西京焼ではなく、刺身用の静岡県沼津産の鰆(さわら)
Vol.3963
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(3月16日)は
刺身用に仕入れた鰆(さわら)について
お話しします。
今朝、沼津魚市場に行くと
地物の鰆(さわら)が入荷していました。
地物ですので
沼津産ということになります。
ぱっと見、約50本ですが
暇つぶしにでも
数えてみるのは、いかがでしょう。(笑)
サイズごと
4列に並べられており
その列は以下の通りです。
◆1列目
3キロ~4キロ
◆2列目
5キロ台
◆3列目
6キロ台
◆4列目
7キロオーバー
自分が鰆を仕入れるのは
コース料理の西京焼にする時です。
また、焼物というより
西京焼にする魚の中でも
もっとも好きなのが、鰆なので
いつでも足を止めてしまいます。
ただ、今日は
刺身に使う魚が
必要だったので
最初は、西京焼のことを
考えていませんでした。
そうは言っても
4キロ台の鰆を見ると
断腸の思いで
見て見ぬ振り。
そんな中、1列目の中に
2,8キロのものがあり
鮮度確認のため
えらを見ると
鮮やかな赤い色をしており
即決!
【佳肴 季凛】に戻り
鰆を見たミニふぐが
「おはよう、親方🐡
親方が仕入れるサワラにしては
小さくね?」
「小さいよ。
4キロUPが基本だから
半分ぐらいだね。」
「西京焼にするの?」
「いや、刺身だよ。」
「サワラの刺身って
どうなの?」
「美味しいよ。じゃないと
仕入れてくるわけないじゃん!」
「そうだよね、失礼しました。
あとさぁ、鰆って
魚へんに春って書くけど
今が旬なの?」
「確かにそうなんだけど
元々、春っていうのは
今で言う1月、2月、3月になるし
寒鰆(かんざわら)って言われるように
真冬が一番いいよ。
これからの時季は
子が入ってきて
身が痩せ始めるからね。」
「子って?」
「卵とか精巣のことだよ。
そろそろ始めるから
この辺でね。」
「はぁ~い♬」
まな板に乗せ
包丁で鱗(うろこ)をこそげ取り
頭を落とし、はらわたを抜くと
乳白色をしていました。
乳白色なのは
脂が乗っている証拠です。
そう思うと
4キロオーバーの鰆のことが
気になって、気になって・・・。
水洗いをし
片身を卸すと
身割れすることなく
卸すことが出来、ひと安心。
というのも
鰆は、身割れしやすい魚の
筆頭だからです。
もう片身も
慎重に卸すと
ミニふぐが
「骨が残っているよ。
取らないの?」
「刺身にする時に、取るよ。
やたらと包丁を入れて
身割れすると困るからね。」
「そうなんだぁ~。」
上身(うわみ)も
下身(したみ)も
頭と尾の部分に
包丁したら
柵取りをしました。
鰆は細長い魚なので
柵にしても
断面の形に差が
出にくいのが特徴です。
今日のように
小さめだと
刺身に包丁する場合
無駄に大きい断面になりません。
なので、刺身用に鰆を仕入れる時は
あえて小さめにしているのです。
ただ、大きい鰆を仕入れた時には
同じ柵を刺身用と西京焼用に
使い分けることもしています。
その時の鰆は
脂の乗りが違うので
鰆好きの自分にしてみれば
してやったりなのは
当然です。
柵取りした身の皮に
包丁目を入れたら
氷の上で
FIRE!
すぐに返し
粗熱が取れたら
水気をふき取り
冷蔵庫へ。
あらの部分は
出汁を取るため
焼いておきました。
焼く前に
金串を
刺していると
「親方、何しているの?」
「こうすると
骨に残っている血が
取れるでしょ?」
「うん。」
「そうすると
焼いた時にきれいに仕上がって
雑味も無くなり
出汁を取ると・・・?」
「美味しい出汁が取れる!」
「はい
その通り!」
「ヤッタ~!」
そして、今夜の会席料理の刺身に
目鉢鮪(めばちまぐろ)、湯葉と共に
お出ししました。
鰆の西京焼でなくても
かまの部分を
おかず用の西京漬にすると
「たまには、これぐらいでも
いいんじゃね。」と、ミニふぐ。
「まぁね。
その代わりじゃないけど
明日のクオリティチェックで
良しとするかな・・・。(笑)」
「鰆なら、何でも良かったりして!?」
「う~ん。まぁ、知らんけど。」
明日も魚市場に行って来ますが
鰆があっても
仕入れることはしません。
残念ですが
タイミングが合い
改めて今日のような鰆に
出くわしたいものです。
「鰆もいいけど
今夜の鰤の西京焼も
良い感じだったね。
じゃ、また明日🐡」 By ふぐとらちゃん
ランチメニュー用の銀鱈の西京焼
Vol.3962
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(3月15日)のお話しは
西京焼の王道の
銀鱈についてです。
『西京漬』用に仕込むため
昨日から
解凍しておいた銀鱈(ぎんだら)です。
銀鱈を見た熱血君曰く
「おはよう、親方🐡」
「おはよう🐡」
「この銀鱈って
夕べ、扇風機の風をあてていたよね?」
「そうだよ。冷凍庫から出したのが
遅かったから
扇風機を使ったんだよ。」
「料理人の扇風機の使い方って
面白いね。」
「そうかねぇ~。」
銀鱈は一般的な魚と同じ様に
鱗を取るのが
最初の仕事です。
鱗を取ってくれるのは
いつものように
女将兼愛妻(!?)の真由美さんで
「おはよう、真由美さん
頑張って~。」
「熱血君、おはよう♬
はぁ~い、頑張るよ~ 🥰 」
銀鱈の鱗は細かいので
包丁を使って
自分が手直しをしなくてはなりません。
特に、ひれの際(きわ)の部分の
鱗は残ることが多いので
念入りに。
鱗を取り終えたら
腹を裂き、水洗いします。
水が切れるように
斜めにしておくと
「ただ卸して
切身にすれば
OKじゃないんだね。」
「そうだよ。鱗やはらわたが
生臭くなる原因だから
丁寧な下処理はマストだよ。」
「へぇ~。」
「銀鱈の場合
ただ切身にすれば
いいんじゃないんだよ。」
