昼は、部活などで弁当持参の時は、その延長で、真由美さんが作ることもありますが、自分達の賄いのついでに、自分が作ることも多く、この夏休みは、全て自分でした。
そして、晩ごはんは、仕事の合間を見ながら、自分か真由美さんが作り、御予約が重なったりすると、揚物になったり、予め仕込みが出来るようなものになります。
さて、自分が作った“夏休みごはん”を、順を追ってお話ししますが、高校を卒業し、進学している長女は、“夏休みごはん”を食べたり、食べなかったりしているので、今年の“夏休みごはん”は、次女のためのようなものだったかもしれません。
ただ、自分の中では、8月31日までが、夏休みの昭和人ですので、そこまでが“夏休みごはん”ということになり、ここからが、タイトルの『夏休みごはん2020』の始まりです。
夏休み初日(8日)は、
紡錘鰤(つむぶり)と白魚のハーフ&ハーフ丼でした。
2日目(9日)は、
冷やしカレーたぬきうどんで、つけ汁にしてもお勧めというより、個人的には、冷たい麺類は、ぶっかけ派ではなく、つけ汁派です。
3日目となるべく10日ですが、定休日の月曜日にあたったので、“夏休みごはん”もお休みさせて頂き、
明けの火曜日の11日は、揚げ茄子乗せの冷やし中華で、たれは、当店の『胡麻だれ』で、12日は、
生の本鮪(ほんまぐろ)と白魚のハーフ&ハーフ丼でした。
暑いだけでなく、ランチの営業時間前や合間に作るので、
自ずと、麺類が多くなり、13日は、冷やし麻婆うどんで、市販の麻婆豆腐の素を出汁で伸ばしてから、味を調えたもので、明くる日の14日は、
野菜だけの冷やし中華で、先程の冷やし中華同様、たれは、当店の『胡麻だれ』です。
15日は、二人揃って出掛けたので、“夏休みごはん”はなく、翌日の16日のそれは、
先日お話しした『トリュフ乗せの新しい様式の親子丼』で、食べたのは次女のみで、初めて食べたトリュフの味が、気に入ったようでした。
17日は、月曜日ということで定休日でしたが、自分が作ったので、“夏休みごはん”になり、
塩味ベースの焼きそばで、久し振りに、家族4人揃ってのお昼で、焼そばも久し振りで、自分は、焼きそばを食べることは、滅多にありません。
18日は、
オクラと大葉だけの天ざるうどん、19日は、
めかぶ、温玉を乗せた冷やしたぬきうどんでした。
お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、夏なのに、そうめんが無く、それは、次女が好きではないからです。
一方の長女は、麺類の中でも、そうめんが一番好きで、二人の好みは、麺類に限らず、正反対の点も多いので、おかず作りに関しては、自分だけでなく、真由美さんも頭を悩まされており、その話題は、週に何度か話題になります。
その一つが、朝食のパンと御飯で、次女はパン派、長女は御飯派と、朝食を作る真由美さんは、ほぼ毎日、両方とも用意しており、別の違いをお話し始めたら、際限ないので、これ以上はお話ししません。
とりあえず、“夏休みごはん”も、半分お話ししたので、明日は、その後編です。
☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店の『鰯の丸煮』などを召し上がった方々が、
【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。
胡麻鯖(ごまさば)と潤目鰯(うるめいわし)の南蛮漬
昨日のお話しの続篇で、タイトルにもあるように、胡麻鯖と潤目鰯の南蛮漬についてです。
腹骨と中骨を取り除いた胡麻鯖は、
3つに包丁し、
潤目鰯の包丁せずに、軽く振りしてから、
どちらも、
片栗粉をつけ、
油で揚げます。
盆ざるに移したら、
どちらも、
