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お彼岸近き『特別会席』

「暑さ寒さも彼岸まで」と言われていますが、春も秋のどちらも、お彼岸の時季は、食材の端境にあたるので、献立を立てるのに、苦心することもしばしばです。

 

というのも、名残である夏と走りの秋の食材の組み合わせ方次第で、料理の趣も大きく変わるからで、今夜ご用意した『特別会席』は、その典型とも言える献立でした。

 

 

先付は、

もろこし豆腐で、夏の食材のとうもろこしで作った豆腐です。

 

そして、夏の名残である鱧を、

天ぷらにして、もろこし豆腐の次にお出ししました。

 

鱧の天ぷらの次にお出ししたのが、

【佳肴 季凛】の看板の一つでもあるふぐ料理にして、その華でもあるふぐ刺をお出ししましたが、今日のふぐは、三重県安乗(あのり)産の天然のとらふぐです。

 

コース料理は、冷たいものと温かいものを交互にお出しすることで、献立にメリハリがつくという考えが、自分にはあるので、ふぐ刺の次に、

鹿児島県産の和牛のサーロインを、

たまり焼にしてお出したのですが、焼き方は、

ミディアム・レアにしました。

 

和牛サーロインのたまり焼の次が、

刺身の第二弾で、

北海道・戸井産の生の本鮪の中とろと、

赤身を、

蛸(愛知産)と共に盛り付け、お出ししました。

 

そして、名残の夏と走りの秋の集約とも言える土瓶蒸しを、

お出ししました。

 

料理人によって、土瓶蒸しは色々な仕立て方があるのですが、自分の場合、

鱧と松茸だけで仕立てるようにしています。

 

日本料理では、相性の良い食材同士を出会いものと呼ぶことがあり、鱧と松茸が、その典型で、この二つの良さを曇らせるようなことをしたくはないので、余分なものを入れることはしていません。

 

本音を言えば、松茸は国産のものを使いたいのですが、入荷状況をはじめ、いくつかの理由で、今夜は、China産を使いました。

 

土瓶蒸しの次は、和牛サーロインのたまり焼に続く、焼物の第二弾として、

北海道・オホーツク海産の活締め銀鰈(ぎんがれい)の西京焼をお出しし、常連さんとは言えど、初めて召し上がる銀鰈の上品な脂の乗り具合」を、喜んで下さいました。

 

コースも終盤に近づき、

口直しとも言うべき酢の物は、帆立の胡麻酢掛けで、御食事は、

すっぽん雑炊でした。

 

最後の一品であるデザートは、秋の果物であるぶどうの一つのシャインマスカットで作ったマスカットのアイスで、

名残の夏のとうもろこしではじまり、走りの秋のシャインマスカットで締めることが出来、季節の移ろいを召し上がって頂くことが出来ました。

 

これまでにも『特別会席』については、色々お話ししているように、お客様のご希望を入れながら、献立を立ているのが、『特別会席』です。

 

今夜は、常連さんということで、“おまかせ”の料理で、自分が思うままの料理をお出しすることが出来ました。

 

良かれと思った料理が、悪しということもあれば、その反対もあり、料理の難しさを感じざるを得ません。

 

どこまでいっても、料理の道は難しいものですが、それ以上に深いのは、人を知るということで、自分なんぞ、まだまだ未熟そのものなのは、疑いようのない事実です。

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