鱧(はも)に噛まれるも、無傷同然
歯と言うか
牙が鋭いのが
鱧(はも)の特徴です
注意はしていても
気を抜いた瞬間に
ガブリされちゃいました
2026年7月16日
Vol.4930

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

「ねぇ、親方
親指の付根が
腫れているんじゃね?」
と、ふぐゑびすさんが
訊いてきました
「そうなんだよ

実はさぁ
鱧に噛まれてんだよ」
「ヤァ~ッバ
それこそ
♬ ハモが噛んだ
親指が痛~い ♬
って感じじゃん」
「そんなとこだけど
かなり古いね」
「そんなことより
どんな状況で
噛まれたの?」
「昨日、水槽の鱧を
取り出そうとした時
面倒だから
籠の中に手を突っ込んだら
ガブリ・・・
小型の鱧だから
大したことなかったけど
すぐに噛まれたところを
水道水で
しばらく流したんだよ」
「血が止まれば
いいんじゃないの?」
「いや、海水の中の
ばい菌が入り込むと
化膿するし
ひどい場合は
蜂窩織炎(ほうかしきえん)になって
点滴を受けたり
悪化すると
敗血症になって
命の危険もあるんだよ」
「マジ、ヤバっ!
ずいぶん詳しくね?」
「30年くらい前
鮨屋にいた頃
鯵(アジ)のひれが刺さった時
適当にしていたら
指の腫れが収まらなくて
医者に行ったら
一週間、点滴を受けに
通ったことがあるんだよ」
「またまた
マジ、ヤバっ!
毎日だったの?」
「そこまでは覚えていないけど
2日おきぐらいに
通ったような・・・
それからは
魚に触って
傷が出来たら
必ず、流水で
傷口を洗うようにしているよ
そうすれば
余程のことは
無いんだけどね」
「で、今回は
血が出たの?」
「殆ど出なかったし

この辺りが
打撲した時みたいに
紫っぽく腫れてきたんだけど
それ以上
悪化しなかったから
無傷同然だね」
「良かったじゃん
でも、あんだけ
歯っていうか
牙が鋭いと
危ないよね」
「そうそう

今朝、仕入れた
由比のジャンボ鱧にやられたら
指なんて
ちぎれちゃうね」
由比(ゆい)とは
桜海老で有名な
静岡市の漁港で

じずまえブランドとも
呼ばれており

この2本(3,7キロ)を
仕入れてきました
鱧は獰猛なので
締めたら

サイズに関わらず
口の先端を切り落としたら

胴体の神経を抜く時は
頭からだけでなく

尾の方からも抜き

噛み付き防止のため
脳の神経も
抜く必要があります

その後、ジャンボ鱧は
骨切りではなく
骨抜きをしておきました

「ハモを嬉しがって
仕入れるのは
大いに結構だけど
間違いないように
気を付けてよ」
「ハイハイ
気を付けますよ」
鱧に限らず
すっぽんも
噛み付きという得意技があり
また、天然のとらふぐを
はじめとするフグ類には
テトロドトキシンなる
毒という武器を持っています
これらは、日本料理の中でも
味の面では
最高峰です
さらには、その仕込み方法においても
他の魚には無い独自性があり
これをマスターすれば
日本料理の世界では
免許皆伝とも言われています
その特異性に惚れ込んでいる自分も
紛れもない
特異な変態であるのは
間違いありません

「マグロの塊じゃん
もしかして
漁師にもらったのかなぁ
そんじゃ、また明日🐟」
by ミニふぐちゃん
ランチメニューに追加で、鱧(はも)の落とし
2026年7月15日
Vol.4929

今朝、沼津魚市場で
仕入れた鱧(はも)です が

静岡県熱海市
網代(あじろ)産の鱧で

自分が魚市場の生簀に
キープしてあるものから

選んできました
先程の写真にもあるように
この籠を含め
全部で4籠あります

「おはよう、親方🐡
このサイズで
活きたハモってことは
落としにするの?」
と、ふぐのぼり君
「おはよう🐡
そうだよ
ランチメニューに追加で
落としを頼まれたから
このままにしておいて
もう少ししたら
卸すよ」
「今、卸した方が
楽じゃね?」
「そうなんだけど
落としにするには
締めた直後じゃないと
美味しくないんだよ」
「そうなんだぁ」

