あえて遅れて、沼津魚市場へ
今日の仕入れは
遅れて着いたものの
普段通りの仕入れでした
その訳とは・・・
2026年10月28日
Vol.4996

「ねぇ、親方🐡
ハモ、増えたんじゃね?」
と、ふぐとらちゃんが
訊いてきました
「そうだよ

日曜日の時点で
在庫1本だったけど

今朝、市場で
仕入れて来たんだよ
このところの
雨の影響で
もしかすると
鱧の水揚げがあるかも
って、思っていたからね」
「予感的中じゃん!」
市場とは
沼津魚市場のことです
「実はさぁ
今朝は、普段より
遅めに行ったんだよ」
「遅めって
どれくらいなの?」
「普段は、3時過ぎに起きて
行くから
1時間半くらい
遅かったんだよ」
「それでも早ッ!
5時ってことじゃん
でも、どうして
遅く行ったの?」
「水槽用の海水だけ
必要だったからだよ」
「海水って
仕入れるもんなの?」
「いや、ただだから
取りに行くものだよ
ただとは言っても
水槽がある以上
必要なものだから
しょうがないんだよねぇ」
「へぇ〜」
「1時間以上も遅いから

日の出前ってことで
ほら」
「THE 夜明けじゃん」
「そんでもって
着いたら

売場に行くと

網代の魚の仕分けをしていたから

鱪(しいら)
宗田鰹(そうだがつお)
水魳(みずかます)を選んで
秤に掛けたら

えらを抜いてから
一気に冷やし込んだんだよ」
「いつも、通りじゃん」
ちなみに、
宗田鰹のくくりでも
今朝のは
平宗田(ひらそうだ)で
水魳の標準和名は
大和魳(やまとかます)です
「で、活魚売場に行ったら

籠があったから
覗いいたら

鱧がいて

競り落としてもらって

GET!」
「これも、普段どおりじゃん!」
「結果的に
今日の仕入れは
普段通りだったんだよ」
「遅れても
同じなんだぁ」
「まぁ、網代の魚の入荷は
その日で変わるから
偶然なんだけどね
ただ、今日みたいに
どうしても必要な魚が無い時は
あえて、遅めに行くのも
ありってことが分かったのが
一番の仕入れかもね」
「そうだよ
その方が、身体も楽じゃね?」
「1時間半くらい
遅く起きれば
行きはともかく
帰りは眠くならならないから
それも都合が良いってことが
分かったよ」
「早起きの二段活用じゃん!
で、結果的に
これらも仕入れたんだね」
「そうだね」

鱪は揚物用で

水魳は

明日、酢締めにし

平宗田は賄い用(!?)で

叩きにしました

「超んまそぉ~🤤」
「平(ヒラ)でも丸(マル)でも
どっちの宗田鰹(ソウダガツオ)は
コスパ最高だから
おかずには
願ったり叶ったりの魚なんだよ」
「へぇ~🤤」
明日の仕入れも
今日のように
遅めの予定ですが
明後日は
いつも通り
3時過ぎに起きる予定です
この二日間のダラダラだけは
引きずらないように
注意しなくてはなりません
保護鱧(ほごはも)
今朝、沼津魚市場で
仕入れた鱧(はも)を見て
その生命力を
改めて知った次第です
2026年10月14日
Vol.4991

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます
今朝、沼津魚市場から
戻って来ると
ふぐのぼり君が
やって来ました

「おはよう、親方🐡
おっ、ハモじゃん!
これも、網代(あじろ)産?」
網代とは
静岡県熱海市の漁港で
定置網漁の鱧(はも)の産地で
自分が頻繁に
仕入れる産地です
「おはよう🐡

いや、沼津の旋網船(まきあみせん)が
水揚げした鱧なんだけど
実は、保護鱧なんだよ
と、返すと
「保護鱧!?
保護猫とか保護犬は
よく聞くけど
保護鱧なんて
初めてだよ
どういうこと?」
「自分も初めてだから
聞いてよ」
「わぁ~い♬」
今朝、沼津魚市場の
外港(がいこう)に行くと

