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もっとおいしいお話し

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休日出勤日の仕入れは、葉血引(はちびき)&鱧(はも)

Vol.4142

いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。


今日(9月11日)は

休日出勤日に仕入れた

葉血引(はちびき)と鱧(はも)について

お話しします。 

明日は、沼津魚市場が休市日なので

沼津魚市場へ。 

そんな今朝の仕入れは

下田産の葉血引(はちびき)で

計量直後だったこともあり


2,2キロのものを

GET! 

その後、活魚売場に行くと

活〆の鱧(はも)が1本あり

GET!

御覧のように

山口県産です。


最低限の仕入れにしたのは

定休日だっただけでなく

早い時間の引き渡しのお弁当のご注文を

頂いていたからです。 

なので、魚市場を出た時は

夜明け前で

『佳肴 季凛』に戻ったのは

6時前。 

そんな時間ですので

熱血君はZZZ・・・😪 

そんな様子を尻目に

お弁当に取り掛かり

お弁当は

こんな風に仕上がりました。

仕上がった頃には

熱血君も起きており

「おはよう、親方🐡

お弁当が仕上がったんだね。」

「おはよう🐡

6時過ぎから始めたんだもん

当然だよ。」

「そうだよね~。

よく見ると

今日のお弁当に

海老が入っていなけど・・・。」

「そういう注文だったからだよ。

そんなことより

仕込みを始めるよ。」

「はぁ~い。

でも、お弁当が気になるから

明日、話してよ。」

「分かったよ。」


魚を見た熱血君曰く

「一匹だけど

ハチビキじゃん!」

「・・・・・。」

「無反応だけど、親方。」

「どう反応したらいいか

迷っているんだよね。」

「はぁ~。」 


水洗いを終えたら


先ずは

鱧。

普段なら

骨切りをするのですが

定休日ですので

骨切りもお休みにしました。

葉血引は


半身だけ卸したら

骨付の身の方の中骨

金串を刺すと


「親方

何をやっているの?」

と、熱血君。

「こうすると

中骨に残っている血が抜けるから

身持ちも良くなるんだよ。」

「どういうこと?」

「魚の鮮度の大敵なのが

内臓、鱗(うろこ)で

血も内臓みたいなものだから

出来るだけ早く

取り除く方がいいんだよ。」

「あっ、内臓とかが

生臭いの原因ってこと?」

「鋭い!

【Telop_B054】動く一言テロップ「正解・不正解」 - TELOPICT.com / 動くイラスト・アニメーションフリー素材

そうだよ。」

「わぁ~い♬」 


骨付の身の方は

キッチンペーパーで包み

弱めの真空パックをし

氷詰めに。


キッチンペーパーに挟み



氷詰めにすることで

温度が0度に保たれるだけでなく

適度な湿度もあるので

身持ちは3~5倍になるのです。 

卸し身の鱧と葉血引だけでなく

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG7586.jpg


鱧と葉血引のあらも

冷蔵庫へ。

この後

包丁を砥ぎ終えたのは

まだ10時半前で


「真由美さんが

駐車場の草取りをしているけど・・・。」

と、熱血君。 

真由美さんとは

女将兼愛妻(!?)のことです。


すべき仕事も終えたので

自分も参戦。 

「沢山取れたね。

真由美さん、親方

休日出勤、お疲れ様~♬」 

「お疲れさん

今度は熱血君も

手伝ってね・・・♬」

と、真由美さん。

「そうだね。」

「来週の月曜日は

次の日のお弁当の仕込みがあるから

私の代わりに、お願いね。」

「え゛っ!?

三連休の最後なのに・・・。」

こうして

休日出勤の半日が終わったのでした。 


「休みでも

『西京漬』の発送をするんだね。

そんじゃ、また明日🐡」


☆★☆ 【コエタス】 ★☆★

当店のお取り寄せや

通販の商品などを召し上がった方々が

【コエタス】というサイトで

投稿して下さっています。


ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。

仕入れはせずとも、鱧(はも)の仕込み

Vol.4136

いらっしゃいませ


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今日(9月5日)は

についてお話しします。 


「おはよう、親方🐡

この出汁

ジェルみたいな感じだけど・・・。」

と、ミニふぐちゃん。

「冷蔵庫にしまっておいたからね。

ほら。」

と、お玉で掬(すく)うと

ジェル状。

「この出汁は

どんな魚で取ったの?」


「鱧だよ👆」 

「鱧だけで

こんな風になるの?」

「鱧ONLYじゃないけど

その度に色んな魚を使うから

そのゼラチン質で

こうなるんだよ。」

「へぇ~。」

「鱧のあらを焼くと

ゼラチン質が豊富なのが分かるから

ちょっと待ってて。」

「はぁ~い♬」 


「親方、焼けたね。

こんがりしていて

これだけでも

十分美味しそうなんだけど・・・。」

「まぁね。

これを見てごらん。」

「あっ、浮いてる!」

「腹骨の部分なんだけど

焼くとゼラチン質が溶けだして

くっついちゃって

こうなるんだよ。」

「へぇ~。

天然の接着剤じゃん。」

「うまいこと言うねぇ~。」 

「どうもどうも・・・♬」

「とりあえず

今日は焼くだけ焼いて

出汁を取るのに使うのは

明日だよ。」

「これだけでも

トゥルントゥルンのジェル状になるの?」

「継ぎ足し継ぎ足しだから

何とも言えないけどね。」

「ゼラチン質が豊富ってことは

お肌にもいいの?」

「良いよ。

特に、女性にはね。」

「いいじゃん、いいじゃん♬」 

「ゼラチン質って言えば

ふぐも

すっぽんも豊富なんだよ。」

「そうなの!?」

「美味しくて

身体にも良いのは

魅力的でしょ。」 

「そうだねぇ。

美味しい食べ物って

カロリーとか

コレステロールが高いとか

よく言うもんね。」

「とらふぐ、鱧、すっぽんみたいな

美味しい高級食材で

ヘルシーっていうのは

日本料理らしい魅力だね。」 

「罪悪感が無いのは

マジ魅力的!」 


「今度は

何を仕込むの?」

「鱧しんじょう蒸しだよ。

鱧を包丁したら

打粉(うちこ)をして

蒸し上げると

ほら。」

「わぁ~。

フワフワして

甘い香りがするんだけど・・・。」

「生クリームが入っているからだよ。」

「オシャレじゃん!」

「生クリームを使っていても

少しだから

罪悪感は、かなり少なめだよ」

「あはは・・・。

で、ハモは

いつぐらいまで食べられるの?」

「入荷がある限り。」

「出た、得意のぶっきら棒トーク!