11時近くになったら
活〆にし

卸そうとすると

「1本増えているけど・・・」
と、ふぐのぼり君
「昨日、仕入れて
水槽で活かしておいた鱧なんだけど
今日のが
きも~ち小さめだから
予備用に卸したんだよ」
「へぇ~」

卸したら

骨切りをし

落とし用に
包丁しておきましたが
この時も冷蔵庫に
入れることはしません
というのも
冷やすと
死後硬直が一気に進み
落としにした場合
花が綺麗に
咲いたようにならないからです

お客様が来店されたら
落としに仕立て

梅肉醤油と共に
お出ししました
今日の落としは
別途での御用意のため
落としの数も
お客様のご要望によるものです
また、お値段も
その時の仕入れ状況次第のため
お客様とのご相談の上で
御用意させて頂いております

「ハモはハモとして
今日の“昼ふぐ”も
予約だったの?」
「そうだよ
10月から3月くらいまでは
昼、夜関係無く
予約なしでも
用意出来るけど
この時季は
完全予約をお願いしているよ」
「そうなんだぁ」
「ついでに
ふぐ刺がこれで

唐揚げがこれで

これが、ふぐちり

どれも天然だけど
刺身は、遠州灘産で
唐揚げと、ふぐちりは
福島産だよ」
「うぅ~ん
鱧もいいけど
ふぐも捨てがたい・・・
どうせなら
この合わせ技もあり?」
「ありだし
別格のハイブリッドも
あるしね
まぁ、どっちにしても
ランチでも夜でも
熱烈歓迎!」
「おぉ~🤤」
ランチ、夕席を問わず
コース仕立ての料理ですが
ご要望に応じて
可能な限り
対応させて頂いておりますので
お気軽にお問い合わせ下さい

「親指の付根が
腫れているみたいけだけど
大丈夫・・・?」
by ふぐゑびすさん
休市日に、静岡県熱海・網代産の9本のジャンボ鱧(はも)
ホームグランドの沼津魚市場が
休市日だったにも関わらず
今朝、仕入れに
行って来ました
その訳とは・・・
2026年7月14日
Vol.4922(仮)

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
仕込み始めには、早く
市場へ行くには、遅い
微妙な時間だけど・・・」
と、ふぐのぽり君
「おはよう🐡
そうなんだけど
これから、市場へ
行くんだよ」
と、返しました
「でも、今日って
市場は休みだったよね?」
「そうなんだけど
昨日、活魚売場の担当者から
鱧(はも)を付き合うように
お願いされて
その鱧の状態を
確認しに行くんだよ」
「付き合う
って、どういうこと?」
「売れ口が悪かったり
残ったりしたものを
買ってあげることだよ」
「ってことは
人助け?」
「まぁ、そんなとこだね
折角だから
連れて行ってあげようか?」
「ハモ・ボランティア!(笑)
そんなことより、マジっ
行きたい、行きたい!」
「じゃあ、行くよ」
「わぁ~い♬」

その後、沼津魚市場に着くと
「休みの日って

マジでガラ~ンだね

一緒に中に
入ってもいい?」
「いいよ
誰もいないから」
「ヤッター!」

中の様子を見た
ふぐのぽり君曰く
「普段、親方のブログとか
SNSで見ているのとは
ぜ~んぜん違うね

ヤバいくらい静かじゃん」
「今から
生簀の鱧を確認するから
離れていてね」

「ハモに食っ付かれたら
ヤバいもんね」

逃げ出さないように
蓋をしてあります
◆その1

8,6キロ 4本入

◆その2

6,4キロ 5本入

鱧の状態を確認し

この3本を
持ち帰ることにし

残りの6本は
既にキープしてある鱧と共に
籠に入れ
生簀の底に
沈めておきましたが
この4籠全て
自分がキープしてあるものです

「リアル市場は楽しいね
それにしても
ハモをあんなにキープしていたなんて
鱧王
を名乗っても
いいんじゃんね!?」
「あはは・・・
KINGサイズのジャンボ鱧に
ハマったからねぇ
あの美味しさだけは
別格だよ」
「どの程度の美味しさなの?」
「お客さんに
出したくないくらいの
美味しさだよ」
「え゛っ
お客さん用の料理を作るのが
親方の仕事じゃね?」
「そうなんだけど
独占したくなる美味さ
ってことよ」
「あそこまで
キープしていたら
独占状態なのは
確かじゃね」
その後、ジャンボ鱧は
活〆にしたのち
卸してから
骨抜きをしました

