沼津魚市場で、漁師から貰った黄目近(キメジ)&鰹(カツオ)
今朝は沼津魚市場で
宮崎の漁師から
黄目近(キメジ)を
また、和歌山の漁師から
鰹を貰っちゃいました
2025年7月4日
Vol.4657

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

「ねぇ、親方
刺身がいっぱいあるけど
これって・・・?」
と、ふぐのぼり君が
訊いてきました
「あっ、これね
常連さんの今夜の夕飯だよ」
と、自分
「こういう注文も
貰うんだね」
「いや、貰うは貰うでも
今朝、市場で
漁師に貰ったんだよ」
市場とは
ホームグランドの
沼津魚市場のことです
「え゛~っ
また、貰ったの?」
「そうだよ
普段の行いが良い子は
神様が見ているからね~
ってことで

こんな感じに
用意したんだよ」
「自分で
そういうことを
いうかねぁ
で、この刺身の魚は
何なの?」
「黄肌鮪(キハダマグロ)の幼魚で
黄近目(キメジ)
っていうんだよ

宮崎の漁師に

半身(はんみ)を
貰ったんだよ」
「半身ってことは
大きかったの?」
「そうだね
ザックリ言うと
丸で7~8キロくらいは
あると思うよ」
「へぇ~」
「実はさぁ
これだけじゃなく

和歌山の漁師からは

鰹(かつお)を
貰ったんだよ」
「超ヤバくね!?」
「だ~か~ら
これで
普段の行いが
どんだけ良いのか
分かったでしょ?」
「・・・・・
くやしいけど
認めるしかないかぁ~」
「何か言った(笑)?」
「いや~別に・・・
で、カツオは
どうなったの?」
「ONLY 鰹の
刺身ってことで

うちの夕飯だよ」
「ヤバ過ぎ~
でも、どうして
常連さんの分には
カツオが無いの?」
「鰹を盛付けると
生姜も薬味に
添えなくちゃならないし
『山葵と生姜を使い分けるよう』
に言うのも
気が引けるからだよ」
「そうだよね
自分ちで
小皿を二つ用意するのって
やらないと
思うもん」
「だから
黄目近だけに
したんだよ」
「たださぁ
親方って
カツオ命💖だから
独り占めしたかったのが
本音でしょ
実は・・・(笑)?」
「それについては
所管外ゆえ
発言を控えさせて
頂きます」
「選挙が始まったから
そういう風に
逃げるんだぁ(笑)」
エナジーチャージをした後は
お中元用の『西京漬』の
仕事に取り掛かりました

今朝仕入れたサーモンと

鰤(ぶり)を
真空パックしたら

発送の準備をしました

「お疲れ様~♬
エナジーチャージのおかげで
仕事が捗ったねぇ~」
「そうだね
明日は市場が
休みだから
それだけでも
お気楽、極楽だよ」
明日は、休市日なので
魚GET!
はありませんが
自ら、魚市場に行き
そこで、縁を紡ぐことが
出来るのは
非常に有難いことです
そういう縁を
大事するのは勿論のこと
漁師の代弁者として
日本料理という
魚菜食文化の魅力を
自分の使命として
伝え続けていきます

「今年は月下美人は
咲きそうもない感じだね
そんじゃ、また明日🐡」
by ミニふぐちゃん
沼津魚市場で、三重県のマグロ漁師と話してみた
沼津魚市場には
紀伊半島や九州方面の
マグロ漁船が
入港して来ます
今朝は、三重県の
マグロ漁師と
話をしてみました
2025年6月29日
Vol.4655

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

「親方、今朝は
何を仕入れて来たの?」
と、ミニふぐちゃんが
訊いてきました
「な~んにも
仕入れて来ないよ」
と、自分
「え゛っ
じゃ、何しに
行って来たの?」
「朝運動!
マジな話
市場に来ると
最低でも、3,000歩
時には、6,000歩とか
歩くんだよ」
「ヤバっ!」
「今朝だと

4,400チョイだね」
「仕事しながら
健康づくりなんて
一石二鳥じゃん!」
「店というか
家の周りを
4,000歩も歩くなんて
嫌になるけど
市場なら
どこそこ移動するから
1ミリも苦にならないよ」
「そうだよね
でも、親方のことだから
ただ歩いて
魚とかを
眺めているわけ
じゃないんでしょ?」
「鋭い!
今朝は
三重のマグロ漁師と
話をしたよ」
「三重って
あの三重?」
「それしかないじゃん
紀伊半島の三重県!
沼津の魚市場には
和歌山、宮崎、鹿児島の
マグロ漁師が
入港するんだけど
この間は
気仙沼の漁師も
来ていたよ
伊豆七島方面で
マグロ漁をして
沼津に水揚げするのが
パターンだね
ここ何年かの間
沼津で水揚げする船が
増えたんだよ
地元だと
あんまり気にしないんだけど
沼津って
意外とブランド力が
あるんだよ」
「そうなんだぁ
で、三重の漁師とは
どんな話をしたの?」
「じゃあ
市場時間に
時計の針を戻すよ」
「わぁ~い♬」
今朝の沼津魚市場には
鮪(まぐろ)や鰹(かつお)の
曳縄船(ひきなわせん)が
3隻入港していました

幸福丸は宮崎県で
大了丸(だいりょうまる)は
静岡県下田ですので
地元の船です

もう一つが
三重県島勝(しまかつ)の
長七丸(ちょうしちまる)でした
この時点で
売場には

幸福丸と
大了丸の
黄肌鮪(きはだまぐろ)が
並んでおり
その頃
船着き場では

水揚げの最中で
水揚げが終わったら

漁師に声を
掛けることにしました
「おはようございます🐡
かなり、若い感じだけど
いくつ?」
「おはようございます🐟
28っす」
「ってことは
平成生まれじゃん!」
「そうっすねぇ」
自分の長女の少し年上なので
友達感覚ですが
若者言葉を使うと
ぎこちないので
敬語は無しです
「若いね~
三重って
南北に長いけど
どこから来たの?」
「島勝って
知っています?」
「・・・・・
どの辺?

