巨星、墜つ
今更ですが、自分は志村です。
昨日、
同姓のお笑い芸人の志村けんさんが亡くなり、多くの方がショックを受け、自分もその一人でした。
ちなみに、系図を辿れば、もしやもしやですが、知る限り、血縁ではありません。
子供の頃から好きだったのですが、中学に入学する時に、地元を離れ、寮生活をすると、同姓ゆえ、からかわれたことは枚挙にいとま無く、多感な紅顔の美少年(!?)にとっては、複雑な存在でした。
複雑とは言え、好きなのは変わらず、テレビを見ては、大いに笑わせてもらい、同姓であるだけで、親近感が増し、どこかで、遠縁であればと思ったこともあります。
亡くなったことが報じられると、ネットでは、様々な投稿があり、色々と目にしました。
そんな中、
Facebookで、志村さんのこんな言葉が投稿されていました。
いろいんな人たちを見てきた。思うのは、人生は不公平だってこと。
若いときからずっと恵まれている人もいる。急上昇して急降下する人もいる。人生の後半にピークを迎える人もいる。ずっと恵まれない人もいる。
人生というゲームの勝ち負けに一定の法則がないことは、これを見てもあきらかだろろう。
ただし、ひとつ言えることがある。ずっと恵まれてみえる人は、みな必ず努力していることだ。例外なくね。
マンネリで大いに結構、ほかの人はマンネリまでいかないじゃないですか。定番があるのは全然恥ずかしいことじゃない。やってる方の気持ちが新しければ、笑いに、古いも新しいもない。
ドリフも僕のバカ殿も変なおじさんも、必死でネタ作って、とことん何年もやり続けてきたわけだから、みんなマンネリの域まで達してみろって。
ただただ深い言葉で、自らの道に、とことんのめり込むんだ故の言葉でしかなく、自分は、料理の道に対して、そうだったのか、そうなのか、そうであろうかと、過去、現在、未来について、自問せずにはいられず、その答えは、愚直でしかなく、これまで同様、歩くのみです。
そして、志村さんのご冥福はもちろんのこと、この忌々しい疫病の猛威を、人類の英知と精神で克服し、一刻も早く、平穏な日常が戻ることを願ってやみません。
2020年3月の鮪(まぐろ)コレクション
明日で、3月も終わりということで、今回のお話しは、月1恒例の鮪コレクションです。
3月も仕入先は、川崎北部市場で、トップバッターは、
千葉県銚子産の生の目鉢鮪でした。
その次が、
同じく、生の目鉢鮪でしたが、アメリカ・ハワイ産で、最後は、外国は外国でも、
ニュージーランド産の生の南鮪で、南鮪の割には、脂も薄く、自分好みのものでした。
総括として、3月の鮪は、2月のそれに比べ、いくらか劣ってしまいましたが、天然素材ゆえ、致し方がありません。
4月のリベンジに期待したいものです。
熊野桜
先日、天然のとらふぐや鱧(はも)の仕入先の三重県熊野の魚屋さんから、
日本酒が届きました。
いわゆる酒呑みですので、何よりも嬉しい心遣いで、嬉々としながら、箱を開けると、
『熊野桜』という銘柄の日本酒が、お目見え。
しかも、
純米酒となれば、嬉しさは倍増というより、2乗。
仕事が終わるのが、待ち遠しい限りで、お客様のお帰りを待ちながら、
そのまま、味見。
かつては、この飲み方を冷やと言ったのですが、昨今では、常温と呼ぶようになり、酒呑みとしては、風情もなく、淋しいこと、この上ありません。
純米酒らしい味わいで、期待しながら、
MY 錫(すず)の銚釐(ちろり)で、燗をつけると、うっとり・・・。
ちなみに、自分は、一年365日、真夏でも熱燗で、冷酒は全くと言っていいく飲みませんし、驚かれるのが、“ふぐに魅せられし料理人”でありながらも、ひれ酒も同様です。
ところで、この『熊野桜』ですが、
2018年に、日本国内の野生の桜としては100年ぶりに新品種と確認されたものです。
そんなこともあり、ググってみたのですが、花より団子ならぬ酒の自分としては、ひと足早く、桜というより、『熊野桜』 に酔いしれたのでした。