水揚げ後の仕分けを
終えたところでした
このコンテナの中に、キズ物や
半端ものがあり
鱧もいたので
触ると動いたので

水槽に入れると
泳ぎ始めたのです

ちなみに、コンテナから

丸宗田(マルソウダ)
赤鯵(アカアジ)を選んだら

死後硬直前後ですので
えらを抜き
氷入の海水で
冷やし込みました

「で、今朝の仕入れは?」
「地物の葉血引(ハチビキ)と

沼津・西浦の丸鯵(マルアジ)で

丸鯵は、沼津じゃ
青鯵(アオアジ)
って言うんだよ
結果的に
今朝の魚は
オール沼津ってとこだね」
「おぉ~
素晴らしい!」

保護鱧は
水槽に入れたところ
普通に泳ぎ始めたのですが
この保護鱧を見て
思い出したのは
海のない京都で
鱧料理という独自の食文化が
発達した理由でした
鱧は皮膚呼吸も出来
多少なら、陸上でも
生きていることが可能な
生命力の強い魚で
冷蔵技術、交通網が
未発達だった時代に
内陸の京都に届けられたことです
さらに、沢山の小骨を断ち切る
骨切りという職人技で
美食にまで発展させたのが
鱧料理なのです
かつて、鱧料理は
高級料理とは言え
京都のローカル料理
とも言うべきものでしたが
流通、冷蔵技術の発展に伴い
全国区にして、夏の美食にまで
昇り詰めました
そういう日本料理の伝統を
受け継ぐだけでなく
魚菜食文化の日本料理を
支えてくれる漁師の代弁者として
声を出し続けのが
自分の使命に他ならず
そのために
魚菜食文化の原点の
沼津魚市場に通い続けるのです
とらふぐも、胡蘆鯛(ころだい)も、水槽へ
定休日でしたが
今朝は、沼津魚市場に
行って来ました
そんな今朝
仕入れてきた魚は・・・
2026年10月12日
Vol.4989

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
トラフグは分かるけど
一緒にいる大きい魚は?」
と、ふぐとらちゃんが
訊いてきました
「おはよう🐡

大きいのが

胡蘆鯛(ころだい)で

網代(あじろ)のだよ
で、隣にいた
おまけレベルの鯖(さば)も

仕入れたんだよ」
網代とは
熱海市にある漁港です
「親方がよく言っているけど
網代の魚は入荷が遅い
んだよね?」
「そうそう
網代の定置網には
鱧(はも)が入るから
鱧を待っていたんだけど
今日は、無かったんだよ」
「ありゃりゃ
でも、水槽には
まだいるんだよね?」
「何本かいるよ

すみっコぐらし状態でね
入荷が無くても
困りはしないけど
折角、早起きした以上
あった方が望ましいんだけどね
それでも、鱧を待っていたおかげで

地物の水魳(みずかます)とか

行先に困っていた
鰖(たかべ)と鯥(むつ)のセットを
お値打ちでGET出来たんだよ」
「何か読んだことあるけど
そういうのを
拾い買い
って言うんでしょ?」
「BINGO!」
「イェ~イ♬
で、親方命💖のトラフグは
どこ産?」
「とらふぐは

沼津の勘七丸(かんしちまる)
っている漁師の魚で

釣りの鯵(あじ)を
メインにやっているから

魚の状態も
完璧に近いはずだよ」
「ヤバっ!」

こんなやり取りをしながら
とらふぐも胡蘆鯛も
水槽に入れておきました

「卸すかと思っていたけど
今日は休みだもんね」
「そうだよ
とらふぐは明日で
胡蘆鯛の方は
状態を見ながらだけど
卸すのは
明後日以降かな」
「へぇ~
水槽があると
便利だね
ハモも
まだいるんだよね?」
「そうだよ
この間の鱧の一件で
改めて、水槽の良さを
確認したから
上手く使わないとね」
「それにしても
あん時は
かなり大変だったよね」
「まぁ、あういうことほど
タメになるんだけどね」
「相変わらず
ポジティブだね、親方は」
「その時の様子は

遡ってね」
「はぁ~い♬」

鰖(たかべ)、水魳(みずかます)
鯖(さば)、鯥(むつ)は
水洗いまでしておき
冷蔵庫へ

「じゃあ、今日は
これで終わり?」
「そうだよ
お疲れさん」
「親方こそ
お疲れ様~♬」
定休日とは言え
網代の鱧目当てで
魚市場に行ったものの
入荷は無く
仕入れることは
出来ませんでしたが
今朝の仕入れのお陰で
明日、市場へ行く必要が
なくなったのですが
実は、これにより
功を奏する可能性が
生まれたのでした
続編は、明日に
沼津産の地魚の天ぷらと、二日連続の丸宗田(まるそうだ)
昨日に引き続き、今日も
宗田鰹(そうだがつお)こと
丸宗田を
堪能しちゃいました
2026年9月24日
Vol.4971

