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もっとおいしいお話し

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11個の道具

定休日の今日は、休日出勤ということで、仕込みをしましたが、仕込んだのは、

先付の南京豆腐(南瓜で作った豆腐)だけでした。

 

仕込みという言葉が当てはまらないような気もしますが、食材に触れた以上、

米を研いだり、

糠漬(ぬかづけ)にする野菜(大根、胡瓜、人参)を、

糠床に漬け込んだので、実際には、3つの仕込みをしたことになります。

 

仕込みを終え、

洗い物をしたら、

大小合わせて3つのボウル、2つのバット、裏漉し、やっとこ、ゴムべら、そして、

糠漬用の野菜を包丁するため、包丁、まな板、ピザパンを含めると、11個の道具を使ったことになり、洗い物まで含め、実働30分程度の仕込みでしたが、改めて考えると、意外と道具を使うものです。

 

ところで、どんな凄腕の料理人でも、道具がなければ、料理を作ることは出来ないのは、言うまでもありません。

 

20代の頃、師事した親方に言われたのが、「美味しい料理は、きれいな道具から生まれるものだから、道具を大切にしなくてはならないものだよ。」という言葉です。

 

独り仕事ゆえ、或る意味好き勝手出来ますが、今でも親方の言葉は心に残っており、今日のように、完全に一人だと、後片付けをぞんざいにするわけにはいきません。

 

これからも、この言葉を忘れることなく、日々、厨房に立ち続けます。

日曜日に、Wバス

昨日お話ししたように、今日は、お昼に2組のバスの団体のお客様が見える“Wバス”の日だっただけでなく、夜に、お祝いのお席のご予約も頂いていたので、

6時過ぎから、仕事を始めました。

 

出汁を引くなどの普段通りの段取りを終えたら、盛り付けを始めたのですが、今日のように、昼と夜のご予約がある時は、冷蔵庫にしまっておいても、差し障りのない料理というか、刺身以外のものを盛り付けておき、

お新香、

デザート、

ふぐ刺やしゃぶしゃぶの薬味、

酢の物、

先付の南京豆腐を盛り付け、冷蔵庫へ。

 

また、Wバスのお客様は、献立が異なり、片方のお客様は、刺身替わりとして、

山掛けをご用意し、もう一方のお客様には、

刺身をご用意し、刺身は、

生の本鮪(銚子)、小肌(佐賀)、湯葉の三種盛りで、山葵(わさび)がついていないのは、お出しする直前に、卸したての本山葵を添えるからで、この後、冷蔵庫にしまっておきました。

 

ここまで盛り付けたら、盛り付けは終わったようなもので、最後に、

小鍋を盛り付け、乗務員からご来店時間の連絡があったので、

お座敷、

 

テーブル席に、御飯(昆布御飯)とお新香も、

配膳しておき、今日の小鍋は、

ひじきと野菜の小鍋仕立てで、マクロビオティック(玄米採食)を基本にした“身体に優しい、美味しい日本料理”をお出ししている当店のマストアイテムともいうべき料理で、雑穀(玄米、押麦、黒米、小豆、あわ、ひえ、きび)をはじめ、20種類近い食材を使用しています。

 

全ての準備が整い、予定時間通りに、

最初のバスが到着し、お食事を始め、バタバタするのはいつものことで、しばらくすると、次のお客様もご来店されると、バタバタモードは、MAXに達しました。

 

それでも、大きな支障もなく、

全てのお料理をお出し、

最初のバスがお帰りになったのですが、女将健兼愛妻(!?)の真由美さんは、店内でお客様とお話しをしていたので、ホールスタッフとお見送りをしました。

 

最初のお客様がお帰りになって、程なくすると、

次のお客様もお帰りになったので、今度は、3人でお見送りをしました。

 

その後の店内は、先程とは別のバタバタモードとなったのですが、日曜日ということもあり、“一家総動員法”を発令し、

二人の娘達が手伝ってくれ、

かなり早く、

片付けを終え、

夜のお席の準備をし、夜に備えたのでした。

明日のWバスと夜の準備

沼津魚市場に行く日であれ、いかない日であれ、出汁を引いたり、その日の御予約の状況に応じたルーチンの準備をするのが、一日の始まりで、今朝も然りでした。

 

そんな今日ですが、明日のお昼は、Wバスつまり、2組の団体のバスツアーのお客様の御予約を頂いており、一方の夜は、御祝いの御席の御予約を頂いているので、ルーチンの段取りを終えたら、それらの仕込みをすることにしました。

