ニュージーランド産のインドマグロこと、南鮪のクオリティ・チェック
今日のお昼の賄いは、
こんな三色丼というか、トリコロール丼でした。
トリコロールとは、三色旗のことで、もっとも著名なのが、赤、白、青の三色のフランス国旗です。
この三色のうちの赤が、今回のお話しの主役で、赤は、
昨日、
川崎北部市場から届いたニュージーランド産の生の南鮪(天然)で、南鮪は、インドマグロとも呼ばれており、その名の通り、南半球のインド洋を回遊しています。
ちなみに、脇役の白は白魚(青森産)で、青は〆鯵(鹿児島産)です。
クオリティ・チェックの前に、既に今日は、
法事のお客様に、
中とろの部分をお出しし、
南鮪以外は、小肌(佐賀産)、蛍烏賊(富山)、湯葉でした。
南鮪は、元々脂の乗りが強いだけでなく、味が濃厚なのが特徴で、これから寒くなる南半球ということもあり、言わば走りです。
疫病によるニュースが、数多く報じられ、不安にならざるを得ませんが、季節は移ろいでいるだけでなく、一介の料理人として、粛々と、日々の仕事に臨むのみです。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
彼岸ふぐ
昨日、
今日と、
お昼に、法事の御予約を頂いていたこともあり、7時過ぎには、仕事を始めました。
そんなこともあり、普段なら、お昼の営業が終わってから、昼食を食べるのですが、昨日も今日も、早お昼を取ることにし、昨日は、
生の目鉢鮪の漬け丼で、今日は、
こういう時の定番のカレーで、先日お話ししたように、名残を惜しんで、牡蠣の天ぷら付きにしました。
ところで、
今夜は、
ふぐ料理の御予約を頂いたのですが、
お彼岸ということで、
言うなれば、“彼岸ふぐ”ということになるのですが、実は、
ひがんふぐという名前のふぐもおり、
春のお彼岸の頃によく獲れるから、その名が付いたとも言われています。
とりあえず、金土日と普段の暦とは違う三連休も終わり、明日は定休日ですが、明後日の仕込みもあるので、この辺りで・・・。
牡蠣(かき)を使った揚物の賄い
春のお彼岸がタイムリミットの食材の一つが、
牡蠣(かき)で、生食用と加熱用がありますが、自分が使うのは加熱用が殆どです。
生食用と加熱用の違いは、鮮度のそれではなく、出荷時の下処理の殺菌の仕方によるもので、洗浄することで、味が落ちてしまう生食用は、使いません。
というよりも、加熱してこそ、貝類は、その味わいに深みが生まれるからで、お出しする時は、
揚物が多く、今日は、春の山菜の一つのこごみと共に、天ぷらに仕立てました。
また、タイムリミットも近いので、名残を惜しみ、賄いで食べることも多く、
牡蠣料理の定番である牡蠣フライが、その筆頭です。
単独という時もあれば、フライの中でも、
海老フライや、時には、
鯵なんぞも・・・。
また、フライとの相性と言えば、
カレーも欠かせませんが、御飯が黒いのは、烏賊墨御飯(いかすみごはん)だからで、魚介好きには、願ったり叶ったりの味わいです。
フライ同様、揚物と言えば、天ぷらで、そのままのこともありますが、変化球も投げたくなり、
烏賊墨御飯で仕立てた牡蠣天丼や、
牡蠣蕎麦と、思い出すだけでも・・・。
今シーズンは、お彼岸を過ぎても、入荷しそうな状況らしく、自分も含め、牡蠣好きには、ギリギリまで、その味を楽しめそうです。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、4月2日(木)の予定です。
パソコン、スマホでも、
試行錯誤中の烏賊墨御飯(イカスミごはん)
ここ最近、少しばかりはまっているのが、
烏賊墨御飯(イカスミごはん)で、今日作ったのは、牡蠣(かき)と蛍烏賊(ほたるいか)入りのものでした。
名残の牡蠣、走りの蛍烏賊。こういう組み合わせは、日本料理ならではです。
また、先日作った烏賊墨御飯は、
浅蜊、牡蠣、海老(ブラックタイガー)、下足を使いました。
さらに、これをバージョンアップして、
牡蠣の天ぷらをトッピングし、試食したのですが、いくつかの点で、不満が残っているのは、日本料理では、烏賊墨を使うことは殆どなく、自分が知る限り、烏賊の塩辛に烏賊墨をいれた塩辛の黒造りくらいです。
また、 烏賊墨を使う料理は、イタリア料理やスペイン料理が有名ですが、どうしても、それら をヒントにせざるを得ません。
烏賊墨は、
ケミカルなものが入っていない既製品で、自分好みですが、工夫が足らずゆえ、思うような味に仕上らないのが、一番の不満です。
また、黒い烏賊墨は、手際が悪いと、道具や厨房だけでなく、手も汚れてしまうので、仕事の効率を上げる工夫をしなくてはなりません。
プロの仕事は、早くて、美味しくて、綺麗に始まり、原価と利益と、諸々の条件をクリアしなくてはならないので、目下のところ、合点がいかない状況で、烏賊墨を使う料理は、イタリア料理やスペイン料理が有名ですが、どうしても、それら をヒントにせざるを得ませんが、そろそろ次あたりで、納得いくものを作りたいものです。
☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
約100人前の賄い用のカレー
今日仕上った賄い用のカレーは、
45センチの大鍋2つ分で、約100人前です。
野菜の皮などをはじめ。、お客様には出せないような部分を冷凍しておき、それが貯まったら、合間に作るので、こんな分量になってしまい、最低でも大鍋1つ分の50人前が、賄いカレーの最小ロットとも言えます。
100人前とは言っても、従業員やバイトがそんなにいるわけでもないので、作った時は、
常連さんに、
鍋や、
タッパ持参で、
取りに来てもらっています。
取りに来てもらうのは、10人ぐらいなのですが、
それでも余るので、真空パックするため、専用の袋に入れ、冷蔵庫へ。
自分達の分も取り置きしておくのは、
言うまでもありません。
差し上げるのに、特に理由はなく、誕生日が近い方や、今回のように、ホワイトデーのお返しをするのも、差し上げる理由でもありました。
御来店されたお客様と、何となく話しが弾むうちに、カレーの話題になったりして、差し上げることもしばしばで、初めての方に差し上げるのも、珍しいことではありません。
また、お取り寄せのおまけアイテムということもあり、これまた初めての方に差し上げることもあります。
それこそ賄い用で、一度に50人前とも、100人前とも作るので、召し上がってみたい方は、カレーのことをお話し下されば、試食してもらった後、お口に合えば、差し上げますので、お気軽に、お声掛けをして下さい。
★★★ 『佳肴季凛』謹製 【鰯の丸煮】 ★★★
当店では、お中元、お歳暮、手土産などの贈り物や、お取り寄せに最適な【鰯の丸煮】をご用意いたしております。
5パック(10本)入 2,250円 ※クール便にて発送可
“大羽(おおば)”と呼ばれる大きめの真鰯を使用し、店主の“熱き想い”と共に、煮詰めた逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。
2月に入荷した鮪で作った賄いの丼
今回のお話しは、昨日のお話しの続篇で、2月に入荷した鮪で作った賄い用の丼で、御飯は酢飯です。
最初に入荷した銚子産の生の目鉢鮪の時は、
〆鯵と共に、
ハーフ&ハーフ丼。
その次の石垣島産の目鉢鮪は、
白魚、〆鯵と共に、三色丼というか、
目鉢鮪の赤、白魚の白、〆鯵の青ですので、トリコロール丼で、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、トリコロールとは、
フランス国旗の通称です。
その次の銚子産の本鮪は、
目鉢鮪の時同様、
〆鯵と共に、ハーフ&ハーフ丼で、最後の銚子産の真梶木(まかじき)は、
するめいかの下足、白魚、冷凍の目鉢鮪も加え、
海鮮丼というか、ちらし寿司そのもので、この時の女将兼愛妻(!?)の真由美さんのものは、
温玉をトッピングしました。
御覧のように、薬味をふんだんに乗せるのが好みで、その時にもよりますが、茗荷、胡瓜、貝割、大葉、紅蓼、アーリーレッドなどを、使います。
個人的には、この4つの中で順番をつけるとするなら、一番は、真梶木の時のものですが、もっと言うと、〆鯵ONLYもありです。
こういう類の料理を、SNSに投稿すると、「食べられるの?」と訊かれるのですが、もちろんご用意することが可能ですが、いつでもあるわけではなく、場合によっては、ランチメニューよりも、お値段が高くなってしまうこともあります。
いずれにせよ、ご興味、ご関心のある方は、直接お問い合わせ下さい。
早お昼は、カレー
今日は、法事の御予約を頂いていたので、ひととおりの準備が出来たら、
デザート(苺のムース)に始まり、
刺身、
蒸物(鰯つみれ錦糸蒸し)など、料理の盛り付けや、諸々の準備に追われていました。
御来店されてから調理するものを除いた全ての盛り付けや段取りが整ったら、
御予約時間にもよりますが、ランチの営業時間(11時半)前に、
お昼を食べることが多く、その殆どが、カレーで今日も然りでした。
また、法事の時だけでなく、
バスツアーの団体のお客様が見える時も、
カレー率が高く、
カレー、
カレー、
カレー、
カレー、
カレーと、まさにインド大使館富士支部。
もちろん、写真に収めていないものもありますし、探せば、かなりあるはずです。
御覧のように、マクロビオティック(玄米菜食)を料理の基本に据えているこおともあり、御飯は、玄米ベースの雑穀御飯です。
カレーは、出汁を取った後の昆布や、野菜の皮などを冷凍庫に貯めておいた後、
一度に50人前とも、100人前と思しき分量を作るのですが、当社比ならぬ胡瓜比で、その量がお分かり頂けるとお思います。