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

「またぁ、ソウダガツオ!?
親方、好きだねぇ」
と、ふぐのぽり君

「またぁ
って言うけど
昨日の今日の二日連続だから
まだだよ、まぁだっ!」
と、返しました
と、あるように
昨日も宗田鰹というか
丸宗田を食べ

「元々、カツオが好きなのは
知っているけど
この食べっぷりは
ヤバいよ」
「食事ごとの連チャンは
限度があるけど
一日おきなら
一週間ぐらいなら
余裕でいけるよ」
「ヤ~ッバ」
「宗田鰹っていうか
丸宗田は、軽めの味だから
飽きないんだよ」
「そうなんだぁ
まぁ、食べるものだから
好き好きはあるだろうけどさぁ

で、昨日は
ソウダガツオと一緒に
天ぷらもあったけど
何の天ぷら?」
「あっ、これね

右から
太刀魚(たちうお)
水魳(みずかます)
鯵(あじ)なんだけど

太刀魚漁の漁師の親方から
もらっちゃったんだよ」
「ってことは
地元の漁師なの?」
今更ですが
地元とは
ホームグランドの
沼津魚市場のことです
「まぁ、言ってみれば

昨日の夕飯は
地魚の刺身と天ぷら御膳
って感じだけど
刺身は
丸宗田ONLYだけどね」
「しっかし、んまそぉ・・・🤤」
「そりゃあ
鮮度バリバリだからね」
「産地ならではの
グルメだから
それこそ
沼津港グルメじゃね」
「そういうことになるね」
天ぷらにした魚は
いわゆる小物とか
小魚のカテゴリーに入るもので
都会のような消費地でも
手にすることは出来ますが
これらは
当日と次の日では
味に大きな違いがあります
鮮度の時空こそが
地方の魚料理の魅力です
それを伝えるがために
沼津魚市場に通うのですが
それは、魚菜食文化の日本料理を
支えてくれる漁師の代弁者として
声を出し続ける自分の使命に
他なりません
⭐ モニターステーション ⭐
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が
投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧下さい
悪天候の時に、真ふぐのたたき&金目鯛のフライ
大型連休、悪天候の時にでも
質を落とすことなく
魚をお出し出来るようにしています
その方法とは・・・?
2026年9月21日
Vol.4966

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

今日のお昼の会席料理の刺身は
真ふぐのたたきを
お出ししました

これを見たふぐゑびすさん曰く
「ねぇ、親方
シルバーウイークのど真ん中で
しかも、台風25号も来ているのに
マフグなんて
いつ仕入れたの?」
「春頃、仕入れて
卸した後に

真空パックしてから
マイナス25度で
冷凍しておいたんだよ

こっちの金目鯛(キンメダイ)は
先週仕入れたもので
こんな天気で
予約がキャンセルの可能性もあるから
冷凍しておいたんだよ」
「そうなんだぁ
どっちも
冷凍してあるけど
肝心の味は、どうなの?」
「そりゃ、冷凍しないで
生のままの方が
いいに決まってんじゃん
だけど、出来る限り
味を落とさないようにするのも
大事だから
こうしているんだよ」
「そっかぁ
天気には
どうやっても
敵わないもんね」
ちなみに、真ふぐは
熱海・網代産で
金目鯛は
南伊豆産で
どちらも、沼津魚市場で
仕入れたものです
冒頭の写真にもあるように
真ふぐは刺身で

金目鯛は
フライにして
お出ししました
悪天候、暦の並びにより
思うような魚を仕入れることが
出来ないことは
珍しくありません
その中で
然るべき基準をクリアするため
足繁く、自ら
魚市場に通い
多くの漁師達と
繋がりを持つようにしているのです
その繋がりこそが
魚菜食文化の日本料理を
支えてくれる漁師の代弁者として
声を出し続けるという
自らの使命を果たしてくれることに
他なりません
地方名バカイカ、通称ムラサキイカの標準和名は、赤烏賊(アカイカ)
今朝、漁師の親方から
もらった魚の中に
ふざけた名前の烏賊(イカ)が
いました
その魚の名前とは・・・
2026年9月18日
Vol.4962