熊野って書いてあるけど
熊野は近い?」
「近いんですけど
その北の尾鷲(おわせ)は
知っています?」
「知っているけど・・・」
「じゃあ、その上の
紀北町(きほくちょう)は?」
「名前だけはね」
「詳しいっすね?」
「行ったことはないけど
Facebook友達の
魚屋がいるよ」
「そうなんすかぁ」
で、名刺を渡し
「うちのメインは
ふぐだから
安乗(あのり)とか
熊野から
とらふぐを仕入れているんだよ」
「それだから
何となくの地理は
分かるんですね」
「熊野って言えば
遊木(ゆき)は行くの?」
「何度か・・・」
「じゃ、鵜殿(うどの)は?」
「沖を通るだけっす」
遊木も鵜殿も
熊野にある漁港で
この二つを挙げると
マニア的な地名に
目を丸くしており
この後
一人で操業しているとのこと
また、漁師になったきっかけも
訊きました
漁師と話すことで
本当の意味で
現場のことが分かりますし
実は
今朝、入港していた
幸福丸も大了丸の
どちらの親方とも
知り合いです
ところで
昨今の米の問題のように
国家の根幹政策は
食料政策とエネルギー政策
しかありません
世界史を紐解けば
一目瞭然です
本国を飢えさせないために
植民地を求めた
大航海時代
その後、産業革命以降
工業化が増大し
化石燃料を求めて
帝国主義の時代に
突入しました
そして、二度の世界大戦を経て
現在に至るのですが
我が日本は
資源が無い上に
食料自給率は
40%以下と
目も当てられません
にも拘わらず
それに対して
ほぼ無策の政府だけでなく
無関心の国民には
腹立たしい限りです
食を生業とする身として
声を上げずには
いられません
特に、魚菜食文化の
日本料理には
魚は欠かせませんし
それを支えてくれる
漁師の代弁者にして
応援団として
これからも
声を出し続けます
それこそが
我が使命なのです

「明日で、2025年が
半分終わっちゃうんだね
そんじゃ、また明日🐡」
by 熱血君
⭐⭐⭐ コエタス ⭐⭐⭐
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心がある方は
御覧下さい
朝獲れゆえ、鮮度バリバリの東伊豆産の鰘(ムロアジ)
漁港が併設されている
沼津魚市場には
近隣だけでなく
伊豆半島周辺の魚が
色々と水揚げされます
そんな今朝
仕入れたのは
東伊豆産の鰘(ムロアジ)でした
2025年6月26日
Vol.4652

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
背中の緑色が
メッチャきれいなんだけど
何て魚?」
と、熱血君が
訊いてきました
「おはよう🐡
鰘(むろあじ)だよ

鮮度バリバリの
朝獲れだから
この色なのは
分かるでしょ?」
と、自分
「鮮度バリバリ
ってことは
地物なの?」
「地物って言うと
沼津近辺になるけど

沼津の反対側の東伊豆の定置で
水揚げされた魚を
直接持って来たから
準地物ってことになるね」
沼津とありますが
沼津魚市場のことで
魚の主たる仕入れ先にして
自分のホームグランドです
沼津は伊豆半島の西側で
駿河湾に面し
東側は
相模湾に面しています

仕分けをされながら
降ろされた鰘です

この色艶を見て
素通りするわけにはいきません
手に取ると

死後硬直前なので

クニャ~と
曲がります
好みのものを選(よ)り
秤にかけてもたったら

速攻で
えらを抜き

氷入りの海水で
冷やし込むので

ほぼほぼ
活〆状態です
売場の鰘は

このような状態で

氷締めにされ
並んでいました

「血抜きをしてあるか
ないかで
全然違うんでしょ?」
「はっきり言って
別物だよ
その時のタイミングで
ベストか
マッチベターの魚を
仕入れるのが
自分で市場に行く
一番の醍醐味だからね
これこそ
エ・ク・ス・タ・シ・ー
・・・・
ク~ッ
たまらねぇ」
「って
親方、大丈夫?」
「問題なし
完全な正気だよ」
「そんなら
いいけど」

そんなやり取りをしたながら
水洗いを終え

三枚に卸すと
活〆にしてあるので
身が縮こまりまっています

皮を引くと
脂でツヤツヤっです
この艶を際立たせているのが
鮮度であるのは
言うまでもありません

「ランチの営業が
終わったのに
こんなことをするって
もしのもしの
もしかして・・・」
「フッふっフ・・・😎」
程なくすると
「ジャ~ン!

