すっぽんQ&A(後編)
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
3942回目の今日(2月23日)も
お付き合い下さい。
「おはよう、親方♬
今日はすっぽんを卸すんでしょ?」
と、ふぐとらちゃん。
「おはよう、そうだよ。」
この2はいのすっぽんは
昨日、沼津魚市場で仕入れたものです。
「早く卸してよ、親方。
見たい見たい!」
「まぁ、慌てなさんな。」
まな板に乗せると
「どうして
仰向けなの?」
「仰向けにすると
すっぽんは、首を使って
起き上がろうとするんだよ。」
「わぁ~、凄い
作り物みたいだね。」
「まな板の端に置いて
出て来た首を掴んで
締めるんだよ。」
「なんか怖い。」
「その時、すっぽんは目をつむるんだけど
何度やっても
その姿は嫌だよ。」
「・・・・・。」
今お話ししたように
締めたら
卸すのですが
この時の様子は
あまりにグロテスクなので
割愛します。
卸し終えたら
皮を剥くため
お湯にくぐらします。
この時のお湯は
70度くらいで
沸騰するほどの温度だと
皮が剥きにくくなるからです。
お湯にくぐらせて
氷水で冷やしたら
薄皮を剥きます。
皮を剥いてくれるのは
女将兼愛妻(!?)の真由美さんで
「真由美さん、FIGHT!」
「ありがとうね♬
私の後は、親方が手直ししてくれるんだけど
結構たいへんなんだよ。」
「見ているだけでも
よ~くわかるよ。」
下処理を終えると
「親方
これは?」
「これは、唐揚用で
後ろ脚だよ。」
「皮が無いけど・・・。」
「皮は他の部分と一緒に
鍋用だよ。」
「これが
鍋用?」
「そうそう。」
「他には、食べ方ってあるの?」
「刺身もあるけど
すっぽんは鍋に限るね。」
「へぇ~。」
「すっぽんの出汁って
他の食材には無い味わいで
すっぽんは、ともかく鍋に限るね。」
「鍋の後は、雑炊?」
「勿論!」
「すっぽんって、ゼラチン質が
豊富って聞いたけど・・・。」
「そうだよ。鍋の出汁なんて
冷めると、それだけで
固まっちゃうもん。」
「へぇ~。」
「知っているかもしれないけど
ふぐもゼラチン質が豊富なんだよ。」
「聞いたことあるよ。」
「高級で美味しくて
身体に良いって
何か凄いよね。」
「そうだよ。ふぐも
すっぽんもゼラチン質が
豊富だから
お肌にも良いから
自分は食べるコスメって呼んでいるよ。」
「女の人のマストアイテムじゃん!」
「そうそう、自分が勤めていた店に
すっぽん鍋や雑炊が好きな
女優がよく食べに来ていたなぁ。」
「え~、誰なの?」
「お客さんとして
来ていたから
ここでは名前を出せないけど
文字化けさせるね
◎◆¥※ +△✖だよ。」
「あぁ、あの人ね。
苗字が4文字、名前が3文字だね。
親方は見たことあるの?」
「もちろん。お人形さんみたいで
それこそ、ザ美人!」
「確かに、あの人は
きれいだよねぇ~。」
「あと、女形の歌舞伎俳優が
すっぽんを食べた次の日は
化粧の乗りが違うって
言ってたのを見たことがあるよ。」
「やっぱり、食べるコスメじゃん!」
「そうだね。他には
すっぽんのことで
知りたいことは?」
「う~ん。滋養強壮って
聞くけど、どうなの?」
「 それもそうなんだけど
身体にいい栄養素が
バランス良く入っているから
栄養素の優等生だね。」
「わぁ~、すっぽん\(^o^)/」
「で、いいかい?」
「うん♬」
下処理を終えたすっぽんを
冷蔵庫にしまい
二日間に渡った