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
お得意のごちゃ混ぜセット?」
と、ふぐのぼり君が
訊いてきました
「おはよう🐡
そうそう

市場で、太刀魚漁の親方から
もらった傷ものだけど
こういう魚の方が
気楽だよ」
と、自分
今更ですが
市場とは
沼津魚市場のことです
「あんまりいい魚だと
ビビっちゃうもんね
で、魚の種類は?」
「実はさぁ
こんだけじゃなく
もう少しあったから

友達の【きえい】さんにも
あげたんだよ」
「魚を多くもらった時は
あるあるだね?」
「まぁね、良い事は
みんなで分けた方が
倍増、時には
二乗になるからね
肝心の魚は

太刀魚(タチウオ)

錆太刀(サビタチ)
正式には
黒鮪魣 (クロシビカマス)
って言うんだよ

アジっていうか
真鯵(マアジ)

胡麻鯖(ゴマサバ)

水魳(ミズカマス)
水魳は
大和魳(ヤマトカマス)の
ローカルネームだよ
最後が

馬鹿烏賊(バカイカ)
なんだけど
これもローカルネームだよ」
「バカなんて
ヤバい地方名じゃん」
「紫烏賊とも
言うんだけどね」
「ムラサキイカの方が
いいじゃん」
「でも、それも通称で
標準和名、要は
正式名は
赤烏賊なんだよ」
「えっ!?
アカイカって呼ぶイカも
他にいるんだよね?」
「いるよ
沼津だと
剣先烏賊(ケンサキイカ)を
赤烏賊って
呼んでいるね」
「わかんなくなっちゃうね」
「まぁね
そんだけローカルネームが
多いのには
理由があるんだよ」
「そうなんだぁ」
「烏賊そのものが
身近な魚だからこそ
その土地ならではの呼び名が
生まれたんだよ ①
身近なくらい
沢山獲れただけじゃなく
烏賊の種類自体も
多いから ②
ローカルネームで呼ぶようになって
全国的な名前が
広まらなかった
とも言われているね
あと、泳いでいる時と
水揚げされた時で
見た目がかなり
変わるのも ③
名前が多い理由だし
時季によっても
風物詩的な呼び名も
あるんだよね ④
どっちにしても
日本の食文化と地域性
によるもんだけどね」
「今でこそ
イカは少なくなったけど
なるほど~って
感じだね
で、なんで
バカイカなの?」
「かなり前
北太平洋で穫れたことで
バカみたいに
沢山獲れるイカ ①
っていうのと
光に向かって
馬鹿のように
群がってくるから ②
とか
バカでかいサイズ ③
っていう意味で
馬鹿烏賊なんだよ
かつては
そのまま図鑑に載っていたことも
あったらしいけど
不適切な理由で
アカイカになった経緯も
あるんだって」
「今なら
コンプラ的に
良くないよね」
「烏賊だけじゃなく
時代で呼び名が
変わるものは
多いからね」
「人間って
いい加減なもんだね」
ムラサキイカだけあって

身の表面も
どす黒い紫色をしています
基本的な仕込み方は
他の烏賊と変わることは
ありませんでしたが
この続きは
また改めて
ところで

このごちゃ混ぜセットをくれた
親方の船は


遊漁船としても
ご利用出来ますので
太公望の皆さん
是非、ご利用下さい
初検証!燕魚(ツバメウオ)は、美味しいのか、不味いのか
漁港が併設されている
沼津魚市場には
メジャー、マイナーを問わず
色んな魚が水揚げされたり
近隣の漁場からも
それらが入荷してきます
そんな今朝
水揚げされていたのが
燕魚(ツバメウオ)でした
2026年9月16日
Vol.4962(仮)

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

今朝、沼津魚市場で
仕入れた魚を見た
ふぐとらちゃんが
曰く

「おはよう、親方🐡
ヤバいくらいに多くね?」
「おはよう🐡
まぁね、良さげなのが
多かったからね」
「とりあえず
どんな魚で
どこ産か教えてよ」
「はいはい♬」
①金目鯛(キンメダイ)
南伊豆産

