15本のチビとら(愛知県一色産)
今日は、朝一番に、
宅配便で、2つの荷物が届きました。
手前の発泡スチロールは、築地から届いた鮪で、奥のものは、愛知県から届いた天然のとらふぐで、
開けると、袋詰めの氷が入っており、この下に、
とらふぐが入っていました。
取り出すと、
チビとらと呼んでいる500グラム以下の小さいとらふぐが、姿を現しました。
小さくても、やはり天然のとらふぐですので、萌え燃え・・・❤
チビとらと一緒に、
とらふぐでないふぐが、2本入っており、1本は、
こもんふぐで、もう1本は、
ひがんふぐでした。
ちなみに、ふぐと一緒に届いた鮪は、
千葉県銚子産の生の本鮪でしたが、魚の王様と言えども、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、天然のとらふぐこそが、全てで、それ以上のものはありません。
その後、卸すことにしたのですが、15本もあるので、ランチの営業時間が始まる前までには、卸し終えたものの
ランチの営業の合間を見ながらを、いつものように、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが水洗いをしてもらいました。
洗い終えたら、
自分が手直しをし、真由美さんが拭き上げてくれ、
ふぐの下拵えが、終わりました。
そして、明日は、
この2本のとらふぐが、三重県から入荷するので、夜の営業が終わった後、
まな板周りを養生しておきました。
また、明日の土曜日(4月1日)は、
沼津の魚市場が休みですが、
この2本のために、魚市場へ行って来ます。
魚屋さん状態
今朝は、沼津の魚市場に、
仕入れに行って来ました。
最初に向かった売場に行くと、
三重県から届くことになっていたとらふぐ(天然)が入った発泡スチロールがあり、中を開けると、
無事にスイスイしており、ひと安心と共に、萌え燃え・・・❤
また、この売場に、
御前崎産の鰆が入荷しており、焼物用に仕入れることにしたのですが、
4,6キロ、沼津(行き)、日帰りと書かれています。
日帰りとは、朝のうちに、漁に出て、夕方のセリにかけられた魚のことで、鮮度がかなり良いのが特徴で、それについては、以前お話ししたことがあります。
その次に向かった売場で、
島根県産の鯵を、
仕入れ、次の売場で、
佐賀産のすっぽんを仕入れたのですが、その頃には、セリの始まる時間となっていたので、セリ場に向かいました。
そこで、
東伊豆の定置網で水揚げされたひがんふぐと、
矢柄(やがら)と、むろ鯵がセットになったさばふぐを、
仕入れたのですが、さばふぐがメインで、むろ鯵と矢柄は、言うなればおまけのようなものです。
山下とあるのは、山下丸という船の略で、〇とあるのは、目方ではなく、ひと山で売られているという意味で、47という札は、仲買人の番号です。
それらを、
一緒に帰る準備を始めたのですが、離れたところに目をやると、
焼津産の真鰯が売れ残っていたので、
『鰯の丸煮』用に、
1ケース仕入れることにしました。
売れ残っていたとなれば、かなり安く仕入れることが出来るのですが、他の魚の仕込みも、予定よりも多くなっていたので、1ケースで我慢したのは、後ろ髪が引かれる思いでした。
そして、ひととおりの仕入れを終えたので、魚市場を後に、『佳肴 季凛』に戻ったのですが、今朝の仕入れは、
これだけになり、ちょっとした魚屋さん状態でした。
鯵にはじまり、
鰆と小肌(佐賀)、
真鰯、
すっぽんと牡蠣(広島)、
とらふぐ、
そして、ひがんふぐ、さばふぐ、むろ鯵、矢柄で、
合計11種類の魚を、仕入れたことになりました。
最初に、
小肌から取り掛かり、頭とはらわたを取り除き、水洗いをしたら、開く前に、牡蠣をザルに上げ、
沸騰したお湯に、
くぐらせて(霜降りして)から、
氷水に、
落としてから、
再びザルに上げました。
その後、
小肌を開き、塩をしている間に、
真空調理をするため、専用の袋に入れておきました。
小肌の次に、
鯵の頭とはらわたを除くことにし、
鯵を終えたら、
