日本料理店『佳肴 季凛』のお持ち帰りのお弁当&盛り込み料理
今朝は、ランチの営業までに、普段より多めのお弁当を仕上げなくてはならなかったので、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんと、お互いの愛の囁きも無く、黙々と仕事をこなし、
お弁当を仕上げました。普段通りに、ランチの営業をし、ラストオーダーの時間になったのですが、今日は、お持ち帰り用の料理のご注文を頂いていたので、仕込みをせずに、その準備を始めました。最初に、
鯖の西京焼と玉子焼を、仕上げ、その次に、揚物に取り掛かり、
鶏の唐揚げ、
烏賊の新挽揚げ、
海老のぶぶあられ揚げを、揚げました。
その間に、
つくねの蕃茄煮を仕上げ、このように準備しておきました。蕃茄とは、トマトのことで、ミートソースのような味付にしてあります。
その次に、器を用意しました。
見た目は、陶器のような感じですが、お持ち帰り料理に使うので、プラスチックの使い捨てものです。
揚物を盛り付けるために、
天紙(てんし)を敷いてから、鶏の唐揚げを盛り付け、
海老のぶぶあられ揚げと烏賊の新挽揚げを盛り付けました。その次に、
玉子焼、鯖の西京焼、そして
つくねの蕃茄煮を盛り、
このように仕上がりました。お持ち帰り料理ですので、全てのものが冷めたら、
蓋をし、
風呂敷に包んで、完全に出来上がりました。
お弁当に限らず、このようなお持ち帰り料理は、要予約となっているだけでなく、ご予算、ご要望に応じて、可能な限り対応させておりますので、お気軽にお問合せ下さい。
富山県産のごまふぐ
今朝は、仕込みをする前に、
宅配便の営業所に行き、
二個口の荷物を、取りに行って来ました。中を見ると、
このようになっており、
富山県氷見港からの荷物で、一つ目の発泡スチロールの袋を開けると、
黒い大きな塊が入っており、
5キロちょうどのジャンボサイズの天然のとらふぐと、2本のチビとらが、入っていました。
もう一つの発泡スチロールは、
このように入っていたのは、
ごまふぐで、10本以上入っていました。言うまでもありませんが、どちらも、全て天然ものです。
自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”を名乗る自分ですが、ごまふぐを卸すのは、実を言うと、初めてのことです。というのも、自分が通う沼津の魚市場だけでなく、天然のとらふぐのメインの仕入れ先の静岡、焼津、三重などの太平洋側では、ごまふぐの水揚げは、殆ど無いからです。
ごまふぐの特徴の一つが、
尻びれが、黄色いことです。卸し終え、ランチの営業時間となり、閉店間際に、
富士市内の魚屋さんから、3本のチビとらが、活きたまま届けられましたが、これまで数え切れないほどお話ししているとらふぐについては、今回は、素通りし、ごまふぐについてお話しします。
卸してから、水洗いをして、きれいにしたごまふぐは、
ぶつ切りにして、
薄口醤油と日本酒を同割りにしたものに、10分程漬け込んでから、片栗粉をつけてから、揚げます。
ぶつ切りにしたものを揚げてあるので、食べ応えは、なかなかのものです。とらふぐの味には、及ばないものの、ふぐ特有の旨味を、堪能出来ます。
また、今夜の会席料理のコース“凛”では、
1個付けで、お出ししました。
先程お話ししたように、ごまふぐを扱うのは、今日が初めてのことでしたが、食用可能とされているふぐ類のうち、まだ扱ったり、見たこともないものもいます。“ふぐ道”は、まだまだ先が、長そうです。
夕方の日課は、鱧
例年、5月の半ば過ぎから秋口までの日課とも言うべき仕事が、鱧の下処理です。
水槽へ行き、その日に使う本数を、取り出し、
締めてから、
噛み付かれても、怪我を最少限にとどめるために、口の先端の部分を、切り落とします。その後、脊髄に、細い針金を突き通し、
神経を抜きます。一般的には、死後硬直を遅らせるために、こうするのですが、締めた直後に卸すので、自分の場合、当てはまりません。ただ、神経を抜くことによって、卸す時に、動かなくなり、仕事がはかどるので、こうしています。
神経を抜いたら、
お腹を開きます。ちなみに、この日の鱧は、メスでした。卵は、“鱧の子の煮凝り”にするので、下拵えをしれから、真空して、冷凍しておきます。鱧の子の下拵えについては、こちらをお読み下さい。
きれいに水洗いをしたら、
卸してから、
骨切りをして、冷蔵庫にしまっておきます。鱧は、色んな料理に仕立てることが出来る素材ですが、
鱧料理の代名詞でもある“落とし”にする時は、その日に卸したものしか使いません。というのも、このように、花が咲いたようにならないからです。
一方、揚物や焼物などにする場合は、身が活きた状態だと、身がはじけてしまい、味だけでなく、見た目も、お客様にお出しするには、望ましくないので、締めた翌日や、翌々日に使うようにしています。
ところで、鱧料理が始まると、「鱧って、いつまで食べられるの?」とか、「いつ食べれば、いいの?」というお問い合わせを受けることが、多いのですが、「なるべく早い時季が、いいです。」と、応えています。特に、お盆を過ぎる頃になると、骨や皮が固くなり始めます。
また、週末などは、市場の休みと重なり、鱧の入荷をお約束でないこともあり、予め仕入れて、水槽で活かしておいても、死んでしまうこともあるだけでなく、これからの時季、台風が接近したりすることもあるのが、実際のところです。自然あっての素材ですので、この辺りに関しては、ご理解頂けると、幸いです。
★★★ 夏期限定 鱧(はも)料理 ★★★
只今、夏期限定コースとして、鱧料理をご堪能いただけるコースをご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
『鱧彩々』 (夕席)と銘打ちました。
この時期美味しい鱧の味を、是非ご賞味下さいませ。
詳細は、【鱧料理】のページをご覧下さい。
定休日あれやこれや
月曜日の今日は、定休日で、大した仕込みは無かったので、
伝票整理をしました。
飲食店をやっていると、どうしても細かい仕入れが多く、ついつい貯めてというか、貯まってしまうこともしばしばです。こんな伝票を目にすると、お金も貯まって欲しいと思ってしまうのは、煩悩の塊なのでしょうか・・・。
そうこうしていると、お昼の時間となり、
かき揚げを揚げて、蕎麦にしました。普段は、女将兼愛妻(!?)の真由美さんと自分の2人分しか作らないのですが、代休中の長女もいたので、いつもより、多く作りました。
お昼を食べ終わり、ご注文を頂いていたお弁当を作り、
仕上りは、
このようなものでした。
しばらくして、次女が、帰ってくると、
真由美さんは、一緒に、市販のホットケーキミックスで、
蒸しパンを作ってあげてました。夕飯の支度も出来なかったので、
たまには、外で、乾杯。色々と料理が出てくると、
紹興酒にシフトチェンジするも、知らず知らずのうちに、
“完杯”。
そんなこんなで、定休日の一日は、あれやこれやと過ぎ、終わったのでした。
★★★ 夏期限定 鱧(はも)料理 ★★★
只今、夏期限定コースとして、鱧料理をご堪能いただけるコースをご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
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この時期美味しい鱧の味を、是非ご賞味下さいませ。
詳細は、【鱧料理】のページをご覧下さい。
三重県産の天然とらふぐ26本は、チビとら
今朝は、沼津の魚市場に行き、
宮崎県産の岩牡蠣や、
淡路島産の鱧などを、仕入れて来ました。
市場から戻って、仕込みをしていると、
三重県から、天然のとらふぐが、届き、大小様々な大きさのもので、その数、26本でした。全部で、約11キロあったので、
1本当たりの目方は、4~500グラム平均の小さなもので、自分は、“チビとら”と呼んでいます。数が多過ぎるので、自分が卸したそばから、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、水洗いをしてくれ、ホールのアルバイトは、
皮の掃除をしてくれました。そんな2人のおかげで、
休憩時間内に、仕上げることが出来ました。身の部分は、
こんな感じで、頭やかまの部分は、
こんな感じでした。自分でやった仕事とは言え、壮観にして、圧巻としか言い様がありません。
また、夜の営業をしながら、合間を見て、
アルバイトがやってくれた皮を確認し、棘を取るだけの状態にすることが出来ました。これで、前回の定休日のようなことは、無さそうです。
賄い作りに勤しんだ木曜日の昼下がり
今日は、市場に行かなかっただけでなく、仕込みも大してなかったので、昨日の夜、市場でもらってきた冷凍ものの目鉢(めばち)鮪や黄肌(きはだ)鮪のかまを、
冷蔵庫に出しておき、
賄い用に、煮付を作りました。その隣では、
冷凍庫の掃除を兼ねて、カレーを作りました。冷凍庫の掃除を兼ねているので、入れるものは、何でもありなのは、以前お話ししたことがあります。
そんな今日の“厳選素材”は、
障泥烏賊(あおりいか)の墨で、
こんな風に、手袋をして、つぶしてから、
カレーに投入すると、ホールトマトと赤ワインの入った赤っぽい色から、黒褐色に変わりました。
賄い作りは、商売抜きで作れるので、何よりも気が楽で、食べたいものを食べたい時に、作ることが出来る料理人唯一の特権だと思います。
また、気分転換にもなりまし、新しい料理のヒントにもなり、料理の勘を磨くことが出来るのですが、ヒントすら出ないことが多く、未熟であることを、思い知らされることが多いのです。あな、道は険し。
定休日の仕込みは、ふぐの棘取り
昨日は、定休日でしたが、
先週仕入れたとらふぐの皮の棘を取りました。ともかく数が多かったので、この時点で、幾つあるのか、全く分かりませんでしたが、既に、心は折れそうでした。というのも、ふぐ皮の仕込みの中でも、棘の掃除は手間がかかるからです。ちなみに、この中のとらふぐの産地は、三重県熊野、富山県氷見、静岡県由比の3か所です。
最低でも、30本はあるのは分かっていたので、それなりの時間がかかることは、覚悟の上で、
始めました。しばらくすると、
宅配便で、荷物が届き、中を開け、
袋から取り出すと、
キロ弱の小さめの鰹が、入っており、今夜の夕飯のおかずが、決まりました。送り主は、とらふぐなどのふぐ類を仕入れている三重県の魚屋さんです。
今日の仕込みは、長丁場を覚悟していたので、気分転換のため、ふぐ皮の仕込みを、一旦止め、
鰹を卸すことにしました。
三枚に卸し終えたら、
柵取りしてから、皮目をFIRE!
頭や中骨のアラの部分は、こんがり焼いてから、
出汁を取るため、掃除しておきました。鰹の隣りにあるのは、週末に卸した鱧のアラで、こんがり焼いてから、一緒に出汁を取ります。ちなみに、鱧のアラで取った出汁は、このようなものです。
再び、ふぐ皮の棘を取り始めたのですが、集中力がくたびれかけてきたので、
先付に使う“うすい豆腐”を、仕込むことにしました。
結局、2回の“水入り”をして、
ふぐ皮の棘取りは、ようや終えることが、出来ました。その数、全部で39本。途中、幾度となく、ゴミ箱行きにして、お仕舞にしようかと思いましたが、そんなことをすれば、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”の名折れとなってしますので、耐え忍びながら、どうにか終わらすことが出来ました。また、“水入り”があったとは言え、最低でも、3時間はかかったのではないかと思います。
そんな苦行を耐えた自分へのご褒美は、朝届いた鰹をメインに、
手巻き寿司にしました。
国内に限らず、世界中の生の鮪を仕入れているうちに、巷間“鮪コレクター”なる称号を頂いてしまっているにも関わらず、実を言うと、自分はありとあらゆる刺身の中で、一番好きなのが鰹です。補足になりますが、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”として、
ふぐ刺の美味しさは認めますが、ふぐの美味しさの真価は、ふぐちりでしか味わえません。
鰹を堪能した明くる日の今日は、
宅配便で、
寒鰤(ブリ)で有名な富山県氷見から、
3本の天然のとらふぐが、届きました。このうちの1本がオスでしたが、
繁殖期を終えたらしく、その白子は、くたびれていました。
今週のふぐの入荷状況は、どうなるか、全く予想がつきませんが、あればあったで嬉しいし、無ければないで嬉しいという複雑な心境の今日この頃です。
静岡県由比産の3種類のふぐの中に、交雑ふぐ!?
先週が、“ふぐラッシュ”とも言うべき一週間だったのは、先週のブログをお読み頂ければ、お分かり頂けると思いますが、金曜日も然りで、ランチの営業が終わる頃、
富士市内の魚屋さんから、静岡県由比産の3種類のふぐが、届けられました。3種類のふぐは、とらふぐ、しょうさいふぐ、しまふぐで、そのまま、
締めたのですが、この中に、先日お話しした“ハイブリッドふぐ”とも呼ばれる交雑ふぐと思しきふぐが、
いました。というよりも、先日見たものに比べ、普通でない特徴がはっきりしていたので、確信に近いものを感じました。交雑ふぐというのは、違った種類のふぐのあいの子のことで、このふぐには、とらふぐとしょうさいふぐもしくは、まふぐの特徴がありました。
このふぐが、どんなふぐとのあいの子かは分かりませんが、自分としては、とらふぐとしょうさいふぐのそれだとも思っているので、
並べてみると、やはりあいの子としか見えません。ちなみに、上からしょうさいふぐ、交雑ふぐ、とらふぐです。
交雑ふぐは、その毒性については、不明なので、食用にすることは出来ないので、そのまま処分するのが、基本ですが、このふぐも、先日同様、
長崎大学水産学部の研究室に、
送りました。
結果が気になるのは、言うまでもありませんが、食材としてしか考えていなかったふぐという魚が、研究材料になったと思うと、妙な気分になり、ここ数年、言われている食の安全、安心というものを、再認識したのでした。
3年振りの表彰状
今日は、
ランチの営業をお休みさせて頂いたのですが、ようやく仕込みが終わった頃、向かった先は、
富士市永田町にある結婚式場の【ペアステージノイ】でした。今日、ここへ来たのは、
【富士市食品衛生協会】の総会が行われるからだけでなく、【佳肴 季凛】が、富士保健所長賞の優良施設として、
表彰されるからでした。実を言うと、3年半ほど前にも、今日のように表彰されたことがあります。
受付を済ますと、
こんな封筒をもらい、
会場内へ。席次は、
既に、6番と決まっており、
着席すると、目の前は、
このように、富士市長と富士保健所長というVIPの目の前でした。着席すると、先程もらった封筒の中を、確認することにしました。
賞状を入れる筒は、当然空っぽで、この他には、
ちょっと難しそうなタイトルの冊子と、
表彰式の それがあり、
優良施設のところに、【佳肴 季凛】名前がありました。そうこうしていると、会は始まり、
来賓の一人でもある小長井義正富士市長のご挨拶があり、終わると、
表彰式となり、こんな表彰状と一緒に、
記念品と粗品も、
頂きました。
今回の受賞に甘んじることなく、料理人としての基本姿勢を忘れることなく、仕事に精進していかねばならないと、改めて感じ、日々の仕事を、こなしていくつもりです。
識別不能なふぐは、中間種ふぐとか、交雑ふぐと呼ばれるハイブリッドふぐ!?
昨日の朝、仕込みをしていると、
宅配便で、二つの荷物が届きました。蓋を取り、
袋から取り出すと、
大小様々の13本のとらふぐと1本のしまふぐが、入っており、全て三重県熊野産のものです。ちなみに、しまふぐは、全てのひれが、黄色をしているので、一目瞭然です。また、もう一つの箱に蓋を取ると、
富山県氷見産のもので、
大きめの3本のとらふぐで、
2,3キロのものが、2本と1,9キロのものが、1本でした。言うまでもありませんが、どちらの産地も、天然ものです。このまま卸したかったのですが、合計で、17本もあると、ランチの営業に間に合わないので、とりあえ冷蔵庫にしまっておきました。
ランチの営業が終わると、
俎板回りを養生して、
卸し始めました。一昨日と違って、昨日は、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、
卸しているそばから、水洗いをしてくれました。昨日入荷した中で、一番大きかったのは、
2,8キロの三重産のもので、キロ一番小さかったのも三重県産で、
350グラムほどの手のひらサイズでした。
この二つを並べてみると、
これほどまでに違います。2,8キロのものは、メスでしたが、富山県産の3本は、全部オスでしたので、
見事なまでの白子が入っており、まさに、たわわ・・・。結果的に、
真由美さんのおかげで、休憩時間に終わることが出来、一昨日、昨日で卸したふぐは、とらふぐが、30本、さばふぐが、23本、しまふぐが、1本の合計54本で、時季外れの“ふぐラッシュ”に終わった二日間でした。
そんな“ふぐラッシュ”は、昨日で終わる予定でしたが、自然相手のことですので、予想はつかず、今朝、仕込みをしていると、富士市内の魚屋さんから、由比産のとらふぐとしょうさいふぐの入荷があるとの連絡が入ったので、仕入れることにしました。
ランチの営業が始まる頃、
届けられ、中を見ると、
このように活きていました。そのまま締めたのですが、
真ん中のふぐが、とらふぐではないことに気付きました。というのは、お腹の辺りに、黄色い線が入っているからです。とらふぐは、
このような姿をしているので、その違いはお分かり頂けると思います。
では、このとらふぐに似たふぐの名前ですが、日本近海に生息しているふぐに当てはまるものはなく、交雑ふぐとか、中間種ふぐと呼ばれている識別が不可能なふぐで、ハイブリッドふぐとも呼ばれています。ハイブリッドふぐが、生まれるのは、地球温暖化に伴う海水温の上昇により、産卵時期が、重なり始めたという説があります。
今日のハイブリッドふぐの特徴は、体側に黄色の線があるまふぐと、背中に棘があるとらふぐの特徴が確認出来るので、その交雑とも考えられます。どちらのふぐも、食用可能なふぐですが、この二つの交雑とはいえ、ハイブリッドふぐは、有毒部位がはっきりしていないので、食べることは出来ません。というより、食べると、痺れる可能性大なのです。
しかしながら、由比に限らず、太平洋側では、まふぐの水揚げが少なく、静岡県や三重県産のふぐを多く扱う自分も、まふぐは殆ど仕入れたことがありませんし、まふぐよりも、しょうさいふぐ、さばふぐ、しまふぐの方が、圧倒的に多いのです。
一方、とらふぐの別の仕入れ先の下関、富山などの日本海側では、しょうさいふぐ、しまふぐ、さばふぐなどは、殆ど水揚げがないようで、その代わりに、まふぐ、ごまふぐなどが、多く水揚げされているのです。
つまり、とらふぐは、全国的に生息するふぐですが、その他のふぐについては、太平洋側にいれば、日本海にはいなくて、太平洋側にいなければ、日本海にはいるというのが、一般的なようです。
だとすると、このハイブリッドふぐは、とらふぐとしょうさいふぐの交雑ではないかという仮説を、自分は立てたのですが、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”と言っても、専門家ではないので、個体数が少ないだけでなく、その特徴にも、大きな個体差があるハイブリッドふぐについては、これ以上の判断は出来ません。
ですので、フグ毒専門の研究家に、その判断を委ねることにしました。FAXで教えてもらった送り先は、
長崎大学水産学部で、締めた状態で、
箱詰めにして、
宅配便で、発送しました。どのような研究結果が出るのか、非常に楽しみです。