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もっとおいしいお話し

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大間の鮪に始まり、大間の鮪で終わった平成25年11月

なんだかんだで、

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今日で、平成25年の11月もおしまいです。そんな昨日、【佳肴 季凛】に入荷した鮪は、

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大間産の生の本鮪で、いつものように、東京・築地から入荷しました。その前も、

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“大間の鮪”で、そのまた前も、

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同じ“大間の鮪”でしたが、この時は、延縄のものでなく、釣りもので、その前も、

写真: 今夜は、お客様になりたい気分です・・・。

大間産の生の本鮪で、さらにさらに、

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“大間の鮪”で、11月の一番最初に入荷したのも、

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これまた、“大間の鮪”でした。というわけで、今月、当店でお出しした鮪は、全て、“大間の鮪”でした。つまるところ、大間に始まり、大間に終わったのです。

 

ところで、“大間の鮪”は、一年365日獲れるわけではなく、夏から年が明けるくらいまでです。ただ、当店でお出ししているものは、かなりのレベルのもので、その証拠に、単品でのお値段は、お出ししている自分でも嫌になるくらいで、

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中トロ、赤身どちらも、7切れで、このようなお値段です。ただ、このお値段は、何もぼったくっているわけでもなく、原価に対して、ごく普通の設定なのです。それについては、こちらをお読み下さい。

 

また、良い鮪の代名詞が、“大間の鮪”のようになっていますが、自分にとっての一番は、春先に入荷するギリシャ産の本鮪です。また、この記事以外のギリシャ産の本鮪の記事は、こちらをお読み下さい。

 

“大間の鮪”だから、美味しいわけではなくて、“大間の鮪”でもはずれはありますし、悪く言えば、名前だけで、値段が上がっていることも事実ですし、このことは、鮪に限ったことではありません。産地をはじめとするブランドも結構なことですが、それが本当に良いものか、どうかが、大事なことであり、それを自分自身で、判断することが、肝心だと思います。

 

また、ブランド食材でなくても、自分が美味しいと思って、食べることの方が、ブランドに左右された挙句に、誤表示や偽装されたものを有難がることよりも、ずっと健全な食べ方のはずで、知らぬが仏とは、よく言ったものです。

 

★★★ 大晦日お持ち帰り料理『言祝ぎ』 ★★★

当店では、大晦日のお引き渡しで、揚物、焼物を盛り込んだ特別料理『言祝ぎ』のご予約を承っております。

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こちらのお料理は、おひとつ5,800円で、5人前程度となっております。数に限りがございますので、お早目のご注文、お待ちしております。

ようやく大きくなった天然のとらふぐの白子は、南伊豆産

今朝、沼津の魚市場に行くと、

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南伊豆産の天然のとらふぐが、入荷していました。この2,0キロの2本のものをはじめ、

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全部で9本ほど、入荷していました。セリが始まり、

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その結果、

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仲買人に自分がセリ落としてもらったのが、

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1,2キロのものと0,4キロの2本s-PB242852

0,6キロのもの、そしてもう1本が、

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右側の1,0キロのものでした。札が付いていないのは、セリが始まる前のものですが・・・。

 

その後、“ブクブク”をセットした発泡スチロールに、

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入れて、富士市の【佳肴 季凛】に戻りました。

 

ランチの営業が終わってから、水槽から、

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4本全部取り出し、卸しました。最後の4本目には、

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白子が入っており、

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傷つけないように、取り出しました。その後、身の部分と一緒に、水洗いしてから、

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水分を拭き取り、ふぐの仕込みは終わりました。例年に比べ、白子の成長は、遅かったのですが、11月最後の週になり、ふぐの白子らしくなり、いよいよ本格的な冬の足音が聞こえてきました。

 

★★★ 佳肴季凛謹製 贈答用 西京漬 ★★★

当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【贈答用 西京漬】をご用意いたしております。
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銀鱈、サーモン各3切入  税込3,600円     ※クール便にて発送可

 

店主自ら、魚市場で吟味した“銀鱈”、“サーモン”を使用し、お手製の有機西京味噌で仕込んだ逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。

さばふぐに始まり、天然のとらふぐ、そして大間の鮪

今朝は、

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沼津の魚市場に仕入れに行き、

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和歌山県産のさばふぐ(天然)を仕入れて来ましたが、週末ということもあり、1ケースで我慢しました。自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”としては、断腸の想いとまではいかないまでも、幾分不完全燃焼のような気はしましたが、昨日の時点で、