②水魳(ミズカマス)
沼津・西浦産

水魳の標準和名は
大和魳(ヤマトカマス)です
③鱧(ハモ)
熱海・網代(あじろ)産

④燕魚(ツバメウオ)
沼津産

⑤沖鰆(オキザワラ)
伊豆七島産

11,5キロのものを
仕入れたのですが
沖鰆は
魳鰆(カマスザワラ)の別名です

「5種類のうち
④のツバメウオが
気になるんだけど
もしかして
初めて仕入れたの?」
「そうだよ
時々、入荷しているんだけど
美味しいのか、不味いのか
わかんないから
とりあえず
チャレンジしようと思って
仕入れたんだよ」
「へぇ~
で、今の段階で
親方の予想は?」
「可もなく、不可もなく
ってとこかなぁ」
「どうしてなの?」
「市場の札に
〇ってあるように

目方無しの
1本いくらの魚なんだよ」
「っていうか
ツバネだけど
これって、誤字だよね?」
「今、気付いた!(笑)
目方なしっていうのは
秤にかける手間が無駄で
量るまでもないことなんだよ」
「だから
ツバネなんて
雑な書き方されたんだぁ(笑)
どっちにしても
美味しくないんじゃね?」
「だから、それを知るために
仕入れたんだよ」
「じゃあ、早く
検証しようよ」
「はいよ~」

生簀から取り出したら

活〆にし
神経を抜いたのですが
得体の知れぬ魚ゆえ
念のため
はらわたを抜いて
持ち帰ってきました

というのも
魚の中には
はらわたを残したままにしておくと
内臓の臭いが回って
使い物にならない魚も
いるからです
鱗(うろこ)は細かいので

包丁で鱗を取ったのですが

この方法を
すき引きと呼んでいます
鰈(カレイ)や
平目(ヒラメ)のように
平たい魚ですので

三枚ではなく

5枚に卸し
皮を引くと

このような身です
一口つまむと
まずまずにして
可も不可もなく
という結論に
至りました
なので、“次回以降の
ツバメウオの仕入れは?”
と、訊かれたら
ありと言えば、あり
無しと言えば、無し
と、答えるでしょうし
結果的に
市場での〇という表記が
証明されました
今のご時世
どんな魚でも
ググるだけでなく
AIに訊けば
その味だけなく
多くのことについて
知ることが可能です
しかしながら
料理人である以上
本当のことを知るため
自ら、魚市場で手にした魚を
卸さなくてはなりません
事実、一般的に
美味しくないと評価されている
魚の中には
そうでないものもいます
それを知るがために
魚市場に通うのです
結果として
魚菜食文化の日本料理を
支えてくれる
漁師達と繋がり
彼らの声を代弁するのが
料理人としての
自分の使命に
他なりません
お目当ての鱧(はも)の代わりに、ごちゃ混ぜセット
定休日でしたが
今朝は、仕入れに行って来ました
2026年9月14日
Vol.4960

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

今朝、沼津魚市場から
戻って来たのは
9時過ぎで
荷物を下ろしていると
熱血君が
やって来ました

「おはよう、親方🐡
休みなのに
市場へ行って来たんだぁ
それにしても
超遅くね?」」
「そうだよ
網代(あじろ)の魚が来るのが
遅かったからね
今日の仕入れのお目当ては
鱧(はも)オンリーだったから

市場に着いたのも

6時前だったんだよ」
網代とは
熱海市の漁港です
「で、ハモは
あったの?」
「それがさぁ
1本も無かったんだよ・・・💦」
「ありゃりゃ・・・
で、何を仕入れて来たの?」
「ごちゃ混ぜセットで

魚は

臭屋鰘(クサヤモロ)

伊佐木(イサキ)

飛魚(トビウオ)

真鯵(マアジ)

丸鯵(マルアジ)
で、全部で5種類だよ」
「確かに、ごちゃ混ぜだね
クサヤモロとマルアジって
沼津だと
ローカルネームで
呼んでいるんだよね?」
「よく勉強しているねぇ
感心、感心!」
「えへへ・・・」
「クサヤモロが
青鰘(アオムロ)で
丸アジが、青アジだよ
ONLY鱧だから
無しでも良かったんだけど

売場に並んでいたのを
見ちゃったら

良さそうだったし

超破格で
GET出来たんだよ
ほぼほの地物だから
鮮度バリバリだから

えらを抜いたら

氷入りの海水で
冷やし込んでから

持って帰って来たんだよ
まぁ、こういう衝動買いを
しないように
遅めに来たんだけどね」
「衝動買い、笑える🤣
で、この〇(まる)は
何なの?」
「種類がバラバラで
本数も少ないから
これをひと山にして
競りにかけられて
代金(だいきん)って
呼ばれているんだよ」
「〇って
そういう意味だったんだぁ」
こんなやり取りをしながら

