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もっとおいしいお話し

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仕入れは、鱧しんじょう蒸し用のすり身のみ

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3735回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今朝の沼津魚市場は、

月末の日曜日ということもあり、

地物の金目鯛などの水揚げなどがあったものの、

冷凍ものなどを扱う売場は、案の定、静かでした。

そんな今朝の仕入れは、

すり身だけでした。

すり身だけのために来たのは、それこそ、ご苦労様ということになるのですが、これが無ければ、仕込みが出来ないからです。

その仕込みとは、

鱧しんじょう蒸しです。

骨切をした鱧の切り落としの身の皮を引いたら、

フードプロセッサーにかけ、

すり身にします。

そこに、

すり身を入れたら、調味料などを加え、しんじょう地(ぢ)が出来上がり、しんじょう地を丸めたら、

皮目に打粉(うちこ)をした鱧の身を乗せ、

蒸せば、

出来上がりました。

すると、ミニふぐ達がやって来て、

「親方、何となく甘いような香りがするんだけど・・・。」

「それはね、生クリームが入っているからだよ。

ほら。」

「そうなんだ~。」

「生クリームが入っているから、ふんわりとしているよ。作り方は、これを読んでくれれば、いいよ。お出しする時のことも、書いてあるからね。」

「うん、うん。」

一度の仕込みで、約30個分出来、

余った分は、

真空パックして、冷凍しておき、隣にあるのは、

ムースやアイスにする桃のピューレです。

明後日の火曜日が休市日なので、定休日ですが、明日も魚市場へ行って来ます。

11本の鱧(はも)のあら 

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3734回目の今日も認(したた)めます。

昨日の仕入れた7本の鱧(はも)は、

活かしが2本、活〆が5本で、全て山口産です。

鱧に限らず、魚を卸すと、頭や骨などのあらが出て、

これらは、焼いてから、出汁を取ります。

また、一昨日仕入れた鱧は、

大分県産の4本で、

然(しか)りです。

そして、今日、

11本全て焼き、

一番出汁を取った後の鰹節、宗田節、干し椎茸の足、昆布、野菜の皮など共に、沸き立たせることなく、長時間煮出して、

濾すと、

このような出汁が取れました。

ところで、全て焼き上がった時、熱血君がやって来て、

「親方、出汁を取る時には、どれくらい使うの?」

「適当。」

「え゛っ!?」

「この出汁を一番使うのが、小鍋の出汁で、いつも朝一番で仕込むんだけど、その時に使わなかった分に継ぎ足すから、分量もまちまちなんだよ。だから、適当。」

「そういうことね。」

「今日の場合、3、4本分のあらを使った感じかな。」

「適当ってことじゃね?」

「そうなるかな。いい加減が、良い加減ってことだよ。(笑)」

「納得!」

あらを焼いて、出汁を取る魚は、全て天然もので、それぞれに特有の味わいがあり、結果的に継ぎ足しているので、完全に鱧の出汁とは言えません。

しかしながら、鱧の量が増えれれば、鱧特有の味わいが加わり、鱧だけでは出せない味となるので、さらに深い味となり、そういう意味では、この出汁は、当店独自の味なのです。

活かしも活〆も、7本の鱧(はも)は、山口県産

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3733回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今朝、沼津魚市場に着き、活魚売場には、