 

魚市場が休みですので、土曜日は、魚の仕込みというか、下拵えがなく、土曜日の仕込みの殆どは、自ずと野菜が中心をとなります。

 

ルーチンの段取りを終えたこともあり、女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、

小鍋用の野菜(玉葱、榎、人参)の仕込みに取り掛かっており、

自分は、

サラダ素麺の野菜と、

刺身用のつまを仕込んでおきました。

 

サラダ素麺の野菜は、長葱、茗荷、ピーマン、パプリカ(赤、黄)、人参(赤、黄)、レッドキャベツ、アーリーレッドで、妻のそれは、大根、胡瓜、人参(赤、黄)です。

 

その頃、真由美さんは洗い物や、ランチの御席のセットなどに追われており、自分は、先程の仕込みの後、

酢の物用の蛇腹胡瓜

山掛けに使う大和芋も、仕込んでおきました。

 

その後、

ふぐ刺の前盛用の葱や、

諸々の料理にための葱を包丁しておき、その頃までには、ランチの営業時間が近づいており、仕込みは小休止。

 

とは言え、自分の仕込みの殆どが、包丁を使うものですので、真由美さんには申し訳ありませんが、ほぼ終わったも同然で、お気楽極楽気分でした。

 

ランチの営業時間の合間を見ながら、真由美さんは、揚物用の仕込みをしてくれ、

その仕込みも長引くことなく、終えることが出来、この仕込みついでに、賄いの仕込みをし、今日のお昼は、

鯵、海老、牡蠣をフライにし、娘達の夕飯も便乗し、

チキンカツをおかずにし、夜の営業時間前に揚げておきました。

 

そして、夜の営業が終わり、お客様がお帰りになったら、

真由美さんと、

ホールスタッフは、御座敷とテーブル席に、御席の準備をしてくれ、自分は、

揚物の器を用意しておき、真由美さんは、

バスの乗務員の御席の準備をしていました。

 

御席のセットも終わったので、

器出しをしたのですが、

バスだけでなく、夜の御席用の器も、

用意しておきました。

 

南京と書かれていますが、南京とは、南京豆腐つまり、南瓜で作った豆腐のことで、刺身なら刺と書いたり、デザートなどは、デで済ますことあり、暗号や符牒めいたものが羅列するのも、しばしばです。

 

仕事というものは慣れゆえ、経験値こそが肝要で、繰り返すことによって、精度が高まります。

 

職人の道を極める一方で、所謂オーナーシェフである以上、職人と対極の商人との漸近線の境地を見る眼力を備えなくてはならず、その難しさたるや、容易ではありません。

 

だからこそ、挑みがたいがあり、その修練を怠るわけにはいかないのです。

真梶木(まかじき)の皮も、三次利用

昨日、

一昨日と、

冷凍の目鉢鮪(めばちまぐろ)の皮について、お話しをしましたが、さらなる続篇です。

 

生の鮪の入荷状況や、こちらの使い勝手に応じて、

生の真梶木(まかじき)を使うことがあり、真梶木は、冬が旬の魚です。

 

カジキマグロと呼ばれたりもしますが、マグロ類ではなく、別の種類ですが、魚市場では、太物(ふともの)や大物(おおもの)などと呼ばれ、扱うのが鮪屋ということもあり、このように言われるようになったかもしれません。

 

そんなこともあり、当ブログでも真梶木は、鮪のカテゴリーに入れております。

 

写真のように、塊で入荷してくるので、

血合いと皮を外してから、

使います。

 

通常、血合いも皮も捨てられてしまうのですが、

もったいないので、

以前お話しした生の本鮪の皮同様、

両面を、

遠火の弱火で、こんがり焼きます。

 

焼いたら、

一番出汁を取った鰹節、宗田節、昆布、干し椎茸の足、野菜の手くずなどともに長時間、弱火で煮出し、

漉します。

 

加熱することで、正確なことは分かりませんが、経験上の個人的な見解として、

棘のような鱗があり、これを取り除いたら、

適当な大きさに包丁し、冷凍しておき、賄い用のカレーに使っていますが、マグロ類の皮ほど、ゼラチン質は少ないのですが、旨味があります。

 

ただ、煮込んでいるうちに溶けてしまい、最終的には影も形もないものの、旨味を加えてくれていますし、料理人である以上、どんな素材でも、使い切る姿勢は、これからも持ち続けたいものです。