身だけでなく

焼いてから出汁を取るための頭も
下処理をしておきました
ところで、定休日と言えば
来週の月曜日(21日)は
普段通り、営業します
熱烈歓迎かつ歓迎光臨で
お待ちしています
鮮度バリバリの鰖(タカベ)の焼き上がりが違う理由
今朝、沼津魚市場に
1,2トンの鰖(タカベ)が
入荷していました
一般的に流通する魚ではないものの
水産業界、料理業界では
多くの人が知ってる
美味な魚です
2026年9月11日
Vol.4959

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
あんまり見たことない魚だけど
なんて魚なの?」
と、ふぐとらちゃんが
訊いてきました

「おはよう🐡
タカベだよ」
と、自分
「タカベって
苗字みたいだね
漢字だと、高部さん?」
「いやいや鰖なんだけど

珍しい感じだから
高部をあてることも
あるらしいよ」
「マジで、苗字じゃん!
どういう意味なの?」
「昔、中国で
鰖っていう字は
卵から孵化したばかりの稚魚
っていう意味があったんだって
で、タカベは
成魚になっても
20センチちょいの小さい魚で
稚魚を連想させるから
鰖っていう字が
定着したみたいだよ」
「へぇ~
調べたの?」
「そうだよ
訊かれても
困らないようにね」
「さすが、親方!
で、豆知識はともかく
肝心の食材の話をしてよ」
「はいよ〜」
そんな今朝
沼津魚市場に着き

入荷状況のホワイトボードを見ると

南伊豆・妻良(めら)の
タカベが入荷しており
その量、1、2トン!
仕分け最中だったので

自分好みのものを選ぶことにし

大きめのが6本で

普通サイズのが10本で
合計16本で

目方は、1,8キロでした

自分が選び終える頃には

売場には

タカベの山、山、山

大きい水槽には
250キロから
300キロ位入っており

小さいコンテナには
10キロ弱入っているので
250×3+10キロ×50
ということで
予定通り
1200キロ=1,2トン

一般的な魚同様
下処理を終えたら

大きめの3本は
塩焼用に
別にしておき

残りは揚物用に
3枚に卸しておきました

ランチタイムに見えた常連さんに
お出しすると

「身が弾けて
皮の部分が
きれいじゃないんだけど・・・」
「朝獲れじゃないけど
鮮度バリバリで
身が活きているから
こうなっちゃうんだよ」
「へぇ~
常連さんだから
OKなんだよね?」
「まぁね」
「刺身の場合、鮮度の良いと
歯応えあって
それも、美味しさの一つになるけど
加熱すると
さっきみたいに
身が弾けたり、崩れちゃって
見栄えも悪くなるから
要注意だよ」
「卸した魚を寝かすのにも
意味があるんだね」
「時間が経たないと
旨味が出ないからね」
「それが、巷で有名な熟成?」
「そうだね
自分は、魚の熟成には
殆ど興味がないし
まめに市場で行って
その日、その日で
気に入った魚を仕入れる方が
楽しいし
昨日と今日で
同じ漁場なのに
魚が変わるのも
面白いからね」
「そっかぁ
そもそも、親方は
飽きっぽいもんね」
「魚で言えば
回遊魚って感じだね」
「さすが、市場オタクだけあって
魚で、まとめたね」
普通サイズの方は
揚物にするため
血合い骨を抜き