“すっぽん講習会”は
これにてお開き。
「勉強になったね。
明日は僕の番だね🐡」 by 熱血君。
すっぽんQ&A(前編)
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
3941回目の今日(2月22日)も
お付き合い下さい。
今朝、沼津魚市場に行くと
注文しておいたすっぽん(広島産)が
並んでいました。
「すっぽ」って・・・。
んが無いってことは
足が無いとか
はたまた・・・。
中を確認すると
全く問題なし。
仕入れを終え
【佳肴 季凛】に戻ると
すっぽんを見たふぐとらが
「おはよう、親方♬
すっぽんじゃん
活きてる活きてる!」
「おはよう。
今朝は寒かったよ。
目鯛(めだい)を選る時なんて
氷山の上にいたみたいだからね。
で、これが
その目鯛。」
「見ているだけで
寒いよぉ~。」
「そろそろ、始めるよ。」
「すっぽんも、卸すの?」
「今日は卸さないけど。」
「ふぅ~ん。
じゃあ、色々教えてよ。」
「はいよ~。」
「一匹は
尻尾が出ているけど
もう一匹は
出ていないけど・・・。」
「出ているのが、オスで
出ていないのが、メスだよ。」
「へぇ~。分かりやすいね。」
「そうだね。」
「じゃあ、オスとメスの違いは?」
「メスに比べて
オスの方が血の量が多いよ。」
「どういうことなの?」
「成人女子の場合
“月1のお客さん”が来るでしょ?」
「うん。」
「“月1のお客さん”が
貧血の原因の一つなんだよ。」
「だから、少ないんだぁ。」
「四本の手足がある動物だから
似ている所が多いんだよ。
身体の構造も似ているしね。」
「へぇ~。血って言えば
活血を飲むと、元気になるの?」
「元気にならないよ。」
「え゛っ!?」
「りんごジュースで割ってあるけど
これが2ハイ=2匹分。
これで元気になったら
かなりヤバいでしょ?」
「確かに、ヤバいよ。」
「養殖とは言っても
自然のものだし
身体に変化があるとしたら
余程のものだよね。」
「例えば?」
「そうだなぁ、ふぐの毒や
きのこの毒とか。
少しでも致死量に
なるものもあるからね。
活血は新鮮なものの
証明みたいなものかな。」
「ふ~ん。」
「他には?」
「すっぽんの
美味しい時季は?」
「元々、冬眠する生き物だから
その前の夏の終わりから秋だね。
だから、冬眠明けの春先の
すっぽんは体力が落ちて
痩せているよ。」
「へぇ~。」
「今日のすっぽんは養殖だけど
出回るすっぽんの殆どが養殖で
天然も同じことが言えるよ。」
「養殖と天然って違うの?」
「味は天然の方がずっと上だよ。
天然のすっぽんを食べたら
その美味しさにハマるね。」
「そうなんだぁ。」
「でも天然は、冬眠明けの
春の終わり頃にならないと
出回らないよ。」
「あと、違いは?」
「性格。」
「性格って?」
「天然は獰猛で
噛み付いてくるよ。
動きも速いし、力もあるし
それこそワイルドだね。」
「じゃあ、噛み付かれたら
離れないの?」
「それは分からないけど
爪も太くて長いよ。
これが天然で
これが
今日の養殖。」
「ほぉ~。別ものだね。」
「天然は
色も濃いよ。」
「すぐに分かるね。」
「まぁ、こんなところでいいかな?」
「うん、ありがとう。」
そして、夜の営業がひと段落したら
「朝よりも
すっぽんが元気なんだけど・・・。」
「夜行性だから、暗くなると
よく動くよ。」
「へぇ~。」
ちなみに
8時半前でした。
「すっぽんを卸すのは、いつなの?