マジで、どうなの?」


「コースで用意するのは

お彼岸くらいが目安かな。

その後は

松茸の土瓶蒸しで

使ったりするとかかな。」

「土瓶蒸しかぁ・・・。

秋って感じだね。」

「そうだよ、蝉(せみ)の鳴き声も

最近聞かなくなったしね。」


“暑さ寒さも彼岸まで”とは

よく言ったもので

秋近き今日この頃です。


「今日は、敬老の日用の

【西京漬】を仕込んだんだね。

そんじゃ、また明日🐡」 by 熱血君 

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落ち、活〆、活かし+一昨日の活〆=4種類の鱧(はも)

Vol.4134

いらっしゃいませ


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志村弘信です。


今日(9月3日)は

沼津魚市場で仕入れた鱧(はも)について

お話しします。 

いつものように

沼津魚市場で一番最初に行くのが

活魚売場で

今日もでした。

生簀の前に

2本の山口県産の鱧(はも)があり

1本は

活〆で

もう1本は


落ち鱧と呼ばれ

水槽の中で死んでしまったものです。

2本共、仕入れることにし

今日は、活かしの鱧も必要だったのですが

自分の分は、未計量。

担当者曰く


「季凛さんの分はキープしてあるんですが

選(よ)ると思って

まだ、量っていないんですよ。」

「よく分かっているじゃん!」

👆のやり取りのように

気に入った魚でないと

気が済まない性分ですので

わがままを言わせてもらっています。 

で、選んだのが

こちらです。

先程の2本同様

活かしの鱧も

山口県産で


3種類の鱧を持ち帰ることにしました。 


『佳肴 季凛』に戻ると

「おはよう、親方🐡

3本とも鱧なのに

違いがあるの?」

と、ミニふぐちゃん。 


「おはよう🐡

あるし、使い勝手によって

使い分けているんだよ。」と

言うと

「へぇ~。

教えてくれる?」

「もちろんだよ。

鱧の予約も入っているから

説明しやすいしね。」

「じゃあ、お願~い。」 


活かしの鱧は

夕方まで

水槽へ。

残りの2本を卸すことにし

最初の下処理のぬめり取りは

いつものように

女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。




「真由美さ~ん


頑張って~!」

「ありがとう♬」

「うろこを取ったりするのは

大体、真由美さんだよね。」

「そうそう。

こういう単純な作業って

意外と好きなんだよね。」

「そうなの!?

親方は、他の仕込みもあるしね。」

「そうなんだぁ。」


ぬめりを取ってもらったら

手直しをし

水洗いしたら 

卸すことに。


卸し身を見たミニふぐちゃんが

「色が変わっているのは

どうしてなの?」

と、訊いてきました。



「この部分は

胆のうの痕だよ。」

「胆のうって

苦いやつ?」

「そう、苦玉。

胆のうの痕が残っているのは

死んでから

時間が経っていることなんだよ。」

「鮮度が良くないってこと?」


「一概には言えないけど

要注意だよ。

特に、お腹にえさが残ったまま

死んでいると

臭いが回って

使い物にならない場合もあるからね。」


「そうなんだぁ~。」

もう1本の活〆の方は


朝一番で〆たものなので


胆のうの痕はありません。

2本を並べて


「どう、違うでしょ?」

と、訊くと

「違いが分かるね。」


「活〆の方は

白く、すき透っているけど

落ちの方は

赤っぽいでしょ?」

「うんうん。」

「落ちっていうのは

そのまま死んじゃって

血が抜けていないから

こうなるんだよ。

餌のことも要注意だけど

これも要注意なんだよ。」

「ってことは

使えないの?」

「今日のは

まぁ~ったく問題なし。

でも、時々

ババ抜きイラスト/無料イラストなら「イラストAC」

ばばを引くこともあるよ。」

「そういう時は

どうするの?」

「煮ても焼いても

どうにもならないから

処分しちゃう・・・😢」

「はぁ~。

どれくらいの確率で

当たるっていうか

はずれるの?」

「数えたことがないけど

50本以上いて

あるかないかなぁ。」

「それなら

仕方がないで済ませらそうじゃん。」

「まぁね。」 


2本とは別に


冷蔵庫から

2本の鱧を出すと

「この鱧は?」

「この鱧は

金曜日に

仕入れたのだよ。」

「あっ

思い出した!」

「そう、この鱧だよ。」

「骨切りはしていないの?」

「そう、これから。

今日の予約用に仕入れたものだから

他の仕込みもあったから

後回になっちゃったんだよ。」

「ふぅ~ん。」

骨切包丁を取り出すと


「よっ

仕事人!」 


骨切りをしたら

鱧しゃぶ用


天ぷら用


鱧茶漬の照焼用

鱧しんじょう蒸し用に

準備しておきました。

この後

鱧しんじょう蒸しに仕込み

蒸し上がったのを見ると

「フワフワしている感じなんだけど・・・。」

「生クリームが入っているからだよ。

甘いような香りがしない?」

「するする!