油抜きのため、熱湯を回しかけます。
油抜きをしたら、
バットに並べ、
立塩と呼ばれ、海水程度の濃さにした塩水でしんなりさせた玉葱と人参を乗せたら、
潤目鰯を乗せたら、
合わせ酢を注ぎます。
普段なら、土佐酢のみですが、今回は、おかず用ですので、濃口醤油、酢、胡麻油を加えてあり、土佐酢の作り方については、こちらをお読み下さい。
そして、青柚子が残っていたので、
風味づけのため、スライスし、加えておき、青柚子でなくても、かんきつ類なら、どれでも構いません。
そして、昨日のフライ、今日の南蛮漬を仕込んだことで、汚れていた油も終わりが近づいたので、
処分した後、
フライヤーを掃除し、
新しい油に入れ替えました。
南蛮漬は、仕込んだ日では、味が馴染まないので、最低でも、丸一日経たないと美味しくありません。
ということで、
胡麻鯖と、
潤目鰯の両方を、
盛り付けました。
昨日の胡麻鯖のフライについても言えるのですが、
商売抜きの料理は、お気楽極楽そのもので、それ以上に、自分が食べたいものを作れるという作り手と食べ手の両方になれる究極の贅沢にして、料理人ならではの醍醐味かもしれません。
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毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、9月3日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
三重県安乗(あのり)産の胡麻鯖(ごまさば)のフライ
昨日、三重県安乗(あのり)の魚屋さんから頂き物をしたことをお話ししましたが、
中に入っていたのは、
胡麻鯖と潤目鰯(うるめいわし)でした。
頭を落とし、はらわたを抜き、
水洗いしたら、
それぞれ、
3枚に卸しました。
頂き物ゆえ、それこそ好き放題に仕込めるので、思案するだけで、楽しくなりますし、もっと言うと、商売抜きの仕事は、楽しい限りでなりません。
胡麻鯖は7本あり、そのうちの1本は、〆鯖にすることにし、残りの6本は、
腹骨を欠いたら、とりあえず冷蔵庫へ。
これらは、
フライと南蛮漬にするため、血合い骨を抜いたら、南蛮漬用のものは、キッチンペーパーを敷いたバットに置いていくのですが、
重ねてあるのは、
氷を入れたバットがあるからで、このようにするのは、鮮度の劣化を防ぐためなのは、言うまでもありません。
胡麻鯖を終えたら、
潤目鰯で、
同じ様にし、
終わったら、こちらも、冷蔵庫へ。
南蛮漬にしない胡麻鯖には、
塩と、
胡椒を振り、
身割れさせないよう、小麦粉を両面につけます。
その後、
水、全卵、小麦粉を混ぜ合わせた衣様の地(液)に浸したら、
パン粉の入ったバットに移し、パン粉をつけるのですが、パン粉は粗目の生のものです。
万遍なくつけないと、仕上がりは勿論のこと、食感を大きく損ねるので、実は、この作業が、美味しいフライを仕上げるための肝とも言えます。
パン粉をつけたら、
揚げますが、油に入れた直後は、
泡だらけで、胡麻鯖に限らず、食材に火が入り始めると、揚物だけに、
浮き上がって来ますし、魚介類のフライの多くは、生で食べられるものをフライに仕立てているので、揚げ過ぎは禁物で、特に、冷凍ものでない、本当の生は余熱で火を通すくらいでも、十分です。
油から上げたら、
油が切れるよう、斜めにし、油が切れたら、
盛り付けます。
500グラムくらいの胡麻鯖の半身ですので、生野菜を盛り付けてあっても、隠れてしまい、料理というよりも、図工や美術の授業の課題のような気がしないでもありません。
添えてあるのは、
マヨネーズと粗目に卸した本山葵で、フライの薬味というか、添える調味料は、色んな好みがあるので、機会を見て、お話しさせて頂く予定です。