「明日だよ。」
「見ていていも、いい?」
「いいよ。でもグロテスクだから
そういうところは
ブログにアップしないからね。」
「どうして?」
「血まみれになるから
そこはね・・・。」
「明日も色々
教えてくれる?」
「いいよ。」
「わぁ~い。すっぽんちゃん達
バイバ~イ👋👋👋
じゃ、また明日。」
真空パックしたすっぽん鍋とすっぽんの出汁(だし)
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3617回目の今日も認(したた)めます。
一昨日、『休市日のすっぽん』というお話しをしましたが、昨日は、そのすっぽんを、すっぽん鍋用に仕込みました。
仕上ったものは、昨日の時点で、専用の袋に入れておき、明くる日の今日、
真空パックしました。
昨日ではなく、今日なのは、冷蔵庫に入れておくことで、すっぽんのゼラチン質が固まり、真空パックしやすくなるからです。
すっぽん鍋は、
一人前ずつにしてあり、一人前の分量は、脚一つに、えんぺらや内臓などが入っています。
2はい仕込んだので、8人前取れるのですが、
そのうちの3人前は、御予約を頂いている分なので、別にしておきました。
また、すっぽん鍋に欠かせない出汁も、
真空パックしておいたのですが、召し上がっているすっぽん鍋に追加する分ためです。
さらに、濃厚な出汁を取るため、すっぽん鍋を仕込む時に加えており、結果として、2ハイしか仕込まなくても、5ハイ以上仕込んだ時と同じ様な出汁を取ることが出来、その仕込みの様子については、こちらをお読み下さい。
今日真空パックしたものは、冷凍庫にしまっておくので、急なご注文を頂いた時でも御用意が可能です。
中でも、すっぽん鍋をメインにした【特別会席】を召し上がる方も多いので、そのために使うことが一番多いかもしれません。
真空パックし終えると、ふぐお、ふぐP、ふぐりんの3匹がやって来て、
「この間のすっぽんは、こんな風になったんだね~。親方、すっぽん鍋って美味しいの?」と、訊かれました。
「美味しいよ。すっぽんは、他の食材にはない味わいがあるし、コラーゲンが豊富だから、美容にもいいしね。」
「美味しくて、美容や健康にもいいなんて、凄いじゃん!」
「そうだよ。若い頃に勤めていた店に、ある女優が来ていたんだけど、来る度にすっぽん鍋やすっぽん雑炊を食べていたよ。実物を見たけど、お人形さんみたいに、綺麗で可愛かったなぁ~。」
「へぇ~!」
「効果はあるだろうし、歌舞伎の女形の人も、『すっぽんを食べた次の日は、化粧の乗りが違う』って言っていたのを観たことがあるよ。」
「効果ありってこと!?」
「そうかもよ。だから、すっぽんのことを、食べるコスメとも呼んでいるよ。」
「ほぉ~。それよりも、さっきの女優って、誰なの?教えてよ~。」
「お客さんのプライバシーに関わることだから、文字化けさせるけど、▽!※◎◆÷$の主人公だよ。」
「納得!それなら、間違いないはずだよね。」
というやり取りをしながら、休日出勤が終わったのでした。
休市日のすっぽん(佐賀産)
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3615回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
“ホームグランド”の沼津魚市場は、土曜日が休みですが、豊洲などの卸売市場が開市日ですので、問屋の中には営業しているところもあります。
さらに、配達をしてくれることもあり、そんな今日は、
すっぽん(佐賀産)を2はい(2,05キロ)、
届けてもらいました。
すると、 ゆるキャラ達が雁首(がんくび)を並べて、
シンクをのぞき込み、「初めて見た!」、「噛み付かれたら、離れないんでしょ?」、「動いているよ。」などと、大騒ぎ。
「親方、卸すのを見せてくれる?」と言われたので、
まな板に乗せると、