大分県産や山口県産の鱧(はも)が並んでおり、

良さげだった 活〆の山口県産の5本を、仕入れることにしました。

その後、

活魚売場のバックヤードに行き、

活かしの鱧(山口産)を2本選り、

水槽に、

入れておき、結果的に今朝の鱧は、

合計7本にして、全て山口県産でした。

活かしの鱧を、ブクブクをセットした発泡スチロールに入れ、

持ち帰ることにし、一緒に入っているのは、

三重県産の浅蜊(あさり)です。

【佳肴 季凛】に戻ったら、

活かしの2本を、

水槽に入れておきました。

すると、ふぐネット29匹衆がやって来て、

「おはようございます、親方。活きているね。ざるに入れてあるのは、どうしてなの?」

「おはよう。夕方締めるのに、水槽で広々と、泳がせておくと、捕まえにくいからだよ。」

「なるほど~。あと、どうして、夕方に締めるの?」

「答えは、夕方というか夜、教えてあげるよ。」

「はぁ~い。どんな答えなのか、楽しみだな。」

その後、

活〆の5本を卸したら、

鱧の下拵えをする上で欠かせない骨切りをすることにし、

全て終わったら、

冷蔵庫にしまっておき、

焼いてから、出汁を取るため、頭や骨のあらの部分も、下処理をしておき、今日の鱧の前半が終わりました。

夕方になり、

水槽から2本の鱧を取り出したら、

締めることにし、口の先端を切り落としてあるのは、噛みつかれないようにするためです。

ちなみに、食(は)むという言葉が転じて、鱧と呼ばれるようになったように、鱧は、獰猛で噛みつく習性があります。

締めたら、

卸す時に、動かないようにするため、神経を抜き、

ぬめりを取り、水洗いをしたら、

卸し、活きているものなので、今朝のものとは、身の色が違うのが、お分かり頂けると思います。

卸したら、

骨切りをし、

鱧料理の定番とも言うべき、落としに仕立てるため、包丁しておき、落としは、湯引きとも呼ばれています。

落としに仕立てるのは、お客様がご来店されて、頃合いを見計らってするので、このままの状態で、冷蔵庫へ。 

お客様がいらしたら、

塩を入れたお湯が沸騰したら、湯引きし、

氷水に落とし、粗熱が取れたら、濡れ布巾をかぶせて、このままにしておき、

目鉢鮪(めばちまぐろ)、青鯛(あおだい)、〆鰯(しめいわし)と共に盛り付け、

鱧用に梅肉醤油(写真 左)、他の刺身用に土佐錠油(同 右)を添えてお出ししました。

その後、手が空いている時に、2本のあらも、

同じようにしておきました。

盛り付けた時に、 ふぐネット29匹衆がやって来て、

「活きたもので、落としにするのは分かったんだけど、どうして、活きたものを使うの?」

「締めてから時間が経つと、落としにした時に、きれいに花が咲いたようにならないんだよ。時間が経ったもので仕立てても、見た目は同じようでも、食べた時に、パサパサしたような食感になっちゃうんだよ。」