この香りを伝えられなくて

視聴者の皆さんには

申し訳ありません。(笑)」

ここまでで

お客様用の分は終了。

尾に近い部分は


昼ご飯用の

天ぷらに。



昼ご飯を食べ終え

休憩をしたら

水槽の鱧を卸すことに。 

布巾で顔を覆ってあるのは

動かないようにするためです。


頭の付根を掴んだら

〆たら

口の先端も包丁します。

こうするのは

噛み付かれて

怪我をしないようにするためです。 

〆たら

氷入りの海水に入れ

血抜きをします。

長い間冷やすと

身が縮こまってしまうので

そこは要注意。

しばらくしたら

神経を抜くのですが


鮮度保持のための

死後硬直を遅らせるためというよりも

卸す時に

動かないようにするためです。

ぬめりを取ろうとすると


「朝は真由美さんだったのに

今度は親方なの?」

「そうだよ。

夕方のお茶とか

席の確認や準備もあるからね。」

「へぇ~

上手に攻守交替じゃん。

まぁ、仲良し子吉で良いこと・・・🥰」

「大人をからかわないっ!」 


「こうなっちゃうと

強面のハモの雰囲気ゼロだね。」

「確かに。」

卸すと


腹の部分に

打ち身がありました。


「この部分は

どうするの?」

「使えないっていうか

使わない。

落としにすると

黒く変色しちゃうしね。」

落としとは

鱧料理の定番でもある湯通ししてから

梅肉で召し上がる料理です。

自分は

活きている鱧でしか仕立てないので

予約時間に合わせて

卸すようにしています。

今日2度目の

骨切りをし

落とし用に包丁したら


「準備完了だね。」


お客様が見えたら

落としに仕立て



コースのスタートです。

ちなみに

こちらが鱧料理のコースです👇


鱧以外の料理もお出しするのですが

それらは置いといて

今朝の鱧のアフター画像を

御覧下さい。 


◆鱧しゃぶ



◆天ぷら



◆鱧の落とし


コース料理の刺身は

落とし入りの四種盛で

鱧以外は

胡蘆鯛(ころだい)、新子、湯葉です。


 

◆鱧しんじょう蒸し



◆鱧茶漬


照焼にした鱧👇


結果として

今日は、4種類にして

5本の鱧を手にしたのですが

まともに残った鱧は

今朝の活〆の1本で

鱧しんじょう蒸しに仕込みます。

9月になり

鱧のトップシーズンが過ぎましたが

今しばらくは

その美味しさを味わえそうです。


「おまけアイテムのカレーが

仕上がったね🍛

そんじゃ、また明日🐡」 by ふぐとらちゃん

今日の薄造りは、地物の胡盧鯛(ころだい)

Vol.4132

いらっしゃいませ


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基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

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天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

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志村弘信です。


今日(9月1日)は

地物の胡蘆鯛(ころだい)について

お話しします。 




「お弁当が仕上がったから

これから、仕込みだね、親方。」

と、ふぐとらちゃん。

そんな今日のお弁当が

こちらです。



仕込みを始めると


「おはよう、親方🐡

この人、初めて見るんだけど・・・。」

と、ふぐとらちゃん。 


「そうかも。

実は、初めて仕入れたんだよ。」

と、返答。 


「そうなんだぁ。

で、何て名前?」

「胡蘆鯛。」

「読めないよぉ~。」

「コロダイ。」

「ふぅ~ん。

前から思っていたんだけど

親方って

魚の名前をカタカナで書くことをしないよね?」

「基本的にはしないね。」

「どうしてなの?」

「カタカナだと

もろに魚だから。」

「魚は魚じゃないの?」

「自分にとっての魚は

料理になった状態の魚なんだよね。

要は、献立に書く場合

カタカナだと

魚そのものになっちゃうからだよ。」

「分かるような

分かんないような・・・。」

「今朝は

胡蘆鯛だけじゃなく

鱧(はも)も仕入れたんだけど

ハモ料理って書いてあるのと

鱧料理って書いてあるの

どっちが美味しいそうに思える?」

「鱧!」

「しかも、鱧って

魚へんに豊だから

さらに、美味しく感じない?」

「あぁ~、確かに。」

「漢字で書くと

その食材の名前の意味とかも分かるじゃん。

そもそも、日本料理の献立(お品書き)は

漢字で書くのが一般的なんだけどね。」

「そういうことね。

でも、僕達は分かんないから

カタカナでもいいんでしょ?」

「もちろん。」

「卸すところからの話だけじゃ

つまんないから

市場にいた時のことから

話してよ。」

「え゛っ!?」

「本当は

そのつもりなんでしょ?(笑)」

「・・・・・。」

「やっぱりねぇ~♬」 


ということで

時計の針を戻すと

What is both free and priceless?


今朝の沼津魚市場の活魚売場に

戻りました。

生簀には

1,9キロの胡蘆鯛(ころだい)。

冨久豊とは

ふくほうまるの略で

沼津市西浦の定置網漁の漁船です。 


競りの結果

無事に

GET! 