身が縮こまっているのは
活〆だからです
休市日であろうと
開市日であろうと
また、魚が鱧であろうと
なかろうと
自分好みの魚を
思いのままに
料理することが
自分の生業にして
魚菜食文化の日本料理を
支えてくれる漁師の代弁者として
声を出し続けるのが
自分の使命なのです

「明日のランチタイムは
“昼ふぐ”の予約が
あるんだって🐡
そんじゃ、また」
by ふぐのぼり君
9籠中3籠の鱧(ハモ)は、熱海・網代産
今朝、沼津魚市場に入荷した
熱海・網代産の
活魚の殆どが
鱧でした
そのうち、自分が
仕入れたのは・・・
2026年7月9日
Vol.4920(仮)

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

今朝、沼津魚市場で
仕入れた魚を見たふぐのぼり君が
訊いてきました

「おはよう、親方🐡
ちびハモが1本なんて
つまらなくね?」
「おはよう🐡
やっぱ、そう言うかと
思ったけど

この3マス全部仕入れて
魚市場の生簀で
泳がしているんだけど
左の籠は
3本で6,5キロの
ジャンボ鱧だよ」
「え゛~っ
マジ、ヤバっ!
もしのもしかして
独り占め?」
「独り占めじゃないけどね
この鱧は
熱海・網代(あじろ)の定置網で
水揚げされた鱧なんだけど
仕切りの数としては
全部で9つあったんだよ」
「9打数3安打じゃん!」
「っていうか
競りの流れだと
5安打の可能性も
あったんだけど
あえて、3安打に
しておいたんだよ」
「何でなの?」
「分かってはいるだろうけど
鱧の下処理は
手間が掛かるし
特に、ジャンボ鱧は
骨抜きっている
ボスキャラがいるからだよ」
「そうなんだぁ」
9つの仕切りは
👇の通りです
①6,8キロ (5本)
②5,5キロ (4本)

③6,5キロ (3本)
④2,2キロ (未計算)

⑤2,9キロ (未計算)
⑥0,6キロ (1本)

⑦3,0キロ (未計算)
⑧3,0キロ (10本)

⑨0,7キロ (1本)

未計算とは
本数が多いため
数えていないもので
結果として

7マスと
2マスで

合計9マスの仕切りで
目方としては
31,2キロでした
さらに言うと
今朝の網代産の活魚の殆どが
鱧で

14+2の16マス中
9マスが
鱧だったのです
競りが終わったのは
7時過ぎだっただけでなく
他の魚の仕込みもあるため

3マス分全て

キープしておき
ジャンボサイズの3本は
6,5キロですので
1本あたり
2キロUPということになります
この時
虫の息に近い1本を
締めてから
持って帰って来たのが
今日の1本だったのです
実は、今朝仕入れた鱧以外にも

この3つの籠にも
鱧を泳がせてあり
奥の籠は
2段になっています
それなりの数を
キープしてあるので
当面の鱧のコースには
支障が無さそうで

とりあえず
明日、魚市場に行った
今日仕入れた鱧の状態を見て
仕分けをしなくてはなりませんが
落ちる=タヒなない
ことを願っています
活〆後の下処理による、鱧(はも)の身の状態の違い
今日仕入れた鱧(はも)は
昨日と今朝
活〆にしたもので
たった一日というより
24時間にも満たないにも
関わらず
身の状態は別物でした
その訳とは・・・
2026年7月1日
Vol.4919(仮)

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
活かしのハモだけじゃなく
活〆の鱧も
仕入れたんだぁ」
「おはよう🐡

活〆のは

由比(ゆい)産で
活かしのは

網代(あじろ)産のなんだけど

この中から
5本を選んで
持って来たんだよ」
「選んだ基準って?」
「活きそうなものを残して

生簀にキープしてあるものと
一緒にしておいたんだよ」
由比(ゆい)は
静岡市の漁港で
網代は
熱海市の漁港ですので
どちらも、静岡県産の鱧(はも)
ということになります
が、しかし
由比は駿河湾で
網代は相模湾なので
全くもって
別の海です
さらに言うと
昨日と今日では
身の質というか
状態は別物で