小さく包丁にしたものを揚げて、食べる方が、“お上品”かもしれませんが、
取皿に取り、思うがままの量を箸で切り分け、頬張る方が、熱々で、ワイルド感というか、食べた感があり、先ずは、マヨネーズと本山葵で、
ふた口目は、先月から販売している“野菜感溢れるドレッシング”につけたり、その後は、ソースなどと、色々を味を変え、胡麻鯖の美味しさを堪能しました。
油で揚げれば、脂の有無は問わないように思われがちですが、脂があると、フワフワした食感が増します。
また、焼くにせよ、揚げるにせよ、加熱調理をする場合、鮮度が落ちたものでも、良いように思われるがちですが、油で揚げる場合、鮮度が良くないと、必要以上に油を吸っていまい、食感が大きく損なわれてしまいます。
ただ、あまりに鮮度が良過ぎると、加熱すると、身がはじけたり、割れてしまうだけでなく、旨味成分も生成されていないので、注意が必要です。
そして、〆鯖にした1本は、
お昼の賄いとして、
葉血引(はちびき)、白魚と共に、丼に仕立てたり、
葉血引、湯葉、帆立と共に、会席料理の刺身として、お出しました。
胡麻鯖、潤目鰯の頭や中骨などは、きれいに掃除した後、
出汁を取るため、焼いておきました。
先程お話ししたように、今日、どちらも南蛮漬に仕込んだのですが、それについては、明日お話しします。
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トリュフ乗せの新しい様式の親子丼
親子丼と言うと、鶏肉と玉葱を、醤油、味醂、砂糖、日本酒で味を調えた出汁で煮て、卵でとじたものを、白御飯の上に乗せたもので、
親の鶏と子の卵を使うことから、名前が付いたのは、広く知られているところです。
かの疫病により、新しい生活様式なるものが提唱され、良し悪しはともかく、鶏と卵を使えば、親子丼である以上、
新しい様式の親子丼を作ってみました。
ご飯は、白御飯でなく鶏飯で、鶏飯に限らず、炊き込みご飯の類は、
具材と煮含めた出汁を分け、
その出汁で米を炊くのが、基本的な作り方です。
火に掛け、湯気が上がってきたら、中の状態を確認し、
具の鶏肉と任じんを釜の中へ。
炊き上がったら、10分程度蒸らし、
混ぜ合わせたら、
丼によそり、
温玉を乗せた時点で、親子丼ということになりますが、これでは、色んな点で未完成なのは、言うまでもありません。
かなり薄めの味にしてあるので、
温玉の上から、照焼のたれを掛け、
万能葱を散らしたら、
新しい様式の肝であるトリュフソースを乗せたら、出来上がりです。
トリュフソースは、
こちらのもので、
“うなトリュ牛”と、
“和牛とトリュフの炊き込みご飯”の時にも使ったものです。
生活様式が新しくなろうとも、日本料理の伝統だけは不変なのは勿論のこと、その伝統を受け継ぎ、真の意味での新しい日本料理を作り出す努力と工夫を怠ることなく、これからも、日々の仕事に臨みます。
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うなトリュ牛こと、鰻の蒲焼乗せの和牛とトリュフの炊き込みご飯
先日、 和牛とトリュフの炊き込みご飯の作り方をお話しした時に、
バージョンアップしたご飯として、
“うなトリュ牛”を最後に紹介しましたが、 “うなトリュ牛”とは、鰻の蒲焼を、和牛とトリュフの炊き込みご飯に乗せたもので 今回のお話しは、その作り方についてです。
鰻は、
国産の既製品の白焼(静岡・吉田産)を、
15分ほど蒸してから、
白焼のまま焼いた後、
たれに浸けてから、
焼くこと3回、
蒲焼が、
仕上りました。
温めておいた和牛とトリュフの炊き込みご飯を、
器によそったら、
ON THE トリュ牛にして、
“うなトリュ牛”の出来上がりです。