「へぇ~。」

「冷蔵庫に入れないのは、冷やし過ぎると、皮のゼラチン質が固まって、食べた時に食感が悪くなっちゃうんだ。」

「へぇ~。鱧って、一筋縄ではいかない魚なんだね。」

「そうだよ。だから、予約や問い合わせをもらった時には、活かしの鱧のことを説明しているんだよ。」

「ふぅ~ん。」

「あと、魚市場の休みも絡んでくるから、それも、お客さんに伝えているよ。」

「そうなんだ~。あと、活〆の鱧の行方は?」

「鱧しゃぶ、

天ぷら、

鱧しんじょう蒸し、

あとは、

鱧茶漬にして、お出ししているよ。」

「鱧茶漬って?」

「照焼にした鱧を、お茶漬にしたものだよ。」

「どれもこれも、美味しそうだね。」

「長くなるから、鱧料理のページを読んでよ。濃くなっているところをクリックすれば、いいからね。」

「はぁ~い。」

鱧料理について、ご不明な点などがございましたら、お手数ですが、お問い合わせ頂けると幸いです。

また、魚市場の休みの関係もあり、ご希望に添えない場合もあるので、ご理解のほど、くれぐれも宜しくお願いします。

7月に仕入れた『鰯の丸煮』用の真鰯は、全て鳥取県境港産

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3732回目の今日も認(したた)めます。

今朝、沼津魚市場に行くと、

鳥取県境港産の真鰯が、

入荷しており、

サイズを表す大の文字。

真鰯を手に取ると、

サイズ、鮮度のどちらも良かったので、

【鰯の丸煮】用に、

2ケース仕入れることにしました。

仕入れを終え、『佳肴 季凛』に戻ると、熱血君がやって来て、

「親方、おはようございます。【鰯の丸煮】用にする真鰯でしょ?」

「そうだよ。熱血君は、季凛に来てから、そんなに時間が経っていないけど、知っているの?」

「うん。読める範囲で、ブログを読んだもん。」

「ほぉ~。今日で3732回目になるけど、まさか、全部は読んでいないよね?」

「さすがに、そこまでは・・・。でも、今年の分は、遡(さかのぼ)っていって、大体読んだかな。あと、SNS も何となく、遡ってみたよ。」

「やるじゃん!有難うね。」

「真鰯って言えば、今月ブログやSNSに投稿してあった真鰯は、殆どが鳥取県境港産だったような・・・。」

「鋭い!殆どというか、6月の終わりから仕入れたのは、全部、境港産だよ。」

「全部!?」

「そうだよ。境港以外のものもあったけど、鮮度も良かったし、脂の乗りが全然違ったね。今日のも、間違いないよ。」

「楽しみだね。」

「そりゃ、自分が気に入って、仕入れた魚が良ければ、最高じゃん!」

「うん、うん。境港って、有名な漁港なの?」

「全国でも、トップクラスの漁港の一つだよ。水揚げ量(目方)、金額のどちらも、5本の指に入るかどうかで、トップ10の常連だよ。」

「へぇ~。そりゃ、凄いね。」

「ちなみに、水揚げ量と金額は、必ずしも一致しないんだけど、話が長くなるから、仕込みを始めるから、離れていてね。」

「はぁ~い。」

水洗いを終え、

ざるに上げると、熱血君を呼び寄せ、

「ほら、

腹を見てごらん。」

「・・・・・。」

「皮の下の白い部分が、

脂で、身そのものも、白っぽいでしょ。」

「うん、わかる。」

「これが、脂の乗っている証拠だよ。」

「境港のものだから、こうなの?」

「そんなことないよ。時季によって、脂の有る無しは、まちまちだし、今の境港が良いってことだよ。」

「ふぅ~ん。」

「しばらくすると、他所の産地のものも入荷して来るだろうし、真鰯だけじゃなく、そこに魚そのものが、面白さがあると思うよ。そういうのも、魚市場に来る楽しみだね。」

「へぇ~。ブログを読んで、勉強しておくけど、また教えてね。」

「はいよ~。」

最終確認をした真鰯は、

クッキングシートを敷いた鍋に並べ、水と酢を注いだら、火にかけ、仕上がるのは、明日になります。

そして、ランチの営業が終わったら、クオリティ・チェックということで、

塩焼にして、その美味しさを堪能し、明日の仕上がりを期待したのでした。

☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや通販の商品などを召し上がった方々が、

【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。

お弁当の揚物のさばふぐの仕込み完了

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3731回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今朝、沼津魚市場に着き、最初に向かったのが、

荷造り場で、荷造り場とは、魚市場で買ったものが届けられる場所です。

荷造り場にあったのは、

2ケースのさばふぐで、

大きい方が6,0キロで、小さい方は、

1,5キロでした。

どちらも、静岡県由比産にして、同じ荷主のものですが、別々なのは、6,0キロのものが、昨日の水揚げのさばふぐだったのに対し、1,5キロの方は、一昨日のものだったからです。 

さばふぐは、

背びれと、

尻びれを切り落としたら、

頭の付け根に包丁を入れ、

頭をつかんだまま、皮ごと、剥き身にする“ぐる剥き”という方法で、下処理をします。

包丁をするのが自分で、皮を剥くのが女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、いつもの仕事の流れです。

