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もっとおいしいお話し

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美味しいカレーの作り方

マクロビオティックを基本に据えている『佳肴 季凛』ですが、牛肉などの肉を使うこともあります。
“お決まり”のメニューにも、『温牛(おんぎゅう)』という料理もあります。この料理に使っているのが、
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和牛のもも肉です。和牛の産地は、宮崎産などが多いのですが、今回のは静岡産です。
今回のお話しは、和牛ではなく、このもも肉の切り落としについてです。
もも肉の周りには、固いすじなどがあるので、
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包丁で、取除きます。
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一個のもも肉(3~4キロ)から、これぐらい(500グラム位)取れます。ちなみに、掃除をし終えたもも肉の可食部分の比率のことを、歩留まりと言います。
そのすじ肉を、『温牛』を仕込む度に、真空して冷凍しておきます。ある程度数が貯まったら、冷凍庫から出します。
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これを使って作るのが、賄い用のカレーです。ここからが今日のお話しの本題である“美味しいカレーの作り方”です。ご家庭でも出来るので、是非参考にみて下さい。
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鍋に、すじ肉、人参、玉葱、ホールトマトを入れ、そこに赤ワインを目一杯注ぎます。赤ワインの量は、材料と同じ位です。赤ワインがなければ、白ワインや日本酒でも構いません。
ホールトマトを入れるのは、トマトには旨味成分が多いからです。なければ、トマトジュースなどでも構いません。
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そこに出汁を注ぎます。日本料理店らしく、鰹出汁です。ご家庭では、固形スープでも構いませんし、これだけ材料をふんだんに使っているので、水だけでも構いません。
それぞれの材料は、大きめに包丁します。肉や人参は一口大、玉葱は半分のままです。今回は入れていませんが、セロリを入れると美味しく出来ます。
旨味が閉じ込められ、煮崩れしにくくなるので、予め肉を炒めるのですが、煮込み料理ですから、そのままでも構いません。
また、炒めないので、油も飛び散らず、後片付けの手間もなくなります。←ここは、ご家庭向きです。
先ほどの鍋を、火にかけます。沸いてくると、アクが浮いてくるので、
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きれいに取除きます。このアクを丁寧に取除くことが、肝心です。この時の火加減は、強火です。その時、鍋肌についた汚れも、キッチンペーパーなどで拭くと、仕上がりもよくなりますし、鍋を洗う手間も、軽減されます。
このアクが完全に出なくなるまで、強火で煮込みます。出なくなったら、味付けです。アクを取除くことで、臭みもなくなりますし、余分な脂も取除けるので、食べても、“重く”なりません。
味付けは、市販のルーですし、これで十分です。市販のルーは、メーカーが、研究を重ねて、作ったものですから、美味しいのは当然です。
ご存知の方も多いと思いますが、その時、2,3種類使うのも、コツの一つです。
ここに、カレーのルーだけでなく、ハヤシまたは、ビーフシチューのルーを、
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入れます。デミグラス・ソースを入れる洋食屋さんのカレーが、美味しいのは、こういうことなのです。この段階では、やや薄めの味付けにしておきます。
ここに、味噌を煮汁で溶いてから、鍋に入れます。
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味噌は、ご家庭にもあるものでも十分ですが、八丁味噌などの赤出汁用の味噌の方が、美味しく出来ます。
名古屋名物の“味噌煮込みうどん”や、牛すじの煮込みの“どて煮”にも、使われているように、赤だし用の味噌は、煮込んでも、風味が失われにくいので、煮込み料理に適しているのです。
さらに言うと、カレーうどんを作る時などは、醤油ベースのスープよりも、味噌ベースの方が、美味しく作ることが出来ます。
しばらく煮込んでから、
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“ココナッツミルク”を、最後に入れます。今回は入れませんでしたが、“マンゴーチャツネ”(ジャムのようなもの)や、“ココア”(無糖のもの)を入れたりしても、美味しく出来ます。
出来上がったのが、
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こちらです。御飯は、マクロビオティックを基本にしている『佳肴 季凛』らしく、雑穀御飯です。
“ビーフカレー”の出来上がりです。和牛を使っているので、味は文句のつけようもありません。
やはり、“料理は素材”ですし、“素材に勝る味付けはなし”の格言通りの味です。
ここで美味しく作るコツをおさらいします。
1 赤ワインを沢山使う
2 ホールトマトを入れる
3 アクを丁寧に取除く
4 ルーは2、3種類プラス“ビーフシチュー”のルー
5 味噌を入れる
これだけになるのですが、料理というものは、下ごしらえと途中のひと手間を抜かなければ、十分美味しいものが作ることが出来ます。今回はビーフカレーでしたが、他のものカレーでも、全く同じです。
ということで、今晩の夕飯は、カレーにしてみませんか?
★★★ 期間限定 会席料理 ★★★
2月、3月限定、しかも女性のお客様限定の会席料理(夕席)“春支度”を、御用意致しました。
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先付に始まり、食事、デザート付の全9品(お一人 3,000円)のコースとなっております。
なお、ご予約なしでもお召し上がれますが、土曜日以外のお支度となります。
春には、まだ早いですが、吟味した食材で奏でる“身体にやさしい、美味しい日本料理”を、召し上がって、楽しい一時をお過ごし下さいませ。
最後までお読みいただきまして誠に有り難うございました。
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追伸 今回のように、沢山作った時は、冷凍しておいたり、近所のお客様に“鍋持参”で取りに来てもらったりしています。
『佳肴 季凛』にいらしたら、「カレー!」と声をかけてみて下さい。冷凍庫にあれば、お持ちになって、是非召し上がってみて下さい。

