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もっとおいしいお話し

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魚市場用のステンレス製の出刃包丁



2024年7月18日


大なり小なり

魚の仕込みが

中心の日本料理では

出刃包丁をよく使います 


使い勝手も様々なので

使う包丁も

5種類です 




いらっしゃいませ 


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の

店主兼熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます 



「真ん中の

出刃包丁って

あんまり見たことが

ないけど・・・」


と、ミニふぐちゃんが

訊いてきました 



「この出刃包丁は

市場用だよ」

と、言うと


「市場で

どういう使い方をするの?」 

と、ミニふぐちゃん 


市場とは

ホームグランドの

沼津魚市場のことです



「活かしの魚を

締めたりする時だよ


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG8399.jpg


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG8400.jpg

今日だと

落ち鱧(おちはも)の

はらわたを抜く時に

使うよ」


「どうして

はらわたを抜くの?」



「鱧って

悪食だから

お腹の中に

餌が残ったまま

死んじゃうと

臭いが周って

使い物にならないことが

あるからだよ」 



「ってことは

活きたハモを

締めた時でも

そうした方が

いいってこと?」 


「そうだよ」



「この出刃包丁って

ステンレスだけど

普段使っている包丁と

違うような

感じもするけど・・・」


「かなり前に

包丁屋で

買ったものなんだけど

家庭用なんだよ」


「かなり前って

どれくらい?」


「20年以上に

なるかなぁ~」


「何で

そんなのを

買ったの?」 





「魚の頭を卸したり

硬い骨を

叩いたりするのに

使うから

買ったんだよ

鋼(はがね)のものだと

刃こぼれすると

厄介だけど

この出刃なら

荒っぽい使い方をしても

構わないしね」 


「ってことは

切れ味も

イマイチとか・・・?」


「そうだね

それ重視じゃないからね

あと、ステンレスだと

錆(さ)びる心配も

いらないからね」 



「でも、ちゃんと

手入れはするんだね」



「そりゃ、そうだよ

包丁は

料理人の魂みたいな

ものだからね」



「そこが

プロなんだよね」 



汚れを落とし

軽く砥ぎ

乾いた布巾で拭いたら


新聞で作った

鞘(さや)に

しまいました



ちなみに

これ以外にも

4本の出刃包丁が

あります 




柄の部分は

こんな感じです




①小出刃


鯵(あじ)などの

小魚用です




②ステンレスの

 出刃包丁(その2)


市場用と同じく

骨を叩いたりするのに

使います



③本出刃(ほんでば)

中型から大型まで

殆どの魚を卸すために

使います



④合出刃(あいでば)

とらふぐの皮の棘を

取り除くために

使います




料理人になって

30年以上経ちますが

出刃包丁が

一番使う頻度が高く

自分の場合

魚の仕込みが

メインだからです 


そんなこともあり

これまでに

卒業生として

送り出した出刃包丁は

3、4本あるような

気がします  


また、自分の場合

料理の道の始まりが

鮨屋だったので


出刃包丁には

縁が深いのは

確かです


というのも

鮨屋は

魚の仕込みが

メインゆえ

出刃包丁が無いと

仕事にならないからです 


そんなこともあり

今でも

小魚の仕込みが

好きなのは

間違いありません 


三つ子の魂百まで

雀百まで踊り忘れず

とは

よく言ったものです 




「明日は

どの出刃包丁の

出番なのかなぁ

そんじゃ、また🐡」

by 熱血君 



⭐⭐ コエタス ⭐⭐

当店のお取り寄せや 

通販の商品などを

召し上がった方々が 

【コエタス】というサイトで

投稿して下さっています

ご興味、ご関心のある方は

御覧下さい 


定休日と休市日の鱧(はも) 


6月25日

Vol.4430



鱧(はも)の時季は

スクランブル体制で

仕入れに行くことも

珍しくありません


たとえ、鱧の仕入れが

1本であってもです 




いらっしゃいませ

マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の

店主兼熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます 




休市日ですが

今朝は

沼津魚市場に

行って来ました


休市日ですので

ガラ~ン


仕入れに来たのは

活かしの鱧を

仕入れるためです



構内に入り


向かったのは

活魚売場です 




休市日なので

もちろんガラ~ン



ちなみに

時刻は

5時50分



普段に比べれば

1時間半程度

遅いので

かなり楽です


生簀には

【47-9】

山口 ① 0,6

と書かれた札がありました


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG5454.jpg




これらの意味は

以下の通りです


【47-9】

自分の買い番


山口 ① 0,6

山口県産

鱧1本(0,6キロ)



ブクブクをセットした

発泡スチロールに

 
鱧を入れて


持ち帰ることにしました





『佳肴 季凛』に戻ると

ミニふぐちゃんが

やって来ました


「おはよう、親方🐡

このハモは

水槽に入れておくんでしょ?」

「そうだよ」


「水槽があるなら

わざわざ

休みの日に

取りに行くことなんて

ないんじゃね?」 



「そうなんだけど

水が変わると

魚って

死んじゃう場合が

あるからだよ」


「結構デリケートなんだね

うちの水槽じゃ

ダメなの?」



「駄目じゃないよ

温度管理も出来るし

海水のろ過装置も

あるからね

でも、市場にあるものとは

比べ物に

ならないくらいの

差があるんだよ」 


「市場のは

そんなに凄いの?」 



「凄いも何も

こんな感じだもん


大人と子供

どころの差じゃないよ」 



「マジ、凄っ!」 


「だから、1本だけの

ためにでも

行くんだよ」



「ふぅ~ん

活かしのハモを

仕入れて来たったことは

今日は

はものコースの予約が

あるってこと?」

「そうだよ」


ちなみに、こちらが

鱧料理のコースです👇





「だから

昨日は昨日で

定休日なのに

ハモを仕入れて

来たんだね」


「そうそう」


「ってことは

はもの時季は

休みが無いような

もんじゃね?」 



「そこは

何とも言えないけど

スクランブル状態で

仕入れに行くことは

他の時季には

無いことだね」 



「そこまでするなんて

恐れ入ったよ」



「そう!?