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3本で2,3キロの天然のとらふぐが、三重県から届くことが分かっていたので、錯覚の域は出ませんでした。ちなみに、この3本が、発泡スチロールに移され、発送直前の様子は、

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こんな感じとのことでした。言うまでもありませんが、この2枚の写真は、送り主の三重県の魚屋さんから、送られてものです。

 

沼津の魚市場の仕入れを終え、富士市の【佳肴 季凛】に戻る途中、

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宅配便の営業所に立ち寄ると、

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到着した荷物を卸しているところでした。

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そうこうしていると、3本の天然のとらふぐが入った発泡スチロールが、色んな荷物と一緒に、リフトに乗せられ、

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下ろされました。この時点で、自分の荷物と確認というより、確証出来るのは、“ブクブク”の音がするからです。受け取り人が自分であると確認出来ると、そのまま【佳肴 季凛】に向かい、蓋を開けると、

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長旅の疲れはお構いなしで、3本全て、スイスイ、正確には、スイスイスイしていました。一通りに仕込みの目途がつくまで、とりあえず水槽へ。

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活きているので、そのまま水槽で泳がしておけばいいような気はしますが、延縄で釣られてから、生簀に放り込まれ、さらに、秤に乗せられたり、箱詰めにされるという度重なる初体験のストレスを感じる以上、ダイエットというより、ボクサー並みの減量を課されるので、その身は、否が応でも痩せてしまうので、活きてはいても、少しでも早く卸すのが、望ましいのです。

 

急いで、一通りの仕込みを終えると、

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水槽から、3本全て取り出し、

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さばふぐと共に卸し、水洗いを終えた頃、

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青森県大間産の生の本鮪(天然)が、入荷しました。

 

今夜の会席料理のコースの“凛”の刺身では、

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このような四種盛りにして、お出ししました。本鮪以外のものは、金目鯛(三宅島)、帆立(北海道)、湯葉を盛り付けてあります。

 

かくして、週末の金曜日は、さばふぐに始まり、天然のとらふぐ、そして大間の鮪の入荷と共に、始まったのでした。

 

★★★ 大晦日お持ち帰り料理『言祝ぎ』 ★★★

当店では、大晦日のお引き渡しで、揚物、焼物を盛り込んだ特別料理『言祝ぎ』のご予約を承っております。

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こちらのお料理は、おひとつ5,800円で、5人前程度となっております。数に限りがございますので、お早目のご注文、お待ちしております。

あえて小さめの天然のとらふぐを仕入れる理由

今日は、ランチの営業が始まる前に、静岡の魚市場に通う富士市内の魚屋さんから、

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3本のふぐが届けられました。もちろん、天然のとらふぐで、御前崎や吉田などの静岡県産です。そのまま水槽に入れ、ランチの営業が終わってから、

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水槽から取り出し、卸しましたが、このうちの1本は、

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他の2本に比べ、ひと際大きいもので、自分は“ジャンボ”と呼んでいます。この“ジャンボ”の目方を量るため、秤に乗せ、

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秤の針は、

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3、55キロを指していました。残りの2本は、

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どちらも、殆ど同じ大きさで、

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0,9キロのもので、この大きさのものを、自分はメインに仕入れています。改めて、今日の3本を並べてみると、

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その大きさは、一目瞭然です。これだけの大きさですので、“ジャンボ”の肝、つまり肝臓は、

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これほどまでの大きさで、極上のあん肝やフォアグラを思わせるほどですが、有毒部位なので、食べることは出来ません。ただ、この肝を見ると、多くの人が食べて、命を落としてしまったのは、分からなくもありません。参考のために、

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秤に乗せてみたところ、

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ちょうど300グラムでした。

 

これだけ大きいものとなると、大味で、繊細さを欠くように思われがちですが、刺身にしても、その旨味は深く、唐揚やちりのように加熱して食べると、その味の濃厚さには、魚の域を超えているとしか思えません。ただ、これはとらふぐに限ったことではありません。

 

本鮪と、めじ鮪の味の違い、鰤といなだのそれは、単なる幼魚以上に、全くもって別の魚だと思っても、過言ではありませんし、その違いは、結局値段の差になって現れているのです。

 

