グローバルナビゲーション
  • 昼席
  • 夕席
  • ふぐ料理
  • はも料理
  • 西京漬
  • 鰯の丸煮
  • マクロビオティック
  • ブログ

もっとおいしいお話し

HOME ≫ ブログ ≫ 何故か平目

何故か平目

 平目の旬は、冬です。今とは正反対の時季にあたります。その時季の平目を指して、“寒平目”ということもあります。
 「夏の平目は猫またぎ」と言葉もありますが、冬場に比べて劣るというだけで、夏場でも十分美味しい魚です。
 ですから、“佳肴 季凛”では、この時季でも使います。特に、1キロ以下の平目は“ソゲ”と呼ばれ、ここ最近仕入れているのは、この“ソゲ”です。
 本音を言えば、他の魚を使いたいのですが、平目を使うのには、幾つか訳があるのです。
 平目以外の魚で、これといった入荷がないこともその理由です。あっても、大きさ、質がイマイチだったり、値段的にもあわないからです。
 話しは逸れますが、お客様の中には、値段に関係なく、良いものを仕入れてくるのが、志村スタイルと思われている方もいらっしゃるようですが、いくらなんでも、そこまで出来ません。時には、目も当てられない仕入れをすることもあるのですが・・・。そんなお話しは、こちらを
 s-画像.jpg
 “佳肴 季凛”の水槽です。見づらいかもしれませんが、平目が二枚ほど入っています。今朝もここから、一枚出して、卸しました。
 s-画像 153.jpg
 これを締めてから、神経を抜きます。こうすることで、死後硬直が遅れるので、身持ちが良くなります。これについては、以前お話ししたことがあります。
 s-画像 154.jpg
 神経を抜いている様子です。
 平目を仕入れるもう一つの理由ですが、平目はご存知のように、海底にいて、あまり動き回ることがありません。この習性は、水槽に入れても、変わりません。
 ですから、今日のように、市場が休みの日は、前の日に仕入れて、水槽に入れておきます。動き周ることもないので、身がすれたり、最悪の場合、あがる(死んでしまう)こともありません。実際、あがったのは、ここ半年で一回だけです。
 また、この水曜日、木曜日のように、天気が悪く、魚の入荷が少ないことが予想されるような時は、余分に仕入れることもあります。今日卸したのは、木曜日の平目です。
 多少仕入れ値は高くても、安全性が高い魚でもあるのです。
 ちなみに、鯛や鱸(すずき)などは、動き周るので、体がすれてしまったり、市場から帰ってくる間に、プカプカしてしまうこともあります。ですから、これらを使う時は、仕入れてた日に卸すようにしています。
 活かしておくので、今日のように市場が休みの日でも、薄造りでお出しすることも出来ます。
s-画像 155.jpg
 昨日、卸したものは、やや厚めに引き、刺身としてお出ししています。一日寝かしたほうが、身には程よく、歯ごたえが残り、平目特有の旨味を味わえます。
 s-画像 156.jpg
 ところで、この二つの作り身を見比べて見て下さい。
 s-画像 157.jpg
 向こう側が刺身で、手前が薄造りです。厚さは分かりにくいかと思いますが、薄造りのほうは、このように、伸びるのです。特に、卸したては、身が活きているので、すぐに縮んでしまいます。
 「今が旬です!」とは言えませんが、「間違いなく、美味しい!」と自信を持って言えます。やはり、平目は白身の王道です。
  志村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このページの上へ戻る