こちらが網代の鱧で

こちらが由比の鱧です

「どうして
ここまで違うの?」
「一日経っているし
昨日のは
活〆にした後の扱いは
分かんないけど
今朝の時点で
氷入りの海水に浸かっていて
締めた頭の付根のところから
水が入っているからだよ」
「ってことは
活〆にした後の扱いも
大事なんだぁ」
「そうそう
魚って
締めた時から
調理が始まっているんだよ」
「奥深くて、ヤバっ!」
活かしの鱧は
夕方だったので

落としにして
常連さんにお出ししました

「常連さんだから
こういう出し方も
ありなんでしょ?」
「だからこその
常連なんだよ」
「へぇ~♬」

アラの部分は
焼いてから
出汁を取るため
ヌメリなどの汚れを
取っておき

一緒にある金目鯛(キンメダイ)と
丸宗田(マルソウダ)も
同様です

「どんな出汁が
取れるんだろう?」
「継ぎ足し、継ぎ足しで
出汁を取っていくから
日本全国どこを探しても無い
唯一無二の出汁だよ」
「ヤバっ!」
ちなみに、その出汁は
当店のマストアイテムの小鍋などに
使っています
唯一無二と言えば
鱧の美味しさは
他の魚とは
代え難い味わいにあり
特に、今朝仕入れたような
大きい鱧の美味しさは
鱧の中でも別格です
ジャンボ鱧の美味しさを知ったのは
この一年足らずですが
それによって
鱧そのものの魅力を
再認識することが
出来ました
覚えたつもりでも
知らないことは
多々あり
料理の道において
もっとも恐れるべき
魑魅魍魎(ちみもうりょう)は
自分の中に潜む
怠慢や妥協かもしれず
その魔物を退治するには
日々、愚直に
素材と向き合うしかありません

「ソウダガツオじゃん
んまそぉ🤤
そんじゃ、また明日」
by ミニふぐちゃん
鱧(はも)の薄造りと落としの二種盛り
今朝、沼津魚市場で
仕入れた鱧は
サイズにかなりの差がある
2本の熱海・網代産でした
2026年6月26日
Vol.4914(仮)

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

今朝、沼津魚市場で
仕入れた鱧(はも)です

「おはよう、親方🐡
サイズにかなりの差があるけど
どこ産?」
と、ふぐゑびすさんが
訊いてきました
「おはよう🐡
網代のだよ

デカいのは
2,4キロで
小さいのは
計量無しの○だけど
見た感じ0,2キロ
ってとこだね」
と、自分
「約10倍の差なんて
ヤバくね?」
「定置網の魚は
ごちゃ混ぜで
水揚げされるから
どうしても
こうなっちゃうんだよ」
「へぇ~」
「トラックの水槽から
鱧を出す時って
最後まで捕まらないから

漁師も手こずるんだよ
だから、市場の職員も
『ハモがいるかい?』
と訊くと
『デカいのと
チビがいるけど
捕まんないんだよ』
なんて
漁師も返すんだけど
鱧の一言を聞くと
ドキドキで
アドレナリンが出始めるよ」
「何だかなぁ~(笑)」
「量ろうとしたら

籠から

出ちゃったんだけど

『うちの鱧になるんだから
丁寧に扱ってくれる』
って言いたくなるよ」
「親方、ヤバ過ぎ~」
「鱧だけじゃないけど
デカい魚のワイルド感は
マジで痺れるね」
「もう絶句だね・・・」
競り落としてもらったら

