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鍋磨き

包丁を砥ぐのが、
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その日の最後の仕事で、どんなに遅くなっても、欠かすことはしません。料理人である以上、魂と言うべき包丁をぞんざいに扱うことは出来ません。
また、砥がないで、そのままにして仕事を終えれば、明くる日の仕事は、包丁を砥ぐことから始めなくてはならないからです。
急な仕事が入った時に、そんなことをしていたら、仕事が遅れてしまいますし、プロである以上、常に「いざ、鎌倉」に備えるのは、当然の心構えですから、何があっても、包丁を砥がずに、仕事を終えることをしないのは極当たり前のことです。
包丁と同じ位に大事な道具が、鍋です。鍋と言うと、一般には洗うものだと思われがちですが、料理人にとっては、包丁同様、鍋は砥ぐとまでは言いませんが、磨くものなのです。
包丁のように、毎日磨くことはありませんが、時間に余裕がある時は、磨くこともしばしばです。
これが、
yogore.jpg
使った鍋です。洗ってはあるので、汚れていません。これから、この鍋を磨くのです。磨く時は、爪や指の間が黒くなってしまわないように、
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手袋をします。
磨く時は、
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目の細かいスチールウールで作られた“ボンスター”を使います。
これを適当な長さに切って、クレンザーと酢を混ぜたものを、つけながら磨きます。
towel.jpg
このように滑らないように、鍋の下に、使い古しのタオルを敷きます。このまま、ひたすら磨きます。
鍋がきれいになったら、水で洗い流してから、普通の洗剤で洗います。その後、タオルで拭いて、ようやく一丁上がりです。磨き終えた鍋は、
migakioe.jpg
こんな感じです。新品同様の輝きです。
ところで、お気づきかもしれませんが、日本料理で使う鍋は、このように取っ手がついていません。「どうやって持つの?」と、思われるかもしれませんが、
motikata.jpg
このようにして、持つのです。この道具は、“やっとこ”というもので、
yatoko.jpg
ペンチのようなものです。取っ手がないので、このように、重ねることが出来るので、片付ける時も、場所を取らないので、都合がいいのです。ちなみに、手が無い鍋なので、“だるま鍋”とも呼ばれています。
どんな凄腕の料理人でも、鍋が無ければ、芋一つ煮ることは出来ません。ですから、ぞんざいに扱うことは出来ません。
また、本当に美味しいかどうかはともかく、きれいな鍋で、料理が作られれば、美味しく感じられるはずです。衛生面から見ても、然りです。
少なくとも、自分がお客として、食べる時は、そうあって欲しいと思っているので、きれいな鍋で料理を作るのです。
また、自分で食べて、美味しいと思うものをお客様にお出しするのが、自分のスタイルですから、そうしないと納得がいかないのです。
プロの料理人である以上、どんな小さな道具でも、大事にする気持ちだけは、いつまでも失いたくありません。なぜなら、そこがプロのプロたる所以だからと、頑なに信じているからです。
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“鍋磨き” への4件のフィードバック

  1. おばさん より:

    確かに道具を大切にすることは、大切ですね。
    マク様も大切にされている様子を、ブログで拝見しました。
    ゆきひら鍋は、磨くのも大変そう。
    大事になさってください。
      私はTV番組で調理する人の爪が汚い・髭が伸びている
    髪が乱れている・・・・この3点がすごく気になります。

  2. 志村 より:

    おばさん様
    道具があって、仕事が出来るのですから、大事にして当然です。
    “包丁砥ぎ”や“鍋磨き”は、たいへんですが、一日の最後の仕事なので、或る意味“無”にもなれるのです。
    ・・・・・・・・・・。
    とは言ったものの、未だ煩悩の塊で・・・。

  3. まぐ より:

    耳が痛いです

  4. 志村 より:

    まぐ様
    恐縮です。

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