お待たせ~」
「お待たせ~は
いいけど

やっぱ、こうなったんだぁ
特々盛だけど
ご飯の量が
ヤバくね?」
「ヤバいかどうかは
分かんないけど
この時間まで
特に食べていないから
こんなもんでしょ」
「3時半に起きて
2時まで
食べていないって
かなり燃費良くね?」
「ハイブリッドだからね」
「また、そんなこと
言ってるよ
で、ご飯は
どれくらいの量なの?」
「2合くらいかな」
「ヤバっ!」
「基本的に
一日二食で
これは白米だけど
殆どが玄米ベースの
雑穀御飯だし
おかずの殆どが魚だから
ペスコベジタリアン
(魚菜食主義者)だよ」
「マクロビが基本
って言っているだけの
ことはあるね」
「裏表無し
本音のみの
ど直球だよ
何を今更!」

「真由美さんは
別盛みたいだけど・・・」
真由美さんとは
女将兼愛妻(!?)のことです
「丼にしちゃうと
食べ過ぎちゃうからだよ」
「そりゃ、そうだよね
それにしても
裏山C・・・🤤」
「悪いけど
食べさせてもらって
いいかなぁ」
「た、たっ
たいへん失礼しました(笑)」
食べ終えると
「で、どうだったの?
食レポ、食レポ!」
「どうもこうも
エ・ク・ス・タ・シ・ー
大満足!」
「はぁ・・・」
先程お話ししたように
鮮度バリバリの
鰘(ムロアジ)を
産地でしか
目にすることが出来ません
鰘が干物の原料で
あるだけでなく
真鯵(マアジ)よりも
味が劣る
二番煎じ的な魚と
思われており
水産関係者だけでなく
ジャンルを問わず
料理人にも多いのが
実情です
鰘のような魚は
数多くいますが
それらの美味しさを
多くの方に伝えるのは
浜(さんち)に出向く
料理人しかいません
それこそが
我が使命として
魚菜食文化の
日本料理の魅力を
伝え続けます

「紫陽花が終わるのが
今年は早くね
そんじゃ、また明日🐡」
by ふぐとらちゃん
⭐⭐ 謹製・西京漬の切落し ⭐⭐
ご自宅でのおかずとして
オススメな
謹製・西京漬の切落しを
ご用意しました

ご購入になれます
ご自宅でも
上手に焼けるレシピ付です
日本料理店の味を
ご堪能下さい
実は美味しい魚の三の字(サンノジ)こと、仁座鯛(ニザダイ)
ただの偏見
先入観だけで
美味しくないと
思われている魚は
数多くいます
そんな魚の一つが
サンノジこと
ニザダイです
2025年6月23日
Vol.4649

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

定休日でしたが
明日は沼津魚市場が
休みなので
仕入れに行って来ました
今朝は
地物の金目鯛の入荷が多く

1,3トンありました
また、目鯛メインの
太七丸の水揚げは
200キロで
これだけの量になると
売場はこんな感じです

そんな中
自分が仕入れたのは

音丸が水揚げした
目鯛でした

その時にもよりますが
目鯛は
金目鯛の外道であることも
しばしばです
金目鯛などの底物の魚の
入荷はあったものの
延縄船や旋網(まきあみ)船の
水揚げは皆無で

台風2号が
近付いているからです
日に日に
魚が少なくなると
気が気でありません
そんな魚市場から
帰ると
ふぐとらちゃんが
やって来ました

「おはよう、親方🐡
メダイを仕入れて来たんだね」
と、ふぐとらちゃん
「おはよう🐡
今日の仕入れは
これだけだし
休みだから
どんどん終わりにするよ」
と、言いました
「メダイのことは
いんだけど

この間のサンノジのことを
訊きたいんだけど・・・」
「あぁ、これね

三の字とも言われているけど
標準和名
要は、正式名は
仁座鯛(ニザダイ)って
言うんだよ」
「へぇ~
サンノジって
美味しくないどころか
不味いって
言われているみたいだけど
本当のところは
どうなの?」
「普通には
美味しい魚だよ
ただ、美味しく食べるためには
コツというか
下処理が肝心なんだよ」
「どういうこと?」
「さっきの写真を見れば
分かるけど
はらわたが無いでしょ?」
「うん」
「そこにポイントが
あるんだよ

活〆にして

血抜きをしたら

速攻で、はらわたを抜く
👆一択!

もちろん
神経も抜くんだけど

神経よりも
はらわた!」
「活〆にするのは
分かるんだけど
はらわたを抜くのは
どうしてなの?」
「はらわたが臭いからだよ」
「腹黒いの?」
「あはは
肌っていうか
体表は黒いけどね
サンノジは
海藻を主食にしていて
長い腸で
発酵させながら
消化するから
はらわたが臭くなるって
言われているんだよ
活きている時は
身に臭いが移らないけど
死んじゃうと
その臭いが移るから
それこそ
煮ても焼いても
どうにもならない
わけじゃないけど
それに近いものはあるよ
サンノジに限ったことじゃないけど
魚って
はらわた
鱗(うろこ)を含めた
体表のヌメリが
臭みの原因だから
先ずは、その下処理が
肝心なんだよ」
「なるほど~」

卸してから
皮を引いた身です

「締めてから
時間も経っていないから
透き通っているし
赤い皮目の模様が
綺麗だよね」
「だから

薄造りにしてみたよ」
「おぉ
んまそぉ~🤤

で、どんな味なの?」
「サンノジの味だよ」
「・・・・・」
「訊き方が良くないんだよ(笑)」
「じゃあ、何に似ている?」
「石鯛(イシダイ)とか
石垣鯛(イシガキダイ)の味を
薄めにした感じかな」
「ってことは
準高級魚って
言ってもいいんじゃね?」
「それもありだね
締めてから
二日くらい経って
揚げると
フワフワな感じになるのは
間違いないね」
「フワフワかぁ・・・」
「サンノジに限ったこと
じゃないけど
未利用魚は
殆どの場合
偏見と先入観のせいで
食べられないだけなんだよ」
「そうなんだぁ
で、実際
市場とかなら
安いなの?
「市場の値段って
相場のものだから
断言は出来ないけど
味と値段が比例しないのは
間違い無いね」
「でもさぁ
サンノジの美味しさを
広めちゃったら
大勢の人達が
買うようになって
手に入らなくなるんじゃね?」
「それはそれで
ありだし
そうなって
魚の美味しさを
沢山の人達が
知ってくれれば
漁師応援団との自分としては
嬉しい以外には
あり得ないね」
「そっかぁ~」
「日本料理は
魚菜食文化だし
サンノジみたいな魚を
味わえるのは
産地の特権だし
最近じゃあ
未利用魚に
息を吹き込んで
生きじゃなく
活き返らせるのが
使命と思っているからね」
「素晴らしい!」
サンノジのような魚は
巨万(ごまん)といます
それらに出会うがために
ホームグランドの
沼津魚市場に通い続けます

