豚カツ入りのお弁当&しょうさいふぐの唐揚入りのお弁当
今日の仕事は、お弁当の盛り付けから、
始まりました。女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、折を並べている間に、自分は、
煮物を仕上げ、真由美さんが、
煮物を盛り付けている間に、
サーモンの西京焼や玉子焼を仕上げたり、
揚物を仕上げました。この揚物ですが、左側が、鯵の新挽揚げで、右側が、しょうさいふぐの唐揚げです。しょうさいふぐは、昨日仕入れた御前崎産のものです。
また、今日のお弁当のご注文は、2種類で、お値段も違ったので、
豚カツも、揚げました。さらに、豚カツ入りのお弁当のお客様は、白御飯でしたので、
白御飯だけでなく、松前御飯も炊きました。そんな感じで、
盛り付け終わり、豚カツ入りのお弁当は、
このように仕上がり、もう一つのお弁当は、
通常の【佳肴 季凛】のお弁当として、仕上がり、
どちらも蓋をし、紐をかけて、ようやくお弁当の仕事は終わり、ランチの営業の準備をしました。
お弁当に限らず、どんなお料理でも、御要望があれば、可能な限り、対応させて頂きますので、御予約などの際に、お申し付け下さい。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
静岡県御前崎産の3種類のふぐ
明日(30日)は、
お弁当のご注文を頂いているので、今日は、定休日でしたが、
沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。
この列に、
静岡県御前崎産のしょうさいふぐをはじめ、小型のふぐの入った籠が並んでおり、
魳(かます)も、1本入っていました。このように、数も少なく、バラバラですと、意外と安いことが多く、
案の定、セリ落としてもらうことが出来ました。
その後、他の仕入れを済まし、【佳肴 季凛】に戻り、
確認をしたところ、
しょうさいふぐが、13本で、
さばふぐと、
ひがんふぐが、それぞれ1本と、3種類のふぐが入っていました。卸してから、
水洗いをし、
きれいに拭き上げ、しょうさいふぐだけ、
このような大きさに包丁してから、
薄口醤油と日本酒を同割にしたものに、10分ほど漬け、
ざるに上げておきました。この下味をつけたしょうさいふぐは、明日のお弁当の揚物にします。
最初の予定では、しょうさいふぐでなく、鶏の唐揚でしたが、結果的に、市場に行ったことで、献立が変わりました。自ら、市場に行き、仕入れをしているからこそのことで、これもまた、料理の面白さでもあるのと同時に、難しさでもあります。
それが、時として、偶然にも、新しい料理や提供の仕方の変化が浮かぶこともあるとは言え、思うほど容易くないのは、料理そのものが、難しいものであることの証しなのかもしれません。
★☆★ 夏期限定 鱧(はも)料理 ☆★☆
只今、夏期限定コースとして、鱧料理をご堪能いただけるコースをご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
『鱧彩々』 (おひとり 6,000円)と銘打ちました。この時季の美食の極みでもある鱧の味を、是非ご賞味下さいませ。
詳細は、【鱧料理】のページをご覧下さい。
和歌山&大分産の鱧(はも)
今朝、沼津の魚市場で仕入れて来たものは、
鱧(大分)、小肌(佐賀)、岩牡蠣(三重)をはじめ、
西京漬用のサーモン(ノルウェー)、
鱧(和歌山)などでした。
御覧のように、和歌山産の2本の鱧は、活きており、
どちらも、
そのまま水槽に入れておきました。
鱧は、どんな料理にも、仕立てられるのですが、鱧料理の代名詞でもある“落とし”にするのには、
活〆にしてから、間もないものでないとなりません。というのも、きれいに花が咲いたようにならないだけでなく、美味しくないからです。
また、入荷状況によっては、御用意出来ない場合もあるので、当店では、鱧料理の御予約や、お問い合わせがあった時は、“落とし”をご希望かどうかを、必ず確認するようにしております。
鱧に限らず、自然相手のものは、どうしてもこのようなことが、生じてしまいますので、くれぐれも、ご理解のほど、宜しくお願い致します。
長崎県・壱岐産の赤烏賊で始まり、終わった一日
今朝、沼津の魚市場に行くと、
このように、自分の立っているところから、赤い服を着ている人(市場の職員)のところまで、同じ発泡スチロールが並んでおり、中身は、
赤烏賊でした。赤烏賊とは、関東圏での呼び名で、標準和名(正式名)は、剣先烏賊(ケンサキイカ)です。