お昼御飯

以前、自分の朝ごはんについては、お話ししたことありますが、「親方って、どんなものを食べているの?特に、お昼。」とか、「やっぱ、刺身がおかずなの?」と、ここ最近、お客さんによく聞かれます。
そんな質問への答えが、今日のお話しです。
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昨日仕入れた本鮪(紀州 勝浦産)ですが、味を見るために、一切れぐらい食べることはあっても、まさか、これをおかずにするわけにはいきません。そんなことしたら、商売上がったりです。
では?
今日のお昼御飯がこちらです。
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雑穀御飯、そば、豆乳、山東菜(さんとうな)のお浸し、です。
「これで、お腹一杯になるの?」と、思われるかも知れませんが、これで十分です。
雑穀御飯には、いろんな栄養素が含まれているので、これだけで十分とも言えますが、たんぱく質が足りないので、豆乳を飲むことにしています。
個人的に麺類が好きなので、そばの時もあれば、うどんの時もありますが、ラーメンは間違っても、ありません。マクロビオティックが、自分自身の食生活のスタイルでもあるので、卵が入っているものは基本的に食べることはしません。
また、麺類は茹でるだけなので、仕込みに追われている時には、好都合です。冷たいつゆにつけて食べるのが、殆どですが、時には温かいつゆの時もあります。
食べるのも、作るのも、殆ど一人のことが多いので、こんな食事になることが多いのですが、ただ麺類を茹でるだけでも、新しい料理が浮ぶヒントになることもありますし、つゆの味を、思いつくまま変えるだけでも、そんなヒントにもなります。
ルーチンワークとも言える、どんな些細な仕事でも、毎日繰り返すことで、料理人としての勘が磨かれるものだと、自分は思っています。ですから、お客さんに出さない料理の方が、かえって面白みがあるものです。
また、自分で作るものは、自分が食べたいものを作るわけですから、より美味しいと感じられますし、ある意味、心にも優しい食事とも言えます。
食事というものは、空腹を満たすだけのものでなく、心を満たす役目もあるわけで、そんな料理を、先ず自分が食べることで、初めてお客さんに、美味しいものを提供できるものだと思っていますし、その気持ちを忘れずにいたいものです。
志村

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