そのまま

活かして
持ち帰りました
夕方になったら
卸すため

小さい方から
神経抜きの活〆にした後は

いよいよ
ボスキャラのジャンボ鱧です
ジャンボ鱧も
神経を抜いたのですが

脊髄、脳天だけでなく

尻尾のからも
神経を抜かなくてはなりません

その後、血抜きのため
しばし氷入の海水へ

締めた後なので
暴れる心配もなく
サイズを比べると
別の魚としか
言い様がありません
ヌメリを取り終え

卸そうとすると

ジャンボ鱧の美味しさに
ハマったというより
ハメさせられた常連さんに

その姿を見せてあげる
というよりも
見せびらかせました

チビ鱧の方は
落とし(湯引き)にするための
準備完了

骨切りをしておきました
ジャンボ鱧は
骨を抜く前に
背のひれ際の部分だけ
外しておいたのですが

こちらは
薄造りにするためで

そして
仕上げたのが
鱧の薄造りと落とし
です

落しは
梅肉醤油で

薄造りの方は
醤油で召し上がって
頂きました

また、鱧好きの常連さんですので
ジャンボ鱧の醍醐味とも言える
天ぷらも堪能

「ハモの刺身を
こんな風に
二種類で出すなんて
かなりのレアケースじゃね?」
「多分ね
特に、ジャンボ鱧は
あんまり出回らないし
京都、大阪みたいな
鱧の大量消費地でも
手に入りにくいと思うよ」
「それって
網代が鱧の聖地みたいじゃね?」
「そこまでは言えないけど
さっきも言ったみたいに
産地ならではの料理
ってことかもね」
「静岡の富士みたいな地方で
本場、京都でも
レアな鱧料理の一品が
出て来るなんて
ヤバくね?」
「ヤバいかどうかは
ともかく
こういう料理こそ
本当の意味で
お客さんが足を運んでもらう
価値のある料理だと思うんだよね
産地でしか出せないような
一期一会の一皿
って、いいと思わない?」
「本家というか
本場を凌ぐ料理なんて
ある意味
ジャイアント・キリングじゃね」
「そうとも言えるね」
「それにしても
生の鱧の食べ比べなんて
美味しそうで
羨まし過ぎる・・・🤤」
薄造りに出来る鱧を仕入れるには
2つのハードルがあります
①ジャンボ鱧の水揚げがあること
②競り落とすこと
細かいことを言うのならば
ご来店したい時と
入荷が重ならなくては
なりません
本当の獲れたてを
手に入れることが出来る環境
にいるからこそ
可能な料理があり
本場という言葉や
既成概念に囚われることなく
目の前の素材の
ポテンシャルを引き出すのは
地方の料理人の特権です
それが出来るのも
魚菜食文化の
日本料理を支えてくれる
漁師の存在があってこそで
彼らの代弁者として
声を出し続けるのが
自分にとっては
使命に他なりません

「お中元も近いから
【西京漬】の仕込みが
増えて来たね
そんじゃ、また明日🐡」
by ふぐとらちゃん
沼津魚市場の生簀に脱走していた3本の鱧(はも)
2026年6月24日
Vol.4912(仮)

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

時季ということもあり
沼津魚市場の生簀には
キープしてある鱧(はも)を
キープしているのですが

中を確認すると
1本しかありませんでした
昨日は休市日で
市場に来なかったものの
休み前の月曜日に
魚市場を出る時は

3本いました
???
料理人だけでなく
魚屋さんなど
同業者が集まり
しかも、全てではないにしても
多くが顔見知りゆえ
下らないことをする人は
殆どいません
単なる性善説ではなく
同業としての
モラルがあるからです
それはさておき
生簀を覗くと

鱧、発見!
結果的に
脱走していた
3本の鱧を捕まえることが
出来ました
籠に入っていたのにも
関わらず
何故、逃げてしまったかというと

最初に入れておいた籠は
このように隙間があったからです

なので
隙間のない籠に入れ替え
キープしておきました

「こんなことって
あるんだぁ」
と、ミニふぐちゃん
「前にも
あったんだけど

ほら、これが
「本当だ!
ブログにも
鱧のカテゴリーがあって
色々と書いているのは
分かってはいたけど
まぁ、色んなエピソードが
あるんだねぇ
ふぐオタク兼
鱧オタクじゃね?」
「いやいや
すっぽんオタクでもあるから
三刀流だね」
「ヤバっ
大谷翔平を越えたじゃん!」
「この3つをマスターすれば
和食の料理人としては
免許皆伝ってことになるんだよ」
「へぇ~
でも、どうしてなの?」
「ふぐ、鱧、すっぽんには
他の食材には無い
美味しさがあるだけじゃなく
他の食材とは仕込みのやり方も
違うからだよ」
「そうなんだぁ
でも、無事に
戻って来て良かったじゃん!」
「自分じゃ
鱧を獲りに行くことは
出来ないからね」
「言われてみれば
そうだよねぇ」
どんなに優れた技術があっても
食材あっての料理人です
再三再四、お話ししているように
魚菜食文化でもある日本料理を
支えてくれるのは
漁師であるのは
言うまでもありません
ゆえに、料理人が
料理人たり得るのは
漁師がいてこそで
だからこそ
彼らの代弁者として
声を出し続けるのが
自分の使命に他ならないのです
ジャンボ鱧の骨抜きの道、なお険し
ジャンボ鱧の下拵えで
欠かせない骨抜きを
マスターしつつあるものの
次のステージの前段階なので
何が何でも
クリアしなくては
ならないのです
2026年6月11日
Vol.4913