「とうもころしは
220度のオーブンで焼くと
美味しいんだって🌽
そんじゃ、また明日🐡」
by ふぐのぼり君
⭐⭐⭐ コエタス ⭐⭐⭐
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心がある方は
御覧下さい
キズ有りのアウトレットの目鯛(メダイ)で作ったフライ
漁港が併設されている
沼津魚市場には
そこそこの魚の
アウトレット品が
水揚げされることも
しばしばです
今朝は
そんな魚を
仕入れることが出来ました
2025年6月12日
Vol.4644

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます
今朝、沼津魚市場から
戻って来ると
ふぐとらちゃんが
やって来ました

「おはよう、親方🐡
メダイと小ダイを
仕入れて来たんだね」
「おはよう🐡
小鯛は、春子(カスゴ)とも
言うんだけどね」
と、言うと
「へぇ~
ハルコじゃなくて
カスゴなんだね(笑)
今日のメダイは
ちっさめじゃね?」
「2本で2,0キロだからね
それはともかく
実は、訳ありなんだよ」
「そうなの!?
見た目だけじゃ
よく分かんないけど・・・」
「ほら

こんな傷が
あるんだよ」
「キズって言っても
きれいなまん丸じゃん

誰が傷付けたの?」
「誰って言われても
見たわけじゃないから
何とも言えないんだけど
こういう傷って
マグロ類によくあるんだよ」
「じゃ、それと同じなの?」
「もしかするとね
この手の傷をつけるのは
ダルマザメっていう魚なんだよ」
「へぇ~
でも、お腹の
一番良い所にあるってことは
商品価値ゼロに
近いんじゃね?」
「そうだよ
で、今日なんか
売れ残っていたから
賄い用に
仕入れたんだよ」
「賄い用でも
メダイだから
それなりの値段でしょ?」
「フッフッフ・・・😎」
「こりゃ
ヤバいくらいの値段だな
で、何にするの?」
「まぁまぁ
御覧(ごろう)じろ」

三枚に卸したら

柵取りをしました

傷のある身は
こんな感じで
食べても美味しくないので
残念ながら
ごみ箱行きです

適当な大きさの切身を見ると

「まかないってことは
そんなに難しい料理
じゃないだろうけど
何になるのかなぁ?」
そんなことは
聞こえないフリをして
パン粉をつけ

目鯛のフライが
仕上がりました

「おぉ~、フライ!
サクサクしていて
んまそぉ~🤤」
「脂が強い魚
じゃないけど
深場の魚らしい
いい感じの脂の乗りだから
外はサクサク
中はフワフワなんだよ」
「🤤・・・・」
「油で揚げるから
身の脂は関係ない
って思うかもしれないけど
脂が無いと
フワフワにならないんだよ」
「へぇ~」
「まぁ、こんな遊びが
出来るのも
市場に行っているからこそ
なんだよ
しかも
地物の魚のアウトレットなんて
産地ならでは
特権だからね」
「大量消費地に行く魚は
ちゃんとしたものなんでしょ?」
「そうだよ
だから
早起きして
行く価値は
大いにありだね」
「それこそ
早起きは三文の得じゃん!」
「・・・・」
「この沈黙は
もしかして
仕入れた値段じゃね」
「まぁまぁ・・・」
「そもそもさぁ
親方には
仕事と遊びの
境界線ってあるの?」
無いと言えば、無い
っていうのが
「仕事の中に
遊びがあって
遊びの中に
仕事があるなんて
ある意味羨ましいよ」
商売が絡むと
一筋縄ではいかないけど
商売と楽しみの両立が
出来るよう
日々、もがいているんだよ」
「本心は分かんないけど
何となく感じるけどね」
「まぁ、この険しい道を
乗り越えてこそ
辿り着ける所が
やっと見えて来た感じだから
早起きなんて
チョロいもんよ」
「👏👏👏」
ということで
明日も市場へ行くので
今日は
この辺で
昼鱧(ひるはも)の日の沼津魚市場
昼鱧(ひるはも)こと
ランチタイムの鱧料理の
ご予約を頂いた日の仕入れは
少なめにしたいのですが
落とし用の鱧を
仕入れなくてはならないので
魚市場に行かなくては
なりません
しかも、今日の沼津魚市場は
かなり沢山の水揚げ、入荷が
ありました
2025年6月4日
Vol.4641

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます
仕入れを終え
【佳肴 季凛】に戻ると

ふぐのぼり君が
やって来ました
「おはよう、親方🐡
休市日明けだから
魚が沢山なの?」
「おはよう🐡
そういう訳じゃないんだよ
昼鱧の予約があるから
控え目にしたかったんだけど
今朝は
水揚げRUSHだったから
ついつい・・・」
「水揚げRUSH?」
「いろんな船が
入港していたんだよ」
「へぇ~
どんな感じだったの?」
「え゛っ
今、話すの?
昼鱧の予約があるから
どんどん仕事を
始めたいんだけど・・・」
「いいじゃん、いいじゃん」
「まぁ、いいにするか」
「わぁ~い♬」
ということで
今朝の沼津魚市場の
入船状況の
ホワイトボードです