そのまま職員が仕事をしているところまで行くと、
まだ荷物を、並べている最中でした。こんな状況を、市場では、“お祭り”だとか”フェア”と呼んでおり、否が応でも、相場は、お値打ちになります。
ちなみに、これら全ての産地は、
長崎県・壱岐で、それぞれに、
船の名前が書かれており、
色んな船から、
水揚げされたことが、
分かります。水揚げした船は、これらだけでなく、赤烏賊の数同様、数えきれないくらいでした。
セリが始まる直前に、
蓋が開けられると、それこそ鮮やかな赤褐色が、目に飛び込んで来ました。直前まで、蓋を開けないのは、空気に触れると、色が変わる、つまり鮮度が落ちるのが、早くなるからです。
これだけあると、大きさも大小様々で、大きいものは、
1ケースに、2列ならんで、12ハイ入っており、小さいものは、、
同じく4列で、40ハイ入っています。ちなみに、2列のものは、2立て、4列のものは、4立てと呼ばれています。写真には、ありませんが、それぞれの中間の大きさのものもあり、そんな時は、〇立て半などとも呼んでいます。
料理屋、鮨屋、魚屋など、それぞれの使い勝手や、売りやすさもあるのですが、一番高値がつくのは、大体の場合、大きいもので、理由は、味が良いからです。そうこうしていると、セリが始まり、
自分が、セリ落としてもらったのが、
2立ての12ハイ入りでした。
この他の仕入れも済ませ、【佳肴 季凛】に戻り、赤烏賊の仕込みをしたのですが、先ほどお話ししたように、空気に触れたことで、身の色は、
このように、変わってしまいました。さらに、身についた墨を落とすために、水洗いをすると、
さらに、色は落ちてしまいました。赤烏賊に限らず、魚介類の水洗いは、出来るだけ最小限にしないと、鮮度だけでなく、味も落ちてしましいますので、細心の注意が必要なのです。
一方の下足(げそ)は、掃除してから、
軽く湯がき、
調味料と共に、真空パックし、
スチームコンベクションオーブンで、低温で、加熱しました。こうすることで、旨味が逃げないだけでなく、保存性も高まり、この調理法を、真空調理と呼んでいます。仕上がった下足は、
このようになりました。
また、身の部分は、皮を剥き、
刺身で使えるようにしたのですが、これだけあると、一度に使うことは出来ないので、
真空パックして、マイナス40度で、冷凍しておきました。このようにするのは、急なご予約や、天候不順により、魚の入荷が思わしくない時に備えてのことです。
ただ、真空してあるとは言え、冷凍するので、味が落ちるのは、否定出来ませんが、商売である以上、一定のレベルで、料理を提供するとなると、色んな形での工夫は、どうしても必要なのは、ご理解して頂けると、幸いです。
そんな赤烏賊ですが、
身と下足を、このように盛り付けてみました。歯切れの良い食感と、甘味のバランスは、濃厚かつ繊細の極みという表現が、相応しいとしか言えません。
また、お客様にはお出し出来ない下足、くちばし、みみの部分は、墨を混ぜてから、炒め、
晩酌のつまみにしました。
また、お昼は、一緒に仕入れてきた鯵(三重)を叩きにし、みみの部分と一緒に、酢飯に乗せ、
二色丼にしました。
こうして、朝の仕入れから、夜遅くのブログの更新まで、今日は、赤烏賊で、終わったのでした。
超特大の岩牡蠣は、三重県鳥羽産
今日(23日)は、
沼津の魚市場が、
休みでしたので、昨日は、定休日でしたが、仕入れに行って来ました。
構内の貝専門の売場に
行くと、
宮崎県産の岩牡蠣と、
三重県産の岩牡蠣が、入荷しており、南北に長い三重県でも、
鳥羽産のものでした。
超特・6入と書かれた蓋を、
開けると、
このように入っており、どれも、良さそうでしたので、仕入れることにし、これ以外には、
鱧(大分)、金目鯛(伊東・川奈)をはじめ、西京漬用の銀鱈(アラスカ)、鯖(ノルウェー)などを、仕入れて来ました。
明くる日の今日、
ご注文を頂き、剥いたところ、
どれも、
肉厚のプリップリッで、5つに包丁してから、
レモンをあしらい、
氷の敷いた器に盛り付け、ぽん酢と共に、お出ししました。また、焼いたものをご希望のお客様には、
焼いてから、包丁し、
お出ししました。
ご注文を頂いて、お出しするときは、ご希望の召し上がり方を伺うのですが、自分としては、焼いたものをお勧めしております。焼くことによって、余分な水分が抜け、旨味が凝縮され、食べやすくなるからです。
、生の魚介類は、どうしても、旨味が乏しく、加熱してこそ、美味しさを感じられるものだと、自分は思っています。ただ、加熱することで、味が落ちるものもあり、生が一番だと言えるものも、幾つかあります。