ちゃんとした鱧を

食べたくて

季凛に来てくれるんだから

妥協なんて

出来ないよ


自分がお客さんだったら

そこまでしてもらえたら

嬉しいし

そこまで分かっていて

やらないのは

罪深いと思わない?」 


「まぁ、その辺は

親方らしいし

僕達も

そうしてもらえたら

嬉しいもん」


「でしょ

だから、出来る限りのことを

しないわけには

いかないじゃん」 



「そうだよね~」


そして

夕方になったら

水槽の鱧を

取り出し


締めてから




卸すことにしました


「こうなったハモって

なんか情けないような

気がするんだけど・・・」




「確かに・・・」 



卸し終えたら





骨切をし


落とし(湯引き)用に

包丁しておきました 



以前お話ししたように

鱧の落としを

活かしの鱧でしか

仕立てない理由

についてはこちらを👇



お客様がご来店されたら

落としに仕立てました


この時

ご法度なのが

冷蔵庫で冷やすことです


冷やすと

皮のゼラチン質が

固まってしまい

食べた時に

ゴワゴワとした

食感になるからです



そんな今夜の鱧料理の

献立は・・・👇




◆先付(その1)

もろこし豆腐

 


◆揚物

 鱧の天ぷら




◆先付(その2)

 もずくとふぐ皮の

 養老掛け


養老とは

とろろのことです 


◆小鍋

 鱧しゃぶ






◆刺身

 

鱧以外は

眼仁奈(めじな)



目鉢鮪(めばちまぐろ)


〆鯵(しめあじ)です




◆焼物

 鰤(ぶり)の西京焼



◆蒸し物

 鱧しんじょう蒸し




◆食事

 鱧茶漬



◆デザート

 桃のアイス

 



「無事に終わったね~

鱧の予約を

受けた場合って

仕入れに

最低でも

二日掛かるってこと?」





「二日とは

限らないんだけどね


特殊な食材だから

ホームページにも

こういう風に

書いてあるんだよ」 


「予約の電話が入ると

必ず親方が出て

お客さんに

説明しているもんね」


「特に

2024年問題で

鱧の入荷が

前とは違うんだよ」



「鱧にも

2024年問題!?」


「九州方面から

来なくなっちゃったし

火曜日休みも増えたから

厄介なんだよ」


「何のため

誰のための

政策なのかね」



「裏金を作るために

くだらない知恵を

働かせているだけだよ」


「久々に

親方の毒舌炸裂じゃん!」


「舌は

美味しい料理を

作るためにしか

使わないよ」



「そうだよ

それが一番!」 


鱧は

色んな意味で

特殊な魚です


が、その美味しさは

他の魚には

代えることの

出来ませんし


その美味しさを

多くの人に

知ってもらうためには

一切の妥協は

必要ありません 




「お昼のおかずは

色んな魚のかまの

西京焼だったんだね

んまそ~🤤

そんじゃ、また明日🐡」 


by 熱血君






⭐⭐ コエタス ⭐⭐


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御覧ください 

活かしの鱧(はも)が無く、落とし(湯引き)を用意出来ない時の鱧料理 



6月15日

Vol.4420



鱧料理の

マストアイテムと言えば

落とし(湯引き)です 


時には

落としが無い

鱧料理を

ご用意することもあります

そんな時の

献立とは・・・・・




いらっしゃいませ

マクロビオティック

(玄米菜食)を

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし 

天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼

熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます 





「今夜って

はもコースの

予約って

入っていたよね?」

と、熱血君 



「入っていたんだけど

『鱧の入荷が

無い場合は

出来るところまで

用意でもOK』

って言われたから


刺身が

三種盛なんだよ」




「そうなんだぁ~

それって

お客さんには

どう説明するの?」 



「まぁ、今話すから」


「はぁ~い♬」



予約や問い合わせの

電話を頂いた時に


入荷が有る無しで

料理内容に

変更があることを

伝えます


その時に

訊ねるのが

落とし(湯引き)を

希望するか

どうかです



落としとは

湯引きとも呼ばれ



梅肉醤油で召し上がる

鱧料理の

マストアイテムとも

言うべきアレです



その時の選択肢は

以下の通りです


①鱧の用意が

可能な範囲で

コースを仕立てる


②鱧料理のコースと

同じご予算で

コースを仕立てる

(この場合

鱧は無くても

かまわない)


③今回はパス 


「おおまかに言うと

こんな感じだね」



「で、どういう

ケースが一番多いの?」 


「選択肢の①だね」 


「そうなんだぁ

③みたいなケースは

よくあるの?」


「時々あるよ

落としが

マストだから

入荷が確実な日を伝えて

お客さんと

都合の良い日を

相談するんだよ」 



「色んなケースがあるから

大変じゃん!」



「そうかもしれないけど

それを承知で

鱧料理のコースを

用意しているから

全然気にしていないよ


それよりも

鱧を食べてくれる

お客さんが

いてくれることが

有難いんだよ

鱧って

この辺りでは

馴染みの無い魚

なんだけど

好きな人は

京都とか

関西に行ってまで

食べる人がいるんだよ」


「え゛~っ

マジで!?」


「マジだよ

最初に聞いた時は

ビックリしたよ」


「そうだよね

それなら

そういう人達に

してみれば

【佳肴 季凛】って

神的な店じゃね!?」 



「そこまでは

言い過ぎでしょ

ただ、和食の料理人としては

日本料理の中でも

別格な食材の鱧を

使える機会があることが

有難いんだよ」 


「そうなんだぁ」



「だから、この時季は

沼津の市場の

担当者だけじゃなく

鱧の水揚げがある所の

魚屋さん達とも

連絡を取っているんだよ」


「そういう魚屋さんを

どこで知ったの?」


「SNS

中でも、Facebookだよ

Facebookは

若い人にとっては

オワコンなんて

言われているけど

実名でやっているから

そういう点では

便利なツールだよ」



「何だかんだ言っても

時代だね~

で、今夜の献立は

どんな感じだったの?」


「今話すから

急かさないで」


「はぁ~い♬」 


なお、当店の鱧料理は

こちらを👇




◆先付(さきづけ)①

 もろこし豆腐



揚物

 鱧の天ぷら



◆先付②

 ふぐ皮ともずくの

 養老和え




◆小鍋

 鱧しゃぶ


鱧の身と共に

熱々の出汁を

はった小鍋を

お出しします


小鍋には

玉ねぎ、えのき、人参

くずきり、豆腐が

入っています 


出汁は

焼いた鱧のあらで

取った出汁に

塩、薄口醤油

日本酒で

味を調えたものです



◆刺身


鰹(かつお)、鯵(あじ)

