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箱根・芦ノ湖産のブラックバスの西京漬

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀。そして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 3464回目の今日も認(したた)めますので、お付き合いの程、宜しくお願いします。

今日は、

4本の銀鱈(カナダ産)を、

【西京漬】に仕込みました。

銀鱈と言えば、

明後日のお弁当の焼物は、銀鱈の西京焼で、銀鱈の西京焼と言えば、

切り落としですが、今日の昼ごはんのおかずにし、

脂乗り乗りにして、御飯泥棒とも言うべき安定の美味しさを再確認。

そんな今日は、ホームグランドの沼津魚市場は休市日でしたが、一昨日の日曜日に行った時、

活魚売場に、

箱根の芦ノ湖産のブラックバスが、

並んでおり、芦ノ湖産の虹鱒(にじます)が並んでいたことは見たことがありますが、

ブラックバスは初めてのことで、丸々と肥えています。

これらは、許可を取り、釣り好きの人が持ち込んで、これまでにも、様々な魚を見たことがありますが、ブラックバスは、初めてでした。

ブラックバスは、特定外来生物に指定されていますが、釣りをすることは可能です。

ただ、特定外来生物に関して禁止されていることは、釣った魚を持ち帰り、飼育することや、移動して放流することですが、釣った特定外来生物を、現場で放す“キャッチアンドリリース”は、問題ありません。

また、釣った魚を、持ち帰って食べることも、問題なしです。

ブラックバスは、“キャッチアンドリリース”が基本にして、ゲームフィッシングの対象魚ですので、食用に適さないと思われがちで、そのようなことはありません。

単なる先入観に過ぎず、紅顔の美少年だった頃、釣り好きだった自分は、何度も食べたことがあります。

しかも、ブラックバスは、魚食性の天然の魚ですので、その美味しさは、食べるまでもありません。

芦ノ湖の場合、公魚(わかさぎ)をはじめ、マス類の稚魚、川海老(かわえび)などを餌としているので、味はお墨付きです。

聞いたところだと、公魚が主食らしく、公魚という名前は、公家(くげ)さんに献上する魚に由来し、それほど味が良い魚ですので、ブラックバスは巨大化した公魚とも言えます。

ただ、川魚ゆえ、独特のクセがあると思われがちですが、先程お話ししたように、自分は経験済みですし、そのクセが味なので、そういう偏見は、よろしくありません。

事実、鰻(うなぎ)は多くの人が好きですし、しかも、養殖が殆どですので、むしろ、その方がクセが強いのです。

能書きはさておき、

無事に仕入れることが出来、嬉々としながら、一路『佳肴 季凛』へ。

『佳肴 季凛』に戻り、ブラックバスの姿を見た女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、「ブラックバスって、あのブラックバス?っていうか、食べられるの?」と、訊いてきました。

「間違いなく、美味しいから、楽しみにしててよ。」と応え、

「鮮度だっていいから、乞うご期待!」と続け、

真由美さんに鱗を取ってもらい、御覧のように、

魚の下拵えをする時の真由美さんのマストアイテムの魚用のゴム手袋をしています。

料理人は、魚を目方で判断するのですが、ブラックバスはゲームフィッシングの魚ですので、太公望の方達のために、

頭を落とす前に体長を測ると、

51センチで、このサイズのブラックバスは、太公望の間では、ランカーと呼ばれています。

ランカーとは、45センチ以上のブラックバスで、ランキング入りするようなサイズが、語源とのことです。

頭を落とすと、

内臓は、メタボそのもの。

腹を裂くと、

構造は、シーバス(Sea Bass)にして、鱸(すずき)とそっくりで、こちらが、

そもそも、 鱸です。

ちなみに、ブラックバスは、スズキ目スズキ亜目サンフィッシュ科オオクチバス属 で、鱸はスズキ目スズキ亜目スズキ科スズキ属ですので、かなり近いことが分かります。

自分は料理人ですので、魚は食材にして、献立に書くものですので、基本的に漢字もしくは平仮名で表記しています。

というのも、片仮名だと、魚そのもので、美味しさの微塵もないからで、先程のような分類は、学術用語にして、引用なので、そのままです。

水洗いするため、シンクを見ると、

このような鱗で、備忘録として納めておきます。

水洗いしたのち、

卸すと、手には、

うっすらと、脂。

卸し身を見ると、

腹も、

背も鱸同様で、鱸は背の部分が2つに分かれるような身をしています。

若かりし頃、卸した時に身割れさせてしまい、どつかれたことがあり、パワハラなる言葉が流布していますが、お金を使って仕入れ、それを基に代金を頂く以上、この場合、パワフラは、その土俵に上がる余地はありません。

その時にどつかれたことが、口惜しく、そういう経験こそが、人を大きくさせるのです。

腹骨を欠き、

柵取りをし、

柵取りをしました。

腹の一部を包丁し、

串を打ち、

試し焼きをすると、

このように、

焼き上がり、予想通りの天然の白身の味わいで、

断面は、このような感じです。

味見をした真由美さん曰く、「ブラックバスって、こんな味なんだぁ~。美味しい、美味しい!」

予想通りの展開で、

切身にし、

有機JAS認証済の西京味噌をベースにした西京味噌と共に、真空パックし、箱根・芦ノ湖産のブラックバスの西京漬にしました。

自分の中では、【西京漬】は、銀鱈、サーモン、鯖で仕込んだ『佳肴 季凛』の商材で、西京漬は、他の魚で仕込んだものと分けているので、誤字、脱字でもありません。

西京漬に仕込んだ中でも、

かまの部分は、

見るだけで、よだれが・・・。

今回のブラックバスは、初めて仕入れた魚ゆえの試作で、西京焼に仕立てたものについては、改めて、お話しさせて頂きます。

今回のブラックバスのような魚を使うことが出来るのも、自ら魚市場に出向いているからのことで、結果として、新しい見聞を得ることが出来ました。

あるかどうかは分かりませんが、明日もそれを求め、魚市場に行くので、この辺で・・・。

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