お弁当に始まり、お弁当で終わった一週間
火曜日にお話ししたように、今週は、お弁当関連の仕事で、始まりました。水曜日も然りで、朝一番から、盛り付けを始め、
ランチの営業前に、仕上げたのが、
こちらのお弁当でした。明くる日の昨日は、お弁当のご注文はありませんでしたが、今日は数も多かったので、
場所を変え、洗い場で、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、盛り付け始めました。その間に、自分は、
玉子焼を、焼き上げました。そうこうしていると、
普段より早めに出勤してもらったアルバイトも、盛り付けに参戦してくれ、仕事も一気にはかどり、最後に、
小女子御飯を盛り付けました。最終確認をしたら、
御飯の折を下にして、
2段に重ねて、蓋をしていると、
東京・築地から、和歌山県那智勝浦産の生の本鮪(天然)が、入荷しました。そんなこんなで、お弁当に始まり、お弁当で終わったGW前の一週間は、終わったのでした。
寒鰤(ぶり)で有名な富山県氷見から入荷した天然のとらふぐは、5キロアップのジャンボサイズの2本
今朝は、沼津の魚市場に、
仕入れに行って来ました。いつものように、【佳肴 季凛】に戻り、仕込みをしていると、
宅配便で、荷物が届き、蓋を開け、
富山県氷見港と書かれたセロハンを取ると、
丸々と肥えた黒いとらふぐ(天然)が、2本入っていました。ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、氷見は、とらふぐというよりも、寒鰤(かんぶり)の方が有名で、大間の鮪に次ぐくらいのブランドの一つでもあります。
そんな氷見から、初めて入荷したこともあるので、
卸す前に、記念撮影をしました。まさに、“両手にふぐ”とこのことですし、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”としては、願ったり、叶ったりの写真です。
この2本のジャンボサイズのとらふぐの目方は、
63、52と書かれているように、1本が6,3キロで、もう1本が、5,2キロのものでした。頭の付け根に、包丁を入れた痕があるのは、活きていたものを締めたからです。一日置いたのは、お腹に入っているエサを、吐き出させるためです。
そのまま、1本卸すと、
このように、卵巣がありました。とらふぐの卵巣は、猛毒なので、食べることは出来ません。間違って食べると、痺れてしまいます。
最初の1本を、卸し終え、
2本目も卸したのですが、
これまた、メスでした。ただ、4キロ以上の天然のとらふぐの殆どが、メスであることが多いので、この結果は、予想通りでした。
卸し終え、
水洗いをし、綺麗にしたものがこちらで、ジャンボサイズのものゆえ、
半分に包丁した頭の部分も、これぐらい大きなものでした。
この2本のようなジャンボサイズのものとなると、大味と思われるかもしれませんが、そのようなことは、決してなく、その美味しさは、比べものになりません。タイトルにもあるように、氷見で、最も有名な魚の一つでもある寒鰤が、その幼魚のワカシやイナダとは、全くの別物でもあるというのと、全く同じです。さらに、唐揚やちりのように、加熱することで、その旨味は、凝縮されます。
また、南北に長い日本列島ゆえ、どこかしら、天然のとらふぐの水揚げがあり、秋から冬にかけてのイメージが強いふぐ料理ですが、これからの時季でも、当店では、ご予約にて、御用意が可能ですので、お召し上がりたい方は、事前にお問い合わせください。なお、当店のふぐ料理については、こちらをご覧下さい。
お弁当の仕込み&仕上げの定休日
昨日は定休日でしたが、昨日、今日、明日のお弁当の注文が続くので、お弁当の仕込みと仕上げをしました。日曜日の時点で、
煮物に使う人参、牛蒡、蒟蒻、さつま揚げを包丁しておき、仕込んだ煮物を入れておくバットも、
用意しておきました。午前中に、
仕込んでから、
使う日付の書いたメモを貼り、人数分ごとに、
バットに入れ、
昨日の夕方、今日、明日の分に、
振り分けておきました。今日、明日の分は、
冷めてから、冷蔵庫へしまい、鍋に入れた煮物は、
火にかけておきました。煮上がるまでに、
焼物のサーモンの西京漬に串を打ち、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、
揚物に使う鯵の新挽揚げを仕込んでもらっていると、下の娘が帰って来ました。そうこうしていると、
煮物が、煮上がりました。また、ちょうどその頃、
今日、明日の分の海老の酒煮の仕上がり、盛台には、
折が準備され、