湯葉の三種


本来なら

ここに

鱧の落としを

盛付けます 



◆焼物

 鰤(ぶり)の西京焼




◆蒸し物

 鱧しんじょう蒸し 


鱧しんじょう蒸しは

この時季

常時仕込んでいるので

余程のことが無い限り

ご用意が可能です 



◆食事(ごはんもの)

 鱧茶漬


照焼にした鱧の

お茶漬で

出汁は

鱧しゃぶの出汁を

薄味に仕立てたものです


◆デザート

 

桃(写真 左)または

シャインマスカット(同 右)

のアイス

の二択でした




「これなら

鱧料理としては

90%以上の出来じゃね?」


「品数としてはね

何度も言うけど

落としが無いから

自己採点としては

80点かな」


「自己採点

厳しくね?」


「他人に甘く

自分に厳しいからね~

落としが無い分

値段も引いてあるよ」


「やっぱ

厳しいじゃん」 


「完璧じゃないから

そこは当然でしょ」


「そうだよね~」





また、ホームページにも

あるように

入荷状況によっては

お値段に変更が

生じる場合もございます

特に、今シーズンは

入荷が少なめですので

高くなる可能性大です


その原因は

2024年問題による

九州産の鱧が

入荷しないことです 


これについては

どこかで

お話しするかもしれません



先程お話ししたように

鱧料理に関しては

前もっての

お問い合わせ

ご予約を

くれぐれも宜しく

お願い致します 



画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG4370.jpg


「おっ

鯵フライカレー!

サクサク、フワフワ♬

んまそう~🤤

そんじゃ、また明日🐡」

by ミニふぐちゃん




⭐⭐ コエタス ⭐⭐

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【特別会席】用の活かしの鱧(はも)&伊勢海老


6月13日

Vol.4418


【特別会席】の仕入れは

普段と違うことが

多いので


仕入れの楽しみが

倍増というより

2乗になります 






いらっしゃいませ

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基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし 

天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼

熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます 



沼津魚市場から

戻って来ると


ミニふぐちゃんが

やって来ました


「おはよう、親方🐡

ブクブク付き

ってことは

活魚を仕入れたの?」


「おはよう🐡

そうだよ

ジャ~ン!」



「おっ、ハモだ!


こっちは

伊勢海老じゃん!


超豪華~!」 

「今夜の【特別会席】に

使うんだよ」



「そんなら

超豪華だよね~」 


鱧は

山口県産で

これらの中から

選び



伊勢海老は

伊豆下田産で

これらの中から

選んだものです 



鱧は

水槽に入れ


伊勢海老の方は

そのままにしておきました


というのも

伊勢海老は

海水の変化に

敏感で

場合によっては

死んでしまうからです


夕方になったら

水槽の鱧を

取り出しました


興奮させると

噛み付かれますので

注意しなくてはなりません 


頭を布巾で

隠し


暴れないように

頭の付根を

掴みます 


この部分には

心臓があるからです




締めたら

神経を抜き

血抜きのため

海水の中へ 



ヌメリを取り

はらわたを抜き

水洗いを終えたら

卸しました 


が、しかし

打身(うちみ)が

ありました


残念ながら

鱧料理のマストアイテムの

落とし(湯引き)には

不向きです


なので

この部分は

使うことが出来ません 


卸した後は

鱧の仕込みで

欠かせない

骨切りです


骨切りを終えたら

落とし用に

包丁しておきました


打身の身があるのは

クオリティ

チェック用です www




鱧の次は

伊勢海老を

焼物用に

準備しました



「おぉ~

活きている

活きてる!」



「活きたものと

死んだものでは

美味しさが違うからね」


「そうなんだぁ

それなら

無理してでも

市場に行くしかないよね」


「そうだよ

美味しいものを作るには

妥協は出来ないんだけど

仕入れも特別だから

モチベーションも

上げ上げなんだよね」 


「これで

全部の準備が

出来たの?」 



「そうだよ

お客さんが来るのを

待つのみ」


「この期に及んで

訊くのは悪いんだけど

いつもの

【特別会席】とは

違うような

気がするけど・・・」 


「鋭い!

刺身も焼物も

2種類の豪華版だよ」


「わぁ~

楽しみだなぁ

親方、FIGHT!」
  


「はいよ~」 


ということで

今夜の【特別会席】の

献立です



◆先付(さきづけ)

 もろこし豆腐




◆刺身(その1)

 鱧の落とし


付け醤油は

梅肉醤油です 


活かしの鱧で

仕立てているので

見た目も

ふんわりとしています 


締めてから

時間が経った鱧でも

仕立てることが出来ますが

見た目だけでなく

味も違うので

時間ギリギリまで

締めるのを

待たなくては

ならないのです



◆揚物

 とらふぐの唐揚げ


静岡県由比産の

天然もので

骨ごと

ぶつ切りにしてあるので

食べ応え十分です 



◆小鍋

 国産牛のしゃぶしゃぶ



小鍋に熱々の出汁を

はってから

お出しします




薬味は

ぽん酢と

紅葉卸しです 




刺身(その2)

 ふぐ刺


唐揚げ同様

天然ものですが

こちらは

福島県産です 



◆焼物(その2)

 伊勢海老の

 具足焼(ぐそくやき)


具足とは

武士が身に着ける

甲冑のことで

それに似ているので

このように呼んでいます



味付は

仕上がりに

日本酒と濃口醤油を

同割にしたものを

掛けまわしただけの

至って

シンプルなものです




◆蒸し物

 鱧しんじょう蒸し




◆焼物(その2)

 銀鱈(ぎんだら)の

 西京焼




◆食事

 ひじき御飯


同時に

味噌汁と



お新香も

お出ししました



すっぽん鍋や

ふぐちり等のように

大鍋の料理を

お出しする時の

食事は

雑炊です


通常の会席料理でも

食事は

西京焼と共に

ごはん物を

お出ししています 



◆デザート

 桃のアイス



以上が

今夜の献立でした 


これまでに

お話ししているように



【特別会席】は

お客様のご要望

ご予算などを

伺った上で

献立を立てております 


ですので

献立は

その時次第にして

自分への“お任せ料理”と

いうことも

珍しくありません


お客様のお好み

または

自分へのお任せ

どちらでも

お気軽に

お問い合わせ下さい





「梅じゃん

アイスにするのかなぁ

そんじゃ、また🐡」

by 熱血君




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とらふぐ、すっぽんと並び、日本料理の免許皆伝的な食材の鱧(はも)


