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もっとおいしいお話し

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沼津魚市場に入荷していた5種類のふぐ

明日は、沼津魚市場が休みなので、

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今朝は、仕入れに行って来ました。いつものように、色々と探しながら、歩いていると、

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こんな変り種が入荷していました。その隣に、

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地元産のしまふぐとさばふぐが、1本ずつ入荷していました。

 

その下の通りには、

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同じく地元産のひがんふぐ(5本)と、殆ど写っていませんが、しょうさいふぐ(1本)が、入荷していました。その売場の次に、活魚の生簀に向かうと、南伊豆・妻良(めら)の定置網の魚が、

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入荷しており、一番端に、

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赤目とかかれたふぐが、入荷していました。赤目とありますが、標準和名では、ひがんふぐという種類で、先ほどと同じものです。ちなみに、標準和名が、あかめふぐという種類のふぐもいます。

 

別の生簀には、

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長崎県産の天然のとらふぐが、3本入荷していました。このように、今朝の沼津魚市場には、5種類のふぐが、入荷していたのですが、自称“富士市でふぐが一番好きな料理人”である自分としては、どれもこれも仕入れたい心境に陥ってしまいました。

 

そうこうしていると、セリが始まり、

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しまふぐ、さばふぐ、ひがんふぐの3種類を、セリ落としてもらうことに成功しました。

 

その次のひがんふぐも、

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GET成功です。そして、オーラスは、ふぐの王様の天然のとらふぐですが、

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これまたGET成功。自分の仲買人が3本全て、セリ落としてくれたのですが、知り合いの魚屋さんが、「出来ることなら・・・。」ということで、1本譲ってあげたので、2本仕入れることになりましたが、結果的には、完全制覇することが出来、魚市場の喧騒の中、一人悦に入っていたのは、言うまでもありません。

 

大満足の仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻り、ご注文を頂いていたお弁当を、

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仕上げてから、ふぐを卸すことにしました。改めて。5種類のふぐを、

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まな板の上に乗せてみました。先ずは、

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当店のふぐ料理でお出ししている天然のとらふぐ。ふぐの王様に相応しい面構えです。その隣には、

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各ひれが、鮮やかな黄色をしているのが、特徴のしまふぐ。そして、

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さばふぐは、並んでいます。その横には、

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茶褐色をしていて、小さいイボのようなものがあるのが特徴です。そして、最後が、

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しょうさいふぐです。

 

手当たり次第に卸し、水洗いも終え、

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2本のとらふぐには、見事なまでの白子が、入っていました。ここまでくれば、今日の仕入れには、如何なる文句のつけようもありませんし、そんなことは、当の本人が百も承知です。

 

★★★ 期間限定 会席料理 ★★★

2月、3月限定、しかも女性のお客様限定の会席料理(夕席)“春支度”を、御用意致しました。

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先付に始まり、食事、デザート付の全9品(お一人 3,000円)のコースとなっております。
なお、ご予約なしでもお召し上がれますが、土曜日以外のお支度となります。

天然のとらふぐを仕入れに、小川魚市場へ

今朝は、

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5時半前に起き、

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焼津市にある小川魚市場まで、行って来ました。というのも、昨日の時点で、1本しか入荷がなかった天然のとらふぐをセリ落としてもらっていたからです。小川魚市場は、焼津魚市場から、車で5分足らずの場所にあるのですが、全く別の魚市場です。

 

市場に着くと、

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水槽から、ふぐを出してもらい、

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バケツに移してから、

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ブクブクの付いた発泡スチロールに入れて、持って帰ることにしました。

 

また、土曜日の今日は、小川魚市場は休みでしたので、構内も閑散としていましたが、天気も良く、

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富士山を眺めることが出来ました。

 

【佳肴 季凛】に戻ると、

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そのまま締めてから、卸しました。ちなみに、活きた天然のとらふぐを卸すのは、焼津の魚市場で、ジャンボサイズのとらふぐをはじめ、5本仕入れた時以来で、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”の自分としては、小躍りしたくなる気分でした。

 

そんな気分を、さらに良くしてくれたのが、

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十分に成長した白子でした。

 

昨日お話ししたように、これまで仕入れていた静岡県や三重県のとらふぐ漁は、禁漁期に入っていますが、時々、定置網にかかることもあります。どこの市場で、入荷があるのかは、全く予想がつきませんが、活きた天然のとらふぐは、自分のモチベーションを高めてくれるのは、間違いありません。

朝は撃沈するも、午後はリベンジした天然のとらふぐは、下関産

今朝、沼津の魚市場には、

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久し振りに、

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天然のとらふぐが、入荷していました。この発泡スチロールには、

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全部で3本入っており、目方は5,0キロでした。ご覧のように、山口県産で、

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箱の横には、下関と書かれていました。ふぐ料理のご予約もあるので、仕入れるつもりでしたが、今朝は、強気な値段を伝えていなかったので、セリ落とすことは出来ず、撃沈してしまいました。

