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もっとおいしいお話し

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松花堂弁当

以前、”佳肴 季凛”のお弁当のお話しをしました。詳しくは、こちらを
今日のお弁当は、こんな感じのものでした。先ずは、その器から。
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二段になっています。ふたを開けると、こんな料理です。いわゆる松花堂弁当です。ちなみに、松花堂弁当とは、中に十字の仕切りがしてある弁当のことです。
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左上の仕切りに入っているのは、揚物です。白い方が”いかの新挽揚げ”で、ピンクの方が”帆立の新挽揚げ”です。
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右上の仕切りが、”煮物”です。人参、蓮根、ごぼう、こんにゃく、椎茸、絹さやです。
s-画像 146.jpg  右下の仕切りが、焼物ほか色々です。お弁当の定番である”玉子焼き”、”めかじきの照焼”(上に乗っているのは、酢ばすです。)、”つくね”、”海老の酒煮”が入っています。
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左下の仕切りが、御飯と香の物です。今回は、”桜海老の御飯”です。
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このお弁当箱とは、別にもう一品あります。”鳥もも肉の塩焼”です。粒マスタードをかけると、より美味しく召し上がれます。
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会社の会議、お花見、ご自宅での会食など、ご予算、ご要望に応じて、色々作らせて頂きますので、何なりとお申し付け下さい。

ただ、お弁当に限らず、”佳肴 季凛”の料理は、全て自分の手作りですので、前もってのご注文をお願いいたします。
志村

妻いろいろ

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 日本料理の華と言えば、やはり”刺身”です。この写真は”佳肴 季凛”の会席コース”凛”の刺身です。
 この日の刺身は、”本鮪(博多)”、”平目(由比)”、”蛸(愛知)”、”青柳(北海道)”の四種盛りです。ちなみに、”会席コースの”季”は、三種盛りです。
 ところで、今日のお話しは、刺身に使われている魚のことではありません。
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 刺身についている、この花と紫色の葉っぱについてです。
 先ずは、この花から。この花は、”花穂(はなほ)”と呼ばれています。正式には、”はなほじそ”と言います。
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 ”しそ”とついているように、”しそ”の花のことです。当然食べられます。今風に言えば、”エディブルフラワー(食用花)”ってやつです。
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 しかも、こんな風に木の箱に入っています。ですから、安いものではありません。
 食べると、”しそ”の香りがします。
 今度は、”花穂”の隣の紫色の葉っぱです。
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 ”紅蓼(べにたで)”と言います。”蓼”とありますが、ことわざの「蓼食う虫も好き好き」の”蓼”と同じものです。パック入りですから、”花穂”よりは、安いです。ちなみに、”鮎(あゆ)の塩焼き”に付いている蓼酢(たでず)も同じものです。
 当然、”紅蓼”も食べられます。食べると、苦味と辛味がします。
 ”花穂”や”紅蓼”は、日本料理では”芽もの”とか、”あしらい”と呼ばれています。これら以外にも、”花丸胡瓜(はなまるきゅうり)”、”青芽(あおめ)”などがあります。
 別の言い方では、これらを”妻もの”と呼んだりもします。”妻”というと、大根や人参などを細かく切ったものを、思い浮かべますが、刺身についている野菜類は、どれも”妻”なのです。当然、”山葵(わさび)”も”妻”なのです。
 また、献立を書く時、これらを総称して、”妻一式”とか、”妻いろいろ”とも、書いたりします。
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 このように 、”佳肴 季凛”では、大根だけでなく、人参、胡瓜、アーリーレッド(赤玉ねぎ)、などを入れています。特に、今の時期”茗荷竹(みょうがたけ)”という茗荷の茎も入れています。
 こうすることで、見た目にも鮮やかですし、サラダのように美味しく食べることが出来ます。
 もちろん、HPのトップページのフラッシュ画像にあるように、全て自分が桂剥きしてから、包丁しています。
 日本料理では、器に盛り付けられているものは、全て食べられます。先程お話ししたように、”花穂”、”紅蓼”然りです。
 でも、お客様の中には、召し上がらない方も多いのが現実です。ですから、自分は、こんな風にして盛り付けています。
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 ”花穂”はこんな風に。そして、”紅蓼”も同じ様に。
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 こうすると、お客様は食べられるものだと思ってくれるので、刺身と一緒に食べてくれます。
 ただ、日本料理店の多くは、”佳肴 季凛”のような盛り付けはしません。
 冒頭の写真のように、盛り付けるのが一般的です。そういう時は、こんな風にして下さい。
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 このようにして、取った花は醤油の小皿に落として、召し上がれば、より刺身を美味しく味わえることができます。
 たかが”妻”です。されど”妻”です。脇役あってこその主役です。自分を含め、”妻”君をお持ちの殿方諸氏。”妻”が居なくなったら、困りません?
 で、今回は終わりにしようと思いましたが、・・・。
 