一番の特徴が

腹の一部を除き

全身にオレンジ色の斑点が

散らばっていることです。

胡蘆鯛に似ているのが

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG4036.jpg


何度も仕入れたことのある

胡椒鯛(こしょうだい)で


詳しいことは

こちらを👇




活かしたまま

持ち帰ったら

頭の付根に包丁を入れたら


氷入りの海水へ。

続いて

鱧も〆


同じく海水へ。

海水の中に氷が入っているのは

締めた直後に

魚の体温が上がって

身が焼けてしまうのを

防ぐためです。

しばらくしたら

脊髄から細い針金を通し

神経を抜きます。


こうすることで

死後硬直を遅らせ

鮮度を保つためです。

鱧も同じく

神経を抜いておきました。 

5分程度したら

取り出し



鱗(うろこ)を取り

はらわたを抜き

水洗いしたら


三枚に卸し

キッチンペーパーではさみ

冷蔵庫へ。

コショウダイの身👇と比べると

コロダイの方が

いくらか白っぽい感じです。

皮を引いたものを比べてみます。

・コロダイ


・コショウダイ


皮目の赤い模様に

若干の違いがあります。 


よく見なければ

分からないレベルです。

今度は薄造りにしたものを並べてみます。

・コロダイ


・コショウダイ


厚さも違いますが

白い部分に若干の違いがあります。 



「味には違いがあるの?」

「この場で比べたわけじゃないけど

コショウダイの方が

少しクセがあるような感じかな。」

「クセって?」

「磯魚っぽい感じだね。」

「そんなに変わらないの?」

「変わらないって言えば

変わらないけど

違いはあるよ。」

「へぇ~。」

「料理の道に転がったのが

東京の鮨屋だったのは

知っているよね?」

「うん、知っているよ。」

「その鮨屋は

常時、5種類くらいの白身を

当時の築地で仕入れていたから

白身に詳しくなったんだよ。

しかも、全部活かし。」

「全部、活かしって、凄いじゃん。

で、どれくらいの種類?」

「20種類以上は

覚えたような。」

「そんなに!?」

「羽太(ハタ)って訊いたことある?」

「あるよ。

色んなのがいるんだよね。」

「そうだよ。

アカハタ、キジハタ、マハタ、アズキハタ・・・。

ともかく沢山なんだけど

それぞれに違って

面白かったなぁ。」

「味も違うんでしょ?」

「コロダイとコショウダイみたいにね。」

「じゃあ、白身って

親方の原点みたいじゃん。」

「そうだね。

沼津の市場は

漁港も一緒だから

珍しい魚もいたりするのが

楽しいね。」

「だから、一番最初に

活魚売場に行くし

仕入れるものが無くても

生簀を見ないわけにはいかないんだよ。」

「なるほどね。

“三つ子の魂百まで”だね。」

「そうだね。

何でもかんでも知りたがりの性分だから

自分の練習のために

色んな白身を買って

卸したり、鮨にしたなぁ。」

「そんなことまで!?」

「そうだよ。

時には、店で使う白身よりも高いもので

練習したりしたこともあったよ。」

「そこまで・・・。」

「人間なんて生臭い生き物だから

自分のお金で買ったものは

大事にするから

その方が覚えが早いんだよ。」

「へぇ~。

それは、白身だけなの?」


「いやいや、貝類とかも

そうやったことがあるよ。


ただ、目方があるものとかは

買ったことがないけどね。


それでも、単価が高くても

目方が小さいものなら

金額そのものは高くならないから

そういうものも

よく買ってみたよ。」


「練習のために

市場に行ってたりして・・・。」

「店の仕事ついでだけど

そういう楽しみもなきゃ

面白味に欠けるじゃん。」

「そういうのって

大切だよね。」

「そういうのは今でもあるから

知らない魚は

つい仕入れちゃうんだよね。」

「永遠の若造だね♬」

「そうだね。」


魚に限らず

鮮度が良い食材を求めるためには

一切の妥協は出来ません。

それが自分の原点である以上

そこを貫き続けます。


「アイス用の桃🍑と

シャインマスカット🍇を仕込んだんだね。

そんじゃ、また🐡」 by 熱血君


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バージョンアップした鱧メインの【特別会席】

Vol.4124

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今日(8月24日)は

昨日の『特別会席』の献立について

お話しします。


「ねぇ、親方

こういう熨斗ってことは

敬老の日用の【西京漬】ってこと?」


「少し早いけど

そうだよ。」

 ※こちらが、【西京漬】👇

佳肴 季凛 謹製 西京漬け



「どうして、そんなことが分かるの?」

「オンラインショップのページに

こういう欄があるんだよ。」

「へぇ~。

便利じゃん。

それはそうと

今日は昨日の【特別会席】のことを

話してくれるんでしょ?」

「そうそう。

昨日話したように

伊勢海老と鱧(はも)が

献立に入っているよ。」

「そばで色々と見ていたけど

目を輝かせている人のイラスト(男性) | かわいいフリー素材集 いらすとや

おぉ~って感じだったよ。

ねぇ、早く話して~。」

「はいはい。

先付(さきづけ)から

順を追って話していくね。」

「はぁ~い♬」


その前に

昨日のブログをお読み下さい👇




◆先付(さきづけ)

 もろこし豆腐

 

◆刺身(その1)

 ふぐ刺

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-65.png

 ※遠州灘産のとらふぐ(天然) 


◆揚物

 鱧とズッキーニの天ぷら 

 

◆小鍋 

 鱧しゃぶ

 小鍋に入っているのは

玉ねぎ、えのき、人参

くずきり、豆腐です。 

お出しする時は

出汁をはって、お出しします。


出汁は、鱧のあらを焼いてから

長時間かけて煮出したものです。


日本酒、薄口醤油、塩、みりんで

味を調えてあります。 


◆刺身(その2)