曳縄船(ひきなわせん)
延縄船(はえなわせん)が

伊豆七島方面が漁場(ぎょば)の
黄肌鮪(キハダマグロ)を
水揚げしていました
ホワイトボードのキワが
黄肌鮪です
小キワとは
10キロ台の
黄肌鮪で
キメとは
幼魚の黄目近(キメジ)です
水揚げしていた漁船は
伊豆下田だけでなく
鹿児島の漁船
(政漁丸)もあれば

和歌山の船
(恵丸、裕章丸、長七丸
太郎丸、光陽丸)も

入港していました

政漁丸は
時季によっては
奄美大島でも
操業することも
あるとのことです
一方
底物船は
地元が殆どですが

大王丸は
愛知県蒲郡から
来ています

金目鯛(きんめだい)を
水揚げしていました

他所の船が
入港するのは
ここ数年
沼津がちょっとした
ブランドになっているからです
また、それだけでは
ありません
どんな商売でも
やはり人の力があってこそで
売場の担当者が
熱心なゆえ
それに惹かれて
多くの漁師が
水揚げしてくれているので
沼津魚市場を
ホームグランドにしている
自分としては
嬉しい限りでなりません
また、今朝唯一の
地元の旋網船(まきあみせん)が

鯣烏賊(するめいか)

鯖(さば)

鯵(あじ)などを水揚げしており

仕分けの前に

サバフグや平宗田(ヒラソウダ)を
GET!
地物と言えば
近隣の西浦(にしうら)の
定置網漁の
小鯖(こさば)も仕入れ

ここで、ようやく
今日のメインたる
鱧(はも)の登場です
今朝の鱧は
地物ではないものの
熱海市網代(あじろ)の
定置網で水揚げされ

昨日の休市日前の
一昨日の時点で
キープしておきました
状態も良かったので
身が擦れたりすることもなく

さらには
お腹の餌も
吐き出していました
さらにさらに
活魚売場で仕入れたのが

地物の胡椒鯛
(コショウダイ)で

活〆にして
持ち帰って来ました
そして
今朝唯一の
送りにして
養殖の魚が

【西京漬】用の
鰤(ぶり)で
高知県産です


鱧以外の魚の水洗いまで
終えたら
今日の真打の
鱧(はも)です

動かないようにするため

目隠しをし
頭だけを出したら
締め

神経を抜いたら

氷入りの海水で
血抜きをしました
はらわたを抜き
水洗いをしたら

卸したのち

骨切りをし
落とし用に包丁したら
お客様のご来店を
待つばかりとなり

ご来店と同時に
落としに仕立てたのですが
粗熱が取れたら

冷蔵庫にしまうことは
しません
というのも
冷やし過ぎてしまうと
皮のゼラチン質が
固まってしまい
食感を損ね
美味しくないからです

そんな今日の刺身は
目近鮪(めじまぐろ)、鱧
鯵(あじ)、湯葉の
四種盛でした
なお、今日の
昼鱧の献立は
👇の通りです
◆先付(さきづけ)①
グリンピース豆腐

◆揚物
鱧の天ぷら

◆先付②
小鯖(こさば)の南蛮漬

◆小鍋
鱧しゃぶ


◆刺身
四種盛

◆焼物
鰤(ぶり)の西京焼

◆蒸し物
鱧しんじょう蒸し

◆食事
鱧茶漬

◆デザート
マスクメロンのアイス

鱧料理に限らず
今日のように
ランチタイムでも
夕席のコース料理を
御用意することが可能ですが
その際には
必ず前もっての
ご予約をお願い致します

「今日の夕飯は
天ぷらじゃん!
んまそぉ~🤤
そんじゃ、また明日🐡」
by ふぐとらちゃん
THE 鯖(さば)DAY
今日の仕込みは
鯖(さば)がメインだったので
THE 鯖(さば)DAY
と、呼ぶことに
しました
2025年5月27日
Vol.4638

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
昨日仕入れた小サバは
何にするの?」
と、ミニふぐちゃんが
訊いてきました
「おはよう🐡
南蛮漬にするよ」
「ここ最近
よく仕込んでいるよね?」
「そうだね
この一か月くらい
西浦の定置網で
かなり水揚げがあるからね」
西浦とは
ホームグランドの
沼津魚市場から
直線距離で
5キロ程度です

胡麻鯖(ゴマサバ)であれ
真鯖(マサバ)であれ
4~500グラムくらいの
サイズになれば
鯖は、商品価値があるのですが

手のひらサイズなので

小鯖は
いわゆる“未利用魚”
と言っても
過言ではありません

先ずは三枚に
卸しました

隣では
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんが
焼いてから
出汁を取るため

頭の下処理を
してくれていました

頭の隣にあるのは
【西京漬】用の
鯖(ノルウェー産)です

「おはよう、真由美さん♬
細かい作業で
嫌にならね?」
「おはよう♬
実はさぁ
こういう細かい
単調な作業って
意外と好きなんだよね」
と、真由美さん
「え゛~っ
マジで!?」
「考える必要もなく
やっていれば
いつか終わるからね」
「そりゃそうだけど
まぁ、親方も
こういう小っちゃい魚を
仕入れて来るんだから
同じじゃね?」
「そうだね
元々、親方は
鮨屋にいたから
小魚を扱うのは
好きなんだって」
「へぇ~
どっちにしても
似た者夫婦だね」
「そうかもね🥰」

頭の水洗いを終えたら

今度は
中骨の下処理に
取り掛かってくれました
中骨も
焼いてから
出汁を取ります

「・・・・・
絶句だよ
恐れ入ったよ
ここんちの夫婦には
・・・・・」
「そう?」
「そう?」
「そう?」
「まったく~
二人して
言うことも同じじゃん!」
そうこうしているうちに
解凍しておいた鯖が
溶け始めたので