「どういうこと?」
「まぁまぁ、御覧(ごろう)じろ。」
「はぁ~い。」
片身を卸したら
尾の部分に
串を打つと
「なに、何、これ?」
「試し焼きだよ。」
「どういうこと?」
「ジェリーミートって
いうんだけど
銀鱈って、加熱すると
身が溶けちゃうものが
あるんだよ。」
「え゛っ!?」
「焼いて無くなるんじゃ
どうにもならないじゃん。」
「そうだよね~。」
「店で焼いて、そうなるなら
焼き直せば、いいんだけど
通販やお取り寄せで
そうなったら?」
「ヤバいじゃん。」
「だから、試し焼きをするんだよ。」
「へぇ~。」
試し焼きは
卸したそばから
焼いていきます。
「身だけじゃ
不安だから
中骨も焼くんだよ。」
「そうなの!?」
「ただ
片面だけ焼けば
分かるから、いいんだけね。」
「そうかもしんないけど
これだけでも
ひと仕事じゃん。」
「まあね。
確認出来た順に
切身にするから
それほどでもないよ。」
「恐れ入るよ。」
今日のものは
全て問題なしということで
腹骨を欠いたら
切身にしていきます。
殆どの場合
ギフトや通販用の切身なのですが
今日はバージョンアップした
ランチ用なので
真ん中辺りの見た目が良い部分を
いくらか小さめの
切身にしてあり
80グラムを目安にしています。
ちなみに、こちらが
ランチメニューです。
また、『西京漬』のページにもあるように
通常の切身は
90グラムを
目安にしています。
「少し大きいのは、どうしてなの?」
「銀鱈は水分が出るからだよ。」
「なるほど~。」
「あと、
形の悪いところは
100グラム以上にしてあるよ。」
「見た目は悪くても
大きい方がいいなぁ。」
「よく分かるよ。」
頭出しの部分や尾の部分は
お弁当用に包丁し
切り落としも
切身と共に
脱水シートに挟み、冷蔵庫へ。
また、細かい切り落としは
皮を引いてから
すり身にします。
骨付の身や皮は
出汁を取るため
焼いておき、一部は
おまけアイテム用のフレークにするため
ほぐし身にしておきました。
身を取った骨を見ると
「ここまで使うなら
銀鱈も嬉しいんじゃね?」
と、熱血君。
「どうだろうねぇ。
命あるものだから
その命を最後まで
大切にするのが
料理人のあるべき姿だから
やっているまでだよ。」
「深~いね。」
「それだけじゃなく
銀鱈を獲った漁師
加工した人達も
丁寧に扱ってくれたら
嬉しいと思うんだよね。」
「確かに、そうかも。」
「だから、食材を最後まで
使い切るようにしているんだよ。」
「深過ぎる。」
「そうかなぁ。」
最後に、熱血君のエールと共に
//
♬ お片付け~ お片付け~
さぁさ 二人で
お片付け
\\
ランチの営業が終わったら
有機JAS認証済の西京味噌を
ベースにしたお手製の西京味噌と共に
真空パックすると
「これって
切り落としの部分?」
と、熱血君。
「そうだよ。
自分達のおかずだよ。」
「いいなぁ~。」
「おかずって言えば
今日のお昼は
鰤(ぶり)の切り落としの
西京焼だよ。」
「ずぅ~っりぃ!
でも、んまそう。」
「魚は種類が沢山だから
それぞれに美味しさがあるのが
いいんだよ。」
「そうだよね。」
そんなやり取りを終え
満足感と満腹感に浸り
休憩を取ったのでした。
「今日もお疲れ様。
そんじゃ、また🐡」 By ミニふぐ
バスツアー用のサーモンの西京焼
Vol.3961
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
定休日明けの今日(3月14日)は
バスツアー用の西京焼について
お話しします。
今朝の沼津魚市場は
昨日と真反対に近い
様子でした。
本題の前に
売場のビフォーアフターを
御覧下さい。
◆陸送便の売場
・今日
・昨日
陸送便とは
全国各地から送られて来る
魚のことです。
◆地物の売場
・今日
・昨日
地物の売場は
沼津近郊の漁船が
水揚げした魚が並びます。
◆近隣及び県内の魚の売場
・今日
・昨日
近隣とは、伊豆半島及び
伊豆七島周辺のことです。
日によっては
紀州や九州方面の漁船による
マグロ類の水揚げもあります。
◆戸田(へだ)トロール漁の売場
・今日
・昨日
トロール漁とは
底引き網漁のことで
戸田は沼津市南部に
位置しています。
自然相手ゆえ
このような光景は
珍しいことではありません。
そう思うと
漁師の方達には
感謝、感謝です。
前置はさておき
今日仕入れるべき魚は
【西京漬】用の
ノルウェー産サーモンでした。
いつもの仕入れ先の問屋に行くと
サーモンが
並んでおり
小分けされていました。
御覧のように
5キロ台です。
別の問屋に並んでいたのは
4キロ台で
この中から
4,5キロのものを
仕入れることにしました。
『佳肴 季凛』に戻ると
ふぐとらちゃんがやって来て
「親方、おはよう🐡」
「おはよう🐡」
「今日のサーモンって
いつもより小さくね?」
「小さいよ。普段は
5キロ台だからね。」
「やっぱりね。
なんで、このサイズにしたの?」
「再来週
バスツアーのお客さんが来るんだけど
その時にサーモンの西京焼を
出すからだよ。」
「5キロのも
サーモンには変わりないじゃん。」
「そうなんだけど
後で分かるから
待っててよ。」
「はぁ~い♬」
鱗が細かいサーモンは
すき引きという方法で
包丁を使って
鱗を取り除きます。
「ギリギリのスレスレじゃん。
失敗したことないの?」
と、ふぐとらちゃん。
「たまに失敗するよ。」
「今日は失敗しそう?」
「変なことを訊かないの。」
「あはは・・・。」
鱗を取り、頭を落とし
水洗いをしたら
三枚に卸しました。
腹骨を取り除き
切身にし
秤にかけると
「これで何グラムなの?」
「ほい
81グラム。」
「それは分かるんだけど
4キロと5キロの違いって
どういうことなの?」
「魚体が大きいと
断面も大きくなるから
どうしても目方が