ですので、理想を言えば、大きめ天然のとらふぐを仕入れることが、望ましいのですが、1,5キロから2,5キロくらいまでのものは、高値が付くのは必至です。それは、味もさることながら、数が少ないからです。ただ、“ジャンボ”となると、食材というより、商材としては、扱い部分もあるので、意外と高値が付かないこともしばしばです。

 

そういう大きさの天然のとらふぐを仕入れれば、お客様にお出しする値段は、必然的に高いものにならざるを得ません。これら一連のことについては、昨日お話ししたことと重複するので、そちらをお読み下さい。

 

ふぐ料理が、あまりに高いものとなってしまうと、高嶺どころか、それこそ高値の花になり、ふぐを食べる機会が遠ざかります。さらに、料理文化そのものが廃れ、最終的には、日本料理店の存在意義すらなくなってしまい、自らの首を締めるような結果になると、自分は思うのです。

 

これが、東京のような大都会ならともかく、静岡県富士市のような地方都市では、限度があります。そんなこともあり、当店のふぐ料理は、おひとり1万円を超えるようにはしていないのです。そんな当店のふぐ料理については、こちらをお読み下さい。

 

このような理由で、自分は今日の2本のような1キロを下回る小さめの天然のとらふぐを仕入れているのですが、もう一つの理由があるのです。それは、

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唐揚です。当店のふぐ料理は、ふぐちり以外は、全て一人前ずつお出ししています。刺身は、

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同じようになりますが、唐揚の場合、形が違えば、召し上がるお客様は、どうしても不自然というか、腑に落ちない気分がするのは、当然のことですし、自分がお客様でしたら、そう思いますし、クレームや文句とまでいかなくても、ホーススタッフや女中さんに、一言訊いてみたくなります。

 

こういうことは、サービス業である以上、望ましいことではないので、同じ様な形や大きさになるように、

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あえて1キロ下の天然のとらふぐを、仕入れているもう一つの理由です。ちなみに、使う部位、形などは、その時によって、異なりますが、この写真の部位は、

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頭の一部と、

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かまの一部です。

 

魚体こそ小さいとはいえ、その味わいは、やはり天然のとらふぐで“秀麗なる冬の美食”としか、形容出来ません。

 

★★★ 佳肴季凛謹製 贈答用 西京漬 ★★★

当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【贈答用 西京漬】をご用意いたしております。
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天然であれ、養殖であれ、ふぐ料理が高価な理由

『佳肴 季凛』に限らず、ふぐ料理のコースは、刺身に始まり、

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唐揚、

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ふぐちり、

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締めのふぐ雑炊というのが、

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一般的な仕立て方 で、『佳肴 季凛』も、このようにしてお出ししていますが、白子については、別途にて、ご注文を頂いており、多くの方が、

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焼白子を、ご注文されています。そんな当店のふぐ料理については、こちらをご覧下さい。

 

ところで、一般的にふぐ料理というと、高価なものですが、その理由の一つが、その仕入れ値です。自分が仕入れている値段については、ここではお話ししませんが、新聞などを見れば、その値段がお分かり頂けます。

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10月31日付の『日本経済新聞』の朝刊を開くと、

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東京・築地の魚のセリ値が載っており、その隣には、

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山口県・下関のとらふぐの値段が、書かれています。 活とあるのは、活きたもののことで、大とあるのは1,5キロ以上の大きなふぐのことです。また、内海というのは、瀬戸内海のことで、とらふぐの産地です。天然なのか、養殖なのか記されてはいませんが、値段からして、天然なのは、確実です。

 

さらに、高値 16000、 安値 8000とありますが、これは、1キロあたりの単価です。分かりやすく言えば、高値で、2キロのとらふぐだとしたら、1本が32,000円ということになります。

 

ただ、このようにお話ししても分かりにくいので、この値段を目安にしながら、とらふぐの値段を、1本で、1キロのとらふぐの単価が、9,000円とします。ふぐ料理は、単品よりは、コースで召し上がるのが一般的です。この大きさのとらふぐですと、店によって、分量の違いがあっても、2人前程度の大きさです。

 

当然、正当かつ妥当な利益を出すためには、原価率を40%とすれば、22,500円、同じく30%とすれば、27,000円で、お出ししなくてはなりません。ただ、原価率が40%となると、かなりのお値打ち価格とも言えます。

 

この値段で、おひとりあたりの値段を出すと、40%であれば、11,250円、30%であれば、13,500円となります。この値段が高いか安いかはともかく、繰り返しになってしまいますが、正当かつ妥当な値段なのです。