「首が出てきた!親方、何で?」と訊かれたので、「すっぱんは、お腹を上にしておくと、首を使って、起き上がる習性があるんだよ。」
一同、「へぇ~、初耳学!」
「出て来たら、首を掴んで、締めるんだよ。ここからは、グロいから、写真は撮らないから、おとなしく見ていてね。」
「はぁ~い♬」
そんなやり取りを見ながら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、
まな板周りを養生してくれ、卸すことにしました。
グロいのは、四つ脚ゆえ、お腹の構造は、人間とそっくりだからで、卸すというより、解剖と言ってもいいかもしれません。
卸し終えたら、70度くらいのお湯で霜降りをし、薄皮を剥きます。
真由美さんが剥いたものを、
自分が手直しをし、
下拵えが終わると、
「親方、見せて~。」と。
今日のすっぽんは、すっぽん鍋用ですので、そのまま冷蔵庫にしまったら、
♬ お片付け~ お片付け~
さぁさ 二人でお片付け ♬
こうして、休市日のすっぽんの下拵えが終わったのでした。
コースの一部を、ふぐ刺と西京焼に差し替えたすっぽん料理
美味しい料理や食べ物が好きで、 料理を作ってみたら、料理好きになり、その挙句に料理人になってしまって、3分の1世紀。そして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3539回目の今日も認(したた)めます。
当店のコース料理のお品書きを開くと、
コース料理のページがあり、
その中に、
すっぽん料理(おひとり 9,350円)があります。
お品書きにもあるように、“すっぽん尽くしのコース”ですが、活血とすっぽんの刺身は、苦手な方も多いのが、実際のところです。
また、すっぽんは鍋に仕立ててこそ、真価が発揮出来るので、個人的には、すっぽん尽くしよりも、すっぽん鍋をメインに仕立てたコースをおすすめしています。
そんな昨日、タイトルにもある『ふぐ刺と西京焼に差し替えたすっぽん料理』を御用意したので、今回はそれについて、お話しすることにしました。
先付は、
南京豆腐で、通常は二品出すのですが、今回は一品にしました。
先付の一品、活血、すっぽんの刺身の替わりとして、
ふぐ刺をお出しし、ふぐは、遠州灘・舞阪産の天然のとらふぐです。
すっぽんの唐揚は、
通常通りで、唐揚げにする部位は後ろ脚で、薄口醤油と日本酒を同割にしたものに、10分ほど漬けたら、片栗粉を付けて揚げてあります。
そして、メインたるすっぽん鍋は、
厨房で温めてからお出しし、すっぽん以外の食材は、豆腐、くずきり、焼葱だけで、お出しする直前に、卸し生姜のしぼり汁を入れており、生姜の風味は、すっぽんを味わうには欠かせません。
すっぽん鍋をお出ししたら、
鰆の西京焼をお出しし、ふぐ刺同様、先付、活血、すっぽんの刺身の差し替えです。
頃合いを見計らい、鍋を下げたら、
お新香と取皿をお出しし、すっぽん鍋の出汁と取り置きしておいたすっぽんの出汁で、
雑炊に仕立てました。
最後に、デザートの梅のアイスをお出しし、
コースが終わりました。
すっぽん尽くしがいいのか、すっぽん料理のコースなのに、ふぐ刺や西京焼が召し上がれるのがいいのかは、お客様次第です。
御予約の際に、お申し付け下されば、その通りに御用意させて頂きますので、宜しくお願いします。
お弁当の合間に、すっぽんの仕込み
美味しい料理や食べ物が好きで、 料理を作ってみたくなったら、料理好きになり、その挙句に料理人になってしまって、3分の1世紀。そして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3529回目の今日も認(したた)めます。
夕べ、ご家族に不幸があった常連さんから、今日の夕方のお引き渡しで、お弁当のご注文を急遽頂いたのですが、年明けということもあり、折の手持ちが無かっく、昨日の時点で、ご注文は一時保留とさせて頂くことにしました。