 鱧の落とし

梅肉醤油を

添えてあります。

鱧を落としに仕立てる場合

鱧は、直前に卸したものです。

それを

お客様がお見えになったら

落としに

仕立てます。 


このままにしておくのは

冷やし過ぎてしまうと

皮のゼラチン質が固まってしまい

ガムを食べているように

なってしまうからです。 

また、時間が経つと

パサパサした食感になってしまうのも

直前に仕立てる理由でもあります。 


こうするのは

味を落とさないためであるだけでなく


自分が魚市場に出向いて

仕入れた素材である以上

ぞんざいには出来ないからです。 


さらにさらに

鱧の美味しさは

誰もが認めるところですが


意外にも

美味しい鱧を食べたことがない方も多くいて

鱧ファンの自分としては

納得がいきません。


なので、出来る限りのことを

尽くしたいのです。



◆焼物

 伊勢海老の具足焼


具足とは

簡単な鎧兜(よろいかぶと)とのことで

甲殻類の殻を

具足に例えているので

このように呼んでいます。 


◆蒸し物

 鱧しんじょう蒸し


生クリームが入っているので

ふんわりとした食感が

持ち味です。 


◆食事

 鱧茶漬


出汁は、鱧しゃぶ同様のものですが

薄めの味にしてあります。


照焼にした鱧のお茶漬で



また、器は


当店オリジナルのもので

イラストは

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが

描いたものです。 


◆デザート

 チョコミントのアイスか

 苺のアイスを

選んで頂きました。 


「改めて見ると

この献立はかなり豪華だよね。」

「豪華だよ。

伊勢海老が入ると

かなりグレードアップするしね。」

「うんうん♬」 


鱧が主役で

天然のとらふぐ、伊勢海老が脇役となるのは

夏だからこそです。

時季により

主役が交替するのは

日本料理ならではの魅力で

さらに言うと

自分が名付けたとは言え


季凛の語源の

『季(き)を尊(たっと)び 凛とす』 

※意味 時季の食材の良さを重んじ

    気を引き締めて

    料理を仕立てる

に恥じることのないような料理を

仕立てるべく努力を

怠るわけにはいきません。


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是非、御覧下さい。

『特別会席』用の鱧(はも)と伊勢海老(いせえび)

Vol.4123

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今日(8月23日)は


『特別会席』用の

鱧(はも)と伊勢海老について

お話しします。 


仕入れるものが

あろうと無かろうと

沼津魚市場で必ず寄るのが

活魚売場で

しかも、ほぼ最初にして

もちろん、今日もでした。 


既に

生簀には

山口県産の鱧が2本(1,15キロ)

用意されており

昨日の時点で

確保しておいたものです。 


確保していたのは

豊洲などの中央市場が休みで

他所の産地からの便がないからで

そのような荷物のことを

“送り”と呼んでいます。 


また、昨日入荷していた伊勢海老は

秤にかけられる前で

これらは

茨城県日立鹿島沖産です。

サイズは様々で

👆の場合

5,1キロで7本=700グラムUPなので

かなり大きいものになります。 


自分が仕入れたのは

0,2キロのものでした。


ブクブクをセットした発泡スチロールに

鱧も伊勢海老を入れ


持ち帰ることに。 


『佳肴 季凛』に戻ると

ふぐとらちゃんが、やって来ました。

「親方、おはよう🐡

おっ、ハモと伊勢エビじゃん!」

「おはよう🐡

夕方まで水槽に入れておくから

離れていてね。」

「はぁ~い♬」 


どちらも


ざるに入れたまま


水槽へ。

👆の鱧は“連れ”を噛んでいるように

食(は)むが転じて

はもになったと言われており

魚の名前は

単純なものです。 


夕方になり

先ずは鱧を締めることに。


頭の付根を掴んでいるのは

この辺りに心臓があり

心臓を掴むと

動かなくなるからです。

獰猛な性格なので

注意しなくてはなりません。 


付根に包丁を入れたら

口の先端を切り落とし

血抜きのため、氷入りの海水へ。

先端を切り落とすのは

噛み付かれても

大事に至らないようにするためで

大事とは

縫うほどの大けがなのです。


その後、脊髄に細い針金を通し

神経を抜きます。 

神経を抜くのは

一般的には、鮮度を保つためですが

鱧の場合

卸す時に動かないようにするためです。


鱧を締めたら

伊勢海老は、再び水槽へ。

水洗いを終え


まな板に乗せた鱧を見ると

「この顔を見ると

ハモっぽさゼロだし

全然怖くないねぇ。」

「確かに・・・。」 


卸したら


鱧の下処理で欠かせない骨切りを

しなくてはなりません。 


骨切包丁を見ると

「おぉ~

必殺 仕事 人 歴代

仕事人! 」 

骨切りを終えたら


揚物用



落とし用



鱧しゃぶ用



鱧茶漬の照焼用に

準備しておきました。 





「おっ、今度は

伊勢海老じゃん🦐」 


半分に包丁したら

焼物用に準備しておきました。


「伊勢海老の焼物って言えば

こんなのもあったよね~🦐

んまそうだったなぁ・・・。」


こんな焼物とは

こちらです👇



とりあえず

鱧と伊勢海老の準備まで出来たので

今日のお話しは

ここまでにしておき

『特別会席』の献立については

明日、お話しします。



☆★☆ 【コエタス】 ★☆★

当店のお取り寄せや

通販の商品などを

召し上がった方々が

【コエタス】というサイトで

投稿して下さっています。

ご興味、ご関心がある方は

是非、御覧下さい。

洗い物の女神に感謝

Vol.4075

いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。


今日(7月6日)は

女将兼愛妻(!?)の真由美さんの

仕込みの様子について

お話しします。


先ずは、沼津魚市場から。

今朝は、沼津魚市場で

『西京漬』用に

銀鱈(アラスカ産)