ご察しの方もいらっしゃるかと思いますが、賄い用ですので、女将兼愛妻(!?)の真由美さんと共に、その美味しさを堪能したのでした。
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ビーフシチュー用の牛肉
当店の賄いの定番と言えば、
カレーで、一度に50~100人前の分量で作るので、
常連さんやSNS繋がりの方は勿論のこと、御来店され、お食事の最後に味見をして頂いてから差し上げることもしばしばで、これまでに差し上げた方は、数えきれません。
カレーは、野菜の皮や、出汁を取った後の昆布などを冷凍しておき、材料が貯まったら作る、冷凍庫の掃除や、在庫処分とも言うべき仕事ですが、カレーに似た料理のビーフシチューは、
カレーとは全く違った流れというか、経緯で仕込むことは、以前お話しした通りです。
その時お話ししたように、
肉売場で、お値打ちのすじ肉を見つけると、買い求め、
ビーフシチュー用の大きさに包丁するのですが、
煮崩れてしまうので、この厚さや大きさなら、そのままにしておきます。
そして、
専用の袋に入れ、
真空パックして、冷凍庫へ。
これくらいの牛肉が5、6個貯まったら、作るのですが、お値打ちのすじ肉があるのは、そんなにないだけでなく、カレーの方が作る頻度が高く、その合間になるので、しばらく先となるのは、間違いありません。
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和牛とトリュフの炊き込みご飯
ひと月程前、同業の知人から、
トリュフの瓶詰めをもらったのですが、表示を見ると、
サマートリュフと書かれており、トリュフ自体、食べたことがあっても、日本料理を生業としていることも、縁遠い食材なのは、否定出来ません。
当然、生のものだけでなく、瓶詰めのどちらも使ったことがなく、ピザに乗せたりもしましたが、この香りを生かすため、最初に作ったのが、
トリュフに、エリンギ、細切り昆布を加えた炊き込みご飯でした。
美味しかったのですが、どうせやるなら、料理人としての遊び心がかき立てられ、バージョンアップを試み、作ったのが、
和牛とトリュフの炊き込みご飯でした。
メインの和牛は、
切り落としの部分を使ったのですが、
本心を言えば、リブロースかサーロインが理想なのは言うまでもなく、炊き込みご飯にするので、これで良しということで・・・。
トリュフソースを開け、
油と、
油とトリュフを分けておきます。
トリュフだけ、
鍋に入れ、
出汁を注ぎ、【佳肴 季凛】の出汁については、こちらをお読み下さい。
米は同量の水、つまり、炊き込みご飯の場合、同量の出汁で炊くので、この出汁こそが、味の最大の要です。
日本酒、味醂(みりん)、赤酒(あかざけ)、塩、薄口醤油で味を調えたら、
牛を入れ、
アクを丁寧に取り除き、
アクが出なくなったら、火を止め、
別の容器に移し、冷蔵庫へ。
一晩、冷蔵庫にしまい、味を含めたら、
具を出汁を分け、
出汁と米を釜に入れ、
炊きます。
湯気が出て、出汁が無くなったら、
具を加え、
炊き上げ、蒸らした後、
よく混ぜ合わせ、
茶碗に、
よそります。
和牛の上品な旨味とトリュフの香りが何とも言えず、フレンチやイタリアン風にアレンジした松茸ご飯のような感じでもあります。
あまりの美味しさゆえ、懇意にさせて頂いている沼津市の居酒屋【きえい】さんの御主人にも差し上げ、
オム牛めしにアレンジし、食べてくれました。
アレンジと言えば、自分も、和牛とトリュフの炊き込みご飯をアレンジし、既にSNSで投稿しているので、御覧になった方もいらっしゃると思いますが、
そのアレンジとは、うなトリュ牛なる丼です。バージョンアップしたアレンジを、乞うご期待!