真由美さんが、盛り付け始め、仕上がったお弁当が、
こちらです。お客様が取りに見えるのを待ちながら、
真由美さんは、今日、明日の折の準備をしていました。そんなこんなで、お弁当関連の定休日の一日は、終わったのでした。
6本全て白子入りは、三重県産の天然のとらふぐ
今朝の沼津の魚市場で、
仕入れてきた魚の一つが、
3本のさばふぐで、南伊豆産のものでした。このさばふぐを卸し終え、、水洗いをしようとしていると、
宅配便で、三重県から、荷物が届き、蓋を取り、
袋から取り出したのが、
6本のとらふぐです。
おまけで、
2本の小さいふぐが、入っていました。手前のものが、むしふぐで、奥のがしょうさいふぐですが、むしふぐは、食べられないので、そのまま処分しました。むしふぐについては、こちらをお読み下さい。
ところで、とらふぐの頭の付け根に、傷があるのは、締めてあるからで、三重県の市場では、
このように、スイスイと泳いでおり、この写真は、送ってくれた魚屋さんが、撮影したものです。
このブログをお読みになっている方の中には、秋口から、三重県から仕入れる天然のとらふぐは、釣りのもので、活きたまま、送られてくるのをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、活きているのにもかかわらず、あえて締めるのは、この時季のものは、定置網にかかったもので、釣りのものに比べ、弱いこともあるので、活かしたまま送られても、水温が上がってしまい、死んでしまうこともあるからです。
6本のうち、5本卸し終えると、
5本全てがオスで、
白子もバッチリ入っていました。白子は、対になっているので、このように、10個あります。この時点で、5打数5安打で、確率論的に言えば、5本のうち、全てがオスであるのは、2の5乗分の1となり、その数字は、わすが2%です。
ここまで来たら、狙うのは、6打数6安打しかありません。最後の1本を卸し始めると、
オスと思しき兆候が見られ、
その兆候通り、オスのとらふぐで、白子が入っていました。結果的には、6打数6安打で、先程と同じ様に言えば、2の6乗分の1で、1,5%というゼロに近い数字が、出ました。
白子もさることながら、卸したのが6本ともなると、水洗いにも、手間がかかります。となれば、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんの出番。水洗いを終えたのが、
こちらで、6本のとらふぐ、3本のさばふぐ、1本のしょうさいふぐの合計10本で、
白子 も、この後、水気をきれいにふき取ると、
“白いダイヤ”の称号に相応しく、鎮座していました。
白子もさることながら、身の部分は、活け締めのものですので、刺身でお出ししても、全く問題が無いのですが、予定通り、
ぶつ切りにして、下味をつけてから、唐揚にしました。活け締めの天然のとらふぐですから、その美味しさは、今更ながら、語るまでもありません。
2か月振りの超豪華貸切大型バス〝スターペガサス”
今日は、ランチタイムに、バス旅行の団体のお客様が、【佳肴 季凛】に見えるので、
駐車スペースを確保するために、いつものように、パイロンを立てておきました。予定の時間になった頃、
到着し、お客様は店内へ。アルファベットで“Star Pegassus(スター ペガサス)”と書かれているこのバスは、日本に3台しかなく、定員12人の超豪華貸切大型バスで、2か月振りに、当店にやって来ました。その時の様子や内装については、こちらをお読み下さい。
フロントガラスの左側には、
このように、
ツアーの名前が書かれており、旅行の行程は、前回と全く同じでした。ちなみに、“スターペガサス”の後ろ姿は、
こんな感じです。昼食を終え、お帰りになる時は、
いつものように、
皆で お見送り。
そして、決まって女将兼愛妻(!?)とホールのバイトが、自分に聞こえるように、話すのは、「一度でいいから、こんな旅行に行きたいよね~。」は、いつものことで、それを聞いていない振りをする自分も、いつものことです。
まだら模様の平目(ひらめ)
いつものように、沼津の魚市場で、仕入れる予定があろうとなかろうと、一番最初に向かうのが、
活魚の生簀で、今朝も然りでした。生簀を除くと、
こんなまだら模様の平目(ひらめ)が、入荷しており、
南伊豆の妻良(めら)の定置網にかかったものです。ご覧のように、黄色と黒のまだらですが、ごく普通の平目は、
黒や茶色を帯びた褐色をしています。
この平目は、黄色になり切れなかったので、このようになったのだと、思われます。というのも、平目は、ごくまれに黄色や黄金色のものがいて、どんな理由でそうなるかは、一介の料理人の自分には、全く分かりませんが、4年ほど前に見たことがあります。