6月9日

Vol.4414


今が旬の鱧(はも)は

ただ美味しいだけの

食材ではありません


鱧は

とらふぐ

すっぽんと並び

日本料理の中では

色んな意味で

別格なのです




いらっしゃいませ

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基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし 

天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

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熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます 





沼津魚市場から

戻って来ると

ふぐとらちゃんが

やって来ました


「おはよう、親方🐡

今朝の仕入れは?」





「おはよう🐡

活かしの鱧(はも)と

勘八(かんぱち)だよ」

と、自分


鱧は山口県産で



勘八は

沼津・西浦の

冨久豊丸(ふくほうまる)が

定置網漁で

水揚げしたものです




「これだけなの?」


「そうだよ

バスの予約もあるし

休み前だからね


どっちも

今夜の

鱧料理の予約に

使うんだよ」


「ふぅ~ん

鱧は水槽に

入れておくんでしょ?」


「そうだよ

よく知っているじゃん」


「だって、この間

教えてくれたじゃん」



「そうだったね」


この間の話とは

こちらです👇


鱧を水槽に入れると

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG3577.jpg


「夕方まで

元気でいてね~」


「刺激すると

興奮して

噛み付かれるから

気を付けてよ」


「はぁ~い♬」 

一方の勘八は

すぐに締め


神経を抜き


血抜きのため

海水の中へ 




バスツアーの御席の

料理を盛付け終えたら

勘八の下処理です 



勘八は

鱗が細かいので

包丁を使って

鱗を取り除き


この方法を

すき引きと

呼んでいます 


水洗いを終えたら


片身だけ

卸しました



「どうして

片身だけなの?」 



「骨付のまま

弱めの真空パックをして

氷詰めにしておけば

日持ちするからだよ」


「そうなんだぁ」 




バスツアーのお客様が

お帰りの際には

ふぐとらちゃんも

一緒にお見送りをしました 




「有難うございました~

お気を付けて~

👋👋👋」 



休憩後

最初に取り掛かったのが

鱧です 





「おとなしくしているね」


「そうだよ

今がチャンス!」



「?????」



動かないようにするため

布巾で頭を隠したら

首の付根を

掴みました




首の付根を掴むのは

心臓を抑えるためで

それによって

動きが止まります


間髪入れずに

締めたら 

神経を抜き

血抜きのため

海水の中へ 




ぬめりを取り

はらわたを抜いたら

卸します


「口の先っぽを

切ったのは

どうしてなの?」 


「こうしておけば

万が一

噛み付かれても

大けがをしないで

済むからだよ」 


「大けがって

言ったけど・・・」


「そうだよ

かなり前だけど

市場の売場担当が

噛み付かれて

縫うぐらいの

けがをしたことが

あるからね」



「え゛~っ

超ヤバいじゃん!」


「そうだよ

だから、活きた鱧を

扱う時は

注意が必要なんだよ

言い忘れたけど

掴み方をミスすると

巻き付かれて

ガブリなんてことも

あり得るからね」 


「ヤバ過ぎ~!」 



卸したら

鱧の下拵えで

欠かすことの出来ない

骨切りです



骨切をしたら

落とし用に

包丁しておきました


落としにするのは

お客様が

ご来店されてからです


落としにして

冷蔵庫にしまっておくと

皮のゼラチン質が

固まってしまい

食感が悪くなり

美味しくないからです


なので

この時点では

勘八しか

盛付けてありません


その他は

〆鯵、湯葉です



「今更だけど

ハモって

普通の魚とは

色々と違うんだね」 




「そうなんだよ

鱧って

下処理だけじゃなく

仕立て方も

普通の魚と

違い過ぎるんだよね

手抜きは

いくらでも出来るんだけど

そういうことは

したくないしね」 


「親方の性分じゃ

そうだよね」 


「鱧に限ったこと

じゃないけど

最初に食べたものが

美味しくないと

その後って

食べる?」


「食べないよ」


「だから

手を抜くわけには

いかないんだよ

さっきも言ったように

鱧に限らず

職人仕事が

必要な食材ほど

手を掛ける必要が

あるんだよね


日本料理で言うと

ふぐ料理だったり

すっぽん料理が

その典型かな」



「そうなんだぁ~」


鱧、とらふぐ

すっぽんは

いわゆる高級食材ですので

食べる機会が

少ないのは

仕方がありません


が、しかし

これらは

日本料理の中でも

美食中の美食です

さらに言うと

それぞれの

仕込み、仕立て方

そして

味わいは

他の食材とは

代えることが出来ない

唯一無二のものです 


なので

これらを

マスターすれば

和食の料理人としては

免許皆伝とも

言えるのです


とりあえずは

マスターしていますが

日本料理の

奥義である以上

その真髄を知るまでは

進み続けます 




「今日の昼ごはんも

んまそうだったね🤤

そんじゃ、また明日🐡」


⭐⭐ コエタス ⭐⭐


当店のお取り寄せや

通販の商品などを

召し上がった方々が 

【コエタス】というサイトで

投稿して下さっています

ご興味、ご関心のある方は

御覧ください

沼津魚市場で、鱧(はも)の内臓を抜く理由



6月7日

Vol.4412


今が旬の

鱧は

仕入れの方法など

他の魚とは

別ものです






いらっしゃいませ

マクロビオティック

(玄米菜食)を

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし 

天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼

熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます



沼津魚市場に行くと

ほぼほぼ最初に行くのが

活魚売場で


特に、この時季は

鱧(はも)を

仕入れることが

多いからです 


今朝は、山口県産の鱧が

入荷しており


産地に関係なく

鱧は活かした状態で

送られて来ます 



活きているので

お互いが嚙み合うことも

珍しくありません 


「身に傷がつくから

やめて欲しいんだけど・・・」

と言いたいのですが


鱧相手に言っても

伝わるわけがありませんし

仲裁に入り

逆ギレされて