サーモン(ノルウェー))を仕入れました。


また、『鰯の丸煮』用に

鳥取県境港産の真鰯(まいわし)を

仕入れたのですが

これらが重なるのは

お中元の時季だからです。


また、御中元とは関係ありませんが

“今が旬”の鱧(はも)も仕入れ

上の3本は、山口県産で

下の1本は地物で

まぁまぁの量の仕入れでした。


【佳肴 季凛】に戻ると


「おはよう、親方🐡

今日は、かなり多めの仕入れだね。」

「おはよう🐡

かなり気合を入れて

仕込みをしないと

ランチの営業に間に合わないから

頑張るよ。」

「頑張って~!」


銀鱈をしまおうとすると



「あっ、真由美さん

おはよう🐡」

「ふぐとらちゃん達、おはよう🐡」


※真由美さんとは

女将兼愛妻(!?)のことです


「今日は、がっつり仕込みがあるから

親方も真由美さんの手伝いを

あてにしているよ。」

「いつものことだから

大丈夫だよ。」


銀鱈を

冷凍庫にしまったら

真由美さんは

軽トラの荷台や

コンテナの掃除を始めてくれました。


「真由美さん、親方も

こういう掃除とか

片付けをすること

あるの?」

「あるけど、すぅ~んごく

たまぁ~にね。」

「やりそうもないもんね。」

「私の口からは

言えないな。(笑)」



軽トラの掃除を終えると


真由美さんは

鱧のぬめり取りを開始。

「もしかして

真由美さん、ハモを卸せるの?」

「そんなわけないじゃん。

私がするのは

これぐらいだけだよ。」

「そうだよねぇ。

『女将自ら、ハモを卸しています!』だったら

ちょっとビックリ😲」 


その頃、自分は


真鰯の下処理を始め

ここまでやったら

水洗いは真由美さんに

いつものように

お任せ・・・🙏

身だけでなく


頭も ・・・🙏


真鰯を終えた自分は

サーモンに取り掛かり



三枚に卸したら

切身にすると


「ねぇ、親方

小さいのが

お弁当用なのはわかるんだけど

普通の切身は・・・?」


「実は、この切身

小さめになっちゃったから

バージョンアップしたランチメニュー行なんだよ。」

「ってことは、ミス?」

「まぁ、そんなとこかな・・・。」

「たまには

ミスするんだぁ~。」

「たまには

こうも言われているじゃん。」

「まぁ、確かに・・・。」

案の定、真鰯の仕込みに手間取り

ランチの営業時間も

近づいていたので


掃除をすることに。


「こういう時は

親方もやるんだね、真由美さん。」

「そうだよ、大体ね。」

「大体なの・・・!?

まったく~。

真由美さんがいないと

ぜ~んぜん、ダメじゃん。」


その後、ランチタイムが終わったら

真鰯の仕上げの水洗いをすることに。

仕上げの水洗いとは

苦玉とも呼ばれる胆のうの痕を

包丁した後の水洗いです。

当然、この水洗いをしてくれるのも

真由美さんです。

鍋に並べたら

酢と水を注いだら

落とし蓋と重しをして

火に掛けました。


そして、今日の仕込みのボスキャラの登場です。

ボスキャラとは

鱧の骨切です。

「どうにかこうにか

今日の仕込みが

終わったね♬」 

「そうだね。」

「普段から見ているけど

真由美さん、よくやるよね~。」

「そうだよ。

🙏 感謝🙏 感謝 🙏 」

「ちゃんと、態度で

示しているのかなぁ、親方?」

「・・・・。一応・・・。

だから、タイトルにもあるように

洗い物の女神なんだよ。」

「まぁ、その辺りのことは

よく分かんないけど

普段の二人の様子から見れば

大丈夫じゃね。」

「そうだね。」


いずれにしても

自分というか

【佳肴 季凛】の仕事を支えてくれるのは

間違いなく、真由美さんです。

この場を借りて


感謝 🙏
改めて明日もお願いします。


「ってことは

明日も市場に行くんだね。

それじゃ、また🐡」 by 熱血君 

京都には縁もゆかり無いけど、西京焼(西京漬)&鱧(はも)を推す理由

Vol.4062

いらっしゃいませ


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“身体に優しい美味しい日本料理”

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天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

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【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。