同様に、真鰯の下拵えに取り掛かりました。
その頃になると、ランチの営業用のお茶などの準備を終えた女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、
鯵の水洗いを、始めてくれました。
そうこうしているうちに、
酢に漬けた小肌も仕上がり、
むろ鯵と、
矢柄の下拵えをしたのですが、矢柄は、カモノハシのように長いくちばしのある細長い魚で、どちらも、今回はおまけのような存在ですので、賄い行きとすることにしました。
その後、
鰆を取り出し、
卸すことにしました。
鰆は、魚の中でも、最も身割れしやすい魚ですので、細心の注意をして卸さなくてはならないのですが、ミスすることなく、卸せたので、ひと安心し、
西京漬にするため、切身にしました。
鯵と真鰯の水洗いを終えた真由美さんは、焼いてから、出汁を取るために、
それぞれの頭を、掃除してくれていました。
そして、メインイベントとなり、3種類のふぐを卸すことにし、
先ず、
とらふぐを締めてから、ひがんふぐを卸すことにしたのですが、
卸そうとすると、白子が成長していたようで、精液が出ていました。
ひがんふぐは、身には毒がありませんが、白子や皮などは、有毒なので、食べることが出来ませんので、注意が必要なふぐ類の一つでもあります。
ひがんふぐの次にさばふぐを卸したら、真打ちのとらふぐが登場し、
大トリにふさわしく、白子がたわわ・・・❤
卸し終えた頃には、ランチの営業時間も近づいており、
水入りとし、ランチの営業の準備を始めました。
ランチの営業の合間を見ながら、
真由美さんに手伝ってもらいながら、ふぐの水洗いをし、
3種類のふぐの仕込みが終わったら、
揚物用に、鯵を卸し、水洗いした真鰯を、
鍋に、
入れておき、
沸き立たないよう、火にかけておきました。
ランチの営業の合間を見ながらですので、ここまでが目一杯となり、休憩を兼ね、お昼御飯を食べることにし、
今日は、鯵、矢柄、真鰯、むろ鯵、小肌、鰆の落とし身と使ったちらし寿司にしましたが、小肌だけは、今日のものではありません。
休憩後、夜の営業の合間を見ながら、
ふぐ類以外のあらを、
出汁を取るため、焼いておきました。
ここまでは、魚の仕込みだけでしたが、夜の営業が終わり、まな板周りを、真由美さんに、
掃除してもらっている間に、自分は、
刺身のつまなどを包丁し、
掃除を終えた真由美さんは、
明日入荷するとらふぐを卸すために、まな板周りを養生してくれました。
ようやく、魚の仕込みも最後となり、切身にした鰆を、
お手製の西京味噌と共に、真空パックし、魚の仕込みがてんこ盛りで、魚屋さん状態だった一日は、終わったのでした。
ちなみに、すっぽんは、土曜日のご予約用のものですので、今日は仕込まず、
そのままにしておきました。
魚の仕込みは、かなりハードですが、やはり終えた後の充実感は、かなりのもので、料理人らしい仕事をした実感そのものです。
今季最後の燃し木の調達
今日は、
知り合いの建材屋さんに行き、
薪ストーブに使う半端材を、もらって来ました。
半端材置き場は、
まさに、宝の山で、薪ストーブユーザーにとって、割箸にはじまり、燃し木になるものは、どんなものでも大事にしたくなるので、
必要以上に、積み込んでしまいました。
その後、『佳肴 季凛』に戻り、女将兼愛妻(!?)の真由美さんと一緒に、
降ろし、
整理しながら、
積んでいきました。
そうこうしていると、ランチの営業のテーブルのセットなどを終えたホールスタッフも、
手伝ってくれ、
終えることが出来ました。
まだまだ寒い日が続きそうですが、これだけあれば、十分足りそうで、今季の燃し木の調達は、これで最後となりそうです。
『トラフグ物語』
今日、こんな袋包みが、
届きました。
中から取り出したのは、
『トラフグ物語』なる本でした。
見出しには、
生産・流通・消費の構造変化と、書かれています。
帯紙には、
このように書かれており、外すと、
大皿に盛られたふぐ刺の写真があり、下には、
出版元の『農林統計協会』の文字がありました。