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ギフトに追われた休み明け
定休日明けの今日は、沼津魚市場に行く前に、
先付のもろこし豆腐を仕込んだのですが、アラームを誤った時間にセットしてしまったので、
遅刻ではないものの、普段よりも、20分くらい遅れて出掛けることになってしまい、自分としては、4時半を過ぎると、遅刻と考えています。
魚市場に着き、
物色していると、
幾分小さめでしたが、
千葉県銚子産の真鰯が入荷しており、売場の担当者の「このところの銚子のは、脂があるって、使った人達が言っているけど、例のギフトに、どう?」の声に、
背中を押され、
『鰯の丸煮』用に、2ケース仕入れることにしました。
その他の仕入れを終えたら、ランチの御予約を頂いていたこともあり、早めに帰ることにし、
荷物を下ろしたら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、軽トラの掃除をしてもらい、出汁を引くなどのルーチンの仕込みを始め、掃除を終えた真由美さんは、
昨日ボトル詰めをしておいた『野菜感溢れるドレッシング』hの包装をしてくれ、
魚の仕込みの前に、
盛り付けに取り掛かり、全ての盛り付けが終わったら、
真鰯の仕込みを始めたのですが、営業時間を考えると、ギリギリの見切り発車で、
頭を落とし、はらわたを抜いたら、
真由美さんが、水洗いをしてくれました。
案の定、
水洗いまでは出来ず、
撤収となり、
お片付け~♬ お片付け~♬ さぁさ、二人でお片付け・・・♬
営業時間となり、合間を見ながら、
自分が水洗いをし、
お客様の御席の状況の目途が着いたら、真由美さんが鍋に入れ、火に掛けました。
ランチの営業時間が終わったら、
焼いてから、出汁を取るため、
えらを外し、
水洗いをしてもらい、明日焼くことにし、冷蔵庫へ。
今度は、仕込みではなく、
ギフト用に箱詰めしておいた『鰯の丸煮』と、
『西京漬』を、
包装してもらい、
発送する準備をし、
冷凍庫にしまい、
ようやく休憩GETにして、お昼御飯タイム。
予定では、塩焼だったのですが、暑いこともあり、
真鰯を天ぷらにし、冷たい蕎麦にしました。
脂が乗っていたこともあり、柔らかな食感は何とも言えず、メインたる『鰯の丸煮』の仕上がりが楽しみで、仕上がりは、明日の予定です。
☆★☆ お持ち帰り(テイクアウト)の天ぷらの盛り合わせ ★☆★
当店では、
お持ち帰りの天ぷらの盛り合わせを御用意しており、ご予算、ご要望に応じての御仕度にして、前日の3時までのご注文となっています。
詳細については、直接、お問い合わせ下さい。
2020.8.4|西京漬 鰯の丸煮 賄(まかな)い 野菜感溢れるドレッシング |permalink|3件のコメント
葉血引(はちびき)と〆鯵(しめあじ)のハーフ&ハーフ丼
昨日、『お持ち帰りの〆鯵重(しめあじじゅう)』についてお話ししましたが、今日は、その際のクオリティ・チェックについてで、
〆鯵だけでなく、葉血引と合わせたハーフ&ハーフ丼に仕立てました。
葉血引は、昨日、
沼津魚市場で仕入れたものです。
構内の地物を扱う売場を物色していると、
赤い姿ゆえ、
すぐに目にとまり、
3,7キロの伊豆・土肥(とい)産でした。
仲買人と作戦を立て、
所謂(いわゆる)3密を避け、眺めていると、
無事にGET!
常の通りの下処理をし、
柵取りをし、血合い骨を見ると、
白くなっており、脂があることが確認出来、期待増大。
腹の部分の皮目に、
切り込みを入れ、
盆ざるに乗せ、
バーナーで炙ったら、
ひっくり返し、
氷で冷まし、
キッチンペーパーで、水気を拭き取り、早速、昼間の会席料理のお客様に、
父島産の浜鯛(はまだい)、島根産の〆鯵、湯葉と共に、お出ししました。
昼の営業が終わったら、期待していたクオリティ・チェックの時間となり、
鮪(まぐろ)で言うところの大とろの部分は、皮を引いてから、
細めに包丁し、
炙った柵、〆鯵も包丁し、
葉血引と〆鯵を交互に乗せたら、
出来上がり、卸し立ての本山葵を醤油で溶き、
一気呵成に食し、至福の時を堪能した次第です。
そして、明くる日の今日は、
お昼の【特別会席】のお客様や、
鱧(はも)料理のお客様にお出ししました。
葉血引は、赤い色をしていますが、鮪や鰹(かつお)のようなヘモグロビンの赤身の魚ではなく、脂が乗った赤い白身の味わいです。
水揚げ自体が少ない魚ですが、機会があれば、是非とも、召し上がって欲しい魚の一つでもあります。
★☆★ お持ち帰り(テイクアウト)の天重 ☆★☆
当店では、お持ち帰りの天重を御用意しております。
1人前900円(税別)で、前日の午後3時まで、2人前からの御注文です。皆様の御注文、心よりお待ちしております。