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もっとおいしいお話し

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玉子焼

お弁当の献立の定番の一つが、玉子焼きです。
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そんな今日は、玉子焼きのお話しというより、焼き方のお話しです。
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これが、玉子焼き専用の鍋です。銅で出来ています。銅製なのは、熱伝導率が高く、熱当たりが柔らかいからです。
玉子焼きですから、先ず卵を割ります。ここで、話しをあえて、逸らします。玉子焼きであって、卵焼きではありません。
そう書かない理由ですが、卵と書くと、モロに卵という感じになってしまい、グロテスクな感じがするからです。つまり、素材を表すのが卵で、料理を表すのが玉子なのです。
卵を割る時は、一個ずつ小さいボールに割ります。そうしてから、大きいボールに入れます。このようにすれば、卵に不都合があった時に、その一個だけを、処分すれば済みます。
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割り終えたら、卵をときほぐします。この時、切るように混ぜます。そこに、出汁を入れます。今回は、厚焼き玉子なので、甘い味付けにしてあります。
厚焼き玉子とは、簡単に言えば、甘い玉子焼きのことです。出汁巻きとは、お吸い物の汁のような味付けで作ったもので、厚焼きに比べて、出汁の量が多いので、お弁当には向きません。
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出汁の中に、砂糖、塩、薄口醤油、日本酒、味醂を入れ、沸かしたものです。
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これで、玉子地(たまごぢ)=玉子液の準備が出来ました。
玉子焼きの鍋を、火にかけます。油を引き、鍋が温まったら、玉子地を流します。火は、中火より強めです。
ある程度の火力でないと、玉子の黄色い色が出にくく、火が弱いと、空気が入らないので、食べた時のふんわりとした食感が出ません。
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固まってくると、所々膨らんできます。これをつぶします。表面が乾き始めたら、向こう側から、巻いていきます。半熟状態で巻くと、くっつきやすく、きれいに巻けます。
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巻いたら、また向こうに押し戻してから、玉子地を流します。
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さらに巻きます。この作業の繰り返しです。
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この時、箸を使っていますが、箸は玉子焼きをつかむものではなく、返す時の支えです。
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最後の玉子地を流しました。
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巻き終えたら、角を立たせるため、左右にずらして、火にあてます。
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完全にくっついたら、向こう側に戻してから、捲き簾(まきす)に取ります。
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しばらく、そのまま巻いておきます。こうすることで、角が美しい玉子焼きになります。今回の玉子焼きは、大きいので、無理ですが、この時丸くすれば、丸い玉子焼きに出来ます。
今でこそ、こうやって玉子焼きも焼けるのですが、当然、最初は全く出来ませんでした。
一番最初に入ったのが、鮨屋でしたが、そこでは玉子焼きを買っていたので、焼くこともありませんでした。が、焼いてないから、焼けないのでは、みっともないし、店を移った時に、出来ないと、シャレにもなりません。
ですから、休憩時間や、仕事が終った後に、練習しました。毎日、一本か二本焼きました。当然、失敗の連続です。失敗したからといって、捨てるわけにはいきません。
失敗作は、当然賄い行きです。ですが、自分のためにやっているから、卵代は自腹です。卵がいくら安いとはいっても、自腹ですから、本気です。
昼休みでしたら、お昼のおかずとなりますが、仕事が終ってからですと、店には誰もいませんし、そんな時は、焼きあがった玉子焼きを持参で、ネオン輝く夜の新宿・歌舞伎町に繰り出します。
当然、お土産持参ですから、女の子にも、喜ばれること受けあいです。しかも、大抵の女の子は玉子焼きが好きです。ただ練習しても、張り合いがありません。こういう下心があればこそ、上達も早いものです。
独身時代の自分の給料は、玉子焼きに限らず、魚を卸したりと、色んな練習代に変わった以上に、殆どが課外授業の代金に変わってしまいました。
たまには、そんな課外授業にも繰り出したいものです。
最後までお読みいただきまして誠に有り難うございました。
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