出ちゃうんだよ。」
「じゃ、薄めの切身にすれば?」
「薄くすると
身割れする場合があるから
そうならないように
4キロ台にしたんだよ。」
「そうなんだぁ~。」
バスツアー用の切身は
上身(うわみ)も下身(したみ)も
真ん中辺りの部分を使いました。
残りの部分は
ギフトセット用です。
形が良くないものと
良いものを組むことで
バランスを取っています。
さらに言うと
銀鱈や鯖とも組むので
全体としてのバランスが取れるのです。
また、形の悪い部分の目方は
100グラムを超えることも
珍しくありません。
「それなら、少しぐらい形が悪くても
問題ないよね。」
「そうだね。
標準的な目方が
90グラムだから
1割以上も大きいよ。」
「それだけ大きければ
形の悪いものの方が
良かったりして・・・。」
また、尾に近い部分は
お弁当用の切身にしています。
その後
有機JAS認証済の西京味噌を
ベースにしたお手製の西京味噌と共に
専用の袋に。
ここまでくれば
仕込みは終わったようなものです。
最後に
掃除をし、ランチの営業時間に備えました。
その後、合間を見ながら
真空パックし、冷蔵庫へ。
昼過ぎに、ランチメニューを
バージョンアップさせたコースの
ご予約を頂いたので
それ用に銀鱈を
冷凍庫から出し
夜に備えて
休憩したのでした。
「明日はフライヤーを
洗うんだね。
そんじゃ、また🐡」 By 熱血君
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が
投稿して下さっています。
ご興味、ご関心がある方は
是非、御覧下さい。
熱海市網代(あじろ)産の鯵(あじ)で、休日出勤
Vol.3960
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(3月13日)は
休日出勤の様子について
お話しします。
今朝、沼津魚市場に着き
鯵(あじ)を仕入れるため
最初に
こちらの売場へ。
スチロールの上には
見本として
開いた鯵が置かれ
その中に
卵持(らんも)ちとか
子持ちと呼ばれる
産卵前の鯵がありました。
そのため
ここ最近の鯵の仕入れには
いつも以上に
気を使っています。
今朝の鯵の産地は
以下の通りです。
①静岡県熱海市網代(あじろ)
②大分県
③鹿児島県
④長崎県
開いた鯵は5枚ですが
④の長崎県産のものは
子持ちなので
サンプルは2枚でした。
また、④の長崎産の
箱詰の仕方が違うのは
5キロ入だからで
他は3キロ入です。
普段なら即決するのですが
出来なかったのは
このところの高値のためで
値段を比較せざるを得ません。
気になって
隣の売場に行くと
宮崎県産のものが入荷していましたが
大きかったので、パス。
先程の売場に戻り
網代産のものを仕入れることに。
その後、別の売場にも
鯵が入荷しており
こちらは
静岡県焼津産。
さらにさらに
大分県産が
こちらの売場にも入荷していました。
個人的には
焼津産が望ましかったのですが
後の祭り。
とりあえず
💯満点ではないものの
納得がいく鯵でしたので
良しということで・・・。
定休日ですので
鯵だけを仕入れ
魚市場から撤収。
魚市場を後にし
開店直後の食遊市場で
野菜や調味料を仕入れたら
帰ることにしました。
【佳肴 季凛】に戻り
荷物を下ろしたら
雨が降り始めていたので
コンテナに洗剤をかけ、放置。
普段なら
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが
洗ってくれるのですが
完全独りの休日出勤なので
雑用も全て
自分でしなくてはなりません。(半泣)
なので、仕込むのは
洗い場にて。
鯵を用意すると
ミニふぐがやって来て
「おはよう、親方🐡」
「おはよう🐡」
「定休日だけど
市場に行ったの?」
「そうだよ。
揚物用の鯵の在庫が少ないから
仕入れて来たんだよ。」
「そうなんだぁ。」
「再来週、バスが来るから
その分を仕込んでおかないとね。」
「ふぅ~ん。
熱海は読めるけど
網代って、何て読むの?」
「あじろだよ。」
「珍しい読み方だよね。」
「そうなんだけど
全国各地にあるんだよ。
「そうなの!?」
「元々、漁業が盛んな
和歌山の漁師が移り住んで
その名前になったとも言われているよ。」
「えっ~!」
「それこそ地名なんて
ものがなかった頃の話だから
江戸時代とか
その前じゃないのかな。」
「ふぅ~ん。」
「他の説だと
網代って言葉は
漁業を意味して
沿岸部にある漁村が
網代になった場所もあるんだって。」
「へぇ~。」
「網代だけじゃなく
和歌山ルーツの地名って
他にもあるんだよ。」
「例えば?」
「勝浦とか、白浜とか。」
「有名どころじゃん。」
「どっちも、魚とか
漁業つながりだよ。」
「他には?」
「う~ん、他ねぇ。
漁業じゃないけど
移り住んだ人達が
前の土地の出身が多かったから
その地名を使った場所もあるよ。」
「どこ?」
「岩手県南部は
山梨県南部町にルーツがあったり
北海道北広島市は
広島出身の人が移住した所だったりとか。」
「他にもあるの?」
「仕込みが終わらなくなるから
グーグル先生とか
ヤフーさんにでも
訊きなよ。」
「はぁ~い。」
鯵は揚物用ですので
最終的には
三枚に卸しました。
「これじゃ
分からない人もいるから
説明してよ、親方。」
「はいはい。」
ということで
下処理の仕方は
以下の通りです。
①鱗(うろこ)を取る
②ぜいごを取る
※ぜいごとは
尾の付根にある硬い部分です。
③上身(うわみ)の鱗を取る
④ぜいごを取る
⑤頭を落とす
⑥はらわたを抜く
⑦水洗い
※鮮度落ちを防ぐため
氷水に塩を入れます。
⑧三枚に卸す
下身→上身の順番で
仕事をすると
身を返すさずに
頭を落とすことが出来ます。
そうすることで
時間の短縮が可能です。
些細なことですが