今日(6月23日)は

についてお話しします。


今朝、沼津魚市場に着き

最初に向かったのが

活魚売場でした。

向かった理由は

昨日キープしてお3本の鱧の状態が気になるからです。


昨日の3本の鱧とはこちら👇



中を確認すると

3本全てスイスイ。


3本の安否確認を終えたら

こちらの売場へ。



こちらで仕入れたのは


【西京漬】用のサーモンで



サーモンは

このような大きいスチロールから

小分けされるので

勘八(カンパチ)の箱に入っています。

加熱調理する【西京漬】ですが

鮮度の確認をしなくてはなりません。

最終的に選んだのは

4,6キロのものでした。


再び、活魚売場に行き

鱧を

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG1943-1.jpg

持ち帰る準備が出来たら

いざ、出発。 


『佳肴 季凛』に戻ると

ふぐとらちゃんが

やって来て

「おはよう、親方🐡

活きてるねぇ。」

と、声を掛けてきました。 

「おはよう🐡

3本全部、水槽に入れておくから

離れていてね。」 


「はぁ~い♬」


3本のうち2本を取り出すと

嚙み合っていましたが

放し飼いにしておき

残りの1本は

取り出しやすいように

籠の中の鳥ならぬ、鱧状態。

サーモンを見ると



「ハモだけじゃなくて

西京漬とか西京焼

京都をイメージするけど

親方は京都で修行していたの?」


と、ふぐとらちゃんが

訊いてきました。


「していないよ。

京都なんて

後にも先にも

1回も行ったことないよ。」

「え゛っ!?」

「修学旅行とかでも?」

「無いよ。

正確に言えば

降りたことがあるけど

一度だけ。」

「何、それ?」

「名古屋の予備校にいた時

名古屋から京都まで

日帰りで

大学入試を受けに行ったことが

あるだけだよ。」

「それじゃ

京都観光どころじゃないね。」

「で、その試験は?」

「見事に

桜 花びら散るイラスト透過背景なし無料 フリー - 無料イラスト画像

桜散る・・・😢」 


「あぁ・・・。」

「まぁね。そんなことより

鱧と西京焼だけど

自分が料理の道に転がった頃には

どっちも、全国区的なものだったよ。」

「そうなんだぁ。」


「料理の道のスタートは

東京の鮨屋だったけど

2軒目の和食の店は

鱧も西京焼も

普通に使っていたよ。


鱧は夏場だけなんだけど

西京焼は一年を通して

出していたよ。

魚は銀鱈だけだったけどね。」

「そこでハモと西京焼に

目覚めたの?」

「目覚めたってほどじゃないけど

その美味しさを知ったのは

事実だよ。」

「へぇ~。」

「鱧だけじゃなく

和食材って

そもそも淡泊な味わいなものが多いから

何度か食べていくうちに

その美味しさが分かるんだよ。」

「一度じゃ、分かんないものなの?」

「美味しいことは感じても

どう美味しいのか

分からないんだよね。」

「そんなに奥深いものなの?」


「うん、深いね。

その典型が、ふぐ(とらふぐ)。


ふぐ刺なんて、ぽん酢の味しかしないって

最初は思っていたけど

そうじゃないんだよ。

歯応えの中に旨味があるのが分かるのは

何度か食べてからだったしね。」


「ふぅ~ん。

じゃ、西京焼は?」


「西京焼は

濃厚な味付だから

そんなことはないよ。

たださぁ、最初は甘い味噌に

漬け込んだ焼魚としか

思っていなかったけど

西京味噌っていう調味料と

素材の魚が合わさることで

素材が料理に変わるってことに

気付いたんだよね。」


「そんなに変わるものなの?」



「変わるね。

特に、銀鱈みたいに

脂が強い魚は

塩焼みたいなものだと

くどくて食べられないしね。


味噌に漬け込んで

クセを抑えて

食べやすくするんだよ。


それこそが、料理の根本だね。」


「なるほどね~。」



「そもそも

日本料理に限ったことじゃないけど

“鳴くよ(794)うぐいす平安京”の

794年から

“嫌だろうな(1867)大政奉還”の

1867年まで


1000年も日本の首都で

日本文化の発祥地だから

京都=日本なんだよね。」


「そう考えると、当然のことなんだね。」


「良きも悪きも

京文化は日本文化ってこと。

そんなことよりも

美味しい和食を作ることが

一番大事なんだよ。」

「なるほどねぇ~。」


サーモンは

👇の流れで

①鱗(うろこ)を取る



②水洗いしたのち


③卸す


④切身にする

👆ギフト&単品用 

👆お弁当用 

⑤西京味噌と共に真空パック

※西京味噌は

有機JAS認証済のものを

ベースにしたお手製のものです


そして、鱧は

夕方になったら

水槽から取り出し


締めてから

締めてから


卸したのち

骨切りをし


お客様が見えたら

落としに仕立て


鱸(すずき)、〆鰯(しめいわし)

湯葉と共に

『鱧料理』のコースの刺身で

お出ししました。


西京焼や鱧に限らず

本場がどこであるかは

問う必要はありません。


問うべきは

その料理が

美味しいかどうかのみで

そここそが

自分が西京焼と鱧を

推す理由なのです。


さらにさらに

静岡県富士市のような地方でも

本物を召し上がって頂くだけでなく


自分の料理の柱である

マクロビオティック(玄米菜食)を取り入れた

“身体に優しい、美味しい日本料理”の魅力を

伝える努力を怠るわけにはいきません。


「明後日は私用で

お休みなんだって

じゃ、また🐡」 by ミニふぐ 

3本キープした鱧(はも)

Vol.4061

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志村弘信です。


今日(6月22日)は

明日の【鱧料理】の

コース用にキープした鱧(はも)について

お話しします。 


今朝も、沼津魚市場の活魚売場から

仕入れが始まりました。

生簀には

熱海・網代(あじろ)産の鱧が

うじゃうじゃ。

この量ですので

余程のことが無い限り

売り切れることはないものの

明日の『鱧料理』の予約用に

明日まで

3本キープしておきました。

ちなみに

こちらが

当店の『鱧料理』です👆


その後、隣では

新口の鱧を仕分け始めており

“頭隠して尻隠さず”くらいに

うじゃうじゃ。 


そうこうすると

今度は山口産の鱧が入荷し

その仕分けを始めました。

ここまでになると

活魚売場というより

鱧売場状態です。

活かしで送られて来ても

途中で、“万事休す”となるものも

出てしまいます。

そういう鱧のことを

落ち鱧と呼んでおり

1本仕入れることにしました。 

競りでは

地物の鱸(すずき)を仕入れ


活かしたまま

持ち帰ることにしました。 


【佳肴 季凛】に戻ると


熱血君がやって来て

「親方、おはよう🐡

おっ、活きてるじゃん。」

と、声を掛けてきました。 


「おはよう🐡

今日も張り切っていくよ~。」

と、返すと

「おっ

鈴木さんじゃん🐟」


「その鈴木じゃなくて

鱸だよ。」

「その漢字

難しくね。」

「難しいけど

献立に書く時は

漢字が基本だからねぇ~。」

「あの札みたいに

スズキじゃ、駄目なの?」

「駄目じゃないけど

カタカナだと

もろに魚だし

図鑑じゃないからね。」

「だから、親方は

漢字か平仮名で

書くんだぁ。」


「そういうこと。

スズキの刺身だと

美味しそうには感じないじゃん。

活字じゃ分かんないから

手書きにしたけど

どう?」


「そんな感じだね。

これって、親方が書いたの?」

「そうだけど、どうして?」

「やっぱり、漢字だと

和食っぽく見えるよね。

意外と、字が上手じゃね?」

「意外とって・・・。

引っ掛かるなぁ。(笑)」

「気のせい、気のせい♬」


鱸は

活〆にして

神経を抜いたら

三枚に卸し、冷蔵庫へ。


鱧は


卸したら


骨切りをしようとすると



熱血君がやって来て


「よっ、仕事人

必殺仕事人|Apple TV

♬  パラパ〜

パパパパ・・・

パラパ〜  ♬


これがやりたかったんだよぉ。

骨切りには

欠かせないっしょ。」

「まぁね。

昨日の3本もあるんだけど

どうする?」


「どうもこうも

もう一回いくよ!