剥き身にしたら、

水洗いをし、

拭き上げたら、

一連の流れを見ていたミニふぐ達が、

やって来て、

「おはようございます、親方、真由美さん♬確か、日曜日にも、さばふぐも仕入れていたよね?」

「そうだよ。よく覚えているね。」

「だって、その時も、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG2058.jpg

仕込みの様子を見ていたもん。」

「じゃあ、その時のブログも、読んだ?」

「いや~、その~。・・・・・。」

「読んでないってことだね。じゃあ、定休日前の仕入れは、お弁当の揚物用のさばふぐ(静岡県由比産)ってタイトルで書いてあるから、読んでね。」

「はぁ~い。」

ミニふぐ達がブログを読んでいる間に、

唐揚用に包丁したら、真空パックしておき、冷凍庫へ。

22個と23個は、同じような部位で、どちらも、来月末のお弁当に使います。

8月は、お盆休みの関係もあるだけでなく、台風も来たりして、場合によっては、延べにして、半月以上、まともな仕入れが出来ない場合があるのですが、今日の仕入れで、ひと安心です。

あとは、様子を見ながら、鶏肉の照焼の仕込みをすれば、前もって出来るお弁当の仕込みが済みます。

天ぷらや鱧しんじょう蒸し用の鱧(はも)は、山口県産 

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3730回目の今日も認(したた)めます。

昨日の月曜日が定休日ということもあり、火曜日の今日が一週間の始まりで、そんな今日、

沼津魚市場に行くと、活魚売場で、

活締めの山口県産の鱧(はも)を仕入れました。

氷の下が、鮮やかな赤い色をしているのは、締めてから、さほど時間が経っていないからです。

活締めの鱧ですが、鱧料理の定番とも言うべき、

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落としに仕立てる時は、活きたものしか使わないので、この鱧は、

天ぷらや、

鱧しんじょう蒸しなどに、仕立てるためのものです。

鱧の仕込みをしようとすると、熱血君がやって来て、

「おはようございます、親方。鱧を仕入れて来たんだね。」

「そうだよ。」

「さっき、落としにする時は、活かしのものしか使わないって、言ってたけど、どうしてなの?」

「活きたものじゃないと、きれいに花が咲いたようにならないのと、締めてから時間が経ったものだと、見た目は同じようでも、食べた時に、パサパサした食感になっちゃうんだよ。」

「へぇ~。」

「あと、落としにした状態で、冷蔵庫に入れておくと、皮のゼラチン質が固まって、これまた食感が良くないし、見た目からして、違うよ。」

「ほぉ~。そんなに違うもんなんだぁ~。」

「タイミングが合えば、見せてあげるから、そのうちね。」

「はぁ~い。」

ぬめりを取り、はらわたを抜き、

水洗いをしたのち、

卸したら、

鱧料理の仕込みで欠かせない骨切りをし、

冷蔵庫にしまっておきました。

先程お話ししたように、鱧の落としは、活きたものでしか仕立てないので、その時の入荷状況によっては、落としを御用意することは出来ないので、鱧料理を御予約される場合には、その旨をお伝えしています。

可能な限り、お客様の御要望にお応えさせておりますが、自然素材ゆえ、どうしても避けられない部分もあるので、ご理解頂けると、幸いです。

鱧料理のページにも書いてはありますが、ご不明な点などがございましたら、ごお気軽に、お問い合わせ下さい。

石膏のふぐのオブジェ

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3729回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