数仕事をする上では
見過ごすことは出来ません。
//
食材の鮮度=味
を落とさないためには
出来ることは
いくらでもする必要があります。
それは食材だけでなく
食材を獲ったり
作ってくれる漁師
百姓の方への感謝と敬意に
他なりません。
昨今の食料事情は
一次産業を蔑(ないがし)ろに
してきたことの結果なのです。
ともかく食材を
ぞんざいに扱うのだけは
悲しくてならないので
強く言わしてもらいました。
\\
当然、鯵の頭や
中骨も
下処理をしてから
出汁を取ります。
ただ、今日は真由美さんがいないので
このまま冷蔵庫へ。
「やっぱり、
真由美さんあっての
親方だね。」
「知らんけど・・・😅」
卸した鯵は
真空パックし、冷凍庫へ。
「親方ぁ~
鯵を忘れているよぉ!」
「あっ、これね。
これは明日のお楽しみ・・・♬」
「クオリティチェック
という名のおかずだな・・・。」
「知らんけど・・・🤤」
その後
洗い物をし
包丁を砥ぎ
昼前までには
休日出勤を終えたのでした。
「富士山も見えるから
明日は晴れるかな🗻
バスのお客さんじゃないけど
電線がちょっと邪魔だね。
そんじゃ、また明日🐡」 By ふぐとらちゃん
バスツアーと法事の御席の器づかい
Vol.3959
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(3月12日)のお話しは
法事&バスツアーの御席についてです。
では、始めます。
今日はバスツアーと
法事の御席があったので
このようなお知らせを
メニューボードに。
お断りしてしまったお客様には
改めて
この場を借りて
お詫びさせて頂きます。
ひととおりの段取りが出来たら
盛付のスタートです。
しかし、しかし
最初に盛付けるべくデザートは
アイスなので
このまま冷蔵庫へ。
今日のように
それなりの人数の時は
冷蔵庫にしまう都合で
デザートから遡って
盛付けていきます。
デザートの次に
刺身を盛付けました。
刺身をお出しするのは
法事の御席で
刺身の内容は、目鯛(めだい)
目鉢鮪(めばちまぐろ)
湯葉の三種盛です。
刺身を見た熱血君曰く
「おはよう🐡今日は忙しそうだね。」
「おはよう🐡
忙しいって言葉は、禁句だよ。」
「あっ、そうだった!
ごめんなさい、親方。
忙しいの忙は
心を亡くすんだったよね。」
「そうだよ。」
「バタバタだけど
頑張ってね~!」
「はいよ~。」
一方のバスツアーの御席は
刺身替りとして
山掛けでした。
バスツアーのお客様は
地元の方ではないので
山掛けをお出しすると
「やっぱ、富士山が見える所だから
富士山っぽいの?」とか
「富士山のイメージ?」とか
言われることもあります。
ただ、今日のお客様は
富士山が見える場所から
ご来店されるので
このようなお声は
まず無いでしょう。
お出しすると
案の定でした。(笑)
冷蔵庫にしまう料理の最後が
先付(さきづけ)の
グリンピース豆腐で
バスツアーの御席も
グリンピース豆腐でした。
器が違うのは
山掛けで
この器を使ったからです。
「同じ器の方でも
いいんじゃね?」と、熱血君。
「そう思うでしょ?」
「うんうん。」
「日本料理では
同じ器を繰り返して
使わない原則があるんだよ。」
「そうなんだぁ~。
同じのなら
片付も早いのにねぇ。」
また、法事の御席は
先付が二品で
もうひとつは
ふぐ皮でした。
冷蔵庫チームの盛付が終わったら
蒸し物です。
蒸し物は
鰯(いわし)つみれ錦糸蒸しで
バスツアーの方は
温蔵庫にしまっておきました。
法事の方は
数も少ないので
このように。
「どっちも熱々なら
こっちも温蔵庫で
いいんじゃね?」と、熱血君。
「来店時間が違うし
法事の方は
御飯も温めるついでに
一緒に蒸すんだよ。」
「へぇ~。」
「そうすれば
一度に仕事が出来るじゃん。」
「そういうところまで
考えているんだぁ。
やっぱ、プロの仕事は違うね。」
来店前の盛付の最後が
小鍋です。
法事の方が
鰻(うなぎ)鍋で
バスツアーの方が
めかぶと野菜の小鍋仕立てでした。
「この間のブログで
この小鍋のことを読んだよ。」
「あぁ
このブログね。」
「そうそう。
料理の金額が違うから
小鍋も違うんでしょ?」
「そうだよ。よく分かっているじゃん。」
「えへへ・・・。」
その後
ホール席
個室の小鍋をセットしたら
準備は、ほぼ完了。
「親方
ここの席は
チビッ子用?」
「そうそう、お子様料理を出すんだよ。」
「わぁ、見たい見たい。」
「来るまでのお楽しみ。」
今度は、厨房で
揚物などの器の準備です。
バスツアーの揚物の器が
こちらで
法事の方はこちらで
天紙(てんし)は
緑でふち取られたものです。
揚物自体は同じでも
バスツアーの方は
この器を
サラダきしめんに使います。
そうこうしていると
法事のお客様が見えたので
最初に、お子様料理を仕上げると
「んまそ~♬」と、熱血君。
バスツアーのお客様と重なる
可能性が無いとはいえ
熱血君の相手は出来ないので
聞いて聞かぬふり。
先付、刺身
揚物をお出ししたものの
焼物の鰤(ぶり)の西京焼を
お出しするまでは
気が抜けません。
揚物は、海老の彩り揚げと
鯵(あじ)のしんびき揚げです。
鰤の西京焼が焼き上がる頃には
バスの添乗員からの連絡が入り
「いざ鎌倉」状態。
日曜日ということもあり
今日のバイトは娘達で
写っているのは
次女です。
「バスが来るまでに仕上がって
良かったよね、親方。
この照りが、まぁ何とも・・・。」
「あと、西京味噌の甘い香りも
どうよ、どうよ?」
「うん、いい香り。
し~っかし🤤んまそう!」
「美味いんだな。
昨日のお昼に
しっかりクオリティチェック済だよ。」
「あ゛っ、ずるいよ。
完全なレッドカード!」
「はいはい・・・♬」
タイミング良く
蒸し物をお出し
程なくすると
バス到着となれば
よ~い、ドン!
