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両性のふぐ

『佳肴 季凛』でお出ししているふぐは、
ikesu.jpg
自分が沼津の魚市場で、仕入れてきて、
orosu.jpg
自分で卸しています。特にこの時季、
sirako.jpg
オスの“とらふぐ”ですと、白子が入っていますし、“ふぐの白子”は、今月の『旬の素材』は、ですが、ここ数年の間、ふぐの生殖腺である白子(オス)、真子(メス)には、ちょったした異変が起きているのです。
ちょうど去年の今頃、富士市の保健所から、こんな通達も来ました。とりあえず、お読み下さい。
ふぐに限らず、魚の種類によっては、成長する過程で、オス、メスに分かれるものもいたり、繁殖期になると、性転換したりするものもいます。
特に、養殖の“とらふぐ”の場合、稚魚の段階で、海水温を低めにすることで、オスの数を増やすことも、最近の技術では可能になったことも、報じられました。
そんな“とらふぐ”ですが、天然の場合、オスとメスの数は、ほぼ同数ですが、中には、オスとメスの生殖腺がある“両性のふぐ”が極くまれにいます。
先日のことですが、初めてそんな”とらふぐ”に出くわしました。
san.jpg
これが、そのふぐの生殖腺です。オス、メスに限らず、生殖腺は2個が対になっているのですが、このふぐの場合、3個あります。
naka.jpg
これが、その取り出した生殖腺です。上の二つのオレンジ色のものが、メスのそれの“真子”で、残りの一つが“白子”です。
“真子”は、
mako.jpg
このように、中が空洞になっています。一方、“白子”は、中が詰まっています。
ただ、このように明らかに、“白子”と判別できても、このような生殖腺は、ふぐ毒である“テトロドトキシン”が含まれている場合もあるので、食べることは出来ません。
最初にお話ししたように、ここ数年、“両性ふぐ”の数が多くなっているのですが、はっきりした原因は分かりません。
その一つが、海水温の上昇とも言われています。
また、もう一つが、人工的に孵化され、放流された稚魚が、成長すると、“両性ふぐ”になるという説です。
また、最近、自分がふぐを卸していても、“白子”なのに、形が変わったものを目にすることもあるのですが、そんな時は、万が一のことを考え、処分しています。
こんな一連の状況を、東京・築地のふぐ専門の処理施設の職員の方に、伝えたら、築地でも、同様とのことでした。
そんな今日のふぐも、
ryousei.jpg
“両性”のふぐでした。
生殖腺は有毒で、食べられませんが、身などの可食部分は、全く平気なので、ご安心下さい。
★★★ 期間限定 会席料理 ★★★
2月、3月限定、しかも女性のお客様限定の会席料理(夕席)“春支度”を、御用意致しました。
harushitaku.jpg
先付に始まり、食事、デザート付の全9品(お一人 3,000円)のコースとなっております。
なお、ご予約なしでもお召し上がれますが、土曜日以外のお支度となります。
春には、まだ早いですが、吟味した食材で奏でる“身体にやさしい、美味しい日本料理”を、召し上がって、楽しい一時をお過ごし下さいませ。
最後までお読みいただきまして誠に有り難うございました。
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“両性のふぐ” への4件のフィードバック

  1. ヨハン より:

    いつも楽しく読んでおります。
    両性のフグですか?環境の変化が自然の海を変えているのでしょか?
    考えさせられます。
    こちらオーストラリアは反捕鯨国として日本バッシングが激しいところですが
    志村様は捕鯨についてはどのようにお考えでしょか?

  2. 志村 より:

    ヨハン様
    いつも、遠いところからのご愛読、有難うございます。
    捕鯨についてですが、日本に限らず、鯨を食料としている国の食文化という見地からですと、さほど問題視する必要はないでしょうし、食というものは、その国や国民のアイデンティティーの一つとも言えるのでは・・・。
    ただ、鯨を食べることが、鯨という種の存続に関わるのなら、やめるべきだと思います。
    ところで、自分が住んでいる静岡県東部地方では、子供の頃、イルカが食卓に上っていましたし、今でも、年輩の方が好む食材でもあります。
    また、現在でも沼津の魚市場には、この時季、イルカが入荷しています。

  3. ヨハン より:

    志村様
    私もそう思います。鯨が海からいなくなるようでは生態系も壊してしまうので絶滅はさけるべきだと思います。日本では聞かないとは思いますjがオーストラリア在住日本人宅には領事館
    などから反捕鯨運動についての注意状(巻き込まれないように)のようなものも発行されるくらいピリピリとしています。シーシェパードは私の住むパースによく寄航するためそのたびに彼らは英雄とみなされております。船体には日本の国旗を撃墜したような絵も描いてあります。
    イルカですか?最近ドキュメンタリー映画Coveでは和歌山県のイルカ漁について世界的に話題になりましたが現在でも食用としているのですね?
    日本人が思っている以上に鯨やイルカに対しての問題は大きな問題だと思います。

  4. 志村 より:

    ヨハン様
    ご返答、有難うございます。
    昨今の反捕鯨運動が、本来あるべきものとは、かけ離れたものとなってしまっているのは、嘆かわしいことです。
    いずれにせよ、賛成、反対の立場を取るにせよ、正しい議論をしなくてはならない時期に来ているのは確かですね。

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