今夜の【特別会席】に
鰖のフライにして
お出ししました
さらに、常連さんには
ランチ同様、塩焼にして
お出ししたのですが

時間が経っているため

皮目もちゃんとしており
お昼の時よりも
綺麗な焼き上がりです

「この半日で
ここまで焼き上がりが違うなんて
魚だけに
それこそ
目から鱗だね」
「上手いこと
言うねぇ」
「うまい繋がりで
肝心のタカベの味って
どうなの?」
「小さい魚だけど
脂が乗る魚だから
フライみたいな揚物にすると
フワフワするし
焼くと
余分な脂と水分が抜けて
旨味が凝縮されるから
かなり美味しい魚だけど
大きくならないのが
残念でならないね
もしのもし
鰖が500グラムくらい
になる魚だったら
百発百中で
これ以上に美味しいから
仕入れ一択あるのみ!」
「そこまで言うんだぁ」
今朝のように
一か所の漁場で
これほどの量の鰖が
水揚げされるのは
よくあることではありません
千載一遇とまでは言わないものの
こういう現場に巡り合えるのも
漁港が併設されている
魚市場ならではのことです
しかも、今日のように
鮮度バリバリの鰖は
都会のような消費地で
食することは
滅多にありません
鮮度という時空を超えた味を
堪能出来るのは
地方にしか出来ないことで
それが為せるのは
魚菜食文化の日本料理を支えてくれる
漁師がいるからで
彼らの代弁者として
声を出し続けのが
自分の使命なのです
熱帯低気圧の影響下の須満(スマ)と赤背(アカゼ)
台風から変わった熱帯低気圧の影響が
ありながらも
無事に仕入れをすることが
出来ました
2026年9月8日
Vol.4957

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます
今朝、沼津魚市場から戻ると
ふぐのぼり君が
やってきました

「おはよう、親方🐡
こんな天気でも
魚あったんだぁ」
「どうにかこうにかね

とりあえず
今日だけ
凌げれば
また、明日行けばいいからね」
「左の大きいのは
カツオのような
メジマグロのようなな・・・
右の魚は
アジっぽいけけど・・・」
「左は
鮪(マグロ)とか
鰹(カツオ)の仲間の
須満(スマ)
なんだけど

胸びれの辺りに

黒い斑紋があるのが
特徴だよ

右が、鰘(ムロアジ)なんだけど

沼津辺りだと
赤背(アカゼ)
って呼んでいるよ」
「どっちも
レアな魚なの?」
「レアに近い
レアだね」
「そっかぁ
で、どこ産なの?」
「どっちも

熱海・網代(あじろ)の
定置網で
水揚げされたんだけど

市場に着いた時

このホワイトボードは
それこそ
真っ白だったんだよ」
「マジ、ヤバっ!」
「それだから
他の売場に物色しに
行ったんだけど

活魚売場も



送り(陸送便)の売場も
ガラ~ン・・・」
「ヤバ過ぎ~」
「別棟の売場も

どこそこ

ガラ~ン

それでも
ひと回りして
戻って来たら

稲取(いなとり)の
山下丸の入荷が分かって
ひと安心して

そのうちに
網代の入荷が分かったから
助かったんだよ」
「気が気で
なかったんじゃね?」
「そりゃ、そうだよ
休み明けで
魚が無いんじゃん
焦るじゃん」
「でも、もし
完全にゼロだったら
どうするの?」
「こういう時のために
冷凍しても
平気な魚を戻せば
どうにかなるから
実は、平気なんだよ
そのために
真空パックして
マイナス25度で
キープしてあるからね」
「へぇ~」
そうこうすると
網代の魚が入荷して

スマとアカゼを選んで
秤にかけたら

即、えらを抜き

氷入りの海水で
一気に冷やし込んでから
持ち帰ってきました

須満は
皮目を炙り

赤背は、揚物
刺身などの使い道があるので
このまま、冷蔵庫へ

「スマは、色が薄いね」

「0,5キロぐらいの魚だから
色も薄いけど
2、3キロくらいの魚になると
マグロとかカツオよりは
ずっと脂が乗るし
それくらいのサイズでも
須満は、なかなかの値段なんだよ」
「へぇ~
こんなに小さくても
今日もなかなかの値段だったの?」
「いや、かなりのお値打ちだよ」
「魚が無いのに
そういうこともあるんだね」
「逆のケースもあるけどね」
「ふぅ~ん」
ということで
今日のランチの
副菜(ふくさい)として

須満を刺身で
お出ししました
先程お話ししたように
魚が無くても
どうにかなるのですが
やはり、鮮度バリバリの魚に
敵うものはありません
さらに言うと
こういう魚を手に入れることが
出来るのは
地方ならではの特権です
さらに言うと
鮮度という時空だけは
誰ひとりとして
移動することは出来ません
その大元にいるのが
多くの漁師達で
普段から言っているように
彼らがいてこそ
魚菜食文化の日本料理が
成り立つのです
このような地の利と人の利に
感謝しながら
魚菜食文化の
日本料理の魅力を伝える努力を
怠るわけにはいきません