冷蔵庫チームの料理をお出ししたら
サラダきしめん
揚物、蒸し物をお出ししたら
あとはデザートのみ。
そんなこともあり
熱血君にせがまれ、外へ。
「いやぁ、今日はハードだね。」
「人数はそれほどでもないけど
重ならなくて、良かったよ。」
「そうだね。見ている方が
ヒヤヒヤしていたよ。」
「そうだね。」
そうこうしていると
法事の御席の
デザート(マスクメロンのアイス)を
お出しするため、中へ。
しばらくすると
バスのお客様にも
デザートをお出ししました。
法事のお客様がお帰りになられると
バスの出発時間となり
👋👋👋お見送り👋👋👋
その後は
息つく間もなく
片付タイム。
日曜日ということもあり
娘達がバイトしてくれたこともあり
いつも以上に早く終わることが出来
ようやく、ひと息ついたのでした。
「明日は休みだね。
お疲れ様🐡」 By ミニふぐ
☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が
投稿して下さっています。
ご興味、ご関心がある方は
是非、御覧下さい。
明日のバスツアー&法事用の仕込みは、ほぼ野菜
Vol.3958
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(3月11日)のお話しは
仕込みの様子についてです。
休市日でしたが
野暮用があったので
今朝は沼津魚市場へ。
すでに陽は昇り
魚市場からの富士山は
まさに、THE富士山🗻
普段はあまり
気にしない富士山ですが
明日はバスツアーの
お客様が見えるので
夜の天気予報によれば
晴れは確実で、ひと安心。
Facebookの投稿を
見たふぐとらちゃんが
「おはよう、親方🐡
野暮用って、なんなの?」
「野暮用?あれだよ、あれ。」
「あ~っ、あれね。」
ここでは書きませんが
隠すほどのことでもないので
気になる方は
直接お訊ね下さい。
魚市場へ行ったものの
魚の仕込みはありません。
出汁を引くなどの
ルーチンの段取りを終えたら
いつも以上に気を引き締め
仕込み開始。
というのも、明日のお昼は
法事&バスツアーの御席があり
仕込みはてんこ盛りだからです。
小鍋の野菜と
サラダ素麺の野菜を
最初に仕込みました。
それぞれに入っている野菜は
以下の通りです。
◆小鍋の野菜
・玉ねぎ ・長ねぎ ・えのき ・人参
◆サラダ素麺の野菜
・長ねぎ ・みょうが ・ピーマン(赤、青)
・人参 ・紫キャベツ ・アーリーレッド
小鍋の野菜にはじまり
諸々の仕込みを
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが
やってくれたのは
いつものことです。
その後、真由美さんは
笹がきごぼうを
仕込んでくれました。
自分がやる時は
包丁を使うのですが
真由美さんですので
皮剥き(ピーラー)です。
その場合、皮を剥き
包丁目を入れれば
難なく出来るので
是非、お試し下さい。
しばらく晒したら
変色しないよう
袋を乗せ、冷蔵庫へ。
笹がきごぼうを終えた真由美さんは
揚物の粉付をしてくれました。
揚物は
海老の彩り揚げ
鯵のしんびき揚げ
お子様用の海老フライです。
海老フライのバットを見た
ふぐとらちゃんが
「もっと小さいバットに
入れた方がいいんじゃね?」と
訊いてきました。
「そう思うだろうけど
餃子バットだと
重ねられるから
ひとまとめになるじゃん。」
「すっげぇ~!」
「そうすれば
蓋も一つで済むし
洗い物が一つ減るしね。」
「ふ~ん。さっき
餃子バットとか
なんとか言ってたけど
餃子バットって
なんなの?」
「餃子バット。」
「えっ、それがバットの名前なの?