今朝の平目に限らず、漁港が隣接している沼津の魚市場に通っていると、時には、水族館さながらの珍しい魚を見ることが出来ます。そんな様子は、こちらをお読み下さい。色んな魚を目に出来るのも、市場へ行っているからこそのことで、これも、市場へ行く楽しみでもあります。
久し振りの仕込み無しの定休日
親方無しの子分無しの一人仕事の宿世ゆえ、営業は無くても、定休日の月曜日に、仕込みをすることもしばしばですが、昨日は、全く仕込みもなく、やったのは仕込みとは言えない程度のもので、
米を研いだのと、大根、胡瓜、人参を糠床に、漬けただけでした。
昼前に、女将兼愛妻(!?)の真由美さんと、外の鉢植えの花を
ホームセンターへ、買いに行きました。買い物を終えると、お昼の時間になったので、
帰りに、ラーメン屋に立ち寄り、一週間の慰労を兼ねて、乾杯。神聖なる休日には、昼酒は欠かせません。自分は、ビールですが、もともとアルコールNGの真由美さんは、運転手でもあるので、ノンアルコールのサワーでした。
喉も乾いていたので、
あっと言う間に、2本目。ただただ、美味し・・・。お腹も一杯になっただけでなく、いい気分で、ラーメン屋を後にしました。当然ですが、
運転手は、真由美さんです。
【佳肴 季凛】に戻り、
植え替えをし、
水をあげ、
お役御免となった花を片付け、仕込み無しの定休日の一日は、終わったのでした。
今年初入荷の南鮪(みなみまぐろ)は、ニュージーランド産
今朝、東京・築地から入荷した鮪は、
ニュージーランド産の生の南鮪(みなみまぐろ)でした。言わずもがなの天然です。
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、南鮪は、通称“インド鮪”とも呼ばれ、冷凍で流通するのが、殆どです。例年ですと、5月の終わり頃から、生のものが入荷するのですが、今年は、一カ月ぐらい早い入荷でした。とりわけ、入荷が多くなるのは、梅雨の時季で、去年の6月に、当店でお出しした鮪は、ニュージーランド産の生の南鮪でした。
南鮪は、本鮪に比べ、脂が強いのが特徴で、今日のも、
白に近いくらいのピンク色をしていました。
中トロの部分は、【特別会席】の刺身の一つで、お出ししました。ちなみに、今夜のお客様は、
ふぐ刺をご希望でしたので、南鮪は、2貫付けでした。また、今夜は、もう一組【特別会席】のご予約があり、こちらのお客様には、
南鮪、蛍烏賊(富山湾)、小肌(佐賀)の三種盛りで、お出ししました。ちなみに、当店の【特別会席】というコースは、おひとり8,500円からで、お客様のご要望を伺って、御用意するので、料理内容は、お客様のよって様々です。
鮪というと、今では、“大間の鮪”が代名詞になってしまったような感じがしますが、回遊魚である鮪は、時季、産地によって、大きな違いがあり、“大間の鮪”は、この時季、入荷というより、水揚げは殆ど無いのが、実状です。
今回の南鮪の前には、和歌山県那智勝浦産の本鮪が4回連続で入荷したように、その時によって、産地は様々で、次に入荷するものは、“神のみぞ知る”ですが、どんな産地であれ、良いものが、入荷するのは、“神に祈るのみ”です。
ダブルヘッダーで、お弁当
今朝の仕事は、
お弁当を仕上げることから始まり、
仕上がったのは、このようなお弁当でした。その後、ランチの営業時間となったのですが、今日は、夕方にも、お弁当のご注文を頂いていたので、
ラストオーダーの時間を、通常より30分程、早めさせて頂き、1時半の閉店の頃には、
揚物や煮物などを仕上げておきました。
お客様がお帰りになったので、いつものように女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、お弁当を盛り付け始めました。ご覧のように、3人前でしたので、
さほど時間もかかることなく、仕上げることが出来ました。仕上がったら、真由美さんの次の仕事は、
蒸物でお出しする“鰯つみれ錦糸蒸し”の仕込みでした。一方の自分は、
フライヤーの掃除をしました。
夫婦二人で、仲睦まじく、喧嘩をしながら、アルバイトに手伝ってもらい、仕事をこなさなくてはならず、ご予約の状況によっては、今日のようにラストオーダーの時間が早まるなど、営業時間が変更になる場合もございますので、当店では、ご予約をお勧めさせて頂いております。
というわけではありませんが、明日の12日(土曜日)のランチは、
都合により、お休みさせて頂きますが、夜は通常通り、5時半より、営業致しますので、宜しくお願い致します。