 

しかしながら、ランチの営業が終わった頃、

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クール便で、荷物が届きました。封をしているテープには、

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下関と書かれ、ふぐをモチーフにしたイラスト付きで、中を開けると、

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既に卸した状態になっているとらふぐが、入っていました。勿論、天然です。昨日の時点で、入荷することが分かっていたので、沼津の魚市場で、強気にセリに参加しなかったのは、こういう訳だったのです。

 

卸してあるとはいっても、完全ではないので、手直ししてから、水洗いをし、

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きれいにふき取って、下拵えは完了で、ご覧のように、全部で7本あります。

 

何でも、自分でやらないと気が済まない性質(たち)であるにもかかわらず、“身欠き”と呼ばれる卸した状態のものを仕入れるのは、以前お話ししたこともありますが、主に仕入れている静岡県や三重県などでは、とらふぐの延縄漁が、3月から、禁漁になり、入荷量が減ってしまうからです。

 

また、下関からも、活締めにして、仕入れることも可能ですが、死んでしまうと、お腹の中にある餌の臭いが、身についてしまい、刺身で使うには、不都合があるので、このような状態で、仕入れているのです。自分としては、断腸の想いとまではいかなくても、不完全燃焼の気分がするのは、紛れもない事実です。

 

下拵えしたものを、

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3枚に卸してから、水分を抜くために、

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晒にくるんでから、

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冷蔵庫へ。明日になったら、身皮(みかわ)と呼ばれる薄い皮を取り除き、再び晒に包んで、刺身に出来るようにします。

 

天然のとらふぐの場合、卸してから、2日経って、ようやく刺身にすることが出来るのですが、自分の場合、3日から4日ぐらいが、理想的です。というのも、ふぐ特有の歯応えと甘味のバランスが、ちょうど良くなるからです。

 

ただ、天然ものゆえ、個体差を感じることも多く、そういう中で、ある程度の水準を保つということは、どんなに沢山の天然のとらふぐを扱っていても、難しいことで、ここにふぐの魅力があるのかもしれません。というよりも、ふぐに限ったことではなく、料理全般に言えることかもしれません。

Making of 『中尾彬!美食の花道』 (後篇)

いよいよ、Making of 『中尾彬!美食の花道』の後篇です。

 

中尾彬さん達が見えた翌日の5日の日は、お出しした料理や店内の様子を撮影しました。先ずは、

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テーブル席の配置を変えたり、

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カウンターの椅子を、直したり、

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薪ストーブを撮影しました。その後、

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ロールスクリーンを下ろし、テーブル席に料理の撮影をする準備を、

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始めました。

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仕上がった料理を置いたら、照明を当てながら、

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モニターでチェックをしながら、撮影していきます。見たことも、触ったこともない機材だらけで、料理を作り終えた自分は、社会科見学の気分でした。

 

スタッフが、箸で料理をつまんだり、持ち上げたりと、

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その作業は、微妙なものでした。実際の映像では、ふぐ刺が、

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このように映り、その後、

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このような作業をいました。また、

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ふぐ刺を引く様子も、撮影しました。唐揚のは、

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このような映像のみでした。その次にお出ししたふぐちりですが、

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テーブルに置いてから、蓋を取ると、

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このような映像が、映ったのですが、撮影日が違うのは、

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手にしている鍋つかみの色が違うことで、お分かり頂けます。NGといえばNGかもしれませんが・・・・・。

 

そして、最後の雑炊も、

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何度もレンゲを上下にしたりして、かなり細かな作業をしていたようでした。さらに、この日は、【佳肴 季凛】がふぐ料理をメインにした日本料理店ということもあり、実際の映像としては放映されませんでしたが、

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【贈答用西京漬】の銀鱈も、撮影しました。この日は、料理だけでしたが、それでも約2時間近くかかり、無事終了したのですが、別れ際に、ディレクターの方から、「実際にふぐを卸しているところを撮りたい。」という申し出があったので、入荷があることを条件に、承諾したのでした。

 

ただ、承諾はしたものの、この日三重県から入荷した5本のとらふぐ(天然)を最後に、入荷がなくなってしまっただけでなく、その週末は、第一弾の大雪が降り、天気が不安定になっていたので、心配はしていたのですが、9日の日曜日に、焼津で天然のとらふぐの入荷があり、その日に、無事撮影を行うことが出来ました。

 

放映時の映像は、

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水槽から取り出す様子でした。撮影時は、

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ディレクターと自分が2人で、水槽に向かい、

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ふぐを取り出し、

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店内へ。そのまま俎板の上に置いてからも、

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色んな角度から、

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撮影していました。

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卸すところの一部始終を撮り終えたら、今度はお品書きを撮影していました。結局、撮影は、3日間で、合計6時間にも及んだものの、無事に終わり、放送日の23日を迎えることが出来ました。