 

 

冷凍の目鉢鮪(めばちまぐろ)の皮も、三次利用

昨日のお話しの続篇です。

 

身を取った皮は、

出汁を取るため、遠火の弱火で、こんがりと焼きます。

焼いたら、

一番出汁を取った鰹節、宗田節、椎茸の足、昆布をはじめ、野菜の皮などの手くずと一緒に、

長時間かけて、弱火で煮出したら、

キッチンペーパーで漉すと、

このような出汁が取れるのですが、色はついていても、濁っていないのは、弱火で煮出すからです。

 

出汁を取った昆布と皮は、包丁してから、

賄い用のカレーに入れ、以前お話ししたように、結果として、三次利用したことになりました。

 

三次利用とはカレーにすることで、すき身にしたのが一次利用で、出汁を取るのが二次利用です。

 

どんな食材でも、工夫次第ではいろんな使い方が出来ますが、四次利用となると、想像もつきませんが、機会を見て、チャレンジしてみようと思っています。

冷凍の目鉢鮪(メバチマグロ)の皮の身で作った鉄火丼

冷凍であれ、生であれ、鮪(まぐろ)の皮は、利用価値がないものと思われていますが、そのようなことは一切なく工夫次第では、二次利用、三次利用までが可能で、以前それについて、お話ししたことがあります。

 

今回のお話しは、以前お話しした生の本鮪ではなく、一般に流通している冷凍の目鉢鮪(めばちまぐろ)の皮についてです。

 

利用価値がないと思われているだけあって、

破格とも言うべき値段で、

手に入れることが出来、

背の部分もあれば、

腹の部分もあります。

 

身が厚く残っている部分は、

包丁で身をそぎ、

取り切れなかったら、

スプーンなどで、こそげ取ります。

 

取った身は、

すき身丼というか、

鉄火丼に仕立て、賄いになることもしばしばで、皮ぎしの身ですので、脂もあり、賄いのレベルを越えていると言っても、過言ではありません。

 

この丼を、柵であれ、ぶつのような切り落しであれ、、パック詰めされ、値札のついたもので作ったら、ちょっとした贅沢なものになってしまいますが、皮についた身で作ると、懐に優しい金額で作ることが出来ます。

 

皮が売場に並ぶことは、殆どないと思われますが、予め頼んでおけば、手に入れることが出来るはずですし、刺身や丼ものだけでなく、工夫次第では、鮪のつみれ鍋、鮪のメンチカツなど、色んな料理に仕立てることが出来るので、機会があれば、是非試して欲しいものです。

職業講話のお礼状

先週の月曜日に、富士市立神戸小学校の6年生の授業で、職業講話の講師を務めさせて頂きましたが、その明くる日に、

担当の先生が、

その授業を受けてくれた生徒さん達からのお礼状を、持ってきて下さいました。

 

中を開くと、

一人ずつの感想を書いた紙が、

貼ってありますが、名前は隠してあります。

 

神戸小の6年生は、27人の一クラスしかなく、2時間に分け、5人程度ずつの授業でしたので、ひとりひとりの将来の夢にはじまり、様々なことについても訊くことが出来たりと、親密な感じで授業をすることが出来ました。

 

感想は、実演した玉子焼と大根の桂剥きについてのことが多かったのですが、

中には、

自分がお話しした人生観や、

仕事観に関するものも、ありました。

 

生徒さんの前で偉そうに話しても、自分もまだまだですが、自分の言ったことを自ら、実践出来るよう、日々の仕事に取り組んでいくよう、改めて感じた次第です。

鉄火丼がメインのお子様料理

『佳肴 季凛』で御用意しているお子様料理は、

このようなもので、海老フライ、鶏の唐揚、フライドポテト、つくね、おにぎり、お菓子を盛り付けたもので、ご予算に応じて、茶碗蒸し、刺身なども御用意することもございます。

 

お子様料理は、要予約となっており、昨日御用意したものは、

鉄火丼をメインにしたものでした。

 

鉄火丼は、

冷凍の目鉢鮪(めばちまぐろ)で仕立て、

蜆(しじみ)の味噌汁、

茶碗蒸し、

揚物(鶏の唐揚、フライドポテト)と共に、定食のような感じにして、お出ししました。

 

茶碗蒸しの中身は、鳥肉、海老、帆立、エリンギ、三つ葉で、揚物のフライドポテトは、生のじゃが芋を蒸してから、揚げたものです。

 