親方、ふざけないでよ。」
「ふざけるも何も
ほら、餃子バットでしょ。」
「マジ、餃子バットじゃん。」
「最初に、餃子バットって聞いた時
???と思ったけどね。」
「そうだよね。
じゃあ、焼売バットとか
春巻バットはあるの?」
「どうかなぁ、なんなら
グーグル先生に訊いてごらん。
あと、流行りのChatGPTとか・・・。」
「こりゃ、ふざけているな。(笑)」
こんなやり取りをしている間に
真由美さんが
大根と
大和芋を卸してくれました。
大根卸しを軽く搾ったら
汁と
卸しを入れ
伸ばしながら
合わせます。
この様子を見たふぐとらちゃんが
「出汁を入れて伸ばすのは
知っているけど
こんなやり方は、初耳学!」
「こうすると、ふんわりした
食感になるんだよ。」
「へぇ~。
大根の辛味は残らないの?」
「大和芋の方が
多いからね。」
「そうなんだぁ~。」
ちなみに、大和芋も大根も
真由美さんが卸してくれました。
残りの大根おろしは
もみじ卸しの素を合わせ
もみじ卸しに。
これ以外には
万能ねぎを包丁したり
小鍋の用の大豆
グリンピース豆腐
マスクメロンのアイス
お新香を仕込みました。
お新香の野菜は
キャベツ、人参、大葉、唐辛子です。
ところで、今日のように
野菜を仕込むと
皮などの使えない部分が出ます。
それらは
焼いた魚のあらなどと一緒に
出汁を取り
今日の魚は目鯛(めだい)です。
出汁を取り終えた野菜は
包丁したら
おまけアイテムの一つ
賄いカレーの具材に。
「今日の仕込みは
色々で楽しかったよ。
また教えてね。」
「はいよ~。」
そして、夜の営業が終わると
ホール
個室に御席のセットをしたら
器出しをし、本日打ち止め也。
このような状況なので
明日のランチの御席は
ご予約のみとさせて頂きますので
くれぐれも宜しくお願いします。
「それにしても
僕に似ているなぁ。
じゃ、また明日🐡」 By 熱血君
2023.3.11|バスツアー 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
愛知県産のチビとらで、ふぐRUSH
Vol.3957
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
3月10日の今日は
“ふぐに魅せられし料理人”の自分が
こよなく愛す天然のとらふぐのことを
お話しします。
今朝は、普段よりも
30分近く
沼津魚市場に着きました。
というよりも
着いてしまいました。
その訳は、後ほど。
そんな今朝
仕入れたのは
地物の目鯛(めだい)などでした。
【佳肴 季凛】に戻る前に
宅配便の営業所で
荷物を受け取って来ました。
中身は
愛知県豊浜産のとらふぐです。
無事に着いたので
お約束の
萌え燃え・・・💖
頭の付根に
切れ込みが入っているのは
活〆にされたからです。
とらふぐを見たミニふぐが
「親方、おはよう🐡
この子達、ちっちゃくね?」
「おはよう🐡
ちっちゃいよ。
だから、チビとら。
君達は、ミニふぐ。」
ちなみに、天然のとらふぐへの
想いを込めて
サイズごとに
呼び名をつけています。
その呼び方は👇の通りです。
◆チビとら
500グラム以下
◆並とら
500グラム以上2,5キロ未満
◆BIGちゃん
2,5キロ以上4キロ未満
◆ジャンボちゃん
4キロ以上
あと、一度に10本以上の
とらふぐを卸すことを
ふぐRUSH
と呼んでいます。
もちろん、これも自分の造語です。
補足説明はここまでで・・・。
「そう言えば
3時頃かなぁ
雷と雨の音で目が覚めちゃったよ。」
「君達も、目が覚めたんだぁ。
自分も覚めちゃったから
少し早いけど
市場に行ったんだよ。」
「だから、あの時間だったんだぁ。」
「そうそう。
行く時は雨だったけど
魚市場は降り始めて
すぐだったようだよ。」
「そうなの?」
「自分よりも
先に来ていた人の車の下は
濡れていないじゃん。
ほら。」
「ホントだ。」
「ふぐもあるから
どんどん始めるよ。」
「はぁ~い、頑張ってね。」
最初に
目鯛を卸したら
真打の登場です。
卸した後の水洗いをしてくれるのは
いつものように
女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
その後
自分が手直しをしたら
拭き上げてもらったのですが
頭が一個ないことに気づきました。
ランチの営業時間も
押し迫っていたので
片付けを始めると
//
♬お片付け~ お片付け~
さぁさ 二人でお片付け♬
\\
冷蔵庫にしまおうとすると
「親方、行方不明の頭は
見つかった?」
「あったよ。
ほら!」
「良かったじゃん!
こういうことって
よくあるの?」
「よくでもないけど
時々ね。」
「そうだよね。
1本や2本ってことは
珍しいからね~。」
「そうだね。行方不明が出ても
最終的には見つかるけど
どんな部位でも、無いとなると
落ち着かないから、必ず探し出すよ。」
「一度に、2個とか3とか
ってあるの?」
「それは、未体験かも・・・。」
全て揃ったら
身(胴体)を
唐揚用に
ぶつ切にし
真空パックしておきました。
とは言っても
ふぐの仕込みのボスキャラの
皮の仕込みもあるので
まだ終わりではありません。
「そんじゃ
また明日🐡」 By ふぐとらちゃん
☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が
投稿して下さっています。
ご興味、ご関心がある方は
是非、御覧下さい。
バージョンアップしたすっぽん鍋入りの【特別会席】
Vol.3956
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(3月9日)も
逸品の数々を味わって下さい。
今朝は、ホームグランドの
沼津魚市場には行きませんでした。
というか、行けませんでした。
はい、起きたけど
眠かったので、予定変更。
「仕入れには
問題ないの?」と
思われるかもしれませんが
平気です。
でないと、サボりません。(笑)
そんなこともあり
仕込みも少なかったので
女将兼愛妻(!?)の真由美さんは
駐車場の草むしりをしてくれました。
「おはよう、親方&真由美さん🐡」と
熱血君。
「おはよう♬」と返すと
「一応、親方もやるんだね。」
「当たり前じゃん。
真由美さんに訊いてみなよ。」
「そうなの。真由美さん?」
「仕込みが無い時は
親方もやるよ。」
「安心した。じゃあ
仲良し子吉で
頑張ってね~♬」
「はいよ~。」
疲れていたのかどうか
分かりませんが
タイムスリップしてしまい
時計の針は、昨日の夕方に。
その時間、個室にいたのは
熱血君でした。
「今日の予約の料理は?」
「【特別会席】だよ。」
「ガスコンロがセットしてあるってことは
ふぐちり用なの?」
「いや、すっぽん鍋だよ。」
「へぇ~。離れて見ているね。」
「はいよ~。」