噛み付かれると困るので

見て見ぬ振りを

するしかありません www



今朝は

5ケース入荷があり



1ケースに7~8本ですので

約40本です 



活かしのものは

籠に入れ

そのまま

生簀へ






活きた状態で

送られても

途中で死んでしまうことも

珍しくありません


特に、今朝は


10本以上も

死んでいました 


ちなみに

活きていたものが

死んでしまうことを

水産業界では

落ちると言い


鱧の場合

落ち鱧と呼んでいます 


落ちてから

時間が経ったものもあれば

そうでないものもあり


死後硬直していなかったり

虫の息状態のものを

選んだら



活きてはいなくても

とりあえず

頭の付根に

包丁だけは

入れておきました




こうするのは

血抜きのためです 


その後

腹わたを

抜きました 



目の様子からして

逝っちゃっていないのは

落ちてから

さほど時間が

経っていないからです 



【佳肴 季凛】に戻り

この鱧を見ると



「今日のは

はらわたを抜いてあるけど

どうしてなの?」 


と、ふぐとらちゃんが

訊いてきました




「鱧って

はらわたが

お腹に残ったまま

死んじゃうと

その匂いが回って

使えないことが

あるからだよ」


「そうなの!?」



「鱧は

悪食(あくじき)だからね

だから、市場で

抜いてくるんだよ」


「そうなんだぁ

これまでにも

使えなかったことが

あるってこと?」 


「あるよ」


「そういう時は

どうするの?」



「そのまま

ごみ箱行き・・・」


「あちゃ~😵

じゃあ、落ち鱧を

仕入れていく人は

そのことを

知っているの?」 


「多分、知らなさそうだね

もし、知っていたら

自分と同じことすると

思うよ」 


「そうだよね

このブログを読んだら

そうする人が

いたりして・・・!?」 



「それはそれで

いいんじゃないの

良いことは

皆が共有すればいいし


この程度のことを

隠しているようじゃ

人間が大きくなれないよ」


「そっか~」


「コソコソしているから

裏金なんぞを作るんだよ

バッタもんの“先生”なんて

その典型だよ」



「親方の十八番の

毒舌が炸裂したね!」


「毒舌なんて

人聞きの悪いことを・・・

舌鋒鋭いぐらいに

しておいてよ www」 



「そうだね」




「そもそも

料理なんて

特許レベルや

機密事項じゃないんだから

いいんだよ

それにさぁ

今の自分があるのは

親方とか先輩に

色んなことを

教わった結果なんだから

同じように

人に伝えるくらいじゃないと

ダメダメ

器が小さいことを

さらけ出しているのと

同じじゃん

人に教えたら

新しいことを覚えれば

いいだけなんだからね 


そうやって

日本料理全体を

盛り上げるのが

大事なんだよ」


「大らかな気持ちで

仕事をした方が

いいもんね」


「そうだよ

新鮮な素材を使うのが

料理だもん

常に新鮮な気持ちで

仕事をしないとね」


「なるほど~」 


その後

鱧の下処理に

取り掛かったのですが

バタバタしていたので

この後の

写真はありません🙇



鱧は

入荷状況にはじまり

仕込みの方法など

他の魚には無い面が

多くあります 


その旨も

鱧料理のページにも

書いてありますが

ご不明な点などが

ございましたら

お気軽にお問い合わせ下さい




「ランチの西京焼は

鰤にバージョンアップ

したんだね

んまそ~🤤」

そんじゃ、また🐡」




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鱧料理のマストアイテムの落とし(湯引き)を、活かしの鱧でしか仕立てない理由



6月2日

Vol.4407

鱧料理のマストアイテムの

落とし(湯引き)は

活きたものでしか

仕立てません


その理由とは・・・



いらっしゃいませ

マクロビオティック

(玄米菜食)を

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし 

天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼

熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます




昨日のお話しの

続編ですので

先ずはこちらを👇






「活きたハモの身って

透き通るくらいに

きれいなんだね🐡」

と、ふぐとらちゃん 




画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2827-1.jpg



「そうだよ

10分前までは

活きていたからね」 

と、返しました 



ということで

10分前の様子を

再現します



この鱧の

頭の付根を

掴んだら



この辺りに

包丁を入れ

締めます



頭の付根を掴むのは

この辺りに

心臓があり

ここを掴むと

動きが鈍くなるからです



鱧に限らず

鰻(うなぎ)や

穴子(あなご)の

ような長い魚には

共通しています 



少しでも

場所がずれると

腕に絡み付いてくるだけでなく

鱧の場合は

絡むどころか

噛み付いてくるので

気を抜くことが出来ません


締めたら

脊髄に針金を刺し

神経を抜きます


一般的に

神経を抜くのは

死後硬直を

遅らせるためですが

鱧の場合

卸す時に

動くと

卸しづらいからです


水洗いを終えたら

まな板に乗せます 



「ワァ~はっは

ハモの顔が

可笑し過ぎじゃん」




「そうだよね

噛み付かれても

怪我をしないように

先端を落とすんだよ」 


「へぇ~

それにしても

変顔www」


ということで

卸し終えた鱧です



骨切をしたら

落とし用に

包丁しておきました



落としとは

鱧料理のマストアイテムで

湯引きとも

呼ばれています 


すぐには

落としにはしません


というのも

落としに仕立てて

冷蔵庫に入れておくと

皮のゼラチン質が

固まってしまい

食べた時に

ゴワゴワして

美味しくないからです 


なので

お客様が

ご来店してから

落としに

仕立てなくてはなりません 




塩を入れ

沸騰したお湯に

皮目だけ

少し浸けた後



花が咲いたように

なったら

氷水に落とします


というわけで

落とし

なのです


そして


黄目近(きめじ)

〆鯵(しめあじ)

湯葉と共に

盛付け


鱧は梅肉醤油で

召し上がって頂きます



他の三種は

醬油で供します



落としは

活きたもので

仕立てたので


見た目も

ふんわりとしています 


一方

活〆の愛知県産の鱧で

仕立てたものは


ふんわり感がありません




「どう?」

と、訊くと


「確かに

ふんわりしていないね

当然

味も違うんでしょ?」



「もちろん!