腹骨の一部を
すき取ると

「何で
全部取らないの?」

「全部取ると
身割れする場合が
あるからだよ
この部分は
胆のうの痕(あと)が
残っている場合があるから
取り除くんだよ」
「残ったままにすると
どうなるの?」
「食べた時に
『苦っ!』ってなると
良くないじゃん」
「まぁ、【西京漬】に
命を懸けているのは
よく分かっているけど
ここまでとはねぇ・・・」
「魚の命を頂く以上
出来るだけ
手を掛けるのが
料理人の役目だから
手抜きは出来ないんだよ」
「恐れ入ったよ」

その後、鯖は
上(かみ)と下(しも)に
包丁したら
脱水シートに挟み
冷蔵庫へ
そしたら
再び、小鯖です

卸し身に
軽く塩を振ったら

真由美さんに
片栗粉をつけてもらい

その都度
揚げていきました

「これだけでも
んまそぉ~🤤
あとは、合わせ酢に
漬けるだけ?」
「いやいや
まぁ御覧(ごろう)じろ」

ということで
揚げた小鯖に
熱湯をかけました
「え゛~っ
何で、こんなことするの?」
「2つの理由があるんだよ
①油っぽさを抜く
②味が染み込みやすくなる
おでん種の練り物の
油抜きと
同じ理屈だよ」
「さすが、プロは違うね

違うって言えば
南蛮漬用の野菜も
そのまんまじゃない
みたいだけど・・・」
野菜は
玉ねぎ、パプリカ(赤、黄)
人参です
「立塩(たてじお)に漬けて
しんなりさせて
あるんだよ」
「たてじお・・・?」
「海水程度の塩水だよ
塩を振ってから
水洗いするのも
いいんだけど
この方が
まんべんなく
しんなりするからね」
「どこまでいっても
プロの仕事は
丁寧だね」
「まぁね」

南蛮漬は
土佐酢、野菜と共に
真空パックしておきました

これらを仕込んでいる間に
頭と中骨も
焼いておき

ランチの営業が終わったら

鯖をお手製の西京味噌と共に
真空パックし
それこそ
THE 鯖 DAY
が終わったのでした

「明日は
お休みなんだって
そんじゃ、また🐡」
by 熱血君
⭐⭐ コエタス ⭐⭐
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心がある方は
御覧下さい
休日出勤手当は、朝獲れの平宗田(ヒラソウダ)の刺身
魚市場へも行き
休日出勤をしたので
今夜は、セルフご褒美を
準備しました
2025年5月26日
Vol.4637

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます
明日は
沼津魚市場の休市日なので
定休日ですが
今朝は
仕入れに行って来ました
最初に

沼津市西浦の定置網漁で
水揚げされた
小鯖(こさば)を
仕入れました

朝獲れの魚ですので
死後硬直はしていません

なので
身が曲がります
水揚げしたのは
沼津市西浦で操業している
冨久豊丸(ふくほうまる)です

今朝は
活魚の水揚げもあり

その中から
黒鯛(くろだい)を仕入れ

活〆(いけじめ)にし

神経を抜いてから

持ち帰ることにしました
帰る準備をしていると

山下丸の魚の仕分けが
始まりました
山下丸は、東伊豆・稲取で
定置網漁をやっています

この中に
平宗田(ひらそうだ)が
何本かあり

仕分け前だったので

この2本をGET!
平宗田は
宗田鰹(ソウダガツオ)とも呼ばれ
同じソウダガツオ属には
丸宗田(マルソウダ)なる
魚もいます
その後
【佳肴 季凛】に戻ると
ミニふぐちゃんが
やって来ました

「おはよう、親方🐡
今日は戻って来るのが
少し遅くね?」
「おはよう🐡
今日みたいな定休日に行くと
時間に追われることがないから
ついつい
色んな魚を見ちゃって
遅くなっちゃうんだよね」
「まぁ、仕事熱心なのは
大いに結構だけど
休みだけは
ちゃんと取ってよ」
「まぁ、その辺は
上手くやっているから
心配はいらないよ
そうは言っても
仕事=料理は
生業(なりわい)であるけど
それだけじゃなく
自己実現のツール
でもあるから
手を抜けないんだよね」
「熱血料理人の本性が
出たね!」
「何を今更
言ってんの
裏も表も無いんだから
いいんだよ」
「そうだよね~」

小鯖は
南蛮漬用なので

水気を取るため
布巾に乗せておきました

焼いてから出汁を取るための
頭の下処理も
えらを外すだけに
しておき
ここまでにしておいたのは
切りが無いからです

黒鯛は
三枚に卸しておきました

卸したら

皮に包丁目を入れ

バーナーで炙った後

血合いを外し
刺身用の柵にしておきました

「血合いを取ると
かなり小っちゃく
なっちゃったね」
「まぁね
鮮度が良いものは
さほど気にする
必要はないけど
ソウダガツオ属の血合いには
赤身魚に多い
ヒスタミン食中毒を
起こす場合があるから
注意が必要なんだよ」
「ヤバいじゃん!
それって・・・?」
「サバのアレルギー
と同じみたないもんだよ」
「サバNGの人って
「そうそう
たださぁ
さっきも言ったように
必要以上に
神経質になる必要は
無いから
それだけは
よく覚えておいてね」
「もちろんだよ
でもさぁ
休みなのに
刺身用にしたってことは・・・?」
「フッフッフ・・・😎」
「その不敵な笑いは
もしかして・・・」
「フッフッフ・・・😎
AGAIN!
まぁ、新鮮なものを
ちゃんと調理する限りは
特に
問題は無いからね」
「うん♬」