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マクロビオティックのお餅

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 いきなりですが、これは何でしょう?
 これがお分かりになる方は、かなりの”マクロビオティック”通です。
 答えは、もち米の玄米でつくられたお餅です。つまり、”マクロビオティックのお餅”です。
 もち米で作られていますから、ちゃんと伸びますし、食感も普通のお餅と全く変わりません。
 ただ、玄米で作られているので、普通のお餅よりは、ずっと味とコクがあります。
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 こんなパッケージに入っています。
 裏を見てみます。
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 食べ方、調理方法も、普通のお餅と全く同じですが、先程お話ししたように、味とコクがあるので、ただ焼くだけで、何もつけずにそのまま食べられます。
 ただ、このお餅は、普通のスーパーでは売られていません。大体の場合
、自然食品を扱っているお店で買うことが出来ます。
 自分は、富士宮市にある”富士グリーン”さんで、買っています。特に年末になると、いろんなメーカー、種類の玄米のお餅が、店頭に並びます。
 玄米は苦手という方でも、玄米のお餅は食べられるはずなので、マクロビオティックに興味のある方は、玄米のお餅を手始めにするのも、一つの手かもしれません。
 機会があったら、是非一度お試し下さい。
  志村
 
 
 

まぐろの血合い

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昨日入荷した”本まぐろ”(福岡県博多産)です。この部分は、大トロの取れる”腹”側の”シモ”と呼ばれる部分です。
”シモ”というのは、下の方つまり尾に近い部分です。ちなみに、頭に近い部分を、”カミ”、真ん中を”ナカ”と呼びます。
このように塊で仕入れると、刺身では使えない部分があります。”皮”と”血合い”が、それにあたります。刺身にならないからと言って、その部分はタダというわけではありません。世の中、そんなに甘くはありません。
つまり、刺身にならない”皮”も”血合い”も、トロや赤身と同じ値段なのです。もったいなくて、捨てられません。
”血合い”というのは、上の写真でいうと、右側の黒い部分です。別の位置から見てみます。
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まぐろを柵取りする時は、最初に”血合い”を取ります。
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包丁で身の方から、めくるようにして切り離します。
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刺身にはならないのですが、”血合い”は焼いて食べると、その血生臭さも気になりません。醤油に漬け込んで、天日で干してから、焼くとより美味しいのですが、干しておくと、野良猫に食べられてしまうので、そうしません。
実際、何度も野良猫に食べられてしまったので、この先、未来永劫干す予定はありません。野良猫に何千円も、あげたようなものです。まさに「豚に真珠」ならぬ「猫に血合い」です。
本まぐろの”血合い”だけあって、美味しいのですが、会席のコースの焼物にするわけにもいかないので、殆どの場合、賄いになってしまいます。
ただ、常連のお客様の中には、”血合い”が好きな方も多く、「今日、”血合い”ある?あれば、焼いて。」と、尋ねてきます。そんな時は、焼いてお出しししています。
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”血合い”を、切り分けたところですが、下の赤い部分は、その色からして、トロと同じように脂が乗っています。焼いて食べると、その美味しさは、
以前お話しした”鮪の串焼”と同じ味わいがあります。
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今回は塩焼にしてみました。レモンを絞り、大根おろしと、本わさびを、あしらいました。機会がありましたら、”佳肴 季凛”の裏メニューの”血合いの焼物”を、召し上がってみて下さい。
ただ”血合い”は稀少部位ゆえ、ないことが殆どです。召し上がれたら、かなりラッキーでもあります。ある意味、運試しの料理かもしれません。
志村

折り紙ではありません

 もうすぐ、三月もおしまいです。一足先に、四月の”旬の素材”を、アップしましたので、ご覧下さい。
 さて、今日のお話しです。揚物の下に敷く紙のことを、”天紙(てんし)”と呼んでいます。
 普通はこんな風に、使っています。
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 ちなみに、この揚物は”しょうさいふぐ”の唐揚げです。
 盛り付け方に変化が欲しい時は、こんな風に”天紙”を使ったりもします。
 