一年365日、朝昼晩と食べてもなくならないので、出来上がった日に、常連さんに、鍋持参で取りに来てもらったり、それでも余ったら、真空パックして冷凍しておき、お客様に差し上げることも、しばしばです。
差し上げるとお話ししましたが、御来店された際に、お声を掛けて下されば、試食して、気に入ったら、差し上げますので、躊躇することなく、お尋ね下さい。
そうでもしないと、捌ききれないませんし、冷凍庫の掃除をお付き合い方が一人でも多い方が、こちらとしては、助かりますので・・・。
一ヶ月半振りの生の本鮪は、千葉県銚子産
今朝、川崎北部市場から届いたのが、
千葉県銚子産の生の本鮪で、生の本鮪を仕入れたのは、
年明け以来ですので、一ヶ月半振りのことです。
今日のものは、70キロぐらいの魚体のもので、本鮪としては小ぶりですが、身質は、自分好みの脂が薄めのものでした。
早速、今夜のふぐ料理の先付としてお出ししただけでなく、
小肌(佐賀産)、湯葉と共に、会席料理の刺身でもお出ししたのですが、
今夜の刺身は、三種盛りとは別に、
ふぐ刺のハーフサイズもお出しし、ふぐは、静岡県舞阪産の天然のとらふぐでした。
また、お品書きも、
石垣島産の目鉢鮪(めばちまぐろ)から替わり、
いつものように、
掲げておきました。
また、今日のお昼は、クオリティ・チェックを兼ねて、
生の本鮪と〆鯵のハーフ&ハーフ丼にしたのですが、このところ仕入れていたのは、目鉢鮪だったこともあり、久し振りに、本鮪の美味しさを堪能した次第で、目鉢鮪には目鉢鮪の味わいがあり、どちらを仕入れるかは、その時次第であるだけでなく、今年になってから豊洲からは仕入れていませんが、仕入先もその時次第です。
水産資源そのものが枯渇している昨今にあっては、気を揉むのですが、鮪に限らず、お客様に美味しい料理を召し上がって頂くため、知恵を絞る努力と工夫を怠るわけにはいきません。
明日に備えて、ランチのみの営業
今朝は、
沼津魚市場に、仕入れに行って来たのですが、お弁当の御注文を頂いていたので、仕入れは、
大分県産の鯵(あじ)と冷凍ものだけで、急いで帰って来ました。
出汁を引くなどの段取りを終えたら、
お弁当の仕上げに取り掛かったのですが、揚物を仕上げたら、
油を漉し、
フライヤーの掃除をし、
このように、
仕上がり、ランチの営業時間となりました。
ランチの営業時間が終わったら、
明日のバスツアーのお客様の御席の準備を始めたのですが、
明日の御席は、人数が多いこともあり、個室とテーブル席に分けて、準備をしました。
こんな状況ゆえ、今日は、ランチのみの営業にさせて頂き、
片付が終わったら、
器出しをしてから、
今朝の鯵で、鯵丼を作って、お昼御飯に。
このところ、かなりハードだったので、夕方までに仕事を終えることが出来たのが何よりでしたが、こういう時に限って、急な御予約を頂くもので、お断りしてしまったことを、改めて、お詫びさせて頂きます。
とりあえず、ハードな明日に備えて、この辺りで、失礼します。
真梶木(まかじき)の血合いの醤油漬
昨日、
川崎北部市場の鮪屋から届いたのが、
千葉県銚子産の真梶木でした。
これまでにもお話ししているように、真梶木は、鮪屋が扱う魚ですので、鮪のカテゴリーでは、オープン参加ということになります。
鮪同様、真梶木にも血合いがあるので、
包丁で、
めくるようにして、
血合いと身を分け、血合いは、皮についたままになっているので、
皮から外します。
血合いは、刺身で食べるのには、不向きですが、加熱すれば、十分なくらいの味わいがあるので、粗末には出来ません。
加熱する方法で、簡単なのが、焼くことですが、鮮度が良くても、血合いだけに、血生臭さは残るので、
濃口醤油と日本酒を同割したものに漬けるのが、簡単な方法です。
当店には、
真空包装機なる文明の利器があるので、
真空パックしておきます。
皮は皮で、
利用価値があり、
両面をこんがり焼いてから、
一番出汁を取った鰹節、宗田節、昆布、椎茸の足、野菜の皮や葉と共に、
長時間、煮立たせることなく、出汁を取り、出汁を取った後の皮は、賄いのカレーに使うのですが、それについては、こちらをお読み下さい。
真梶木の血合いは、
賄いというよりは、
“お疲れちゃん♪”の肴にすることが多く、刺身の時と同じく、軽い味わいでありながらも、魚好きが喜ぶ魚本来の味が、何とも言えません。
本来、魚食を好む日本人でしたが、時を経て、食文化の様相は変わり、肉の消費が魚のそれを上回るようになったのですが、牛、豚、鶏の3種類の肉に対し、魚というより、魚介類は、少なくとも、肉の10倍以上です。
肉には肉の美味しさがありますが、日本料理は、日本人の食文化の一つである魚食文化の上に成り立っている以上、その美味しさを突き詰めなくてはならないと思っており、様々な事由はあっても、寝不足になろうとも、沼津魚市場に通うことだけでなく、様々な産地、魚市場とのコンタクトを取り、良い素材を求める続ける姿勢を崩すわけにはいきません。