♬  パラパ〜パパパパ…パラパ〜  ♬」


「どうも有難うございます。(笑)

お陰さんで

気分良く

骨切りが出来たよ。」

「そりゃ、良かった!

またのご指名

心よりお待ちしています。」

「・・・・・。」


とりあえず

明日の【鱧料理】用の

鱧も確保できたのですが


【鱧料理】のページにもあるように

【鱧料理】については

前もってのお問い合わせ

ご予約を宜しくお願いします。

というのも

お客様のご要望に応じて

コース内容の仕立て方を変えるためです。

具体的に言うと

鱧の代名詞というか

マストアイテムの“落とし”の有無が

一番のポイントです。

鱧(はも)の肝と鱧笛(はもぶえ)のたまり煮 | もっと美味しいお話し|佳肴 季凛

というのも

自分は活きた鱧でしか

仕立てないからです。


そのため、今日のように

前もって確保しておいたり

土曜日のような休市日に

キープした鱧を

取りに行くこともあります。

特殊な魚ゆえ

ご理解のほど

くれぐれも宜しくお願いします。


「明日の器出しもOK!

それじゃ、また🐡」 by ふぐとらちゃん 

小さめの活かしの鱧(はも)

Vol.4060

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天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。


今日(6月21日)は

活かしの鱧(はも)について

お話しします。 


沼津魚市場で

必ず立ち寄るのが

活魚売場です。


必ずとあるように

仕入れるものが

あってもなくても

立ち寄ります。

さらに言うと

一番最初に寄る確率

90%以上。


特に、この時季は

鱧の入荷状況を

確認しなくてはならないので

マストです。 

生簀を確認すると

この3マスのうち

両隣に鱧が入っていました。


今朝の鱧は

熱海・網代(あじろ)産ですので 

地元産ということになりますが

網代以外に入荷してくる産地は

山口、大分、和歌山などです。


また、今日は

豊洲などの中央市場が休みなので

他所の産地からの入荷が無かったので


この中から

大きめのものを選り

活かしたまま

持ち帰ることにしました。 


【佳肴 季凛】に戻ると


「お帰り~&おはよう、親方🐡

水曜日だけにスイスイ!」と

ミニふぐ。

「おはよう🐡

今から締めるから

離れていてね。」

「はぁ~い♬」 


腕に巻き付き

噛まれないようにするため

頭の付根を掴みます。

掴んでいる辺りには

心臓があるので

動きが鈍くなるからです。 

頭の付根に包丁を入れたら

脊髄に針金を通し


神経を抜いたら

血抜きのため、海水へ。 

しばらくしたら

ぬめりを取るのですが

この役目は

ほぼほぼ

女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。 


ぬめりを取り終え

手直しをし

はらわたを抜いたら

卸すのですが

この鱧を見ると


「こうしちゃうと

強面のハモとは思えないねぇ。」

「獰猛な性格なのが

分かんなくなっちゃうよ。」


卸し終えたら

冷蔵庫にしまおうとすると


「今日は、骨切りをしないの?」

訊かれました。


「今日はしないよ。」

「どうしてなの?」

「この後


さばふぐと


鯵(あじ)を

卸さなくちゃならないからだよ。」

「そっかぁ~。

何かつまんないなぁ~。」

「また見せてあげるから

いいじゃん。」

「そうだね。

一つ訊いていい、親方?」

「仕事しながらでも

いいかい?」

「うん♬

親方って

サバフグとかアジもだけど

細かい魚の仕込みの方が

好きそうなんだけど・・・。」

「よく気付いたじゃん。」

「やっぱりね。

でも、どうしてなの?」

「料理の世界に転がった始まりが

鮨屋だったからだよ。」

「鮨屋と細かい魚・・・?」

「鮨屋は

小肌(こはだ)、穴子、貝類とか

細かい仕込みが多いからだよ。」

「へぇ~。」


「鯵と小肌を酢で締める時

鯵は背開き、小肌は腹開き

っていう風に違いがあるし

貝類は剥き方、開き方、火の入れ方とか

それぞれに違いがあるんだよ。」


「へぇ~。」

「だから、細かい仕込みをするのが

苦にならないんだよ。」

「そうなんだぁ。

『三つ子の魂百まで』だね。」

「気の利いたこと

知ってるじゃん。」

「包丁を使うのは

自分だけど

真由美さんが

手伝ってくれるのも

マジで助かるんだよ。」

「真由美さん

親方が感謝しているよ。」



「はいよぉ~♬」

と、真由美さん。



鱧のあらを見ると

「今日は

出汁を取るのに

焼かないの?」と、訊いてきました。 


「卸したばかりだと

身がそっくり返っちゃうし

旨味も出ないから

明日まで、このままだよ。」

「そうなんだぁ。

ただ焼けば

いいんじゃないんだね。」

「そうだよ。

自分が気に入って仕入れた魚だし

最後まで使い切らないとね。」

「魚も漁師も

喜ぶんじゃね?」

「そうだよ。

どんな食材も

命あるものだから

粗末には出来ないよ。」

「親方に卸してもらえる魚たちは

絶対に喜ぶから

美味しい料理に変わってくれるのは

間違いないね。」

「そのためには

手抜きは出来ないよ。」

「👏👏👏」


明日の鱧の入荷は分かりませんが

あれば、500gくらいのものを

仕入れてくる予定です。


ということで

早めに寝ないと・・・。



「明日は、苺のアイスを仕込むんだね。

じゃ、また🐡」  by 熱血君

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