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 こうすると、立体感が出るので、盛り映えします。ちょっとした工夫で、目先を変えることも出来ます。
 また、このように盛り付けてあると、”天紙”の使い方が気になる方もいて、召し上がった後、”天紙”を手に取ったりもしています。
 その折り方は、こんな感じです。
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 ”天紙”はこのような正方形をしています。
 先ず、これを三角形になるように、折ります。
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 出来た三角形の右半分を、さらに折ります。
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 これを内側から、広げます。
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 この形の”天紙”をもう一つ作ります。その二つを、互い違いになるように、重ねれば出来上がりです。それこそ、単純です。
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 先程もお話ししたように、目先が変わるのが利点なのですが、バランスをとりにくいのが欠点なので、数が多い時には不向きです。
 この盛り付けのように、料理は盛り付け一つで、ガラリと変わるものです。見映えがして、食べやすい盛り付けというのは、なかなか思いつくものではありません。
 包丁捌きもさることながら、盛り付けは奥深いもので、ある意味料理人泣かせでもあります。
  志村
 

小肌(コハダ)の仕込み

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 小肌(こはだ)は、鮨屋さん専用の魚で、”佳肴 季凛”のような日本料理店では、あまり使いません。
 今現在、和食の世界に身を置いている自分ですが、料理の道に入ったのは、鮨屋が最初なので、小肌をはじめとする”酢〆”にする魚も、使う機会も自ずと多くなります。
 今朝も、なかなかの小肌が入荷していたので、仕入れて来ました。佐賀県・有明産です。
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 小肌の良し悪しや大きさを確認するため、どんなに寒い冬の日でも、必ず自分で小肌を、選り(より)ます。
 そんな冬の日は決まって、「親方、こっちでやりますから、・・・。」と言われる自分ですが、そんなことを、熱血料理人こと、不肖・志村が頼むわけありません。
 それどころか、「自分でやるから、気にしないで。」と相手にしませんし、もっと言うと、他人の触った魚なんて仕込む気になれないのが本当のところです。
 さて、その仕込み方です。まず鱗を包丁を使って取ります。
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 それから、頭と腹を切り落としてから、水洗いします。その後、この様に小肌を開いていきます。
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 文字通り小さい魚なので、丁寧に手早く開いていきます。
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 開き終えた小肌です。
 今度はこれらに、塩をあてます。先ず、盆ざるに塩を振り、そこに小肌を並べていきます。
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 並び終えたら、今度は身に塩を振ります。
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 これですと、どの程度塩を振ったのか、お分かりにならないので、もう少し近くでご覧下さい。
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 塩の分量は、魚の大きさ、脂の乗り具合、季節によって異なります。この小肌の大きさは、1匹が40~50グラム位です。
 今の時期ですと、大体20分位、塩を振った状態で置いておきます。その後、水洗いをして、一度使った酢(二番酢と言います。)で洗います。こうすることで、小肌の水っぽさが抜け、酢が馴染みやすくなります。
 その後、酢に漬けます。
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 今日の場合、6,7分位です。ちなみに、酢に漬ける時間は塩の三分の一が目安です。これも、魚の状態、季節によって多少変わってきます。
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 酢から上げたら、身の部分だけ昆布の上においておきます。こうすることで、余分な水分を昆布が吸い、昆布が小肌の味を引き立ててくれます。
 小肌のように、手のかかる仕事というものは、今の時代、敬遠されがちですが、こういう仕事こそ、料理人として、腕の振るい甲斐があるものです。
 こういう仕事が決して廃れることのないよう、後世に伝えるのも、料理人の使命と思って、包丁を握り続けたいものです。
  志村
 

本鮪の竜田揚げ

先日、お客さんのリクエストで、こんな料理を作りました。
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”鮪の竜田揚げ”です。日本料理店である以上、というより、”佳肴 季凛”ならではの”本鮪の竜田揚げ”です。贅沢にも、中トロを使っています。
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刺身でも、十分すぎるほどの中トロです。これを、3センチほどの角切りにします。
それを、濃口醤油と日本酒を同割にしたものに漬け込みます。
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漬ける時間は、10分です。
その後、汁から上げ、キッチンペーパーで余分な水分をふき取り、片栗粉をつけて、揚げるだけです。ただ、注意しなければならないのが、揚げ過ぎない
ことです。
刺身で食べられる、というより、刺身を揚げるのですから、中が温まれば十分です。
言うまでもありませんが、「美味しい。」の一言に尽きます。それしかありません。中トロの部分は、とろけるような感じで、赤身の部分は、コクのある味わいです。
以前、 ”鮪の串焼”のお話しをしましたが、それに匹敵するくらいの味です。
”鮪の竜田揚げ”は、お品書きには書いてありませんが、先日のお客様のように、いつでもお作り致しますので、ご遠慮なくお申し付け下さい。
志村