これまでにもお話ししているように
【特別会席】は
献立を決めさせて頂いています。
12,100円~となっていますが
【夕席】のページの冒頭にもあるように
ご予算などに応じて
ご用意が可能です。
ここからは
順を追って
料理の流れを
お話ししていきます。
・先付(さきづけ)
グリンピース豆腐
・蒸し物
鰯つみれ錦糸蒸し
・刺身
ふぐ刺
※遠州灘産とらふぐ(天然)
・揚物
ふぐの唐揚
※三重県産とらふぐ(天然)
・焼物①
焼白子
※下関産とらふぐ(天然)
・鍋
すっぽん鍋
・焼物②
伊勢海老の具足(ぐそく)焼
※具足(ぐそく)とは
甲冑(かっちゅう)=よろいのこと。
見た目がよろいのように見えるので
具足焼と呼んでいます。
・食事
すっぽん雑炊
※すっぽん鍋を下げ
その出汁で仕立ててあります。
雑炊を仕立てている間に
お新香と
茶碗を御席に。
・デザート
マスクメロンのアイス
すると
「今日のコースって
初めての?」と、熱血君。
「そうだよ。」
「伊勢海老を出す時に
仕上げに掛けた醤油の香りが
たまんなく、良かったよぉ~🤤」
「あの香りは
食欲がそそられるよね。」
「うんうん🤤」
焼物にした伊勢海老は
沼津魚市場で仕入れたもので
御覧のように活きています。
これを
半分に割った時も
熱血君は見ていました。
「ねぇ、熱血君。
伊勢海老のオスとメスの
区別って知ってる?」
「え~っ、そんなの知らないよ。」
「じゃあ、教えてあげるよ。」
「わぁ~い。」
この伊勢海老は
オスです。
オスの爪の先は
このように尖っています。
ここには、メスがいないので
ネットから拝借すると
メスの爪は分かれています。
このような違いがあるのは
メスは卵を大量に抱えるからです。
お腹のひれの部分の大きさや
身の色でも
区別がつきます。
あと、伊勢海老の値段が高いのは
養殖が出来ないからです。
「こんなところで
伊勢海老の説明は
いいかな?」
「うん、有難う。
また教えてね~。」
タイトルにもあるように
今日のメインは
すっぽん鍋で
そこに伊勢海老
ふぐの白子と
豪華そのものでした。
キワモノのような
イメージのすっぽんですが
その姿からは想像できない
美味しさがあります。
日本料理の中でも
すっぽん、ふぐ、鱧(はも)は
他の食材には無い
唯一無二の味わいです。
日本料理の道に転がり
それらを扱うことが出来ることに
感謝しながら
精進続けます。
そして、日本料理の魅力と
伝統を紡(つむ)ぐ姿勢を
忘れるわけにはいきません。
そうこうしていると
再びタイムスリップし
一日が終わったのでした。
「お疲れ様、親方。
明日は、ちゃんと起きないとね🐡」 by ミニふぐ
西京焼用&ホワイトデー用の鰤(ぶり)は、三重県産
Vol.3955
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
3月8日の今日も
お付き合い下さいませ。
今日のお話しは
鰤(ぶり)についてです。
今朝、沼津魚市場に行くと
全国各地から
鰤が
入荷していました。
産地は
静岡県焼津
和歌山県
三重県
千葉県
鹿児島県
韓国でした。
千葉県産は、5~6キロなので
鰤というより
その手前の“わらさ”というのが
正確なところです。
また、韓国とありますが
水揚げ地が韓国なだけで
獲れた海域は
玄界灘周辺なので
≒福岡または長崎になります。
鮮度を重視し、選んだのが
三重県産の
10,2キロのものでした。
ちなみに
こんな姿をしています。
顔というか
えらぶたの部分に
包丁の痕があるのは
活〆にされたものだからです。
【佳肴 季凛】に戻ると
ふぐとらちゃんがやって来て
「おはよう、親方🐡」
「おはよう🐡」
「10,2キロもあるんだぁ。
デッカイね。」
「鰤のサイズの目安が
8キロアップだから
軽くクリアしているね。」
「ブリって
出世魚なんだよね。」
「そうだよ。
ただ、大きくなるにつれて
名前が変わるのが
出世魚じゃないんだよ。」
「どういうことなの?」
「鰤みたいに
名前が4回変わらないと
出世魚じゃないんだよ。」
「ワカシ、イナダ、ワラサ、ブリ
って変わるんだよね。」
「よく知っているじゃん。」
「やったー!」
「この呼び方は関東方面で
関西や北陸だと違うけど
鰤はブリのままだよ。」
「でもさぁ
どうして、4回なの?」
「歴史上の人物で
名前が4回変わって
出世した人がいるんだけど
知っている?」
「え~っと、あの~
う~んと・・・。」
「はい
そこまで!」
「ありゃりゃ・・・。」
「正解は
豊臣秀吉。」
「どうしてなの?
今、NHKの大河ドラマでやっている
徳川家康も名前が
変わっているけど・・・。」
「豊臣秀吉って
元々、武士の出じゃないけど
最後には、天下統一をして
武士のトップに立ったでしょ?」
「そっかぁ、だから
出世魚なんだぁ。」
「そういうこと。」
そんなやり取りを終え
鰤の下処理を始めることに。
鱗(うろこ)が細かいので
包丁を使う“すき引き”という方法で
鱗を取り除きます。
言うまでもなく
包丁が身に入らないように
注意しなくてはなりません。
鱗を取り終え
頭を落とし
はらわたを抜いたら
水洗いをし
三枚に卸しました。
身が白っぽいのは
脂が乗っている証拠です。
腹骨を欠いたら
鮪(まぐろ)で言うところの
大トロの部分を
切り離します。
身を返したら
切身にすると
こんな感じに。
切身にしたのは
コース料理の西京焼にするためです。
鰤のついでに
鯖(さば)を
【西京漬】に仕込むことにし
とりあえず、どちらも冷蔵庫へ。
魚を卸すと、出るのが
あらの部分です。
かまや切り落としの部分は
切身同様、西京味噌に漬け込み
賄い行きです。
👆 実はこれが、楽しみ。
また、中骨などの部分は
出汁を取るため
焼いておきました。
ランチの営業が終わったら
クオリティチェックを兼ねて、昼ごはん。
見ての通りの鰤丼です。
👆これも、楽しみ。
これを見たふぐとらちゃんが
「丼になっているのが
親方ので
この別盛になっているのは
真由美さんの?」
「そうだよ。」
真由美さんとは
女将兼愛妻(!?)のことです。
「どうして別盛なの?」
「食べ過ぎちゃうから
あえて別盛にしてあるんだよ。」
「そりゃそうだよ。
見ているだけで・・・🤤」
脂が乗っているとは言え
天然の鰤ですので
後味スッキリ。
満足、満腹状態で昼寝をしたら
この器に
鰤(ぶり)の刺身を
盛付け、鮪も少し
盛付けてあります。
色が変わっているのは
朝のうちに
皮を引いたからで
鰤はサイズ=呼び名に関わらず
色変わりが早いことです。
そのため、かつては養殖の魚の
トップランナーの地位を
譲ってしまいました。
これを見たふぐとらちゃんが
「これは、なぁに?」
「これは、ホワイトデー用のだよ。」
「ってことは
バレンタインのお返し?」
「そうだよ。近所の常連さんに
器を持ってきてもらったんだよ。」
「いいじゃん、いいじゃん!
