9月の鮪コレクション
今日で、
9月も終わりということで、月に一度の“鮪コレクション”が、今回のお話しです。
いつものように、全て東京・築地から入荷した本鮪でしたが、今月は、冷凍も仕入れました。先ず最初に入荷したのが、
宮城県塩釜産の生の本鮪でした。
この次に、
連続で入荷したのが、
青森県大間産の生の本鮪でした。
今月は、例年以上に、天候が悪かったこともあり、2回目に、大間産の本鮪が入荷した後、助っ人として、
アイルランド産の本鮪の赤身の冷凍を仕入れ、今日の時点では、まだ使ってはいませんが、助っ人としての役割を果たしてくれそうです。
そして、9月最終日の今日は、
北海道戸井産の本鮪が、入荷しました。
戸井は、津軽海峡を挟んで、大間の真向かいに位置しており、津軽海峡では、大間に次ぐ知名度が高い産地の一つでもありますが、これまでに、何度もお話ししているように、産地というのは、あくまでも目安の一つでしかなく、本鮪に限らず、マグロ類は、どこまでいっても個体差が全てです。
季節により、産地も移り変わり、暮れぐらいまでは、大間、戸井、三厩、竜飛などの津軽海峡で、水揚げされるものの中には、良質なものが多いだけでなく、本鮪そのもののに、脂が乗りはじめ、旬でもあります。
また、塩釜など、三陸では、秋から初冬にかけて、目鉢(めばち)鮪が、多く水揚げされ、これも、旬の魚とも言えます。
今月の生の本鮪は、どれもこれも、素晴らしく、完璧に近いものでした。10月は、どんな感じの入荷になるのか分かりませんが、今月同様になることを願うばかりです。
鱧(はも)の天ぷら乗せのカレー
今日は、昨日同様、沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。
いつものように、最初に向かったのは、活魚売場には、送中や生簀の中で、死んでしまった“落ち鱧”が並んでおり、
大分県産でした。
この中から、
4本で、2,3キロのものを、仕入れることにしました。
ひと通りに仕入れを終え、『佳肴 季凛』に戻り、仕込みの目途がついたら、
卸し、
尾に近い部分を、天ぷらにし、
器によそった雑穀御飯の上に、
鱧の天ぷらを乗せ、鱧天カレーにして、賄いとして、お昼に食べました。
ご覧の様に、御飯は、マクロビオティックを食生活の基本にしている自分ですので、御飯は、雑穀御飯で、ルーを直接御飯の上に掛けるのが、好みでないので、ルーと御飯は、別盛りです。
昨日のお話しの最後の件で書いたように、市場に行ったことで、変化球を投げてしまいました。明日も、市場に行くのですが、今の時点では、鱧を仕入れる予定はありませんが、予定は未定ですので、どうなることでしょう?
というより、新しい変化球が投げれそうなら、またまた・・・・・。(笑)
賄いで堪能した名残の鱧(はも)
9月も残すところ、
あと3日となりました。
5月からの丸5ヶ月の間、仕入れて、卸した鱧のシーズンも、終わりが近づきました。10月以降も、市場に入荷もあるとはいえ、これからの時季は、天然のとらふぐのシーズンとなるので、言うなれば、名残の一ヶ月でした。
鱧の美味しさは、淡白でありながらも、深い味わいがあり、他の食材、とりわけ、同じような長い魚の穴子や鰻とは、全く違う次元のもので、かつての都人(みやこびと)を魅了したのは、想像に難くありません。
そんな鱧の美味しさに魅せられた自分は、シーズンの終わりが近づくと、一抹の淋しさを感じることもあり、今月は、機会を見ては、鱧を食することにしました。
活かしの鱧を仕入れ、余分にある時は、
落としにして、晩酌の肴にしました。一緒に写っているのは、香川県産のすっぽんで、この明くる日に、卸しました。
晩酌の肴にすることもあるのですが、それよりも、昼の賄いで、食することが多く、
中でも、
天ぷらが多く、蕎麦と共に、
食べたりもしました。
鱧の揚物と言えば、先日お話しした落とし身の天ぷらも、
蕎麦の上に乗せて、食べました。ちなみに、どちらも、冷たいつゆでした。
さらに、余興めいたものとして、
鱧バーガーなるものを、
改訂版の鱧バーガーを含め、2回も作ってしまいました。
終わりと思うと、さらに食べたいのが、人情で、まだまだ鱧料理の変化球が、登場するかもしれませんし、ここぞとばかり、変化球を投げまくるかもしれません。
★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★
(全9品 お一人:3,000円) お陰様で、9月18日をもちまして、当店は8周年を迎えました。
そんな感謝の想いを込めた会席コースを御用意致しております。 なお、お召し上がり頂ける期間は、10月2日(日)までです。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。
続・鱧(はも)バーガー
先日、鱧バーガーについて、お話ししましたが、そのアレンジ版を思いつき、
先日、作ってみました。作り方は、基本的には、殆ど同じですので、先ほどのリンク先を、お読み頂けると、有り難いです。