当店のカウンターにある“癒やしのふぐギャラリー”を眺めては、

それこそ、癒やされている“ふぐに魅せられし料理人”の自分です。

これらの殆どを作って下さっているのが、

【PLUSROSE】さんで、

先日新たに作って下さったのが、

ふぐの石膏オブジェです。

置き場所を思案していると、

ミニふぐ達がやって来て、「おはよう、親方♬新しい仲間が、やって来たから、萌え燃えしている?」

「おはよう、もちろん!」

「ところで、僕たちに似ているような気がするけど、もしかして、【PLUSROSE】さんが作ってくれたの?」

「そうだよ。何で似ているか、分かる?」

「う~ん、ちょっと分かんないなぁ。」

「実はね、君たちとオブジェは、

このトラフグ解体パズルがモデルになっているんだよ。」

「わぁ、びっくり!だから、似ているんだ~。」

「これが、

身体で、くちばしの部分なんて、

そのまんま。」

「うん、うん。」

「トラフグ解体パズルで型を作って、そこに石膏を流し、固まったら、型から抜いたら、出来上がり!って、教えてくれたよ。」

「へぇ~。」

「オブジェなので、あえて色を塗らないんだって。」

「ふぅ~ん。白い方が、趣というか、雰囲気もあって、いいよね。」

「そうだね。あと、 オブジェだから、ブログに登場することはないけど、 仲良くしてあげてね。 」

「はぁ~い。」

そして、置き場所は、

オリジナルグッズのマグカップ(販売中)の隣に置くことにし、“癒やしのふぐギャラリー”が、バージョンアップしたのでした。

定休日前の仕入れは、お弁当の揚物用のさばふぐ(静岡県由比産)

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3728回目の今日も認(したた)めます。

今朝、沼津魚市場に行くと、

昨日注文しておいたさばふぐ(静岡県由比産)が、

荷造り場に届けられていました。

荷造り場とは、魚市場で買ったものが届けられている場所のことです。

中を確認すると、

普段なら、サイズを揃えてもらうのですが、今朝のものは、さばふぐ自体の水揚げが、これだけだったからです。

さばふぐは、お弁当やコース料理の揚物用で、今朝のものは、お弁当用で、一ヶ月近く先ですが、8月は台風が来たり、お盆休みもあるので、魚そのもの入荷が不安定になるので、早めに仕入れておきました。

仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻ると、

ミニふぐ達がやって来て、「親方、おはようございます♬」

「おはよう。」

「さばふぐ以外に、仕入れたものはあるの?

「今朝は、さばふぐだけだよ。明日が定休日だからね。」

「そうだったね。」

「そんなことより、今日はプールに入っているじゃん。」

「暑いし、どこそこのプールもオープンしたから、僕たちも、そんな気分になったからだよ。」

「自分も暑いのは、好きじゃないから、水浴びをしなくても、涼みたいよ。」

「親方は、熱血料理人だから、暑いんじゃなくて、熱いんじゃないの?(笑)」

「熱くても、暑さは感じるさ~。」

「そうだよね。早く終わらせて、ランチの営業前に、涼みなよ。」

「そうだね、じゃあ、始めるとするか。」

さばふぐは、

背びれと、

尻びれを落とし、

頭の付根に包丁を入れたら、

頭と皮を一緒に剥(は)ぎ取り、この役目は、殆どの場合、女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。

ちなみに、この方法を、ぐる剥(む)きと呼んでいます。

剥き終えたら、

ふぐ類の下処理には欠かせない水洗いをし、

洗い上げ、

拭き上げたら、

さばふぐの仕込みの第1ステージクリアです。

第2ステージにして、最終ステージは、

唐揚用に包丁し、同じ形のものにまとめ、

真空パックしておくことです。

最後に、これらを冷凍庫にしまったら、さばふぐの仕込みが打止めとなりました。

お弁当のご注文の数にはまだまだですが、在庫分と合わせれば、とりあえず間に合いそうです。

とは言え、在庫分は、コース料理にも使うので、ご注文の数に達するまでは、気が抜けません。

夏の“昼特”こと、お昼の【特別会席】

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3727回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

土曜日の今日は、

偶然にも、

土用の丑の日でしたが、子供の頃、土曜と土用の違いが分からなかった方も多かったはずで、自分もその一人でした。

土曜日の土曜は、日を取っただけでで、土用は、立春、立夏、立秋、立冬の直前の約18日間のことで、その間は、土いじりや新規の事業なをすることが望ましくないとされています。