活かしの方

っていうよりも

活〆の方は

味が抜けたような

感じなんだよ」



「そんなにも違うの?」


「だから

落としには

活かしのものしか

使わないんだよ


さっき言ったように

落としにして

完全に冷やしたものも

使わないんだよ」


「そこまで

気を使うんだぁ~」


「そうだよ

じゃないと

本当の鱧の美味しさを

味わえないし

お金をもらう以上

手は抜けないよ」



「そうなんだぁ」




「じゃ、訊くけど

大したことがない鱧を

最初に食べたら

その後に

鱧を食べる?」



「食べないね」



「でしょ

じゃあ

鱧の美味しさを

知っていて

そういう鱧を食べたら?」



「がっかりするね」



「どっちにしても

ちゃんとした鱧を

使うしか

答が無いってことよ


だから

活かしの鱧1本

のためだけにも

仕入れに行くんだよ」


「そうなんだぁ」




「たださぁ

一日経って

脂と旨味が

身に回るから

加熱すると

魚へんに豊って

書くだけに

美味しいんだよ」


「へぇ~

そういうのは

他の魚と

同じなんだね」


「そりゃそうだよ

魚だしね」 



そんな活〆の鱧で

仕立てたのが

以下の料理です


◆天ぷら



◆鱧しゃぶ



小鍋に

鱧のあらを焼いてから

煮出した出汁をはって

お出しします


鱧の身を

鱧の出汁で味わうので

美味しいの

一言に尽きます


当然、優勝です🏆

 

◆鱧しんじょう蒸し


鱧と白身のすり身を

合わせたものに

鱧の身を乗せ

蒸し上げたものです


薄味で調えたあんをはり

このあんも

鱧の出汁が入っています


また、すり身には

生クリームが入っているので

ふんわりとした

食感です 



◆鱧茶漬



照焼にした鱧を

御飯の上に乗せ



鱧しゃぶの出汁を

薄めにした出汁で

召し上がって頂きます 



ということで

料理の仕立て方次第で

鱧を使い分けなくては

なりません


なお

こちらが

当店の鱧料理です👇

 



そのため

鱧料理のご予約を

頂いた時には

落としを

どうしても

食べたいのかどうか

ということと

出来るところまでで

構わないのかどうか

をお訊ねしています 


また、鱧は

天候次第で

水揚げが大きく

左右されるだけでなく


連休があると

入荷そのものが

難しくなります 


ご要望については

可能な限り対応させて

頂いておりますが

特殊な食材ゆえ

一筋縄では

いかない点があることも

ご理解のほど

くれぐれも

宜しくお願いします




「今日の昼ごはんも

んまそうだったね

そんじゃ、また🐡」

by 熱血君




⭐⭐ コエタス ⭐⭐ 


当店のお取り寄せや

通販の商品などを

召し上がった方々が 

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鱧(はも)の産地が、山口と愛知の理由



6月1日

Vol.4406


鱧の仕入れ先は

ホームグランドの

沼津魚市場だけでは

ありません

使い勝手

入荷状況によって

他所から

仕入れることもあります



いらっしゃいませ

マクロビオティック

(玄米菜食)を

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし 

天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼

熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます



「おはよう、親方🐡

活きたハモじゃん」 

と、ふぐとらちゃん



「おはよう🐡

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2827.jpg

そうだよ


こっちも

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2836.jpg



鱧だよ」



画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2839.jpg



「こっちのは 

はらわたを

抜いてあるけど

親方のことだから

何か訳ありだよね」 



「そうだよ

っていうのは

・・・・・」



「チョット

待ったぁ!

今日って

土曜日なのに

市場やってたの?」 



今更ですが

市場とは

沼津魚市場のことで

自分の魚の仕入れ先です


「いや、休みだよ


どこそこ

ガラ~ン」



「真っ暗じゃん!」


「休みでも

他所から荷物が

送られてくるし

自分みたいに

注文した魚を

取りに来る人も

いるからね」


「ってことは

市場って

休み無し?」



「無しってわけ

じゃないけど

交替で出勤しているからね

市場だけじゃなく

そういう問屋もあるし

スーパーと取引している問屋は

交替で出勤しているよ」


「皆が皆

一斉に休む必要なんて

ないんだよね

そもそも・・・」


「そうだよ

皆が同じである

必要は無いし

そのくせ

個性とか個人なんて

言うから

はぁ~

って感じだね」


「うんうん」



「そんなことはともかく


活魚売場に行くと

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2781.jpg


さっきの鱧が

用意されていたよ



ほらね」 



「これって

親方の字じゃね?」



「47-9 活1本

っていうのはね

昨日の時点で

渡しておいたからだよ

目方は

担当者が量ってから

書いたものだけどね」


「へぇ~

で、あとの2本は?」


「あれは

愛知から

送られて来た鱧で


だから

市場の帰りに

取って来たんだよ

そうそう

市場で仕入れて来たのは

山口産」


「ハモの仕入れ先って

沼津の市場だけじゃ

ないんだぁ~」


「っていうか

鱧だけじゃないよ

欲しい魚があれば

全国から取ることもあるよ


一番多いのは

天然のとらふぐだけどね

仕入れることはしなくても

北海道から

九州まで

知り合いの魚屋がいるよ」



「え゛っ

どうやって

知り合いになったの?」




「SNSだよ

特に、Facebookだね

オワコンみたいに

言われているけど

本名でアカウントを

取るから

そういう意味では

便利だよ」



「時代だね~」



「中には

ブログを読んでいる

人もいるから

話が早いんだよね」


「4400以上も

書いていれば

そうかもね~」


「鱧の場合

これまでに

直接仕入れた産地は

県内の浜松

今日とは別の愛知で

一色(いっしき)

三重県熊野かな

覚えている限りだと・・・」



「そこまでして

仕入れるのは

どうしてなの?」 



「鱧の美味しさを

知って欲しいからだよ

まぁ、鱧に限ったこと

じゃないけどね」


「うんうん」


「この辺

(富士市、富士宮市

沼津市、三島市)でも

京都まで

鱧を食べに行く人も

いるくらいだからね」


「マジで!?