松居棒

 厨房の掃除は毎日するのですが、細かいところはどうしても、やらず仕舞となってしまいます。
 ガス台のコック周りもそんな箇所です。油汚れは、どうしてもたまってしまいます。
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 だからといって、やらないわけにもいかないので、手が空いている時を見計らって、やるようにしています。
 と、偉そうに言っている自分ですが、自分はどうしても仕込みをやるようになってしまうので、そういう仕事は、女性スタッフに頼むようになってしまいます。
 先日、女性スタッフの一人が、こんな道具を持って来てくれました。
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 「親方、これ知ってます?」
 「知らない。」
 「”松居棒”っていうんですけど、細かいところを掃除するための道具です。親方の料理と一緒で、私の手作りなんです。」
 ・・・”まつい”ってことは、野球選手の松井?松井は棒というより、バットだし・・・。
 ”松居棒”というのは、お掃除好きで有名な女優の松居一代さんが、考え出した掃除用の道具と、教えられました。
 ご覧になれば、どんなものお分かりになると思いますが、参考のために、こちらを
 さて、その掃除のやり方です。
 先ず最初に、コックの部分に、油汚れの洗剤をかけます。
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 そこを、ラップで覆います。時間にして、15分程度そのままにしておきます。
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 ここで、例の”松居棒”の出番です。”松井棒”を使って、ひたすら汚れを落としていきます。
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 そうこうしているうちに、汚れも落ちました。
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 ”佳肴 季凛”に限ったことではありませんが、飲食店は料理以上に、クレンリネスに注意を払わなければなりません。
 ホールは勿論、厨房に至るまでです。ですから、自分は毎日の営業が終われば、換気扇周りなどは、ちゃんときれいにしてから、仕事を終えます。
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 というのも、汚れているままにするのが、自分自身が嫌なのと、美味しい料理はきれいな厨房で作られるべきものだと、思っていますし、道具を粗末にするようでは職人とは呼べません。
 飲食店の仕事には、このような後片付けや掃除のほうが、多いのが実際のところで、そういう部分があってこそ、初めて料理が生まれるのです。
 ”佳肴 季凛”にいらしたら、自分の料理以上に、スタッフの目に見えない努力を、覚えておいて頂ければ、有難い限りです。
  志村
 

初鰹入荷

 昨日、鮪の”ヌキ”と”モチ”についてお話ししましたが、今朝たまたまま”ヌキ”の鮪が入荷していました。先ずは、その写真を。
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 ご覧のように、エラとハラワタが抜かれています。ご参考までに。
 ところで、今朝沼津の魚市場に着くと、こんな光景が目に入ってきました。
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 足元の魚から、見当はついたのですが、近くまで行ってみました。
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 中には”鰹(かつお)”が入っていました。ここ最近、たまに入荷があります。
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 量りにかけられて、次々に並べられていきます。
 見た感じは良さそうなのですが、触ってみなければ、その良し悪しは分かりません。
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 エラを開けてみると、鮮やかな赤い色をしています。次にするのは、尻尾の部分を触れてみます。
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 鮮度が良い”鰹”は、この辺りをふれると、ザラザラします。どちらも、合格です。ということで、仕入れることにしました。もちろん、先月入荷していた”鰹”よりも、良いものでした。
 店に戻って来て、早速卸しました。”鰹”は卸してみないと、身の赤い色の出方が分からない魚なので、仕入れる時は、いつもドキドキします。
 先ずは、鱗のついている堅い皮を剥ぎ取ります。
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 堅い皮がついているから、”鰹”というわけではありませんが、加熱したり、また鰹節のように干したりして、堅くなるので、魚へんに堅いと書いて、鰹というのが、名前の由来とも言われています。
 また、”鰹”に限らず、どんな魚も卸してみなければ、実際の身の状態は分かりません。特に、”鰹”は打ち身で、血が回っていることもあります。
 今朝の”鰹”も少しでしたが、打ち身が入っていました。
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 こういう部分は、血生臭いので、包丁でこそげ取ります。
 その後は、切り付けて、盛り付けます。
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 背の部分は、皮を引き、また腹の部分は、美しい銀色を生かすため、皮付きししました。
 こうすることで、違った食感を味わえ、より”鰹”の美味しさを堪能できます。ただ、この時季の”鰹”は、脂は乗っていません。でも、本当の”鰹”の味は、この時季でしか味わえません。
 独特の風味が、”鰹”の美味しさですし、脂の乗った秋の”戻り鰹”は、それで美味しいのですが、脂が乗っている=美味しい、という考え方は、食材本来の美味しさとは、違うはずです。
 鮪のトロはトロで美味しいのは、当然ですが、赤身が美味しいからトロが美味しいのです。ですから、昨今の”トロ志向”というより、”トロ信仰”は、食材本来の美味しさから、離れているような気がしてなりません。
 熱くなりかかったついでにもう一つ。
 ”佳肴 季凛”の地元・富士市や富士宮市の多くの人たちには、”鰹”は人気がありません。何故だと思いますか?
 同じ静岡県でも、中部より西の地域では好んで食べられますし、浜松では”モチ鰹”と呼ばれ、たいへん人気があります。
 魚の流通が、今ほど良くなかった時代、沼津でも沢山の鰹が揚がっていました。その時、それほど良くない”鰹”を魚屋さんが、値段が安いことをいいことに、仕入れて、店で売っていました。
 それを食べたお客さんは、美味しいと感じないのは、当然です。ですから、”鰹”=生臭い=まずい、という図式が生まれてしまったのです。
 そのことについて、とやかく言うつもりはありません。自分は、魚に限らず、食材の持つ本当の美味しさを伝えるのが、料理人のあるべき姿であると、思っているので、それを実践しているだけです。
 そうしなければ、自分たちの業界、つまり日本料理そのものが廃れてしまいますし、さらには日本文化までもが失われてしまうのは、自明のことです。
 そうならないためにも、自分は食の大切さを伝え、日本料理の良さを伝え続けるために、”佳肴 季凛”をやり続けるのです。
 ”鰹”のお話しが逸れてしまいまい、肝心の”鰹”を忘れかけてました。
 これからの時季、”鰹”を時々仕入れます。今が旬というより、走りの”鰹”=”初鰹”を是非味わってください。
  志村
 