自分が土用なるものを知ったのは、今から30年くらい前で、その頃に勤めていた鮨屋の親方が教えてくれました。

詳しいことを知ると雁字搦(がんじがら)めになってしまうので、宜しくないのですが、新規の事柄をすることは避けるようにしています。

そんな今日は、“昼特”こと、お昼の【特別会席】(おひとり 10,450円~)の御予約を頂いており、今日のお話しは、その献立についてです。

土用の丑の日というわけではありませんが、

小鍋は鰻鍋で、既製品の蒲焼です。

蒲焼からも味が出るので、吸い物ぐらいの味付けにしてあり、笹がき牛蒡(ごぼう)を入れることで、鰻のクセがやわらぎ、牛蒡が味のポイントでもあります。

小鍋は、

時間を見計らい、セットしておきました。

お客様が御来店されたら、

先付の茄子のオランダ煮をお出しし、「夜の御席のようなお召し上がりをしたい」とのことでしたので、

茹でたての枝豆をお出しした後に、

鯵(あじ)のなめろうをお出しし、一年を通じて入荷がある鯵ですが、夏が一番美味しくなる時季です。

また、なめろうとは、元々、房総半島が発祥の漁師料理で、魚と共に、刻(きざ)み葱(ねぎ)、味噌を叩いた、所謂(いわゆる)たたきで、今では作り方だけでなく、名前も広く知られています。

使う魚に、特に決まりはないのですが、鯵や鰯(いわし)が、一般的です。

鯵は、酢締めにしてありますが、味噌を加えるため、塩、酢のどちらも軽めにして、仕込みました。

今日の献立は、揚物を二品出すことになっており、一品目が、

鱧(はも)の天ぷらで、それこそ今が旬で、揚物とは言え、鱧の天ぷらは軽い味わいが特徴です。

そうこうしていると、小鍋が沸き始めたら、刺身を出す頃合いとなり、刺身は、【特別会席】ということで、

ふぐ刺で、今日のふぐは、遠州灘産のとらふぐでした。

そして、揚物のその2として、

岩牡蛎(いわがき)のフライで、鱧同様、今が旬の食材です。

殻に生野菜を盛付けてあるように、殻から出したものに、パン粉を付けたもので、仕立て方については、改めてお話しさせて頂きます。

岩牡蛎のフライをお出ししたら、

蒸し物の鰯つみれ錦糸蒸しをお出ししたら、

サーモンの西京焼をお出しし、西京焼と共に、御食事ということで、

昆布御飯、

お新香(浅漬、糠漬)、

味噌汁をお出ししました。

味噌汁は、赤出汁ベースで、具は、

めかぶと巻麩(まきふ)です。

和食のコースでは、御飯ものを御食事と呼んでおり、麺類でも、そのような呼び方をしています。

焼物は、刺身の次にお出しするのが、本来のコースの流れなのですが、最近では、御飯のおかずとして、召し上がりたいという声も多いので、このような感じです。

最後に、

デザートの梅のアイスをお出ししようとすると、

ふぐネット29匹衆がやって来て、「親方、お疲れ様♬」

「無事に、終わったよ。」

「色々な料理が出たけど、どれもこれも、いいなぁ~。」

「個人的には、岩牡蛎のフライがおすすめだね。生もいいけど、加熱すると、甘味と岩牡蛎特有の風味も味わえるからね。」

「聞いているだけで、美味しそう。」

「さっき書いたけど、近いうち、話してあげるから、乞うご期待!」

「はぁ~い。」

これまでにもお話ししているように、【特別会席】は、お客様のご予算、ご要望に応じて、献立を立てるので、その内容は様々で、これまでにお出しした献立については、こちらを御覧下さい。

ご不明な点などについては、お手数ですが、直接お問い合わせ頂けると、幸いです。

桂剥きの思い出

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3726回目の今日も認(したた)めます。

今朝も沼津魚市場に仕入れに行って来たのですが、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG1975.jpg