 

この仕入れ値に加えて、ふぐ料理が高価なものにならざるを得ない理由が、その仕込みです。ふぐそのものを卸すことは、それほどでもありませんが、その後の水洗いに手間がかかり、卸す数が多い時は、

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女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、手伝ってもらうこともしばしばです。そんなふぐの水洗いについては、こちらをお読み下さい。

 

水洗い同様に、手間がかかるのが、ふぐ皮の仕込みです。この仕込みについては、先日3日連続でお話ししたように、粘膜の掃除に始まり、

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 棘を取る皮引き、

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さらに、皮の湯引き、と、

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とにかく手間がかかるのです。

 

天然のとらふぐの仕入れ値は、先程お話しした通りですが、養殖は、天然に比べ、味は劣るとはいえ、入荷が安定している以上、仕入れ値は、高くなることがありません。参考のために、

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同じ日の『日本経済新聞』の夕刊の記事を見ると、

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朝刊同様、セリ値が載っており、大阪の市場のところを、

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見ていくと、

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養殖のふぐの値段があり、

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大分産のもので、高値 2310、安値 1890とあります。先程の天然に比べ、値段の開きは、殆ど無く、それが、養殖の特徴でもあります。ただ、天然とは流通の状況が異なり、実際の仕入れ値となると、この倍が目安です。

 

となると、先程の天然のとらふぐのケースと同じように考えると、養殖のとらふぐは、1本4,000円となり、最終的には、養殖のとらふぐを使ったふぐ料理の値段は、6,000円が目安となります。養殖とはいっても、卸したり、下拵えの手間は一緒ですから、この値段も至極当然なもののです。

 

天然に比べ、養殖のとらふぐを使っふぐ料理は、半分くらいの値段ですが、おひとり6,000円の料理というのは、決して安いものではありません。

 

もちろん、これよりも安い値段のふぐ料理もあるのは事実ですが、安いには訳がありますし、逆に高いことにも、然りです。どこまでいっても、召し上がるお客様が決めることなのですが、先程お話した理由で、ふぐ料理が、高価なものになるのは、ごく当然のことなのです。

 

★★★ 大晦日お持ち帰り料理『言祝ぎ』 ★★★

当店では、大晦日のお引き渡しで、揚物、焼物を盛り込んだ特別料理『言祝ぎ』のご予約を承っております。

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こちらのお料理は、おひとつ5,800円で、5人前程度となっております。数に限りがございますので、お早目のご注文、お待ちしております。

大晦日お持ち帰り料理『言祝ぎ(ことほぎ)』のお品書き

今日から、【佳肴 季凛】では、

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12月19日(木)まで、女性限定の会席料理『冬ごもり』(おひとり 3,500円)をご用意しております。なお、『冬ごもり』は、金曜日、土曜日は、お召し上がり頂けません。

 

そんなこともあり、

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個室、テーブル席のどちらのお席にも、お品書きを置いてありますが、

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お品書きの左下にあるように、裏面を見ると、

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大晦日お持ち帰り料理の『言祝ぎ(ことほぎ)』のお品書きが、書かれております。『言祝ぎ』は、焼物と揚物が中心の盛り込み料理で、

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このようなものです。その料理は、

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こちらの7種類で、お値段は、

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5,800円です。また、お引き渡しは、大晦日の11時から13時までとなっております。今更ですが、当店の料理同様、全て手作りゆえ、御用意出来る数にも限りがございますので、お早目のご注文をお勧めいたします。

 

★★★ 佳肴季凛謹製 贈答用 西京漬 ★★★

当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【贈答用 西京漬】をご用意いたしております。
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銀鱈、サーモン各3切入  税込3,600円     ※クール便にて発送可

 

店主自ら、魚市場で吟味した“銀鱈”、“サーモン”を使用し、お手製の有機西京味噌で仕込んだ逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。

御歳暮用の【贈答用西京漬】の包装

今日は、お客様がお帰りになった後、

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御歳暮用の【贈答用西京漬】の包装をしました。お歳暮やお中元の時季以外は、

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このような感じですが、この時季は、

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左下に、西京漬と書かれたシールを貼り、右上には、

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御歳暮と書かれたシールを貼ります。包装する時は、

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一枚ずつ真空パックし、冷凍した切身に、シールを貼り、

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銀鱈とサーモンを三枚ずつ、このように箱の詰めます。詰め終わったら、