沼津魚市場で仕入れを済ましたら、
近隣にある包装資材店に立ち寄り、無事にご注文を受けることが出来、ひと安心し、【佳肴 季凛】に戻りました。
ここ最近、お話ししているように、10日まで断続的にバスツアーの御予約を頂いているので、その準備や仕込みをしなくてはならないので、完全予約の営業とさせて頂いております。
そんなこともあり、 休業日の今日は、出汁を引くなどの段取りを済ましたら、お弁当の仕込みに取り掛かることにしました。
先ずは煮物からで、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんに人参の皮を剥いてもらうことにし、黄色の人参と、
普通の人参と組み、
包丁したら、
水から火に掛け、ざるの中に入っているのは、白滝です。
根菜は火が通るのに時間が掛かるので、水から火に掛け、葉物や実の野菜、つまり地面の上に出ているものは、熱湯で湯がくのが、一部の例外はあるものの、野菜の下拵えでは、基本となっています。
人参を下茹でしている間に、
牛蒡(ごぼう)を包丁したら、
白滝の入ったざるに入れます。
牛蒡の方が、火の通りが早いので、
鍋から先に出し、人参も火が入ったら、
つくね、さつま揚げと共に、味を含めます。
さつま揚げは今日のお弁当用で、つくねは日曜日用で、使い分けるのに、特段の理由はありません。
粗熱が取れたら、
日曜日の分を、
バットに入れ、今日の分は、
そのまま、鍋に入れておき、このことを、鍋止めと呼んでいます。
その後、
照焼用の鶏肉の仕込みをしたり、
銀鱈の西京漬に串を打ち、同時に、
明後日のバスツアー用のサーモンの西京漬にも、串を打っておきました。
そして、お弁当用のさばふぐの唐揚、
鯵の新挽(しんびき)揚げの仕込みと同時に、
明日の夜の御予約の揚物にも打粉をしたりと、その他全ての仕込みが整いました。
普段なら、お弁当用の料理に取り掛かるのですが、すっぽんを卸すことにし、
卸し終えたら、霜降りをし、薄皮や汚れを取り除き、
すっぽんの仕込みが終わりました。
すっぽんは、今朝、
沼津魚市場で、
広島県産のもので、
2,04キロでした。
いわゆる四つ脚ゆえ、すっぽんを卸した後の画像は、
投稿するには抵抗があるほどですので、割愛し、
掃除をしている間に、
煮物を煮上げたり、
銀鱈の西京焼や玉子焼を仕上げたら、
真由美さんが盛付けてくれ、
このように仕上がり、仏事用ゆえ、
天紙(てんし)や、
紐も、それ用であるのに対し、日曜日のお弁当は慶事用ですので、天紙は通常のものですが、
紅白の紐です。
とりあえず、10日まで終われば、その後の11日から13日まではお休みさせて頂き、連続一ヶ月勤務から解放されるので、気を引き締めて、明日からの4日間を乗り越えます。
9か月振りの生の鮪は、宮城県塩釜産の目鉢鮪(めばちまぐろ)
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀。そして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3502回目の今日も認(したた)めます。
今朝、沼津魚市場に着いたのは、
4時半過ぎでした。
5時前後に着くのが、普段のことですので、30分近く早く着いたことになり、早めに着いたのは、早い時間にお弁当のご注文を頂いていたからです。
最初に向かった売場で、
前注文しておいたすっぽんを受取り、
2はい(2,3キロ)の広島産で、
前注文しておいたのは、すっぽんは豊洲から届く受注発注が基本だからです。
その後、
別の売場で、
島根県産の鯵や他の魚などを仕入れ、必ず向かう活魚売場に向かうも、
思う魚もなく、魚市場を後にしました。
魚市場の次に、車で15分ほどにある食遊市場に立寄り、
野菜を仕入れたのですが、6時開店の店が殆どですので、館内は、
シャッター街。