めぼしい魚も無く、仕入れたのは、冷凍物などだけでしたが、昨日の時点で、今日、明日使うべく魚を仕入れていたので、心配は御無用です。

とは言え、魚の仕込みが全く無かったわけではなく、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG1910.jpg

昨日仕入れた真鰯(鳥取県境港産)で仕込んだ【鰯の丸煮】が、

仕上り、

それが唯一の魚の仕込みでした。

魚市場の帰りに時々立寄るのが、

車で15分のところにある食遊市場で、今朝も立寄り、

野菜や食材を仕入れ、特に野菜は、

2軒の八百屋で、

鮮度や使い勝手を見ながら、仕入れています。

そんな今朝仕入れた野菜が、

これらです。

先程お話しした【鰯の丸煮】は、様子を見ながらの“鍋仕事”で、仕込みの中心は野菜の下拵えとも言うべき“包丁仕事”で、仕込んだのは、

当店のオリジナル料理のサラダ素麺の野菜と、

刺身用の妻(つま)で、冷水で晒(さら)してから、ざるに上げて使うのですが、とりあえず、このままれ冷蔵庫にしまっておき、晒すのは、明日にしておきました。

サラダ素麺の野菜に入っているのは、長ねぎ、茗荷(みょうが)、パプリカ(赤、黄)、人参、胡瓜、アーリーレッド、レッドキャベツで、妻に入っているのは、大根、人参、胡瓜、アーリーレッドです。

すると、ふぐネット29匹衆がやって来て、

「おはようございます、親方。刺身の妻って、こうなる前に、桂剥(かつらむ)きをするんでしょ?」

「剥いたら、トイレットペーパーみたいに、

ロール状にしてから、包丁するんだよ。」

「ふぅ~ん。桂剥きが出来るようになるには、どれくれいかかるの?」

「努力次第!(笑)」

「それじゃあ、分からないよ~。」

「桂剥きに限らず、包丁仕事って、最初は出来ないんだけど、やっていくうちに、ある程度まで上達して、そこで足踏み状態になることが多いんだよ。」

「へぇ~。」

「足踏み状態のところで、のらりくらりしている間に、何かのきっかけで上達して、もう一度、のらりくらりして、さらに上達っていき、それを繰り返していくと、完全にマスター出来るんだよ。」

「地道な努力だね。」

「だから、努力次第って、言ったじゃん。」

「そっか~。」

「自分の場合、料理の世界に転がったのが、東京の鮨屋が最初で、その店では、桂剥きをやる必要がなくて、日本料理に路線変更しようと思った時、自分で覚えるようにしたんだ。」

「どういうこと?」

「まぁまぁ、慌(あわ)てなさんな。休憩時間中に、自分で買った大根で練習したんだけど、それだけじゃ上手にならなかったんだ。そうこうしているうちに、料理屋に移ったんだけど、そこでの仕事中でも、大して上達はしないかったんだ。」

「それだと、困るじゃん。」

「休みの日に練習したり、早めに帰れた時は、大根と包丁を片手にアパートに戻ってから、練習したこともあるよ。」

「そうなの!」

「身体で覚える仕事だし、手先が器用なタイプでもないから、人より多くやらないと、だめなんだよ。」

「へぇ~。」

「包丁仕事に限らず、料理そのものが、生涯、勉強だから、厨房に立ち続けてこそ、勘が磨かれていくものなんだ。」

「なんだか凄いね。」

「自分なんて、まだまだだけど、立ち続ける姿勢だけは、持ち続けたいね。」

「頑張って、親方。また、色々と教えてね。」

「はいよ~。」

料理の道に転がり、3分の1世紀が経ち、年齢も半世紀を超えたのですが、生涯一料理人を貫くため、自らを奮い立てせながら、仕事に臨み続けます。

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