どんな食材でも、向き不向きの調理法があり、それを引き出すのが、料理人の役目です。分かっていながらも、つい迷いが生じ、余計なことを考えてしまうのは、未熟な証しだと思っています。やはり、精進の余地、大いにありです。
なお、コース料理をメインにしている当店ですので、岩牡蠣は、コースとは、別途となっているだけでなく、気に入ったものが無ければ、仕入れてこないので、100%の御用意は、約束出来ませんので、宜しくお願い致します。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
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アイス用の桃とマスクメロン
ここ最近お出ししているアイスが、
“ココナッツミルクのアイス”です。
【佳肴 季凛】では、アイスだけでなく、ムースなど2種類のデザートを、常時御用意しており、出来る限り、時季のフルーツなどを使うように、心掛けていますが、フルーツは、天候などに左右されることもあり、使えない時は、瓶詰や、缶詰などを使って、手作りしています。
また、フルーツの中には、高級品も多いのですが、“頂き物”や、欠損品、B級品などの“商品にならない物”を、運良く仕入れることも、偶然出来たりもします。
そんな先日、仕入れることが出来たのが、
山梨県産の桃と、
静岡県産のマスクメロンで、ご覧のように、箱付の“頂き物”でした。
桃は、
大きさ、形とも不揃いであるだけでなく、
傷もある“商品にならないもの”でしたが、普通に食べるには、全く問題ないので、アイスに仕込むことにしました。
そんな桃のアイスの作り方は、こちらで、前編と後編の二つに分かれています。ただ、昨年は、リンクにあるように作りましたが、今回は、仕込み方を、少し変えることにしました。
皮を剥き、適当な大きさに包丁をしたら、バットに、
桃のリキュールと一緒に、桃を入れ、
蒸し煮にし、その後、
フードプロセッサーにかけ、
桃のピューレが、出来上がりました。アルコールこそ、幾らか入っていますが、100%の桃果汁ですので、その香りと味わいは、何とも言えませんし、これに、氷を入れても、十分すぎるくらいの美味しさであるのは、言うまでもありません。
さらに、桃のリキュールを加え、炭酸で割れば、素材100%のカクテルが出来上がります。
かなりのピューレが出来たので、
もうしばらく経ってから、アイスに仕込むことにし、真空パックして、冷凍保存しておくことにしました。
一方のマスクメロンは、
硬かったので、追熟させるため、そのままにしておきました。この時の状態からして、明日の火曜日あたりには、仕込みが出来そうで、桃のアイスよりも、マスクメロンのアイスのほうが、先にお出し出来そうです。
★☆★ 夏期限定 鱧(はも)料理 ☆★☆
只今、夏期限定コースとして、鱧料理をご堪能いただけるコースをご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
『鱧彩々』 (夕席)と銘打ちました。
この時期美味しい鱧の味を、是非ご賞味下さいませ。詳細は、【鱧料理】のページをご覧下さい。
ポスター&メッセージカード付
今日は、
6月の第三日曜日ということで、『父の日』でした。
ランチの営業が終わり、【佳肴 季凛】の2階である住まいに戻ると、
こんなものが置いてありました。送り主は、下の娘(小4)で、ポスターには、
ジョッキに入ったビールの絵が描かれており、
ビールの上には、
このようなメッセージが、書かれていました。
全く予想だにしなかったことでしたが、ウルウルとまではいかず(!?)、
もらったビールを、いつものようにグビグビどころか、ガブガブと飲んで、一日の疲れを癒し、今年の『父の日』は、終わったのでした。
ちなみに、去年は、こんな感じの『父の日』で、さらに、これは、
下の娘が、幼稚園に通っていた頃、『父の日』にくれたものです。ここにも、ビールの入ったジョッキを手に持ち、笑う自分が、描かれています。
彼女にとっての自分のイメージは、小さい頃から、ビールのようですが、そろそろ来年あたりは、卒業したいものです。というよりも、こんなメッセージカードを送ってくれるかどうかの方が、気になります。
ニュージーランド産の南鮪(天然)は、腹上
今日、東京・築地から、【佳肴 季凛】に入荷した鮪は、
ニュージーランド産の生の南鮪(天然)でしたが、今日の部位は、