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この西京漬についての自分の熱き想いを認(したた)めたリーフレットを入れ、蓋をしてから、包装します。ただ、11月半ばということもあり、既にご注文を頂いているとはいえ、発送したり、取り見えることは、少ないので、

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汚れないよう、袋にしまってから、発泡スチロールに入れ、

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蓋をし、

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マイナス40度まで下がる冷凍庫に、

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しまっておきます。

 

寒さが深まると共に、西京漬のご注文も頂き始め、暮れの足音が近づいて来たと、感じる今日この頃です。

 

★★★ 冬の特別献立 ★★★

女性のお客様に限り、期間限定で、会席料理『冬ごもり』を、御用意致しました。なお、“冬ごもり”は、ご予約なしでも、お召し上がり頂けますが、11月19日~12月19日までの金、土曜日以外の御用意となっております。

 

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(お一人 3,500円  食事、デザート付 全9品)

 

この機会に、マクロビオティックの考えを採り入れた“身体に優しい、美味しい日本料理”を、お召し上がり、上質なひと時を、お過ごしください。

ふぐ皮の仕込み(その3) 湯引き編

2回続けてお話ししてきた“ふぐ皮の仕込み”の第三弾にして、最終回です。

 

きれいに掃除し終えたそれぞれのふぐ皮は、背の黒い真皮の部分、

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お腹の白い部分、

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背のとおとうみ、

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お腹のとおとうみ、

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身皮と、

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全部で、5つの部分になりました。食べられるようにするには、先ず湯引きをしなくてはなりません。

 

黒いとおとうみは、塩が入った沸騰したお湯に入れると、

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10秒足らずで、火が入り、このようになりますが、白いとおとうみは、どんなに長い時間茹でてても、平気です。また、身皮は、表面が白く変わったくらいを目安に、お湯から引き上げます 。

 

残った黒い真皮は、

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沸騰したお湯に入れます。この時、鍋には、既に白いとおとうみが入っています。火が入ってくると、

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棘があった白い部分が、透明になったら、氷の入った冷水に取ります。これ以上、茹でると、ゼラチン質が溶け、デロデロになってしまうからです。

 

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白い真皮も、全く同じようになります。これで、全て湯引きし終わり、冷水から上げると、

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このようになります。このままでは、ガムそのもので、食べられこそすれ、お客様にはお出し出来ませんので、

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細かく包丁しなくてはなりません。包丁し終えたら、

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水の入ったボウルに入れ、よくかき混ぜてから、

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ザルに上げ、ようやくふぐ皮の仕込みが終わりました。ふぐ皮は、

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ふぐ刺の真ん中に盛り付けられるだけでなく、ゼラチン質の富んだ独特の歯触りを好む方も多いので、

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単品ものとしても、【佳肴 季凛】では、お召し上がり頂けます。自分も、ふぐ皮が好きですので、これぐらいでは、物足りません。

 

ふぐは、この時季にしか味わえない食材であるだけでなく、何よりもその気取りない味わいが、他の魚にはなく、その特異性に魅せられる人も多いはずですし、食せば食すほど、その味わいの深さを、いつも自分は感じます。

 

また、その卸し方や、ここ最近お話しした皮の仕込みなども、味わい同様、他の魚にはなく、卸したり、仕込む度に、料理人としての技術の向上の必要性を、強く感じざるをえません。

 

食しても、卸しても、魅せられるのが、ふぐです。そんなふぐに魅せられた一人が、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”の自分です。

 

★★★ 佳肴季凛謹製 贈答用 西京漬 ★★★

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ふぐ皮の仕込み(その2) 皮引き編

今日のお話しは、昨日の続きですが、そんな今日、

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二日ぶりに入荷したふぐは、三重県産の天然のとらふぐ3本で、

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この中から、選り抜かれたものでしたが、出荷前は、

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こんな感じに泳いでいたとのことでした。

 

さて、昨日のお話しの最後にお話ししましたが、とらふぐには、棘があり、これを取り除かないと、食べることは出来ません。食べることが出来るのは、もちろん毒が無いからですが、ふぐによっては、皮に毒があるものもいるので、注意が必要です。

 