小さくても
ほどほどに
脂が乗っていました

そして、夕飯用の刺身に

「あの笑い😎は
やっぱ、こうだったんだね」
「まぁ、休日出勤手当
ってことで・・・🤤」
「今度は🤤かい!?」
僅かな脂の乗りは
何とも言えない美味しさでした
ソウダガツオ属は
鮮度が落ちやすいので
宗田節(そうだぶし)として
出汁用に
加工されるのですが
沼津魚市場のように
漁港が併設されていると
こういうレアな魚を
仕入れることも出来ます
そして、そういう魅力ある魚の
美味しさを伝えるのが
自分の使命ゆえ
そのために
自ら、沼津魚市場に
通い続けるのです

「明日は
これを南蛮漬に
仕込むんだね
そんじゃ、また🐡」
2025年の初鰹を堪能
昨日は
今シーズン初の鰹
要は、初鰹を仕入れました
2025年5月15日
Vol.4633

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

「ねぇねぇ、親方
これって
夕べのカツオの残り?」
と、ふぐとらちゃんが
訊いてきました
「そうだよ

どうして?」
と、答えると

「あんだけあったのに
これだけって・・・」
と、半ば呆れ顔の
ふぐのぼり君

あんだけあったのは
ONLY 鰹の特々盛で
この鰹は
昨日、沼津魚市場で
仕入れたものです
無類の鰹好きですので
鰹を見ると
素通り出来ません
好きな食べ物御三家の
一つであるだけでなく
ありとあらゆる食べ物の中で
もっとも好きな食べ物だからです
なので、人生最期の食事には
鰹一択しかありません
ちなみに
好きな食べ物御三家は
鰹、ふぐちり
海老フライです
鰹は、この3列の
真ん中にあり

この2,0キロのものを
仕入れました
今シーズン初ですので
自分的には
初鰹ということになります
産地というか
水揚げしたのは
静岡県富士市
田子の浦の『ひさ丸』
という漁船で
地元と思われるかもしれませんが
漁場(ぎょば)
要は、魚を獲った場所は
駿河湾ではなく
外海とのことでした
去年は
5月の時点で
沼津近隣の漁師が
駿河湾に入って来た鰹を
旋網(まきあみ)漁で
水揚げしていましたが
今年は
まだありません
というのは
しらすを追いかけて
鰹が駿河湾に
入って来るのですが
今年は
しらすの水揚げが
殆ど無い
要は、駿河湾に
入って来ていないからです
なので
水揚げが無いのは
当然の流れです
それはさておき
今朝の鰹です

このフォルムが
たまりません
水洗いを終えたら

三枚に卸すと

脂が殆ど無い
真っ赤な身です

「脂が無いと
美味しくないんじゃね?」
「いやいや
この脂っ気の無さが
鰹好きには
たまんないんだよ」
「よくカツオは
戻り鰹が美味しいとか
言うけど
このカツオとは、違うの?」
「戻り鰹っていうのは
秋口に三陸から
太平洋を南下してくる鰹で
夏前から
鰯を追いかけて、北上し
その後
北海道から
下って来る秋刀魚を
食べると
脂が乗るんだよ」
「そんなら
戻りカツオの方が
いいんじゃね?」
「良いも悪いも
あくまでも
好みだからねぇ
たださぁ
この時季の鰹
要は、初鰹は
血の風味が強くて
血の酸っぱいような味が
たまんないんだよ

個人的には
血だけに
ヘモグロビンの味って
呼んでいるんだけどね」
「ヘモグロビンの味かぁ
なんか笑えるっていうか
そういう呼び方が
親方らしいよね」
「言ってみれば
食べて輸血されている
みたいなもんだね(笑)」
卸し身を
背と腹に分け

皮に包丁目を入れ
氷の上に乗せたら
バーナーでFIRE🔥

すぐに返し
粗熱が取れるまで
冷蔵庫で冷ましました

刺身用に切り付けたら

あとは
盛付けるのみ

薬味は
生姜、ねぎ、紅たで
の3種類
この分量(約70切れ)を
家族4人で食べたのですが
このうちの半分以上を
自分が食べたはずです
なので、自分にとっての
鰹の刺身一人前は
30切れということになります
食べ過ぎと思われる
かもしれませんが
自分にとっての
一人前なので
適量なのです
どっちにしても
2025年の初鰹を
鮮度バリバリのうちに
堪能することが出来
満足、満足!
沼津魚市場には
全国から送られて来る鰹も
入荷しますが
どんなに鮮度が良くても
水揚げされたのは
前日のものです
ただ、昨日のように
漁師ダイレクトの鰹に
出会えるのは
漁港が併設されている
沼津魚市場の最大のメリットの
一つでもあります
その恩恵に与(あずか)るために
日々、通い
さらには
漁師の代弁者として
魚菜食文化の
日本料理文化の魅力を
伝え続けます

「今日はバスが
来たんだね🚌
そんじゃ、また明日🐡」
by ミニふぐちゃん
⭐⭐ コエタス ⭐⭐
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心がある方は
御覧下さい
ごちゃ混ぜのワゴンセール的な静岡県沼津産の地魚
今朝、仕入れた魚のうち
葉血引(ハチビキ)以外は
ワゴンセール的な魚でした
その魚って・・・?
2025年5月7日
Vol.4631

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
なに、何
この魚たちは・・・?」
と、ふぐとらちゃんが
訊いてきました
「魚市場で
仕入れて来たんだけど
どうかしたの?」
と、自分
「そんなの分かるよ
そうじゃなくて
数は少ないのに
種類が多いからだよ」
「葉血引(はちびき)は
一つの仕切りで