腹上(はらかみ)でした。腹上というのは、文字通り、頭を落としたお腹側のところの一番はじめの部分です。しかも、最も脂が乗っていて、ここでしか、大とろは取れないこともあり、どうしても、値がはってしまうのです。また、全ての鮪の脂が、乗るとは限らないことも、高値になる要因でもあります。
実を言うと、腹上を仕入れたのは、開店して以来初めてのことでした。というのも、仕入れ値が、普段仕入れている部位よりも、ずっと高いからです。具体的な値段を、ここでお話しませんが、こちらをお読みになれば、想像することも可能です。
ただ、今回は、他の部位が、シミと呼ばれている血痕が多く、ひどい様子だったので、築地の鮪屋の判断で、腹上が、届いたのです。これまでにも、そのような鮪が、届いたこともありますが、このように、良からぬ状況でも、何とかなるのは、長い付き合いだからのことです。
ところで、6月に入って、半月になりますが、鮪を仕入れるのは、今日が、6月最初のことなのです。というのも、5月の終わりに仕入れた塩釜産の本鮪が、先週の金曜日(12日)まで、色も変わらずに使うことが出来たからで、その鮪については、このお話しの最後の方に、書いてあります。
12日の時点では、既に、中とろの部分は、終わっていましたが、
赤身の部分は、このような感じで、最後の最後まで、使いきることが出来ました。
では、この一週間は、刺身をお出しすることがなかったというわけではなく、伊東・川奈や稲取産の地物の金目鯛を、
仕入れて、
このようなに仕立てて、
お出ししていました。
鮪の赤い色は、食欲をそそりますが、赤と白の金目鯛も、遜色はなく、特に、自分が仕入れる金目鯛は、大きいものですので、脂の乗りもかなりのもので、鮪にはない味わいですし、個人的には、鮪の脂よりも、ずっと好きです。
もっとも、自分が好きな刺身は、以前お話ししたように、鰹ですが・・・。
ただ、最近では、マグロ類の資源が、とかく言われており、今後どうなるかは分かりませんが、マグロ類に限らず、どんな水産資源も、大切に利用しながら、食文化を守り続けるのも、我々料理人に課された使命として、仕事をしていかなくてはならないと思います。
★★★ 佳肴季凛謹製 西京漬 ★★★
当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【西京漬】をご用意いたしております。
銀鱈、サーモン各3切入 3,480円 ※クール便にて発送可
店主自ら、魚市場で吟味した“銀鱈”、“サーモン”を使用し、お手製の有機西京味噌で仕込んだ逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。
ダイナンウミヘビ
今日の昼間、友人から、こんな写真が、
送られてきました。
彼によれば、かなり長く、鱧らしいとのことでしたが、実物を見るまでは、正解は保留となり、到着を待つことにしました。
袋から取り出し、
顔を見ると、似てはいるものの、明らかに、鱧とは違いましたし、異常なほど、
細長く、
2メートル近くありました。
これまで、色んな魚を見てきましたが、この魚は初めてで、名前すら分からなかったので、自分がふぐや鱧を仕入れている三重県熊野の魚屋さんに、メールを転送し、正解を待つこと数分、この魚が、“ダイナンウミヘビ”なる魚というこことが分かりました。
“ウミヘビ”と名がつく以上、「毒があるのか?」、それとも「魚なのか?」でしたが、魚にして、毒もなく、普通に食べられるとのことでした。
となれば、早速卸すことにしたのですが、鱧、鰻(うなぎ)、穴子(あなご)同様、ヌメリが多かったのですが、長いので、ヌメリを取るのに、かなり手間取りました。
はらわたを抜き、卸した始めたものの、まな板には乗りきらないので、途中まで開いた時点で、
このように、まな板から下ろし、
開きました。
ようやく、3分の2まで開いても、まだ、
最後の3分の1は、開くことが出来ないくらいの長さでした。
この時点では、まだ半身は、骨に付いているので、今度は、完全に身と骨を切り離したのですが、先ほどと同じく、長すぎるゆえ、かなり手間取り、胴体を、半分にしてから、
卸し終え、このように、4つの柵が出来ました。
鱧に似ていることもあり、身を触ってみると、
骨切りが必要ということが分かり、
骨切りをしました。魚体もそれなりでしたので、骨の太さを感じました。それでも、食べられない程度のものではないような感じだったこともあり、
適当な大きさに包丁してから、天ぷらにし、食べてみると、
おかずレベルでは、まずまずでした。また、皮も、少し硬かったのですが、骨同様、セーフでもありました。