この本を知ったのは、Facebook友達で、ふぐの研究をしている方の投稿で、“ふぐに魅せられし料理人”の自分としては、避けて通ることの出来ないので、買ってみることにしました。
目次をめくると、
トラフグ漁に始まり、自分が仕入れているトラフグの主な産地である三重県、愛知県、静岡県の漁について、
書かれているページだけでなく、これら東海三県の消費についても、
書かれているページが、ありました。
さらに、ページをめくると、
書評の依頼と、
著者の方の略歴についての記述があり、
お父様が、トラフグ漁の漁師という環境に育ち、その美味しさに親しんだことで、フグの研究者になられたとのことでした。
それ対して、自分の場合、鮨屋を皮切りに、日本料理の道に転がり、様々な食材、調理方法などを知るにつれ、天然のとらふぐの美味しさに惹かれ、現在に至り、ふぐに萌え燃え・・・❤が、合言葉になってしまいました。
書評の依頼を目にした以上、読み終えたら、感想について送るつもりですが、それよりも、この本が映画化されることになった暁には、出演のオファーを期待しています。(笑)
刺身の八種盛り
以前、刺身の九種盛りについてお話ししたことがありますが、今夜お出しした刺身は、
八種盛りの刺身でした。
ちなみに、普段、会席料理でお出しする刺身の内容は、
四種盛りのものが、殆どです。
内容ですが、
生の本鮪(那智勝浦)、白みる貝(愛知)、甘海老(ロシア)、
蛸(愛知)、帆立(北海道)、小肌(佐賀)、
蛍烏賊(富山)、湯葉で、甘海老は冷凍ものでしたが、それ以外は、生のものです。
今夜の八種盛りは、予めお客様のご要望によるもので、折に触れ、これまでお話ししているように、予めお申し付けてくだされば、どんな料理でも、可能な限り対応させて頂きます。
詳細については、直接お問い合せ下さい。
和定食のようなお子様料理
今日のように、
法事の御席がある時は、お子様料理のご注文も頂くことが多く、定番のお子様料理をご用意していますが、お子様の年齢や好みによって、可能な限り対応させて頂いております。
そんな今日ご用意したお子様料理は、
このようなものでした。
料理内容ですが、揚物は、海老フライ、鶏の唐揚げ、フライドポテトですが、フライドポテトは、生のじゃが芋を蒸してから、揚げたもので、刺身は、
生の本鮪(那智勝浦)の赤身とすき身、帆立(北海道)、甘海老でしたが、甘海老は、冷凍のロシア産で、4Lサイズの大きなものです。
これらに、
白御飯をお付けした和定食のようなものでした。
炊き上がった新潟県魚沼産のコシヒカリを、お出しする直前に、蒸し器で温めなおしたものですが、こうすることで、炊きたての美味しさに、可能な限り近づけることが出来ます。
お子様料理と言えども、お金を頂く以上、然るべき素材で、基本的な仕事を施したものでないわけにはいきませんし、手抜きは出来ません。
先程お話ししたように、どんな料理でも、可能な限り対応させて頂きますので、ご予約の際に、お申し付けくださると、幸いです。
ノコギリザメ
今日も、
沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。
3日連続となると、ハードですが、気に入った素材でないと、我慢できない性分ですので、妥協出来ませんし、お客様からお金を頂く以上、やはり手を抜くことは出来ません。
魚市場に行った時に、必ず向かうのが、
生簀のある活魚売場で、端から眺めていくと、
見慣れない魚が、入っていました。
札を見ると、
サメと書かれており、2本入っていました。
ご覧のように、地物のノコギリザメで、
近寄ってみると、このように棘があり、それほど固くはなく、漫画に出て来るように、木を切るようなことは、間違っても出来ない程度でした。
これまでに、色んな魚を見たことがありますが、ノコギリザメは初めてのことでしたが、この様子をFacebookに投稿したところ、魚に詳しい方によれば、刺身でも食べられ、美味しいとのことでした。
