賄いの牡蠣料理いろいろ
4月になると、普段通っている沼津魚市場の貝類専門の売場は、
9月の終わりから3月まで入荷する牡蠣が終わってしまうので、いくらか淋しい感じがしないでもありません。
入れ違いに入荷してくるのが、
岩牡蠣で、これまでに浜松(浜名湖)産のものや、
宮崎産のものを仕入れました。
走りですので、
100点満点とまではいかなくても、
十分な身入りでした。
冒頭でお話しした冬が旬の牡蠣は、真牡蠣と呼ばれ、その名残を惜しんで、先月は賄いとして、食べる機会が多く、半ばの頃は、5連荘で登場し、ポーカーに喩えるなら、牡蠣のファイブカードそのもので、牡蠣好きの自分と女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、名残の牡蠣を堪能した次第で、思い出すだけでも、たまりません。
15日は、
野菜と共に、清まし仕立ての汁物で、16日は、
熱々のつけ汁で牡蠣蕎麦、17日は、
海老と共に、フライにし、18日は、
休みということもあり、熱燗と共に牡蠣鍋で、最終日の19日は、
牡蠣&鯵フライのカレーにしました。
最後に仕入れたのが29日ということもあり、
牡蠣とめかぶを乗せた冷やしたぬき蕎麦や、
味噌仕立てにしたつけ麺を食し、堪能、堪能・・・♬
これら以外にも、賄いで牡蠣料理を堪能したのですが、その中でも一番なのが、
牡蠣飯の牡蠣天丼で、それこそ、牡蠣好きの、牡蠣好きによる、牡蠣好きのための牡蠣料理で、牡蠣万歳としか、言い様がありませんでした。
また、 二人の娘のうち、 次女が牡蠣好きと言うこともあり、
牡蠣入りの鍋焼うどんや、
牡蠣飯を炒飯にしたものを作ってあげたこともあり、帆立も入っており、温玉を乗せてあります。
先程お話ししたように、これらの料理は思い出すだけでも、堪らないのですが、牡蠣の入荷がない以上、秋まで味わうことが出来ません。
冷凍ものもあるのですが、冷凍ものは風味が乏しいこともあり、どうしても食べたいという欲求が生まれず、仮に食べようと思っても、食指が動かないのです。
旬の美味しさは、代え難いものにして、日本料理の神髄で、旬を愛でる趣こそが、日本料理というより、日本人の根本であり、その傍にある日本料理を生業とする以上、四季の移ろいをないがしろにすることは出来ません。
コメントを残す