自分は、骨切りをしながら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、揚げてもらい、腹骨の部分も、
素揚げしたところ、
骨っぽいながらも、まずまずでしたので、
一緒に盛り付け、友人の夕飯というか、晩酌の共に、持たせてあげました。
自分に限らず、料理人が扱う魚は、意外と限られていて、それ以上に、食べることが出来ても、知らない魚が、あるものだと、再認識させられました。
もっと言えば、料理というよりも、料理を取り巻く環境は、かなり広く、深過ぎるゆえ、まだまだ大いに、勉強の余地ありです。
★☆★ 夏期限定 鱧(はも)料理 ☆★☆
只今、夏期限定コースとして、鱧料理をご堪能いただけるコースをご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
『鱧彩々』 (おひとり 6,000円)と銘打ちました。この時季の美食の極みでもある鱧の味を、是非ご賞味下さいませ。
詳細は、【鱧料理】のページをご覧下さい
明治大学校友会富士地域支部総会へ
前回お話ししたように、昨日は、夜の営業をお休みさせて頂き、夕方から、大学の同窓会に出掛けました。出席するのは、実に7年振りのことです。向かった先は、
富士市内にある【ホテルグランド富士】で、入口には、
このように書かれ、東京六大学野球、ラグビーの早明戦、箱根駅伝など目にする幟も、
もありました。中に入り、
受付を済ませ、
会場に入ると、正面には、
日の丸と校章が、掲げられてありました。総会の後は、
待ちに待った懇親会です。
同窓会とは言っても、同級生やクラスメイトだけでなく、富士市、富士宮市の卒業生が集まり、上は、昭和一ケタ生まれの方もいらっしゃる同窓会では、自分なんぞ、ペーペーもペーペー、下っ端の下っ端なのでありますし、自分より下の卒業生は、2人しか出席していませんでした。
実は、それが良いところで、
7年振りとは言っても、何度か出席していることもあり、図々しさの塊にして、厚顔無恥が服を着ている自分ではありますが、大先輩から、妙に可愛がられており、久し振りの再会を祝し、
硬い握手も交わしました。
ところで、何故、酒が入ると、握手をしたくなるのでしょうか?20代の頃は、このようなことを、殆どしたことはなく、抵抗すらありましたが、今では、自然とそうなってしまうのは、歳を重ねた証拠かもしれません。
懇親会も終わりが近づくと、
三々五々集まり始め、
肩を組むと、校歌が流れ、皆で、唄い始めました。
在校時代の自分は、アルバイトに明け暮れ、授業も、単位を取るがために、出席していただけで、学校には、殆ど友達もおらず、六大学野球、ラグビーの応援などは、他所の大学の行事としか思っていませんでしたので、校歌を唄う機会は、全くありませんでした。
ちなみに、当時明け暮れていたアルバイトは、鮨屋での雑用で、今の自分の始まりでもありました。
当然、愛校心や母校愛などは、全く無く、自分にとっての大学は、身分証明書の発行機関でしかありませんでした。というのも、一浪して、明治に合格したにもかかわらず、敢えて入学せず、二浪した結果、再び合格し、恋焦がれていた志望校には、現役、一浪、二浪と、三度も振られ、明治に、しぶしぶ進学したからでした。
かつては、そんな自分でしたが、今では、校歌の一番だけでしたら、大体唄えるようにもなり、さらに、日本三大校歌とも呼ばれていることもあり、ミーハーな自分は、そんなことも、嬉しくて堪りません。そんな明治大学の校歌は、ご存じの方も多いかもしれませんが、このようなものです。
さて、校歌を唄い終えると、
今度は、
応援団に扮した先輩の掛け声と共に、
万歳三唱をして、
懇親会は、お開きとなりました。
このような集まりに、何度か出席しているうちに、母校愛が目覚め、諸先輩方に、可愛がられていることもあり、いつしか、明治大学を誇りに思うようになり、自分が、まだまだ未熟で、努力すれば、報われるかもしれないこと、一生懸命生き、後輩にその道を示さなければならないことを、感じるようにもなりました。
入学当初は、何度やめようと思い、多くの人に諭され、どうにかこうにか卒業したことが、今では、自分の大きな財産の一つとなり、大学時代の4年間があったからこそ、料理人としてのスタートきれたわけで、人生というのは、何が功を奏すのか、全く分かりません。
人間万事塞翁が馬とは、よく言ったもので、ベストというより、マッチベターなことの方が、意外と、雁字搦めになることなく、進めるのが、人生で、それを教えてくれたのも、あの4年間だったのかもしれません。