残りは

2つの仕切りだったんだよ」
「こんな風に
ごちゃ混ぜの山が
あるんだぁ」
「魚も小さいし
種類がある時は
十把一絡げ
(じっぱひとからげ)
にして
ワゴンセール状態で
競りにかけられるんだよ」
「へぇ~
こういう状態だと
使い勝手が悪くね?」
「良くはないよね」
「やっぱね
じゃあ、値段も
高くないとか・・・」
「実は、売れ残りなんだよ」
「え゛~っ
どんな風に
そうなるの?」
「口じゃあ
説明しにくいから
いつもみたいに
市場の様子から
話すよ」
「はぁ~い♬」

今朝、沼津市西浦の
定置網で水揚げされた魚を
仕分けしている様子です

こちらが
水揚げした漁船の
冨久豊丸(ふくほうまる)です
この時点では
惹かれる魚が無かったので
眺める程度でした
むしろ、気にしていたのは
葉血引(ハチビキ)で
無事にGET出来たことに
ひと安心し

持ち帰る準備をしているうちに
売場の競りが
終わっていました

売場には
仲買い人の札が無い
スチロールが2つあり
その2つが
先程のものです

競り人(せりにん)に
訊くと
売れ残っているとのことで
超破格値で
仕入れることに成功し

持ち帰ることにしたのです

「こういうこと
だったんだね」
「そうだよ」
「で、魚の名前は?」
「じゃあ、いくよ
①葉血引(ハチビキ)

②真鯛(マダイ)

③真鯖(マサバ)

④丸鯵(マルアジ)

丸鯵は
青鯵(アオアジ)とも
呼ばれており
沼津では
青鯵と呼ばれています
⑤伊佐木(イサキ)

⑥鯥(ムツ)

はらわたを抜いてきました
⑦南葉丹宝
(ミナミハタンポ)

ハタンポの語源を
調べてみましたが
不明とのこと
⑧真鯵(マアジ)

⑨真鰯(マイワシ)

⑩片口鰯(カタクチイワシ)

⑪肩星鰯(カタボシイワシ)

⑫糸笛吹(イトフエフキ)

⑬鱓(ウツボ)

ってことで
全部で13種類」
「13種類かぁ
ヤバっ!
ねぇ、親方
変なこと、訊いていい?」
「どうぞどうぞ
何でも、ござれ」
「13種類
全部知ってたの?」
「いや、2つは
知らなかったよ
⑦の南葉丹宝
と
⑫のイトフエフキ
は知らなかったよ」
「じゃ、どうやって
調べたの?」
「調べた
っていうか
三重の魚屋に
訊いたんだよ
彼のところからは
たまに、魚を
仕入れているからね

こんな風に
訊いたら

返信がこれ

この後、ハタンポは
【ぼうずコンニャク】
っていう
魚の百科事典的なサイトで
細かいところまで
調べたら
南葉丹宝って
分かったんだよ」
「そうなんだぁ
この魚屋さんでも
分からない魚は
いるの?」
「今までに
色んな魚を訊いたことがあるけど
分からなかったことは
一度も無いよ」
「それって
すギョくね?」
「いやいや
彼は、さかなクン
じゃないし
っていうか
さかなクン言葉に
なっているけど・・・」
「ギョギョギョッ!(笑)」
これらは

いつも通りに
下処理をしておきましたが

折角なので

クオリティチェック用の
刺身にしました

「沼津水揚げの
地魚の刺身の
盛り合わせじゃん
んまそぉ~🤤」
「純粋中の純粋の地魚の
刺盛(さしもり)だね」
「皮を引くと
全然分かんないから
説明してよ」
「順番にいくよ

④丸鯵

⑪肩星鰯

⑤伊佐木

⑫糸笛吹

⑦南葉丹宝

⑧真鯛
ってことで
合計6種類」
「おぉ~
どうして
漢字で書くの?
読みづらいんだけど・・・」
「カタカナだと
もろに魚になって
図鑑を見ているみたいで
美味しさが1ミリも
無いからだよ
自分にとっては
魚は生き物じゃなくて
食材=料理だから
あえて漢字で
書くんだよ」
「言われてみれば
納得だね
でも、僕達は
カタカナっていうか
何でもOKなんでしょ?」
「もちろんだよ」
「で、味は
どうだったの?」
「そういう訊き方は
ペケだね」
「え゛っ?」
「一番のオススメとか
お気に入りとか
っていう訊き方じゃないと・・・」
「そっかぁ
じゃ、どれが
親方好みなの?」
「お~っ
変化球で来たね
丸鯵が断トツ!
脂が乗っているし
これを揚げたら
フワフワな食感になるから
たまんないね」
「クゥ~っ
聞いているだけで
たまらん・・・🤤」
「揚げるのは
明日なんだけど
少し多いから
常連さんの夕飯用に
差し上げるよう
連絡したんだよ」
「全部が全部
羨ましい・・・」
「市場に自分で
行っているからこそ
為せることだし
これこそが
オーナーシェフの
醍醐味よ!」
「親方
素晴らしい
💯💯💯」
「冒頭にも書いてあるけど
漁師の代弁者として
魚菜食文化の
日本料理文化の魅力を
伝えるのが
使命だし
商売以外でも
魚の美味しさを
伝えなきゃならないから
手抜きなんて
出来ないよ」
「またまた
💯💯💯
今日の親方には
参ったよ」
「あざ~っす!」

「で、ウツボの話は?」
「明日だよ
だってさぁ
初めての魚だしね」
「へぇ~
そりゃ、楽しみだね」
ということで
明日は
初チャレンジの
ウツボについて
お話しします
⭐⭐ コエタス ⭐⭐
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
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