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

今朝、沼津魚市場から
戻ると
ふぐとらちゃんが
やって来ました

「おはよう、親方🐡
お得意の特大ハモじゃん
マジ、デカっ!」
「そうだよ

2本で3,3キロの
うちの1本を

活〆にして

持って帰って
来たんだよ」
「で、残りの1本は?」
「もう1本は

魚市場に
キープしておいたよ」
「タカノハダイも
普通サイズのハモも
いるじゃん」
「そうだよ
どっちも先週仕入れて
活かしてあるんだよ」
「魚市場って
そういうことも
出来るんだぁ」
「まぁね」

鱧はヌメリを取った後

ジャンボサイズの鱧には
骨切りは通用しないので
いつものように
骨抜きをしておきました

「骨抜きのコツも
段々と覚えたんじゃね?」
「そりゃあ
コンスタントに仕入れて
卸しているから
上達はしたけど
この程度じゃ
まだまだだよ
抜きながら
鱧の骨の構造を
頭にたたき込まないと
普通の魚みたいに
卸すテクニックを
マスターできないからね」
「ハモを卸すの!?」
「そうだよ
骨切り、骨抜きをしないで
普通の上身(じょうみ)に
するんだよ」
「なんだか凄そぉ・・・」
「Facebook友達で
愛媛の和食の板前がいて
その人が、卸し方を
チラ見させてくれるんだよ」
「そんなヤバい料理人が
いるんだぁ」
「でもさぁ、なかなかコツが
掴めないんだけど
どうせ、ここまでやった以上
マスターしたいんだよ]
「親方もヤバっ!」
「日本料理の中じゃ
ふぐ、鱧、すっぽんを
マスターすれば
免許皆伝とは言われているけど
鱧の骨抜きなんてものを
知った以上
振り出しに戻った気分だよ
でも、骨抜きを知ったことで
ジャンボ鱧の美味しさを
知ったから
それはそれで
いいんだけどね」
「そんなら
どんどん仕入れて
練習すれば
いいんじゃね」
「たださぁ
ジャンボ鱧自体が
レアな魚だから
なかなか進まないのが
悩ましいね」
「そうなんだぁ
仕入れるために
早起きして
骨抜きにも
時間が掛かるってことは
睡眠不足との戦いじゃね?」
「そうだよ
壁が高いほど
やりがいがあるのは
確かだけどね」
「骨だけに
骨が折れるだろうけど
心だけは
折れないでね、親方」
「上手いこと言うじゃん」
「えへへ・・・♬」
ひととおりの事を
覚えたつもりでも
覚えるべき事に
際限はなく
それこそが
料理人は生涯
勉強あるのみ
と、言われる所以(ゆえん)
なのです

「例の白黒の
パッケージじゃん!
そんじゃ、また🐡」
by ふぐのぽり君
結果的に、鱧(はも)の安否確認のみだった理由
休市日前でしたが
沼津魚市場に行ったものの
何も仕入れることは
しませんでした
その理由とは・・・
2026年6月8日
Vol.4910

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

明日は、沼津魚市場の
休市日なので
定休日ですが
仕入れに行って来ました

「おはよう、親方🐡
休みなのに
市場へ行って来たんだぁ
で、仕入れは?」
と、ふぐとらちゃんが
訊いてきました
「無いよ」
と、自分
「え゛~っ
最初の写真も
SNSの投稿も
そこそこ魚が並んでいるけど・・・」
「明日、明後日のランチが
満席御礼だし
明後日の仕込み、準備するから
明日の夜は
お休みさせてもらうし
明後日の分の魚も
問題ないから
あえて仕入れなったんだよ」
「じゃ、何しに
行って来たの?」
「生簀の鱧(はも)の
安否確認に
行って来たんだよ」
「そんな人って
かなりのレアケースじゃね?」
「レアどころか
オンリーワンかもね」
「どっちにしても
親方らしいよ(笑)」

こちらが
鱧を泳がせている
沼津魚市場の活魚売場です

生簀の中を確認すると

鱧だけでなく
鷹羽鯛(タカノハダイ)も
問題なくスイスイ
タイトルにもあるように
安否確認とは言ったものの
鱧の水揚げがある
熱海・網代(あじろ)の定置網が
休漁だったので

