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天然であれ、養殖であれ、ふぐ料理が高価な理由

『佳肴 季凛』に限らず、ふぐ料理のコースは、刺身に始まり、

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唐揚、

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ふぐちり、

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締めのふぐ雑炊というのが、

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一般的な仕立て方 で、『佳肴 季凛』も、このようにしてお出ししていますが、白子については、別途にて、ご注文を頂いており、多くの方が、

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焼白子を、ご注文されています。そんな当店のふぐ料理については、こちらをご覧下さい。

 

ところで、一般的にふぐ料理というと、高価なものですが、その理由の一つが、その仕入れ値です。自分が仕入れている値段については、ここではお話ししませんが、新聞などを見れば、その値段がお分かり頂けます。

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10月31日付の『日本経済新聞』の朝刊を開くと、

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東京・築地の魚のセリ値が載っており、その隣には、

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山口県・下関のとらふぐの値段が、書かれています。 活とあるのは、活きたもののことで、大とあるのは1,5キロ以上の大きなふぐのことです。また、内海というのは、瀬戸内海のことで、とらふぐの産地です。天然なのか、養殖なのか記されてはいませんが、値段からして、天然なのは、確実です。

 

さらに、高値 16000、 安値 8000とありますが、これは、1キロあたりの単価です。分かりやすく言えば、高値で、2キロのとらふぐだとしたら、1本が32,000円ということになります。

 

ただ、このようにお話ししても分かりにくいので、この値段を目安にしながら、とらふぐの値段を、1本で、1キロのとらふぐの単価が、9,000円とします。ふぐ料理は、単品よりは、コースで召し上がるのが一般的です。この大きさのとらふぐですと、店によって、分量の違いがあっても、2人前程度の大きさです。

 

当然、正当かつ妥当な利益を出すためには、原価率を40%とすれば、22,500円、同じく30%とすれば、27,000円で、お出ししなくてはなりません。ただ、原価率が40%となると、かなりのお値打ち価格とも言えます。

 

この値段で、おひとりあたりの値段を出すと、40%であれば、11,250円、30%であれば、13,500円となります。この値段が高いか安いかはともかく、繰り返しになってしまいますが、正当かつ妥当な値段なのです。

 

この仕入れ値に加えて、ふぐ料理が高価なものにならざるを得ない理由が、その仕込みです。ふぐそのものを卸すことは、それほどでもありませんが、その後の水洗いに手間がかかり、卸す数が多い時は、

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女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、手伝ってもらうこともしばしばです。そんなふぐの水洗いについては、こちらをお読み下さい。

 

水洗い同様に、手間がかかるのが、ふぐ皮の仕込みです。この仕込みについては、先日3日連続でお話ししたように、粘膜の掃除に始まり、

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 棘を取る皮引き、

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さらに、皮の湯引き、と、

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とにかく手間がかかるのです。

 

天然のとらふぐの仕入れ値は、先程お話しした通りですが、養殖は、天然に比べ、味は劣るとはいえ、入荷が安定している以上、仕入れ値は、高くなることがありません。参考のために、

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同じ日の『日本経済新聞』の夕刊の記事を見ると、

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朝刊同様、セリ値が載っており、大阪の市場のところを、

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見ていくと、

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養殖のふぐの値段があり、

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大分産のもので、高値 2310、安値 1890とあります。先程の天然に比べ、値段の開きは、殆ど無く、それが、養殖の特徴でもあります。ただ、天然とは流通の状況が異なり、実際の仕入れ値となると、この倍が目安です。

 

となると、先程の天然のとらふぐのケースと同じように考えると、養殖のとらふぐは、1本4,000円となり、最終的には、養殖のとらふぐを使ったふぐ料理の値段は、6,000円が目安となります。養殖とはいっても、卸したり、下拵えの手間は一緒ですから、この値段も至極当然なもののです。

 

天然に比べ、養殖のとらふぐを使っふぐ料理は、半分くらいの値段ですが、おひとり6,000円の料理というのは、決して安いものではありません。

 

もちろん、これよりも安い値段のふぐ料理もあるのは事実ですが、安いには訳がありますし、逆に高いことにも、然りです。どこまでいっても、召し上がるお客様が決めることなのですが、先程お話した理由で、ふぐ料理が、高価なものになるのは、ごく当然のことなのです。

 

★★★ 大晦日お持ち帰り料理『言祝ぎ』 ★★★

当店では、大晦日のお引き渡しで、揚物、焼物を盛り込んだ特別料理『言祝ぎ』のご予約を承っております。

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こちらのお料理は、おひとつ5,800円で、5人前程度となっております。数に限りがございますので、お早目のご注文、お待ちしております。

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