 

めじまぐろ

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昨日、入荷した九州・壱岐産の”本鮪”です。150キロを超える魚体です。人間で言えば、大人です。
ここ最近、壱岐で揚がるまぐろには、このような鮪だけでなく、”めじ”と呼ばれる小型の鮪も入荷しています。また、本鮪の”めじ”は”まめじ”とも呼ばれています。
ちなみに、関西では”よこわ”と呼ばれています。
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産地も様々ですが、九州方面からの入荷が多いのが、ここ最近の状況です。この写真は先週の木曜日の沼津のセリ場の様子です。
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ご覧のように、”壱岐”と書かれています。
また、その日は”きめじ”と呼ばれる”黄肌(きはだ)鮪”の幼魚も沢山入荷していました。
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全部で30本くらいありました。”黄肌”というくらいですから、その色は黄色をしています。
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この”きめじ”の産地は、伊豆・下田産です。

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”モチ”と書かれていますが、”餅”のような身をしているわけではありません。
”はらわた”が入っている鮪=内臓”モチ”という意味です。
その反対に、”はらわた”がない鮪は、”ヌキ”と呼ばれています。特に、最初の写真のような大きい鮪は、殆どというより、全て”ヌキ”の鮪です。
釣り上げた時に、えらと内臓を抜くのは、鮮度保持のためです。特に、鮪はその運動量ゆえ、血液の量が豊富です。身が赤いのは、血=ヘモグロビンの色なのです。
そのため、釣り上げた時、内臓同様に血も抜きます。血を抜かないと、体温が上昇して身が焼けてしまうのです。簡単に言うと、色の悪い鮪になってしまうのです。
この現象は、冷凍鮪に多く、延縄などで、長い間海中にいて暴れ、そのまま死んでしまった鮪なのです。
話を戻します。これらの”めじまぐろ”は、幼魚だけあって、身の色はピンク色をしていますが、味は本鮪に比べ、さっぱりしています。
”佳肴 季凛”では、仕入れることはありません。というのも、秋から冬にかけて入荷のあった”大間の鮪”、天然の”とらふぐ”をはじめ、本物の美味しさを提供したいからです。
”佳肴 季凛”の地元・富士市にいながら、東京でしか味わえないような食材を、出来る限り召し上がって頂くのが、自分にとっては何よりの喜びであるのと同時に、日本料理の美味しさを味わってもらい、日本料理という文化が後世に伝わるようにするのも、料理人の使命だと思っています。
志村
追伸 ちなみに、ここには載っていませんが、”目鉢(メバチ)鮪”の幼魚は、”ダルマ”と呼ばれています。

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