結果的に
安否確認になったのです
そして、明日、明後日の
仕込みに取り掛かったのでした

「明日の献立は
ちょっと複雑じゃね?
そんじゃ、また🐡」
by ふぐゑびすさん
⭐⭐ モニターステーション ⭐⭐
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
ジャンボ鱧(はも)の骨抜きは、フィジカルよりも、メンタル重視
台風の影響で
魚の入荷が心配でしたが
東伊豆の3つの定置網が
操業したこともあり
そこそこの入荷がありました
2026年6月4日
Vol.4906

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
台風の後だけど
魚はあったの?」
と、熱血君
「おはよう🐡
心配だったけど

川奈、網代(あじろ)
山下丸の定置があったから
良かったよ」
と、返しました
川奈とは伊東市
網代は熱海市
山下丸は稲取町で
自分は、東伊豆定置網御三家と
呼んでいます

丸鯵(マルアジ)は

川奈産で

死後硬直前のものを選び

計量後
えらを抜き

水氷(みずごおり)で
冷やし込みました
水氷とは
氷入りの海水のことです

網代産の鱧(はも)は
1,2キロのジャンボサイズで

神経を抜き
活〆にして

鱧も

水氷で
冷やし込んであります

ヌメリを取り
はらわたを抜き
水洗い終え

卸したら
ラップをしておくと
熱血君が

「ラップなんてして
どうするの?」
「骨抜きをするんだけど
冷蔵庫にしまうと
身が締まっちゃうから
このままにしておくんだよ」
「でも、鮮度が
落ちないの?」
「だから、急いで
やんなきゃならないんだよ
骨抜きは、時間が掛かるから
時間に余裕がない時は
冷蔵庫にしまっちゃうんだけどね」
「しまうと
どうなるの?」
「骨を抜くと
身割れしやすくなるんだよ」
「困るんじゃね?」
「困るけど
こればかりは
仕方がないよ
ただ、ジャンボ鱧は
天ぷらとか
鱧しゃぶにするから
それほど
見た目を重視する必要が
ないんだよ」
「へぇ~
天ぷらと鱧しゃぶかぁ
どんな味なの?」
「フワっとした身と
トロっとした皮の柔らかさが
たまらないね・・・🤤」
「うらやましぃ~」

骨抜きをする時は
ある程度の長さに包丁したら

身と皮をはがしてから

骨を抜いていきます

骨抜きに挑戦し始めてから
半年以上
一年未満ですが
上達としたとは言え
まだまだなのは
否定出来ません

「そんなに難しいの?」
「まぁね
ジャンボ鱧は
年中、水揚げが
あるわけじゃないし
特殊な構造を
頭に叩き込まなきゃ
ならないんだけど
叩き込むのは
構造だけじゃなく
骨抜きをすることが
面倒じゃないってことも
必要なんだよ
言ってみれば
精神面とか心理面でも
思い込まないと
ダメなんだよ」
「え゛~っ
ただ、骨抜きをするだけ
じゃないってこと?」
「まぁ、そういうことだね
骨が折れる仕事だけど
それ以上に
心が折れないようにするのが
必要なんだよ」
「どんなものでも
メンタル大事だけど
そう言われると
骨抜きをしたハモを食べるのに
構えちゃうよ」
「食べる側は
そこまで思わないだろうし
その必要もないけど
ともかく
骨抜きは、それなりの覚悟が
必要なんだよ」
「恐れ入ったよ」

抜いた骨も

頭、骨などのアラは
出汁を取るのに使いますが
アラは、生臭みを取るため
焼くのですが
こうすることで
旨味が凝縮されます
鱧の骨抜きは
単なる技術ではなく
ある意味、禅のような道です
日本料理に限らず
日本文化には
茶道、華道のような道が
数多くあります
そんな道に入り
3分の1世紀以上
経ったものの
その道は険しくもあり
先が見えないものです
歩き続ければ
どこかに辿り着くのでしょうが
そのどこかこそを探しながらも
辿り続けないどころか
ただただ愚直に
歩き続けるのが
料理の道かもしれません

「今度の火曜日と
水曜日のランチは
満席なんだって
そんじゃ、また🐡」
by ふぐゑびすさん















