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熊本県産の天然のすっぽん

週に、何度か通っている沼津の魚市場には、

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小売りをしている町の魚屋さんのような問屋もあります。先日、この問屋の店先に、

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熊本県産のすっぽんが、3ケースほど入荷していました。それぞれの入数と目方は、上から、3,2キロ(2ハイ入)、2,0キロ(1ハイ入)、2,7キロ(2ハイ入)でした。

 

この中から、

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2,7キロのものを、

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仕入れました。天然のすっぽんは、泥臭い場合もあるので、泥抜きをするために、

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水の入ったバケツに、入れておいたのですが、しばらくすると、

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この2ハイが、喧嘩を始め、噛み付き合ってしまったので、

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別々にすることにしました。すっぽんに訊いたわけではありませんが、天然は、性格が荒っぽいのかもしれません。

 

養殖の場合、このようなことを、見たことがなかっただけに、かなり驚きました。ちなみに、当店で使っているすっぽんは、殆どの場合、養殖です。というのも、天然は、入荷が不安定というより、殆どないからです。

 

また、もう一つ気付いた特徴がありました。それは、養殖とは違い、動きがかなり素早いのです。これにも、かなり驚きました。この二つの特徴は、自然環境の中で、生きていく以上、自ずと備わってしまうのかもしれません。

 

そんなあくる日、

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お帰りの際に、当店が載っている今月号のフリーペーパーを見た常連のお客様に、

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この2ハイのことをお話しすると、

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「折角なので、写真を撮ろう!」ということになりました。

 

ただ、“ふぐに魅せられし料理人”の自分としては、萌え燃え・・・なのは、

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どこまでいっても、ジャンボちゃんです。

 

とは言うものの、天然のとらふぐの美味しさに目覚めるまでは、すっぽんほど美味しいものはないと、自分は、思っていました。

 

すっぽんの美味しさは、肉でもなく、魚でもなく、すっぽんとしか言い様がありませんし、他の食材をもってしても代えることが出来ないものです。特に、天然ものは、出汁の出方が、養殖ものの比では、ありません。

 

ですので、すっぽんを味わうには、鍋に限ります。その出汁は、旨味の宝庫で、1ハイで、2升は、十分に取れる程なのです。

 

この2ハイで、どれくらいの出汁が取れるのか、今からワクワクしています。やはり、良い食材は、料理人にとっては、何物にも代え難いものですし、モチベーションの源です。

 

ただ、日本料理の中でも、美食の一つでもあるすっぽんは、年々食べられなくなる傾向にあり、沼津の魚市場にある、すっぽんをすっぽんを取り扱っていた問屋が、2,3年くらい前から、取り扱わなくなってしまいました。

 

日本料理文化が、ユネスコの世界無形文化遺産登録されたにも関わらず、このような状況にあるのは、日本人自身が、食していないことでもあります。

 

すっぽん料理が、高嶺というより、高値の花なのは、事実ですが、日本料理に携わる以上、すっぽんに限ったことでなく、和食文化を、後世に残すのも、自分の役目であると思い、日々、仕事をしていかねばと、思います。

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