季凛ごっこが出来るね。」
「こういうお返しとか
誕プレって
いいと思わない?」
「絶対いいよ。
こういうお店だからこそ
出来ることだよね。」
「西京焼用の仕入れがメインだけど
切身に向かない部分とかで
仕立ててあるんだよ。」
「だから、尾に近い部分を
別にしておいたんだぁ。」
その後、夜の営業の合間を見ながら
鰤だけでなく鯖も
有機JAS認証済の西京味噌を
ベースにしたお手製の西京味噌と共に
真空パックしておきました。
「アイス🍨んまそぉ。
そんじゃ、また明日🐡」 by 熱血君
夕方上がりのお弁当は、さばふぐの唐揚げ入り
Vol.3954
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(3月7日)も
お付き合いのほど
宜しくお願いします。
今日のお話しは
夕方上がりの
お弁当についてです。
今朝は
米を研ぐことから
一日が始まりました。
というのも
お弁当の仕上がりが
夕方だったからです。
研ぎ終える前に
昨日から水に浸けておいた
押麦を合わせ
ざるに上げると
「おはよう、親方♬」と
ミニふぐ。
「おはよう🐡」
「沢山あるね。」
「2升あるよ。」
袋に入れると
「どうして、こんなことをするの?」
「冷蔵庫にしまうからだよ。」
「何で?」
「冷やした状態から
米を炊くと
沸くまでに時間がかかるから
旨味がアップするんだよ。」
「へぇ~、初耳学!」
「今日のお弁当用の御飯は
昆布御飯で
その出汁で炊くから
出汁も冷蔵庫にしまってあるよ。」
「そうなんだぁ~。」
「もう少し説明するけど、いいかな?」
「うん。気になるから、説明してよ。」
「米のでんぷん質が
糖分になる状態が80度で
80度になるまでの時間が短いと
糖分に分解されにくいんだよ。」
「ほぉ~。」
「それでね、時間をかけて
80度になる方が
旨味のある御飯に炊き上がるんだよ。」
「へぇ~。
冷たい状態から炊けば
美味しい御飯が
出来るってことなんでしょ?」
「そういうことだよ。」
その後は
出汁を引くなど
普段通りに
仕事を始めました。
米を冷蔵庫にしまったら
揚物用のさばふぐを出し
水気をふき取るため
タオルで
挟むついでに
中骨の部分に
金串を刺すと
「どうして
こんなことをしているの?」と
ミニふぐ。
「血の部分を取ると
揚げた時に黒くならないし
雑味なく、仕上がるからだよ。」
「へぇ~。」
「そう言えば
フグ類の血が毒だと
思っている人もいるんだよ。」
「マジで?」
「マジだよ。
前に魚市場で
とらふぐを締めていたら
『こんな所で
フグを締める奴がいるのか!』
って言われたことがあって
『ふぐの血に毒は
無いんだよ。
知らない方こそ
毒されてんだよ!』
って言いたかったけど
そこは大人の対応をして
「あっ、すみません。」で
終わらせたことがあるよ。」
「親方なら
言い返しそうだけど・・・。」
「50にもなれば
大人の対応が
出来るようになるんだよ。」
「あはは・・・。」
フグ類の血液が有毒だと
思っている方も多いみたいですが
血液は無毒です。
ただ、血がついていると
フグ類に限らず
どんな魚でも
見た目が良くないのは確かで
その辺りから
生まれた誤解かもしれません。
水気をふき取ったら
日本酒と薄口醤油を同割にしたものに
浸けていると
「親方、半分残っているけど
忘れているんじゃね?」 と
ミニふぐ。
「まぁまぁ、御覧(ごろう)じろ。」
「???」
タイマーが鳴ると
ボウルから
ざるに上げ
醤油が落ちると
「あっ、分かった!」
そして10分後
全てのさばふぐが
ざるの中に。
「こういうことだよ。」
「うんうん♬
こうすれば、余分に
時間がかかっても
お酒と醤油が半分でも済むもんね。
しょうゆう(そうゆう)ことなんだぁ。」
「・・・・・。
季節の変わり目だから
急に寒くなるから
君達も体調管理に
気を付けてよ。」
「まぁね。」
夕方上がりだったこともあり
早仕舞いをさせて頂き
お弁当の料理の仕上げのスタート。
煮物
サーモンの西京焼
玉子焼
鯵のしんびき揚げ
さばふぐの唐揚げと
ひと通りの料理を仕上げると
いつものように
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが
盛付けてくれました。
「さばふぐ、んまそう!
沢山あるから
つまみ食いしても
平気じゃね。」
「余分にはないから
バレるよ。」
「ありゃ!(笑)」
数も多かったので
久々に
盛付だけでなく
箱詰
袋詰まで参戦。
お客様が取りに見えたら
//
♬お片付け お片付け~
さぁさ 二人で お片付け♬
\\
片付もずれ込むこと無く
終えることが出来
夜の営業に備えたのでした。
「今日はお疲れ様♬
明日もFIGHT🐡」 by ふぐとらちゃん