季凛に来れば

京都に1回行く金額で

2、3回は

食べられるじゃん!」



「そうだよ

それに

この辺じゃなくても

他所から

鱧を食べに来てくれる人も

結構いるんだよ」



「そうなんだぁ」



「鱧の美味しさ

っていうよりも

日本料理の美味しさ

を伝えたいから

出来る限りのことを

しているんだよ

そうしないと

日本料理が

廃(すた)れていくし

和食文化

要は魚菜食文化も

同じようになるからだよ

最終的には

漁師が辞めたら

困るじゃん


そのためにも

料理人が

漁師の代弁者になって

声を出し続けるんだよ」


「代弁者のことは

よく言っているもんね」 


「まぁね」


「はらわたを

抜いてあったのは

どうしてなの?」 



「鱧って

悪食(あくじき)で

お腹の中に

餌が残っていると

その匂いが

身に回る場合があるから

締めた時に

抜いてあるんだよ」



「へぇ~

それって

親方が頼んだの?」



「いや、たまたま

送ってくれた魚屋が

同じ考え方で

鱧を出荷していたんだよ」


「良かったじゃん!」



「そうだよ

この魚屋からは

これまでにも

とらふぐを

仕入れているから

色んな意味で

話が早いんだよ」



「親方のことを

分かっているってことは

その魚屋さんも

変わり者?」


「何だと!?(笑)

だから

付き合えるんだよ

じゃないと

確実に嫌われるね」


「あはは・・・」



2本の鱧は

女将兼愛妻(!?)の

真由美さんに

ぬめりを

取ってもらいました



自分が手直しをしたのち

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2866.jpg


卸したら

骨切です



「死んだハモだけど

身がきれいなのは

どうしてなの?」





「活〆にしてあるし

さっき言ったように

はらわたも抜いてあるから

完璧な下処理なんだよ」


「へぇ~」


「今回初めて

愛知から

仕入れたけど

送料はかかっても

これなら

間違いないね」



「やったじゃん

\(^o^)/





骨切をしたら

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2876-1.jpg

鱧しゃぶ用


天ぷら用


お茶漬の照焼用

に包丁しておきました 



画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2879.jpg


「落とし用のが

無いけど・・・?」



「落としは

活かしのを使うから

夕方まで

締めないんだよ」



「活〆のじゃ

出来ないの?」


「出来ないわけ

じゃないけど

きれいに仕上がらないし

美味しくないんだよ」


「そうなの!?」


「あとで

見比べれば

分かるから

待っててよ」



「はぁ~い♬」




ということで

続きは

明日に・・・



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休市日の仕入れは、【特別会席】 用の鱧(はも)、鮑(あわび)、伊勢海老(いせえび)



5月25日 

Vol.4399


料理のためなら

仕入れに

手を抜くことは

出来ません 

ということで

休市日ですが

今朝は市場へ

行って来ました




いらっしゃいませ

マクロビオティック

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基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし 

天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼

熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます




「おはよう、親方🐡

土曜日だけど

市場やってたの?」

と、ふぐとらちゃん



「おはよう🐡

休みだけど

前注文しておいて

取りに行って来たんだよ」

と、返しました 


「そういう問屋さんが

いてくれると

助かるよね」



「そうだよ

個人の問屋さんは

かなり融通が利くし

何でもかんでも

大手重視じゃ

困るんだよ」



「働き改革って

なんなのかねぇ」


「無意味な

ただの理想論!

まぁ、現場のことを

あと1ミリでも

考えて欲しいよね」


「いやいや

『考えなさい!』が

正しいんじゃね」



「そうだけど

今日は

随分強いこと

言うね」 



「誰かに

影響されたんじゃね!?(笑)」



「・・・・・」



休市日だったこともあり

沼津魚市場に着いたのは

6時前でしたので

夜も明け

完全な朝でした



休市日ですので



どこそこ


ガラ~ン 



画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2069.jpg


中に入り

向かったのは

活魚売場です





生簀には



山口県産の鱧(はも)が

2本入っており

ひと安心



【47-9】というのは

自分の買い番です



ブクブクをセットした

発泡スチロールに入れ

鱧の仕入れが終わり



活魚売場を出たら

こちらの問屋へ


店先には

自分の荷物が

既に用意されており



中を確認したら

鮑(あわび)を

鱧(はも)の

スチロールに移しました


伊勢海老は

このままで


鱧と一緒にしないのは

喧嘩して

共倒れさせないためです

ちなみに

鮑は韓国産で




伊勢海老は伊豆・下田産です




「こんな様子だと

かなり緩~い感じの

仕入れだったんだね」


「まぁ~ね

ただ、鮑以外の

下準備は

夕方になってからだから

流れとしては

結構バタバタに

なっちゃうんだよね」




「そうなんだぁ」



画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2138.jpg



「しかも

今日は

すっぽんのコース用に

卸さなくちゃならないから

かなりハードだよ」




「そうなんだぁ

頑張ってね、親方」



「はいよ~」 


ランチの営業が終わったら

すっぽんの仕込みです


すっぽんを卸す時は

仰向けにして

出て来た首を掴み

間髪入れずに

締めます


今日は

すっぽんは脇役なので

特に

お話しはしません 



夕方になったら

鱧を卸すことにしました 



頭の付根を掴むと

鱧の動きが

止まります 



というのも

この部分に

心臓があるからです


締めたら

血抜きのため

海水へ 



その時

神経を抜くため

脊髄に

針金を刺します 


神経を抜くと

卸す時に

動ないからです 


はらわたを抜き

ぬめりを取ったら

水洗いをしました 





卸したら


鱧の下拵えで

欠かせない骨切を

しなくてはなりません 


骨切包丁を出すと


ふぐとらちゃんが

やって来て



/ /

チャララ~

チャラチャッチャチャ

チャララ~

ラララララ~

\ \


と、必殺仕事人の

テーマソング

口ずさみ始めました 

必殺仕事人殺しのテーマ Tango 32BPM - YouTube


「どうでもいいけど

こんなの

よく知っているじゃん!」




「昭和歌謡とか

昭和なんちゃら

なんていうのが

よく出て来るから

覚えちゃったんだよ」


「そういうことね

何歳かと

思ったよ~」


「昭和世代の親方とは

別の時代ですので・・・(笑)」


骨切を終えたら

鱧料理の

マストアイテムの

落とし(湯引き)用に

包丁し



この後は

伊勢海老を

焼物用に

準備しておきました

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG7623.jpg





「今更だけど

ハモあり

アワビあり

伊勢エビあり

ってことは

今夜の予約は

【特別会席】・・・?」



「もちろん!