全ての仕入れを終え、『佳肴 季凛』に戻り、
仕込みを始めたのは、
6時過ぎで、ある程度の準備を女将兼愛妻(!?)の真由美さんにお願いしておいたので、スムーズに仕事を始めることが出来、そういう点では、店舗兼住宅は好都合でもあります。
銀鱈の西京焼、玉子焼、
揚物(さばふぐの唐揚げ、鯵のしんびき揚げ)等、ひととおりの料理を仕上げたら、
真由美さんが盛付けてくれ、
このように仕上りました。
お弁当の料理を仕上げた自分は、
近所にある宅配便の営業所に、
川崎北部市場から届いた生の目鉢鮪(めばちまぐろ)を受取るのと同時に、
お歳暮用の【西京漬】を発送しました。
『佳肴 季凛』に戻り、中を確認すると、
時季的には終わりに近いとは言え、かなりのレベルのものに納得した次第。
目鉢鮪に限らず、生の鮪を仕入れたのは、9ヵ月振りのことで、その時は、京都・舞鶴産の生の本鮪で、それについては、こちらをお読み下さい。
この9ヵ月の間は、沼津魚市場で、様々な地魚を仕入れて、刺身に仕立ており、結果として、仕入れる量こそ少なかったものの、仕入れた種類の魚が、かなり増えました。
久々ということで、クオリティチェックは欠かせないので、
目鉢鮪の赤、
鯵の青、
白魚(霞ヶ浦産)の白にして、三色ならぬトリコロール丼に仕立てて、
その美味しさを堪能し、ご存じかもしれませんが、トリコロールとは、
フランス国旗のことです。
そんな今夜は、
ふぐ料理の先付(さきづけ)の一品としてお出し、ふぐ刺は、
遠州灘・舞阪産の天然のとらふぐでした。
ハードな一日でしたが、無事に終わることが出来、明日、明後日を乗り切って、今年最後の休みを心待ちにしています。
逆ルートで、休市日の仕入れ
今日(4月28日)は、
沼津魚市場が、
休みだったのですが、すっぽん(佐賀産)を2はい注文してあったので、仕入れというか、受取りに行って来ました。
休市日ですので、普段よりも遅めに出掛けただけでなく、魚市場に行く前に、食遊市場に野菜などを仕入れるため、東名を使い、沼津で降り、
ぐるめ街道を下る普段とは逆ルートで、
食遊市場に着き、開店時間の6時前ということもあり、
シャッターが閉まっている店もある中で、
野菜や食材を仕入れ、食遊市場を後にし、魚市場方面へ。
方面とお話ししたのは、魚市場近郊にある折屋に寄るからで、折屋とは包装資材店のことで、
折屋の工場というか作業場で、
『西京漬』用の化粧箱を受取り、魚市場へ向かったのですが、近郊ゆえ、車で数分足らずですので、
沼津魚市場に通う人達にとっては、簡単に言えば、どこそこ魚市場という扱いであるのは、言うまでもありません。
休市日なのに開いているのは、こちらの問屋は、川崎北部市場の支店ということもあり、荷物が届くからで、日本全国、魚市場の暦は共通ではなく、暦のずれによる仕入れも可能なのです。
注文しておいたすっぽんは、
入口付近にあったので、すぐに見つかり、
中を確認し、
仕入れは終了。
ちなみに、この問屋だけが休日出勤で、
荷物の仕分けに追われていました。
『佳肴 季凛』に戻ったら、
すっぽんを入れ替え、
仕入れて来た野菜をしまい、変則的な仕入れが終わり、仕込みを始めたのでした。
変則的と言えば、月曜日が定休日の当店ですが、
5月3日は、ランチ、夕席とも通常通り営業しておりますので、皆様の御来店、心よりお待ちしております。
★☆★【佳肴 季凛】のFacebookページ 更新中☆★☆
様々なお知らせを御覧頂くことが可能ですので、お時間が許すようでしたら、お立ち寄り下さい。「いいね!」、フォロー大歓迎ですので、この機会に是非是非♬
2021.4.28|西京漬 すっぽん 野菜・果物(フルーツ) |permalink|2件のコメント
すっぽん鍋がメインにして、二種類の刺身と焼物入りの『特別会席』
『特別会席』(おひとり 9,500円~)というコース料理は、お客様のご要望に応じて、献立を立てており、『特別会席』については、これまでに色々とお話ししているので、こちらをお読み下さい。
