友来る
“朋あり、遠方より来る。亦楽しからずや”という言葉があります。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、“友達が、遠くから訪ねて来てくれて、こんなに嬉しいことはない”という意味です。
昨日は、そんな日でした。その友達が、
この三人です。その“筋”の方ではありません。また、格闘家でもありません。
前回のお話しに登場した三人のうちの二人です。
左にいるのが、東京・築地の鮪屋の社長です。当ブログ『もっと美味しいお話し』には、鮪の注文の時に何度か、セリフのみで登場しています。
そのセリフは、「最高!」、「極上!」といった感嘆詞に近いものばかりですが・・・。
真ん中が、友達というより、歳は一回りも違うのですが、自分の先輩で、最初に勤めた鮨屋の職人で、木場(こば)さんと言います。現在は、東京・新宿で、『鮨処 木場』という鮨屋を、営んでいます。このブログにも、“熱血鮨職人”として、登場したこともあります。
右にいるのが、同じ鮪屋の専務で、冷凍ものを担当しています。以前、冷凍鮪を、柵取りする時のお話しで、登場したことがあります。
と言っても、“手”だけですが・・・。
そんな三人が、東京から富士市の『佳肴 季凛』に来たのは、初めてのことです。
半月ほど前、「志村の店に、一度も行ったことがないから、休みの日に行こう!」と、何となく話題になって、来ることになったのです。
その連絡を聞いた時から、自分はこの日を、心待ちにしていました。というのも、木場さんに、自分の料理を食べてもらえるからです。
当時、包丁がやっと使える程度の自分が賄いで作る料理と言えば、“野菜炒め”や、“カレー”などの、誰でも出来るようなものばかりで、揚物などは、一歳上の先輩に手伝って貰わなければ、全くと言っていいほど出来ないレベルでした。
さて、三人が『佳肴 季凛』に着いたのは、ランチタイムが始まる少し前でした。店内に入ると、自分が立っているカウンターに座り、“宴”が始まりました。
というより、道中の新幹線の中で、“ウォーミング・アップ”をしていたので、既に宴たけなわ状態です。
昔話に始まり、現在の商売や東京の様子など、話題は尽きません。
鮪屋の二人との付き合いは、まだ一年半足らずですが、歳も近く、お互い商売をやっている身ですから、話題には、事欠きません。当然波長も合うので、二言目には、「今度は東京で、(一杯)やりましょう!」です。
自分は料理を作りながらですが、お酒こそ入っていなくても、楽しいことこの上ありません。特に、昔話となると、ここでは話せないと言うより、愛妻(!?)にして、女将の真由美さんに聞かれたら、家庭内別居、女将不在の日本料理店必至の類のものばかり。
幸か不幸か、テーブル席には、他のお客様もいらっしゃらなかったので、自分も含め、言いたい放題でした。
ですから、時が経つのは早く、また三人の飲むペースは速く、焼酎のボトルを、二時間程度で、二本も空けてしまいました。
その頃には、時計の針は、2時を回っていました。三人のうち、誰彼となく、
「そろそろ帰ろうよ。タクシー、呼んでもらおう。」となり、入口で記念撮影(最初の写真)。
今でこそ、鮨と日本料理と畑こそ違いますが、今の自分があるのは、木場さんのような先輩がいたからだと思っています。
知り合ってから、かれこれ20年近くなります。自分で言うのもなんですが、歳も出身も違っていても、ここまで付き合い、付き合わせてもらえるのは、お互いが、素晴らしいということのはずです。
ましてや、昨日のように、わずか2,3時間のために、遠く離れたところから来てもらえるのは、何と嬉しいことでしょうか。
以前も、そんなことがありました。それは、『佳肴 季凛』のオープンの日に、自分が師事した親方が、浜松から駆けつけてくれたことです。
近いとか、遠いとかで来てくれるのでは、ありません。気持ちがあるからこそ、来てくれるのです。
人というものは、どこまで行っても、気持ちが全てであり、それがあるからこそ、人でいられるものだと、自分は思っています。
さらに言えば、自分はそういう良き先輩や親方の下で、仕事を覚えられたことが、何よりの財産です。
こんなお話しをした今日2月22日は、
偶然にも、『世界友情の日』でした。
★★★ 期間限定 会席料理 ★★★
2月、3月限定、しかも女性のお客様限定の会席料理(夕席)“春支度”を、御用意致しました。
先付に始まり、食事、デザート付の全9品(お一人 3,000円)のコースとなっております。
なお、ご予約なしでもお召し上がれますが、土曜日以外のお支度となります。
春には、まだ早いですが、吟味した食材で奏でる“身体にやさしい、美味しい日本料理”を、召し上がって、楽しい一時をお過ごし下さいませ。
最後までお読みいただきまして誠に有り難うございました。
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店主 志村
友達ってありがたいものですね。
でもそれは、季凛が良い人だから。
友情 大切に。私も学生時代の友人とは
今も仲良く連絡取り合っています。
嬉しい限りです。
友人の一人は皇室にご縁のある方です。
奇麗で聡明で・・・・・・
おばさん様
いえいえ、自分が良いのではありません。
本文にあるように、お互いが良いのです。
古き友は 良きかな