最後に、

デザートの桃のアイスをお出ししました。

 

ところで、お子様料理と言えば、これまでに、

和定食のようなものや、

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豚カツ入りのものなども、御用意したこともあるように、ご要望に応じて、可能な限り対応させて頂きますので、御予約の際に、お申し付けください。

霊験あらたかな『ふく(ふぐ)の日』

『ふく(ふぐ)の日』だった昨日、

BIGちゃんこと、特大の天然とらふぐ(三重県熊野産)が入荷しましたが、福に通じるふくであるふぐですので、そのあらたかな霊験ゆえ、

色んな方から、頂き物をしました。

 

純米大吟醸の日本酒、麦焼酎、名水は、

自分に、

銘菓は、

自分というより、

女将兼愛妻(!?)や娘達に頂きました。

 

また、絵画展などの招待券も、

頂きました。

 

お心遣を頂けるのは、何より嬉しく、ありきたりではありますが、感謝の一言に尽きる限りで、こういう心遣いを多くのお客様を出来るよう、日々の仕事に勤めたいものです。

『ふく(ふぐ)の日』に、WでBIGちゃん

今日(2月9日)は、

【下関ふく連盟】が「ふく」の語呂に合わせて、

制定した『ふくの日』で、下関では、福に通じるということで、ふぐではなく、ふくと呼ばれています。

 

そんな日ですので、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、ただならぬ想いがあるのは言うまでもなく、さらに嬉しいことに、

三重県熊野灘産の2本のとらふぐ(天然)が届くことになっていたので、沼津魚市場が休市日に行って来ました。

 

ただ、土曜日は、沼津魚市場が休みですので、荷物が届くのは、売場ではなく、

巨大な冷蔵庫の前で、休市日でも荷物が届くのは、豊洲などの中央市場が開市日だからで、休市日ですので、魚市場に着くのは、

普段よりも1時間遅いだけでなく、他の仕入れも無いので、かなり気楽です。

 

冷蔵庫の前に、

自分宛の発泡スチロールが2つあり、

中を確認したら、2本とも無事ということもあり、萌え燃え・・・

 

ただ、奥の方のスチロールの海水が、

エサを吐き出しただけでなく、口付近に傷があったたこともあり、海水が汚れてしまっていたので、

一緒にして、持ち帰ることにしました。

 

【佳肴 季凛】に戻り、

締めたら、血抜きのため、

海水へ。

 

ここまでの写真では分かりにくいかもしれませんが、2本とも、独断と偏見にして、天然のとらふぐへの想いを込めて、BIGちゃんと呼んでいる特大サイズのもので、秤にかけると、

1本は、

3,5キロで、

もう1本は、

2,9キロでした。

 

ちなみに、BIGちゃんは、2,5キロ以上4キロ未満の特大サイズのとらふぐ(天然)のことで、4キロ以上のものをジャンボちゃん、0,5キロ以上2,5キロ未満のものを並とら、0,5キロ未満のものをチビとらと、自分は呼んでいます。

 

冒頭でお話ししたように、『ふくの日』ですので、

2本のBIGちゃん達とツーショットならぬ、トリプルショット・・・

 

この後、卸したところ、

2本共、

お腹には猛毒ゆえ不可食部位の真子(卵巣)が入っており、『ふくの日』が、さらに福なるものには、なりませんでした。

 

卸し終えたら、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが水洗いしてくれ、

自分が手直しをし、

真由美さんが拭き上げ、

BIGちゃんの仕込みが終わり、真由美さんが、

まな板周りを掃除してくれました。

 

ところで、BIGちゃんのようなサイズのものになると、

皮目の色が鮮やかなのが特徴で、それについては、先日お話ししたので、そちらをお読みください。

 

 

また、『ふくの日』らしく、

ふぐ料理の御席もあり、刺身で御用意したのは、

一昨日の三重県産のとらふぐ(天然)で、

刺身に仕立てるのには、いくらか早かったものの、晒だけでなく、脱水シートを使い、水分を抜いておいたので、100点満点とまではいかなくても、天然のとらふぐの美味しさを引き出すことが出来ました。

 

先程お話ししたように、2本のBIGちゃんは、どちらもメスで、残念でしたが、

色んな頂き物をし、霊験あらたかな『ふくの日』を実感し、この場を借りて、素敵なものを下さった方々に、お礼を申し上げさせて頂きます。

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