ヒントになったのは、鱧の落とし身の天ぷらで、皮と身を分けてから、
包丁で叩いてから、形を整えたら、
塩、胡椒をしてから、
小麦粉をつけ、
パン粉をつけて、
揚げます。
それを、
挟めば、出来上がりです。
ちなみに、断面は、
このような感じです。
基本的には、前回のものと、味も結論も、殆ど同じでした。やはり、鱧の揚物は、天ぷらに限ります。とは言え、鱧バーガーに限らず、興味があれば、何でも作って、食べることは続けますので、今後とも、お付き合いください。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
職業講話の依頼
定休日の今日は、市内にある『富士市フィランセ』へ、
行って来ました。
『富士市フィランセ』とは、保健、福祉、男女共同参画、消費、ボランティアなど、市民生活に関わりの深い様々な機能を持った複合施設です。
館内に入り、
向かったのは、『若者のためのキャリアデザイン支援室fきゃる』という機関で、受け取ったのが、
地元の富士市立高校での職業講話の依頼書でした。
依頼の内容は、
現在の自分に至るまでの経緯や、この仕事に就いた理由などを、生徒の前で、お話しするということでした。
行われるのは、
11月14日(月)の午後3時からです。
高校1年生を対象にした講話ということもあり、上の娘に話すようなものですので、必要以上に、熱くならないように、今から、注意しておきます。でも、無理だろうな・・・。(笑)
久々の、アイルランド産の本鮪(冷凍)
今朝、宅配便で、
冷凍の荷物が、
届きました。
中を開け、
取り出したのが、
アイルランド産の本鮪で、分かりづらいかもしれませんが、赤身の部分だけです。
前回、冷凍マグロを仕入れたのは、5月のはじめのことですので、4ヶ月ぶりということになります。その時のお話しについては、こちらをお読みください。
ご存じの方も多いかもしれませんが、基本的に、自分が使う鮪は、生の天然ものだけですが、9月の天候不良を考えると、10月のことを考えると、不安になったので、助っ人用として、仕入れておくことにしました。
冷凍とは言え、そのまま冷凍庫にしまうだけでは、劣化してしまうので、
柵ごとに、キッチンペーパーで包み、専用の袋に入れて、
真空パックしてから、冷凍庫にしまいました。
解凍しなければ、本当の状態は分かりませんが、それなりの身質のような感じはしたので、助っ人としての役割を、果たしてくれそうです。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、10月6日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
鱧の落とし身の天ぷら
今夜の会席料理のお客様にお出しした揚物は、
鱧の落とし身の天ぷらでした。
落とし身とは、
骨切りし終えた鱧の身の尾に近い部分の皮を、
引いてから、
集めて、
包丁で、
叩いたものです。
それを、
適当な大きさに丸め、
打ち粉をし、
揚げたものです。
落とし身の天ぷらは、身そのものの天ぷらにはない味わいで、鱧を沢山集めたような感じで、食感も、しんじょうに、よく似ています。しんじょうとは、魚のすり身を、調味料を加え、調理したもので、練り物と思っていただければ、間違いはありません。
これをヒントに、あるものを作ることにしたのですが、当ブログをお読みの方は、何となくのお察しがつくと思います。近いうちにお話ししますので、それまでお待ちください。
★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★
(全9品 お一人:3,000円) お陰様で、9月18日をもちまして、当店は8周年を迎えました。
そんな感謝の想いを込めた会席コースを御用意致しております。 なお、お召し上がり頂ける期間は、10月2日(日)までです。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。
香川県産のすっぽん(天然)
今日は、
沼津魚市場で、
すっぽんを仕入れて来ました。
魚市場で仕入れてくるすっぽんの殆どは、佐賀産の養殖ですが、今日のは、
香川県産の天然でした。
2はい仕入れたのですが、それぞれの目方は、
1,7キロと、
1,8キロでした。
その後、ひととおりの仕入れを終え、『佳肴 季凛』に戻り、
網から出し、大きなバケツに入れておきました。
仕込みの目途がついたので、卸すことにしたのですが、
これまでにも経験したことがあるように、天然は、養殖に比べ、動きも速く、性格も獰猛であるだけでなく、
養殖に比べて、爪も鋭く、大きいので、いつも以上に、注意しながら、卸しました。
卸している様子は、あまりにもグロテスクですので、その写真はないですので、ご了承ください。
卸し終えたら、薄皮を取るため、熱めのお湯で、霜降りし、その後、
