2種類の苺のリキュール
先日、法事のお席のお客様にお出ししたデザートは、
苺のムースでした。というよりも、先月から、ランチや夜のコースのデザートで、お出ししています。苺のムースの作り方については、こちらをお読み下さい。
苺のムースを仕込む時には、
リキュールを使うのですが、今回は、先日お話しした苺のリキュール(写真 右)だけでなく、
これまで使っていたリキュール(同 左)を、
使ってみました。その前に、この二つを比べてみることにしたのですが、右側の方が、少しだけ、
色が濃いような感じがし、味見したら、色と同じく、右側の方が、風味が強い感じがし、これからは、右側のものを使うつもりです。
ただ、リキュールはあくまでも、おまけのようなもので、肝心なのは、素材ある苺です。どんな品種の苺でも、作ることは出来るのですが、自分は、
「紅ほっぺ」という品種を、使うことにしています。「紅ほっぺ」は、静岡県特有の品種で、「章姫(あきひめ)」に「さちのか」を交配して育成されたものです。
紅ほっぺを使う一番の理由は、
果肉が赤いからで、
フードプロセッサーにかけると、
このように、鮮やかな赤い色をしています。
苺と言えば、静岡県は、苺の作付面積は、全国6位で、代表的な品種は、この「紅ほっぺ」と「章姫」ですが、昨年公表されたばかりで、まだ品種登録もされていない「きらぴ香」があります。
「きらぴ香」は、試験販売の段階ですが、2018年頃までに8割の生産を、この品種に切り替えるとも言われ、かなりの自信作らしく、現在は静岡県でしか栽培が認められていません。今後の動向が、気になります。
ところで、苺は、色んな農作物の中でも、品種改良というか、新種の開発の頻度が高く、10年から20年で、新しい品種に、“世代交代”していきます。消費者の好みの変化に合わせているのが、その理由です。
ただ、もう一つの理由があります。苺は、県の農業試験場などで、品種改良や開発を行ない、農家などの民間レベルでは、殆どやらす、県単位での味として、オリジナルブランド化が、進んでいるからです。
今後、どんな品種が作られるか、興味はありますが、料理人の自分にとって、一番大事なのは、苺本来の美味しさを失わない味わいのあるものです。どんな凄腕の料理人でも、素材を凌駕出来るものを作ることは出来ませんし、“素材に勝る味付けなし”とは、よく言ったもので、素材こそが、料理そのものなのです。
★★★ 期間限定 会席料理 ★★★
2月、3月限定、しかも女性のお客様限定の会席料理(夕席)『春支度』を、御用意致しました。
先付に始まり、食事、デザート付の全9品(お一人 3,000円)のコースとなっております。
なお、ご予約なしでもお召し上がれますが、土曜日以外のお支度となります。
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