明日のお弁当の揚物用のさばふぐ(静岡・由比産)
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀が経ち、誰が名付けたのか、熱血料理人。
3417回目の今日も、日本料理店『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が 、料理への想いや日々の出来事を認(したため)させて頂きます。
ホームグランドの沼津魚市場に仕入れに行く時は、4時に起き、着くのが5時前ですが、1時間早い3時に起きた今朝は、
同じく、
4時前でした。
早く起きたのは、桜海老(さくらえび)で有名な由比(ゆい)産のさばふぐが入荷することになっていたからです。
構内に届い多くは多くは、仕分けされておらず、パレットに載ったままで、
この中は、鳥取県境港産のわらさで、わらさとは出世魚の代表格の鰤(ぶり)の若魚です。
他には、
愛知県産の釜揚げしらす同様でした。
そうこうしていると、「親方、着いたよ~。」の電話が鳴り、
売場に行くと、地物のいなだの仕分けしているところで、いなだは先程のわらさ同様、鰤の若魚で、鰤は、わかし、いなだ、わらさ、ぶりと名前を変えます。
ちなみに、生物学上、小さくても大きくても鰤で、名前=大きさの違いは、水産業界だけのことで、そうしているというか、そうなっているのは、名前の違いで、値段も変わるからです。
そもそも、出世魚というのは、本来、4回名前が変わる魚のことで、4回変わるのは、武家社会の時代にあって、武士の家に生まれず、農民から武士の頂点に昇りつめた豊臣秀吉に因んでいるので、名前が変わるのは、本当の意味では、出世魚ではありません。
いなだの仕分けが終わると、
さばふぐの荷主の由比の魚屋の御主人がやって来て、鰆(さわら)と、
にべを仕分けたら、
発泡スチロールから、
さばふぐを出してくれ、
好みのサイズにして、好みの分だけ選ったら、
秤にかけると、
6,7キロでした。
コンテナのまま、持ち帰るわけにはいかないので、
発泡スチロールに移し替えたら、
氷を入れたら、
海水を注ぎ、
さばふぐの仕入れ完了。
水産業界では、氷の入った海水のことを水氷(みずごおり)と呼んでおり、沼津魚市場の場合、
荷造り場と呼ばれる所の天井には、
海水と、
井水(せいすい)=井戸水=真水が出て来るホースがあります。
これまでに何カ所か、魚市場に行ったことがあり、どこの魚市場でも、このような設備があるので、卸売市場である魚市場には、このような基準があるのかもしれません。
仕入れを済まし、『佳肴 季凛』に戻り、ルーチンの仕込みを済ましたら、
さばふぐの下処理をすることにし、魚市場で選(よ)ったサイズですので、
1本あたり、
250~300グラムです。
さばふぐは、
背びれと尻びれを切り落としたら、
頭の付根に切り込みを入れたら、
ぐる剥きという頭と皮を同時に取り除き、この役目は専ら女将兼愛妻(!?)の真由美さんで、身だけにしたら、
自分が水洗いしたら、
真由美さんが、
拭き上げてくれ、
唐揚用の大きさに包丁したら、
日本酒と薄口醤油を同割にしたものに5分漬けたら、
裏返すこと、もう5分。
その後、
ざるに上げ、漬け汁が切れたら、
タッパに移しておき、明日のお弁当の揚物に使うため、冷蔵庫へ。
また、明日のお弁当の揚物は、さばふぐの唐揚げと、
鯵の新挽(しんびき)揚げで、
あしらいの赤ピーマンが衣と同じような色なのは、酢橘(すだち)を添えるからです。
そして、お弁当に使わない分は、
日付と個数を書き、真空パックして、冷凍庫へ。
最後に、真由美さんと、
まな板周りや、
カウンター内を掃除し、ランチの営業に備えたのでした。
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