そんな今日、『特別会席』の御予約を頂いたので、今日のお話しは、ブログ版の献立です。
御席に着き、乾杯をされたら、料理をお出しすることにし、先付は、
南京豆腐(南瓜の豆腐)でした。
冷たいものをお出ししたら、温かいものをお出し、温かいものをお出ししたら、冷たいものをお出しすることで、料理の減り張りがつくと考えているので、先付の次は、
殆どの場合、温かい料理として、揚物をお出ししており、『特別会席』ということで、天然のとらふぐの唐揚げです。
また、乾杯の飲物がビール、最近ではハイボールのように、濃厚な味わいのものが合うので、かなり前から、このような出し方をしています。
揚物の次が、
ふぐ刺で、ふぐは唐揚げ同様、天然のとらふぐで、どちらも、三重県安乗(あのり)産でした。
今度の温かい料理は、
国産牛のサーロインのたまり焼で、
焼肉用の焜炉(こんろ)で焼いてあり、リンク先は和牛ですが、このような仕立て方です。
冷温の繰り返しは続き、今度の冷たい料理は、ふぐ刺の次ゆえ、その2の刺身で、
葉血引(はちびき)、蛸(たこ)、小肌(こはだ)、湯葉の四種盛りで、葉血引は西伊豆産、蛸は神奈川・佐島産、小肌は佐賀産です。
そして、刺身(その2))の次にお出ししたのが、今日のコースのメインとも言うべき料理が、
すっぽん鍋で、日本料理では、メインディッシュという考え方は本来ないのですが、御席にしばらくの間ある以上、メインというのもありなのかもしれません。
すっぽん鍋と時を同じくらいにお出ししたのが、
国産牛のたまり焼に次ぐ、その2の焼物で、銀鱈の西京焼で、当店のお取り寄せ商品『西京漬』の定番でもあります。
後は、〆のすっぽん雑炊を待つばかりに等しく、すっぽん鍋を召し上がり、土鍋をお下げしたら、雑炊の準備をはじめ、取皿とお新香と共に、
酢の物のすわい蟹をお出しし、
掛かっているのは、当店謹製のオリジナルの『野菜感溢れるドレッシング』で、
程なくお出ししたのが、〆のすっぽん雑炊でした。
そして、デザートのシャインマスカットのアイスが大トリで、
今夜の『特別会席』の全ての料理が終わったのですが、冒頭でもお話ししたように、『特別会席』はお客様次第で、如何様にも仕立てることも可能で、当店の料理の全てについても然りですので、お気軽にお問い合わせ下さい。
額は魚市場、数は食遊市場
このところ、細かい仕入れが続いており、
沼津魚市場に仕入れに行くことが多く、今日で3日連続で、昨日はあまりにも眠かったので、最低限の仕入れにし、『佳肴 季凛』に戻ったのは、
6時過ぎで、8時過ぎまで寝てから、仕込みを始めました。
明くる日の今日、最初に向かったのが、荷造り場と呼ばれているところで、自分のようなセリ権を持たない出入り業者の窓口である問屋の簡易事務所のような場所で、前注文したものが届けられており、今朝は、
桜海老で有名な由比の魚屋さんに頼んでおいたさばふぐが、
届いており、
別の売場に行くと、
注文済のすっぽん(広島産)が あり、
朝の仕入れは、これらをはじめ、他の売場で拾い買いしたものと冷凍ものでした。
その後、野菜や食材を仕入れるため、
食遊市場に行き、
館内に入り、カートを手にすると、
偶然にも、先週来た時と同じ29番のカートで、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、29はふぐに通じることから、嬉しい限りで、
買物を済ませたら、
車に積み、
『佳肴 季凛』に戻ったのですが、
食遊市場で仕入れたものは、これら以外にもあり、数だけ見れば、魚市場で仕入れた数以上ですが、額に関しては、魚市場の方が高くなってしまうのは、致し方がありません。
2020.11.12|ふぐ すっぽん 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません