定休日の仕込みは、ふぐの棘取り
昨日は、定休日でしたが、
先週仕入れたとらふぐの皮の棘を取りました。ともかく数が多かったので、この時点で、幾つあるのか、全く分かりませんでしたが、既に、心は折れそうでした。というのも、ふぐ皮の仕込みの中でも、棘の掃除は手間がかかるからです。ちなみに、この中のとらふぐの産地は、三重県熊野、富山県氷見、静岡県由比の3か所です。
最低でも、30本はあるのは分かっていたので、それなりの時間がかかることは、覚悟の上で、
始めました。しばらくすると、
宅配便で、荷物が届き、中を開け、
袋から取り出すと、
キロ弱の小さめの鰹が、入っており、今夜の夕飯のおかずが、決まりました。送り主は、とらふぐなどのふぐ類を仕入れている三重県の魚屋さんです。
今日の仕込みは、長丁場を覚悟していたので、気分転換のため、ふぐ皮の仕込みを、一旦止め、
鰹を卸すことにしました。
三枚に卸し終えたら、
柵取りしてから、皮目をFIRE!
頭や中骨のアラの部分は、こんがり焼いてから、
出汁を取るため、掃除しておきました。鰹の隣りにあるのは、週末に卸した鱧のアラで、こんがり焼いてから、一緒に出汁を取ります。ちなみに、鱧のアラで取った出汁は、このようなものです。
再び、ふぐ皮の棘を取り始めたのですが、集中力がくたびれかけてきたので、
先付に使う“うすい豆腐”を、仕込むことにしました。
結局、2回の“水入り”をして、
ふぐ皮の棘取りは、ようや終えることが、出来ました。その数、全部で39本。途中、幾度となく、ゴミ箱行きにして、お仕舞にしようかと思いましたが、そんなことをすれば、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”の名折れとなってしますので、耐え忍びながら、どうにか終わらすことが出来ました。また、“水入り”があったとは言え、最低でも、3時間はかかったのではないかと思います。
そんな苦行を耐えた自分へのご褒美は、朝届いた鰹をメインに、
手巻き寿司にしました。
国内に限らず、世界中の生の鮪を仕入れているうちに、巷間“鮪コレクター”なる称号を頂いてしまっているにも関わらず、実を言うと、自分はありとあらゆる刺身の中で、一番好きなのが鰹です。補足になりますが、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”として、
ふぐ刺の美味しさは認めますが、ふぐの美味しさの真価は、ふぐちりでしか味わえません。
鰹を堪能した明くる日の今日は、
宅配便で、
寒鰤(ブリ)で有名な富山県氷見から、
3本の天然のとらふぐが、届きました。このうちの1本がオスでしたが、
繁殖期を終えたらしく、その白子は、くたびれていました。
今週のふぐの入荷状況は、どうなるか、全く予想がつきませんが、あればあったで嬉しいし、無ければないで嬉しいという複雑な心境の今日この頃です。
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