女将兼愛妻(!?)の真由美さん達に、薄皮を取り除いてもらったのですが、これまでにも経験しているので、2人とも、手慣れたものです。
また、今日の2はいは、
どちらもオスでしたので、精巣が出てきました。
すっぽん自体も、普段仕入れる養殖に比べ、倍近い大きさとはいえ、ここまで大きいものを見るのは、初めてで、興味本位に、包丁してみると、
このような断面をしていました。
下拵えを終えたすっぽんは、
鍋に入れ、
そこにたっぷりの日本酒を注ぎ、
水を足し、昆布を入れたら、
火に掛けました。この時の火加減は、強火です。
しばらくすると、
あくが浮いてくるので、
丁寧に取り除いていきます。
また、鍋肌も汚れてくるので、
キッチンペーパーで、拭いていきます。
完全に沸いたら、
昆布を取り出し、あくが出なくなるまで、先ほどの作業を、続けていきます。
あくが出なくなり、ある程度煮詰まったら、弱火し、
頃合いを見て、塩、薄口醤油、濃口醤油、味醂、赤酒で、味を調え、火加減を超弱火にし、
この状態まで、煮詰めていきます。
本当なら、ひと晩おいた方が、味が馴染むのですが、今日は、単品で、ご注文を頂いたので、
このような小鍋仕立てで、お出ししました。
天然は、養殖に比べ、くせも無く、かなり味も深く、今日も、それを再確認出来ました。すっぽんというと、きわもの、げてもののイメージを抱くこともいらっしゃいますが、他の食材にはない代え難い味わいがあり、日本料理の中でも、美食の一つでもあります。
ただ、最近では、その美味しさの知らない方が増えつつあるのが、実情で、残念でありません。ですので、その本物の美味しさが、後世に伝わるよう、日本料理の世界に身を置く以上、精進していく必要性を忘れずに、いたいものです。
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ぽん酢用のかぼす(大分産)
昨日、取引先の酒屋さんから、
大分県産のかぼすを、
頂きました。
毎年のことで、有り難い限りで、もうじき、本格的なシーズンを迎えるふぐ料理に欠かせないポン酢を仕込むのに使うことにしました。自分が作るポン酢の仕込み方は、こちらをお読みください。
先ず、
きれいに洗ったら、
ザルにあげ、
きれいに、
拭き上げておきました。
明くる日の今日、
半分に包丁してから、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんに手伝ってもらい、
搾りました。
搾り終えたら、
種を取り除くため、
ザルで漉しておきました。
その後、
醤油などの調味料を併せたものに、かぼすの果汁を合わせました。
これで、仕上がりではなく、まだ、柚柑(ゆこう)と橙(だいだい)も合わせなくてはなりませんが、これらは、徳島県から取り寄せるので、合わせるのは、明日以降になります。
ところで、今回のお話しで、ちょうど1600回となりました。足掛け、8年です。これからも、独断と偏見、天上天下唯我独尊の塊のお話しに、お付き合い頂ければ、幸いです。どうぞ、宜しくお願いします。
★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★
(全9品 お一人:3,000円) お陰様で、9月18日をもちまして、当店は8周年を迎えました。
そんな感謝の想いを込めた会席コースを御用意致しております。 なお、お召し上がり頂ける期間は、10月2日(日)までです。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。
台風16号一過の沼津魚市場
今朝は、沼津魚市場に仕入れに行って来たのですが、折からの台風16号の影響で、
案の定、魚の入荷は少なく、地元の戸田のトロール漁の魚の売場には、
魚は、全くありませんでした。
ですので、構内にある入船状況が書かれている掲示板には、
巻網船だけでなく、
トロール漁も、
しらす漁も、休止でした。
また、活魚売場の生簀も、
魚が入っていたのは、
この1列だけで、
南伊豆・妻良(めら)の定置網で揚がった間八(かんぱち)、
北海道産の平目(ひらめ)、
長崎産の九絵(くえ)、
沼津・重寺(しげでら)の間八が中心で、他は、小魚類でした。
こんな状況ですので、
殆どの船が、出漁していないようでした。
ともかく、お盆過ぎから今日まで、台風だけでなく、秋雨前線の影響で、雨降りの日が多く、魚の入荷も、不安定ですが、自分には、大した影響も、支障もないので、問題はありません。
とは言え、魚の少ない魚市場は、面白味もなく、淋しい限りで、一日も早く、天気が安定することを、願うばかりです。
★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★
(全9品 お一人:3,000円) お陰様で、9月18日をもちまして、当店は8周年を迎えました。
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