魚の産地
活魚とは、文字通り活きている魚のことです。沼津の魚市場の場合、地元産が中心ですが、ふぐをはじめとする活魚は、同じ静岡県でも、御前崎産のものが多く、良い魚が多く入荷します。
ただ、魚(ふぐ、はも、養殖の平目など)によっては、中国、韓国産の入荷もあります。
今朝は、鯛(たい)、鱸(すずき)をはじめ、何種類か入荷していました。”佳肴 季凛”で刺身に使う白身は、このような魚を仕入れてきます。
言うまでもありませんが、市場に入荷する魚は、活きたものだけではありません。野締め(死んだ魚)や、冷凍のものの方が、ずっと多く、それらが殆どです。
特に、干物のような加工した魚の産地は、様々です。
”鰯(いわし)の丸干し”です。千葉県産、三重産です。
この”カワハギの醤油干し”は、ベトナム産です。
その隣には、”カレイの干物”が並んでいました。
オランダ産です。
これだけでは、ありません。ノルウェー、中国、アラスカ、タイ、チリ、韓国、モロッコ、・・・。地理の授業ではありません。すべて、魚の産地です。
ここにはありませんが、干物の定番と言えば、”鯵(あじ)”です。現在、普通に売られている鯵(あじ)の産地の殆どが、オランダ産です。
また、冷凍エビは、東南アジア産が、殆どです。
これらの写真には、書かれていませんが、加工地も日本国内だけではありません。そうでないものの多くは、中国です。
これが、今の日本の水産業の現状です。もっと言えば、農業も同様です。その是非を話し始めてしまうと、きりがないのでやめておきます。
本物の素材の味を、ご堪能して頂き、満足してもらうのが、料理人です。
何度もお話ししていますが、料理人とは、料理を作る人ではありません。美味しい料理を、作ってこそ料理人です。
そのために、不肖・志村は日々料理道に邁進するのです。
志村
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