ニュージーランド産のインドマグロこと、南鮪のクオリティ・チェック
今日のお昼の賄いは、
こんな三色丼というか、トリコロール丼でした。
トリコロールとは、三色旗のことで、もっとも著名なのが、赤、白、青の三色のフランス国旗です。
この三色のうちの赤が、今回のお話しの主役で、赤は、
昨日、
川崎北部市場から届いたニュージーランド産の生の南鮪(天然)で、南鮪は、インドマグロとも呼ばれており、その名の通り、南半球のインド洋を回遊しています。
ちなみに、脇役の白は白魚(青森産)で、青は〆鯵(鹿児島産)です。
クオリティ・チェックの前に、既に今日は、
法事のお客様に、
中とろの部分をお出しし、
南鮪以外は、小肌(佐賀産)、蛍烏賊(富山)、湯葉でした。
南鮪は、元々脂の乗りが強いだけでなく、味が濃厚なのが特徴で、これから寒くなる南半球ということもあり、言わば走りです。
疫病によるニュースが、数多く報じられ、不安にならざるを得ませんが、季節は移ろいでいるだけでなく、一介の料理人として、粛々と、日々の仕事に臨むのみです。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
真梶木(まかじき)の西京焼
以前、真梶木の西京漬についてお話ししましたが、仕込んだというより、
仕込めたのは、
2切れでしたので、なかなか日の目を見ず、仕上ったら、冷凍しておきました。
冷凍したのは、真梶木の腹の部分は、なかなか仕込めるものではなく、常連さんにお出ししたかったからです。
常連さんともなると、色んな料理を召し上がっているので、基本を外すことなく、変化球を投げることで、目先を変えることも出来ます。
そんな今夜、常連さんがお見えになったので、お出しすることにしました。
解凍したら、
袋から取り出し、
水洗いし、
串を打ちました。
水洗いするのは、味噌がついたままだと、味噌が焦げてしまうからで、水洗いしても、味がしみ込んでいるので、味が抜けることはありませんが、必要以上に、水に触れるのは、御法度です。
両面を焼いたら、仕上げに、照りをつけるため、味醂を3回ほど塗ると、
焼き上がり、
盛り付けたら、出来上がりです。
常連さんということもあり、「実は、お出ししないで、自分が食べたかったくらいで、断腸の思いだったんです。」と言うと、「親方がそれくらいに思うだけあって、間違いない美味しさでした。」というご感想でした。
時季的に、真梶木を仕入れる可能性は少なく、自らのクオリティ・チェックも同様ですが、過去に食べた思い出に浸りながら、次の可能性に、淡い期待を持つことにします。
カウンターで、丼
先日、ランチタイムにお出しした丼をお話ししましたが、それをお読みになった常連さんから、一昨日、今日の御予約を頂きました。
色々とお話しが出来る常連さんなので、
カウンターに席をご用意しました。
御来店されると、
酢飯に海苔をちらし、
奥から、〆鰯、きめじ、白魚を盛り付け、きめじとは、黄肌鮪(きはだまぐろ)の幼魚のことです。
そして、
アーリーレッド、茗荷、胡瓜、人参の刻み野菜を乗せ、
紅蓼、胡麻をちらし、生の本山葵を天に盛ったら、きめじの赤、白魚の白、〆鰯の青の三色ということで、フランス国旗のトリコロールにちなみ、トリコロール丼が出来上がりです。
丼をお出しする前に、
先付のうすい豆腐(グリンピースの豆腐)をお出しし、丼と共に、
味噌汁をお出ししたのですが、具は、ひじき、庄内麩、油菜でした。
お食事を終えたら、
デザートの苺のムースと、
コーヒーをお出しし、お食事が終わりました。
常連さんですので、色んな話をし、その中で、次回のご要望も伺うことが出来たのですが、これまでに無いもので、ご用意する自分も楽しみで、内容については、お出しした時にお話しさせて頂きます。
これまでお話ししているように、ご要望があれば、昼夜問わず、色々お出しすることが出来ますが、ランチの場合、先ずは、通常のメニューを召し上がった上で、特別メニューを召し上がって頂くことをお願いします。