活きているものですので、鮮度は問題無いとしても、どうしても抵抗がありますが、今度機会があれば、試してみたいものですし、漁港が併設されている魚市場ですので、これまでにも、様々な変わり種を見たことがあります。
変わり種に出会えるのも、魚市場の楽しみでありますし、色んな形で、自分の知識や見聞が広められるのは、料理人として大きな財産で、少しぐらい寝不足になっても、それには代え難く、やはり料理人は生涯勉強しかありません。
天然のとらふぐとすっぽんが、各W
今朝も、三重県から天然のとらふぐが届くことになっていたので、
沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。
中を確認し、
2本ともスイスイとなれば、もちろん、萌え燃え・・・❤
その後、別の売場に行き、
佐賀産のすっぽんを、2ハイ仕入れました。
ふぐの隣にある三陸産の帆立にも、“47-9”という数字が書かれていますが、自分の市場での買い番です。
ひととおりの仕入れを終えた後、『佳肴 季凛』に戻ったのですが、日本料理の中でも、金看板的な食材の共演ということで、
とらふぐとすっぽんを並べ、まさに、両雄あいまみえ、雌雄を決めんとす。
とは言え、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、優劣を語るまではありません。
最初に、
すっぽんを卸すことにしたのですが、締める時は、まな板に乗せ、首が出て来たところを掴んでから、締めるのですが、“四つ足”ゆえ、ここからの様子は、あまりにもグロテスクなので、割愛させて頂きます。
すっぽんを卸し終えたら、
今度はふぐを卸すことにしました。
どちらも大きめのサイズでしたので、秤にかけると、
小さい方は、
2キロ弱で、もう1本は、
ふぐへの独断と偏見、そして萌え燃え・・・❤の想いをこめて、BIGちゃんと呼んでいる特大のもので、目方は、
3,4キロで、BIGちゃんとは、2,5キロ以上、4,0キロ未満のものです。
最初に、BIGちゃんを卸したのところ、
食べると、痺れてしまう猛毒の卵巣(真子)が現れ、もう1本も、
同様にして、昨日とは異なり、“2タコ”に終わってしまいました。
最初に、卸し終えたふぐを、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに水洗いしてもらい、
その次に、すっぽんの薄皮を、
掃除してもらっている間に、自分がふぐの方から手直しをし、
拭き上げました。
その後、すっぽんの手直しをしたのですが、
すっぽんも、とらふぐ同様メスでしたので、卵が沢山出て来ましたが、すっぽんの卵は、問題なく食べることが出来ますので、ご安心下さい。
今日のすっぽんは、鍋用に仕入れたものですので、このまま冷蔵庫にしまっておきましたが、
かくして、とらふぐとすっぽんの対決は、熱血料理人の下で、引き分けに終わったのでした。
2本とも白子入りの三重県産のとらふぐ(天然)
今朝は、沼津の魚市場に仕入れに行って来ましたが、最初に向かったのが、
この売場で、
三重県から届いた自分宛ての荷物があり、中には、
2本のとらふぐ(天然)が無事に、スイスイとなれば、もちろん、萌え燃え・・・❤
その後、ひととおりの仕入れを終え、魚市場から帰ることにし、『佳肴 季凛』に戻ると、
すぐに締め、
血抜きのため、海水につけておきました。
小肌(佐賀)を開き終え、
塩をあてている間に、
卸すことにしました。
1本目には、
十分な白子が入っており、たわわ・・・♫
2本目も同じく、
たわわ・・・♫
卸し終えたら、いつものように、
女将兼愛妻の真由美さん(!?)が水洗いして、自分が手直しをし、
身も白子も、
拭き上げ、ふぐの仕込みが終わりました。
明日も、この2本の天然のとらふぐが、
今日と同じように、
入荷します。
ということで、夜の営業が終わったら、
カウンター周りを養生しておきましたが、夢に出て来ようと来まいと、ともかく無事に、到着するのを祈るばかりですが、出て来るのを、密かに望む自分です。(笑)