棘を取る時は、

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皮をまな板に貼りつけてから、包丁でへぎ取ります。ご覧のように、棘は所々にあるのが、お分かり頂けると思います。この皮は、ふぐの表面のもので、真皮と呼ばれるだけでなく、棘があり、ザラザラしていることから、サメ皮とも呼ばれています。

 

まな板の過度に、背びれを取ったあとの穴の部分を、ひっかけ、固定してから、

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包丁を寝かし、刃を外側に向けて、小刻みに動かしながら、棘をへいでいきます。お腹の白い部分も、

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同じようにするのですが、この時、ちゃんとした角度で、包丁を動かさなかったり、ずれてしまうと、

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穴が開いてしまうこともあるので、注意しながら、包丁を動かすことが、肝要です。このようにしながら、棘をへぎ取った皮が、

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こちらです。これで、大方の下拵えは、終わりましたが、このままでは食べることは出来ません。食べられるようにするには、湯引きしてから、包丁しなくてはなりません。湯引きの仕方については、この次お話しします。

 

★★★ 大晦日お持ち帰り料理『言祝ぎ』 ★★★

当店では、大晦日のお引き渡しで、揚物、焼物を盛り込んだ特別料理『言祝ぎ』のご予約を承っております。

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こちらのお料理は、おひとつ5,800円で、5人前程度となっております。数に限りがございますので、お早目のご注文、お待ちしております。

ふぐ皮の仕込み(その1) 粘膜編

ふぐ料理の華と言えば、

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やはり“ふぐ刺”です。繊細な味わいにして、特有の歯応えが、その身上でもあります。その真ん中に盛り付けられるのが、

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独特の食感が特徴の皮を湯引きしたものです。ふぐの皮ですので、ふぐ皮と呼ばれていますが、その仕込みは、かなり手間がかかるものです。

 

【佳肴 季凛】のふぐ料理でお出ししているふぐは、

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活きた天然のとらふぐです。活きているので、

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当然、膨らみます。卸す時は、頭の付け根に包丁を入れ、締めてから、くちばしの部分を取り、ひれを切り落としてから、

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背の黒い部分を剥ぎ取ります。写真の赤くなっているところが、包丁で締めた後です。その次に、

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お腹の白い部分を、剥ぎ取ります。剥ぎ取った皮は、

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このようになっています。黒い皮の部分を裏返すと、粘膜がついているので、

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これを取り除かなくてはなりませんが、この仕事が、かなりの手間なのです。一方、白い部分も、

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同じ様になっており、全く同じ仕事をします。この粘膜は、“なめたれ”と呼ばれていますが、その毒性については、不明ですが、見た目や食感からいっても、好ましいものではありません。

 

この“なめたれ”を取り除いたら、s-PA092280

皮は、二層になっているので、内側の部分の皮下組織を引っ張ると、二つに分けることが出来、

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このようになります。一方、黒い皮も、

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同じように、分けることが出来ます。

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両方の部分の内側に付いていた皮下組織の部分は、“とおとうみ”と呼ばれ、食べることが出来ます。ふぐは、卸してから、

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身に付いている皮を、

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切り取るのですが、

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この部分を、身皮(みかわ)と呼んでいます。身皮は、三河と読み変えることが出来、皮下組織の部分は、身皮に接しています。つまり、三河の隣りは、遠江であることから、この皮下組織のことを、“とおとうみ”と、洒落ているのです。

 

身皮を切り取った身は、

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晒にくるんで、

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天然のとらふぐの場合、最低でも2日経たないと、水分が抜けないので、美味しいふぐ刺には、仕立てられません。

 

身のお話しはさておき、皮についてですが、皮、とおとうみ、身皮と分けても、ふぐ皮の仕込みは終わりではなく、とらふぐには、棘(とげ)があるので、これを取り除く仕事があり、これもかなりの手間がかかります。これについては、次回以降お話しします。

 

なお、ふぐの棘については、予習していただけると、分かりやすいと思いますので、こちらをお読みになって下さい。

 

★★★ 冬の特別献立 ★★★

女性のお客様に限り、期間限定で、会席料理『冬ごもり』を、御用意致しました。なお、“冬ごもり”は、ご予約なしでも、お召し上がり頂けますが、11月19日~12月19日までの金、土曜日以外の御用意となっております。

 

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(お一人 3,500円  食事、デザート付 全9品)

 

この機会に、マクロビオティックの考えを採り入れた“身体に優しい、美味しい日本料理”を、お召し上がり、上質なひと時を、お過ごしください。

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