一人仕事ゆえ、限度があるからで、併せてご理解のほど、宜しくお願いします。
沼津魚市場の新型コロナウィルス対策
どこそこ、
コ、
ロ、
ナ。
この未知数の三文字に悩まされ、多くの人が集まる場所でも、何らかの策が講じられており、
二、三回通う沼津魚市場でも、
これまで、
閉鎖していたドアも、
閉めることはやめています。
未知なる疫病ゆえ、この先は不透明で、自分も含め、多くの方々が気を揉んでおりますが、食を生業としている身として、これまで以上に、栄養面、衛生面に注意していきます。
10万円でできるかな
昨日の夜8時半から、
テレビ朝日の番組【10万円でできるかな】という番組で、
自分のブログの写真が使われました。
画像提供:佳肴 季凛とあるように、 この写真は、以前ブログに書いた『大南海蛇(ダイナンウミヘビ)』の中にあるものです。
たかがブログではありますが、使用にあたっては、先ず電話で、使用に関するお願いがあり、
その後、
FAXが届き、
使用の了承、横版、捺印をして、返送し、昨日の放送に到りました。
実を言うと、これまでにも、自分のブログの写真は、色々と使われており、記憶にあるのが、
ギリシャ産の生の本鮪で、しかも、複数回あります。
というのも、ギリシャが金融危機に陥る度、日本との輸出入を調べると、意外にも、ギリシャ産の生の本鮪があることが分かり、その画像が少なく、結果として、ググると、自分のブログに辿り着くからです。
また、有名な番組だと、『所さんの目がテン!』で、その時は、
とらふぐの皮の棘(とげ)が使われたのですが、ホワイトバランスの関係で、画像が少なかったことが、その理由でした。
マスコミ関係の方々、これからも、自分の写真を大いに使って頂き、結果として、日本料理をはじめ、そのバックグランドたる和食文化は勿論のこと、多くの方に、食そのものに、いま一度、向き合って欲しい限りでなりません。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
定休日の仕込みは、魚無し
今日は、定休日でしたが、明日のランチタイムに御予約を頂いているので、仕込みをしたのですが、仕込みの前に、
夕べのうちに出来ずに、シンクに浸けておいた洗い物から始めたのですが、
洗い物と、
漂白剤をかけておいたまな板の準備をしてくれたのは、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんで、その頃、自分は、
先付のうすい豆腐(グリンピースの豆腐)と、
デザートの苺のムースを仕込みました。
その後、洗い物を終えた真由美さんは、
御席の準備をし、終わったら、
小鍋の野菜と、
笹がき牛蒡を仕込み、
一方の自分は、
サラダ素麺の野菜と、
蛇腹胡瓜を仕込み、
包丁を砥いだら、
器出しをし、昼までに終わっただけでなく、魚の仕込みもなく、さらには、真由美さんがいたことで、洗い物をしてくれたので、かなり楽な仕込みでした。
2020.3.23|野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
彼岸ふぐ
昨日、
今日と、
お昼に、法事の御予約を頂いていたこともあり、7時過ぎには、仕事を始めました。
そんなこともあり、普段なら、お昼の営業が終わってから、昼食を食べるのですが、昨日も今日も、早お昼を取ることにし、昨日は、
生の目鉢鮪の漬け丼で、今日は、
こういう時の定番のカレーで、先日お話ししたように、名残を惜しんで、牡蠣の天ぷら付きにしました。
ところで、
今夜は、
ふぐ料理の御予約を頂いたのですが、
お彼岸ということで、
言うなれば、“彼岸ふぐ”ということになるのですが、実は、
ひがんふぐという名前のふぐもおり、
春のお彼岸の頃によく獲れるから、その名が付いたとも言われています。
とりあえず、金土日と普段の暦とは違う三連休も終わり、明日は定休日ですが、明後日の仕込みもあるので、この辺りで・・・。