 

テレビの撮影、取材を受けたのは、初めてのことでしたが、一つの番組というか、当店が映った10分程度のコーナーを作るのに、これほどまでに手間と労力がかかることに、ただ驚くばかりでした。また、料理という物作りを生業としている自分が、別のジャンルの物作りの様子を垣間見れたことは、大きな収穫でしたし、初心に立ち返ることも出来たことも、然りでした。

 

★★★ 期間限定 会席料理 ★★★

2月、3月限定、しかも女性のお客様限定の会席料理(夕席)“春支度”を、御用意致しました。

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先付に始まり、食事、デザート付の全9品(お一人 3,000円)のコースとなっております。
なお、ご予約なしでもお召し上がれますが、土曜日以外のお支度となります。

Making of 『中尾彬!美食の花道』 (中篇)

前々回のお話しの続きです。

普通なら、ここで料理をお出しするのですが、その前に、

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このようなクイズが行われ、

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男性アナウンサーが脱落してしまい、代わって女性アナウンサーがテーブルに着きました。

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女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、テーブルのセットをし終えると、

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最初に、先付二品、ふぐ刺をお出ししました。その次に、ふぐの唐揚をお出ししたのですが、

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その時の中尾さんご夫妻の食べっぷりは、

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こんな様子でした。ふぐ料理というと、上品なイメージがしますが、このように手づかみで、しゃぶりつくように食べるのが、本来の食べ方で、下品に思われるかもしれませんが、召し上がる時は、このようにして、ふぐの美味しさを味わって欲しいものです。

そうこうしていると、厨房では、ふぐちりが仕上がり、テーブルに。その時の様子は、実際の放送では、

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このように流れ、ふぐちりの美味しさを訊かれた自分は、「天然のとらふぐ1本から出る出汁の味は、養殖3本と互角もしくは、それ以上です。」と、応えました。

以前お話ししたように、養殖は、特有の臭いがあるだけでなく、旨味が乏しいので、商品名が会社名になっているアミノ酸やグルタミン酸ナトリウムを入れないと、味がしないのです。もっというと、ふぐの味がしないので、ごまかさざるを得ないのです。

さて、中尾さん達が召し上がっている時、「なぜ、ふぐがいいんですか?」と、何度も訊かれたのですが、その度に応えたのが、

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「おいしいからです!」の一言でしたし、テロップにもあるように、3回も応えていたようです。そんなやり取りをしていると、真由美さんが登場し、自分のことを訊かれると、

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「ふぐ命 ふぐを愛してる。」と、応え、さらに、

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「ふぐになりたい❤」と、嬉し恥ずかしの応え。

実際の放送では流れませんでしたが、真由美さんが、「休みの日も、おかずを作ったりするし、本当に料理が好きなんです。」と、伝えると、中尾さんは、「料理人でも、仕事以外では、料理をしない人も多いけど、親方は、本当に料理が好きなんだねぇ~。」と、感心してくれました。

さらに、中尾さんは、「今の時代、まがい物が多くなってしまったけど、本物だけは生き残って欲しいし、変なものを10回食べるなら、ちゃんとしたもの1回の方が、ずっと尊い。」と、続けました。

そんなやり取りを終えると、

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締めのふぐ雑炊を召し上がった中尾さん曰く、「(天然のとらふぐの雑炊は、)味にトゲがない。」

最後に、中尾さんご夫妻以外の二人が、「中尾さん、東京で、こちらのふぐ料理を食べると、いくらぐらいですか?」と訊くと、

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このように、応えていましたし、自分にも、「そうだよね?」と、振られ、頷きましたが、富士市のような地方では、間違ってもそんなお値段ではお出し出来ません。ただ、自分は、天然のとらふぐに限らず、本物の美味しさ、そして日本料理の良さを、多くの人に知って欲しいがために、

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このようなお値段で、お出ししているのです。

商売である以上、この料理を、12,000円くらいでお出ししたいのは、本音です。そこに、飲み物が加われば、15,000円となってしまいます。そんなお値段ですと、普通の方たちが手を出すことが出来なくなってしまいます。それでは、商売も長続きしませんし、食文化そのものも、絶えてしまいます。

東京のような大都会なら、そのようなお店は必要ですし、自分もそういう店で働いたこともありますし、料理以外のサービスには、良い意味で、溜息しか出ませんが、果たして、それが富士市のような地方で、必要なのかとなると、?をいくらつけても、つけ足りないというのが、自分の本音です。

ちょっとばかり脱線しましたが、撮影も無事終わり、

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ふぐ料理を食べることが出来なかった男性アナウンサー以外の皆で、記念撮影をし、無事収録は終わりましたが、約3時間近くかかり、クタクタとなってしまい、その日の夜の営業は、お休みさせて頂きました。また、あくる日の5日だけでなく、9日にも、撮影があり、その様子は、後編として、お話しします。

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