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砥石直し

 我々料理人にとっては、包丁は大事なものです。ある意味、自分の分身でもあります。

 使った包丁は、仕事が終わったら、毎日砥ぎます。砥ぐには、砥石が必要です。砥石は使っていると、段々とへこんできます。

 へこんでくると、包丁をちゃんと砥ぐことができなくなるので、砥石を直さなくてはなりません。

 ただ、この”砥石直し”が、面倒な仕事な一つです。今日の昼、仕込みの目途をついたので、久しぶりに”砥石直し”をすることにしました。

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 砥石のへこんだ面を、床のコンクリートに置いて、水を流しながら、前後に動かします。かがんでやる作業なので、これまた厄介です。まめに、”砥石直し”をすればよいのですが、つい億劫になりがちです。

 床にこすりつけては、へこんだ面を見るのですが、なかなか平らになりません。

 s-画像 173.jpg

 眺めていても、平らになるわけではないので、ひたすらこすりつけます。

 とは言っても、早く平らになって欲しいので、つい砥石を見てしまいます。はたから見れば、砥石を拝んでいるとしか思えません。

 s-画像 172.jpg

 まだまだ、時間がかかりそうです。

 それでも、こすりつけること15分。やっと平らになりました。

 s-画像 174.jpg

 これでしばらく、使えそうです。

 料理人に限らず、職人にとって道具は、命です。ですから、道具を粗末に扱う職人(ジャンルが違っても)を見ると、自分は軽蔑しますし、それ以上に辟易します。

 そんな職人には、なりたくありませんし、単なる道具だからといって、ぞんざいに扱うようでは、道具を作った職人さんにも失礼です。ものを作るということは、魂を込めることだと自分は、思っています。そして、崇高な仕事です。

 そういう崇高な仕事に就いていることが、というより就けたことが、自分にとっては、幸運以外の何物でもありません。

  志村

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