どっかに書いて

なかった?」

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2178.jpg


「無いよ

バタバタしていたから

それどころじゃ

ないんじゃね」




「そうかもね

車が停まったから

鱧を落としにするから

離れていてよ」



「はぁ~い♬」 



ということで

今夜の献立です 




◆先付(さきづけ)

 もろこし豆腐




◆揚物①

 鮑の天ぷら



鮑の天ぷらに添えるのは

肝醤油です


鮑の天ぷら自体が

美味しいのは

言うまでもありませんが

肝醤油で召し上がると

その美味しさは

2倍ではなく

2乗となり

まさに

King of 天ぷらです




◆刺身

 鱧(はも)の落とし


鱧の落としに添えるのは

梅肉醤油で

鱧には欠かせません


また

今シーズン初入荷が

一昨日ですので

ザ・走りです



◆小鍋

 国産牛のしゃぶしゃぶ



具材は

玉ねぎ、人参

えのき、くずきり

豆腐で



熱々の出汁を

はってから

お出しします




◆食事

 桜海老と新生姜の

 炊込御飯



炊き上がったら

このまま

お出しした後

下げてから

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG2204.jpg



ねぎ油を

少し入れ

混ぜ合わせたら


茶碗


お新香と共に

お出しします




普段なら

食事は

最後にお出しするのですが

お酒を飲まれない方も

いらっしゃるので

途中でお出ししました



◆留椀(とめわん)

 蜆(しじみ)の味噌汁






焼物

 伊勢海老の

 具足焼(ぐそくやき)


具足とは

武士の

甲冑(かっちゅう)のことで

それに見た立てているので

このように

呼びます 



◆揚物②

 岩牡蛎(いわがき)の

 天ぷら 


小ぶりながら 

濃厚な味わいは

天然ゆえの

美味しさです 


◆蒸し物

 鱧しんじょう蒸し 




◆デザート


 
シャインマスカットか

 

桃のアイスの二択  



「 今夜の献立は

西京焼も入っていないし

土鍋の炊込御飯だったり

いつもと

雰囲気が違うよね~」


「そうだね

常連さんだから

色々と工夫が

出来るんだよね」 

「ってことは

通わないとダメ

ってことなの?」 



「そうじゃないよ

ブログとか

SNSでもいいんだけど

載っていた料理を

言ってもらえれば

用意が出来るからね


そういうことを

言ってもらっても

困んないように


アンテナを高く

張っておかなきゃ

ならないんだよ」



「そういう料理が

今日はあったの?」



「桜海老と新生姜

の土鍋御飯だよ」


「親方が直接

市場に行っているから

出来るようなもんじゃん」



「そうだね」 



料理に限らず

ご要望、ご予算など

可能な限り

対応させて

頂いておりますので

お気軽に

お問い合わせ下さい





「桜海老と新生姜の

土鍋御飯

んまそ~だったね🤤

明日は

作り方を 

話してくれるんだって

そんじゃ、また🐡」 


by ミニふぐちゃん 



⭐⭐ コエタス ⭐⭐


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ご興味、ご関心のある方は

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休日出勤日の仕入れは、葉血引(はちびき)&鱧(はも)

Vol.4142

いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。


今日(9月11日)は

休日出勤日に仕入れた

葉血引(はちびき)と鱧(はも)について

お話しします。 

明日は、沼津魚市場が休市日なので

沼津魚市場へ。 

そんな今朝の仕入れは

下田産の葉血引(はちびき)で

計量直後だったこともあり


2,2キロのものを

GET! 

その後、活魚売場に行くと

活〆の鱧(はも)が1本あり

GET!

御覧のように

山口県産です。


最低限の仕入れにしたのは

定休日だっただけでなく

早い時間の引き渡しのお弁当のご注文を

頂いていたからです。 

なので、魚市場を出た時は

夜明け前で

『佳肴 季凛』に戻ったのは

6時前。 

そんな時間ですので

熱血君はZZZ・・・😪 

そんな様子を尻目に

お弁当に取り掛かり

お弁当は

こんな風に仕上がりました。

仕上がった頃には

熱血君も起きており

「おはよう、親方🐡

お弁当が仕上がったんだね。」

「おはよう🐡

6時過ぎから始めたんだもん

当然だよ。」

「そうだよね~。

よく見ると

今日のお弁当に

海老が入っていなけど・・・。」

「そういう注文だったからだよ。

そんなことより

仕込みを始めるよ。」

「はぁ~い。

でも、お弁当が気になるから

明日、話してよ。」

「分かったよ。」


魚を見た熱血君曰く

「一匹だけど

ハチビキじゃん!」

「・・・・・。」

「無反応だけど、親方。」

「どう反応したらいいか

迷っているんだよね。」

「はぁ~。」 


水洗いを終えたら


先ずは

鱧。

普段なら

骨切りをするのですが

定休日ですので

骨切りもお休みにしました。

葉血引は


半身だけ卸したら

骨付の身の方の中骨

金串を刺すと


「親方

何をやっているの?」

と、熱血君。

「こうすると

中骨に残っている血が抜けるから

身持ちも良くなるんだよ。」

「どういうこと?」

「魚の鮮度の大敵なのが

内臓、鱗(うろこ)で

血も内臓みたいなものだから

出来るだけ早く

取り除く方がいいんだよ。」

「あっ、内臓とかが

生臭いの原因ってこと?」

「鋭い!

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そうだよ。」

「わぁ~い♬」 


骨付の身の方は

キッチンペーパーで包み

弱めの真空パックをし

氷詰めに。


キッチンペーパーに挟み



氷詰めにすることで

温度が0度に保たれるだけでなく

適度な湿度もあるので

身持ちは3~5倍になるのです。 

卸し身の鱧と葉血引だけでなく

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG7586.jpg


鱧と葉血引のあらも

冷蔵庫へ。

この後

包丁を砥ぎ終えたのは

まだ10時半前で


「真由美さんが

駐車場の草取りをしているけど・・・。」

と、熱血君。 

真由美さんとは

女将兼愛妻(!?)のことです。


すべき仕事も終えたので

自分も参戦。 

「沢山取れたね。

真由美さん、親方

休日出勤、お疲れ様~♬」 

「お疲れさん

今度は熱血君も

手伝ってね・・・♬」

と、真由美さん。

「そうだね。」

「来週の月曜日は

次の日のお弁当の仕込みがあるから

私の代わりに、お願いね。」

「え゛っ!?

三連休の最後なのに・・・。」

こうして

休日出勤の半日が終わったのでした。 


「休みでも

『西京漬』の発送をするんだね。

そんじゃ、また明日🐡」


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