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もっとおいしいお話し

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提携陶芸家

遅まきながら、“旬の素材”を更新しました。まずは、ご覧下さい。
定休日の昨日は、昼過ぎまで、仕込みをしていました。仕込みが終わった後、『佳肴 季凛』の近くに住んでいる陶芸家の室伏さんの工房へ、久しぶりに行ってきました。
『佳肴 季凛』では、室伏さんの器を幾つか使っています。それについては、こちらを
最初は、たわいもない世間話をしていましたが、工房にいる以上、会話の内容も、知らず知らずのうちに、というか、お約束通り、器に関することに、なりました。
室伏さんの最近の作品は、
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こういったものが多く、小さいものですと、
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こんな感じのものです。
当然、自分の興味は、これらの器に何を盛り付けるかです。特に、最初の写真の真ん中にる大きな器は、刺身には最適です。
「この器って、もう少し浅く、出来ます?」と、室伏さんに尋ねると、
「出来ますよ。何を、盛るの?」
「やっぱ、この時季ならではの、“ふぐ刺し”です。この器って、青い色がつけられます?」
「もちろん。“ふぐ刺し”かぁ、いいんじゃない。」
「でしょ。作ってもらおうかな~。」
「今の仕事の目途がついたら、やれるけど。」
「是非。でも、なかなかの値段だから、数はいらないですよ。」
「分かりました。」
といった感じのやり取りでした。
お気づきかと思いますが、出来上がった器は、『佳肴 季凛』オリジナルのものですから、室伏さんは、提携陶芸家とも言えます。
こうなるのは、自分でも予想はしていました。というより、工房に行くこと自体、目の保養を超えて、目に毒となるのは、完全な出来レースでした。
もっと言えば、ミイラ取りがミイラになったようなものです。
市場に行けば、行ったで、高い魚を仕入れ、工房に行けば、行ったで、高価な器を頼むのは、自分で言うのもなんですが、末期的症状です。
でも、これが楽しいというか、全てなので、仕方がありません。
★★★ 期間限定 特別ランチ ★★★
冬期限定で、ふぐ料理【 “ふぐ皮刺し”、“ふぐの唐揚げ” 】
をご堪能出来る、特別ランチコース(全9品)を御用意致しました。
もちろん、ふぐは、自らの目利きで仕入れた天然のとらふぐです。
この時季ならではの本物の味を、是非ご賞味下さい。
皆様のお越しお待ち申し上げております。
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                                (全9品 4,200円)
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焦げついた鍋の洗い方

今朝、見事にチョンボしました。
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鍋を焦げつかせてしまいました。煮ていた物は、台無しで、ごみ箱行きでした。こういうことが、朝からあるとかなり憂鬱になります。
こうなると、さらに厄介な仕事が待っています。鍋の焦げを落とさなくてはなりません。そんなわけで、タイトルにもあるように、今日は『焦げついた鍋の洗い方』のお話しです。
ただ、ひたすらこすっても、焦げは落ちません。ある物を使います。ある物とは、重曹です。今が旬の冬瓜の下拵えにも、使ったりもします。
先ず、重曹を鍋に、ふりかけます。
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その中に水を入れ、火にかけます。火にかけると、
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泡が出ます。しばらくそのまま火にかけておきます。その後、火からおろして、そのままおいておきます。
そうすると、新品同様に、
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なっていません。世の中そんなに甘くはありません。それでも、ここまで落ちました。ここからは、手作業です。
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焦げの部分は、金たわしで落とします。その後は、スチールウールで、ひたすらこすります。とにかく、こすり続けます。
洗い終えたら、タオルで拭きます。
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拭き終えると、
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こんな風に、なりました。それこそ、新品同様です。金たわしでこすった部分は、
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傷がついていますが、それでも新品同様です。
今日は、焦げついてしまったので、ここまでしました。でも一週間に一度は、鍋を磨きます。磨く!?そうです。洗うのではありません。
磨き方については、またの機会にお話ししますが、料理人をやっていると、妙に掃除に詳しくなります。そんなお話しは、こちらを
そうは言っておきながら、自宅の掃除や片付けとなると、知らぬ存ぜぬを押し通す自分です。
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温蔵庫

厨房には、いろんな道具や機械があります。
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これも、そんな一つです。冷蔵庫ではありません、その反対の温蔵庫です。その名の通り、温かい状態で、料理を保存しておく機会です。
扉を開けて見ます。
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中には、大きなバットが入れられるようになっています。下の段も同じようになっています。
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使い方ですが、先ず電源を入れ、加熱用のスイッチを押します。
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まだ、庫内の温度は、23度ですが、最高で90度まで上がります。
普段の使い方は、蒸し物を入れて、温めておくのが殆どです。もちろん、揚物なども、入れておくことも出来るのですが、揚物はやはり揚げたてには、かないませんので、余程のことがない限り、使いません。
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温め直した“蟹真丈錦糸蒸し(かにしんじょうきんしむし)”です。これを、器に入れてから、餡(あん)をかけます。蓋をしてから、温蔵庫に入れます。
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法事などのご予約が、入った時は、庫内が温まっていないうちに、入れておきます。先程の“蒸し物”が完全に温まるまで、最低でも、一時間半かかります。そうすれば、大勢のお客様に対応することも可能です。
また、フリーのお客様の場合には、蒸し上がったら、そのまま温蔵庫に入れておき、料理の進み方に合わせることが出来ます。
このように、便利な道具があるので、大勢のお客様の時にも、料理の味を落さずに、お出しすることが出来るのです。
冷たいもの(刺身や酢のもの)は、冷たいまま、温かいものは、温かいままでお出ししてこそ、美味しく召し上がって頂けます。
冷めた天然の車海老の天ぷらよりも、揚げたての冷凍海老の天ぷらの美味しいと感じるのは、皆同じだと思います。だからと言って、素材の質を落すつもりは、一切ありませんし、素材への追求は飽くなきものだと思っています。
素材とお話ししましたが、今が旬の素材が、“鱧(はも)”です。五月から何度もお話しさせているのは、ご存知の方も多いかと思います。
そんな旬の美味しさを味わった頂くため、ランチ限定で、“鱧御膳”(一人前 2,800円)を御用意致しております。この機会に是非、お召し上がり下さい。詳細については、下の説明をご覧下さい。
【季節限定 鱧づくしランチ】
お知らせです。
只今、7月・8月の限定コースとして、鱧づくしのランチ『鱧御膳』をご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
この時期美味しい鱧の味を、是非ご賞味下さいませ。
詳細は『鱧御膳』のページをご覧下さい。
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河岸籠

富士市市内にお住いの方は、ご存知かと思いますが、6月1日から、富士市では有料となったので、袋やかごを持参して、スーパーに買い物に行くようになりました。
店内には、こんなのぼりや、
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また、こんなポスターも貼ってあります。
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そんな自分が持っていく“マイバッグ”がこちらです。
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“河岸籠(かしかご)”と呼ばれるものです。恐らく、この辺では手に入れることは出来ないはずです。東京・築地の料理道具専門店などで売られています。
魚河岸・築地に買出しにくる人たちは、この籠持参で来ています。そこから、“河岸籠”と呼ばれるように、なったのだと思います。
以前、築地に行った際に、自分は買い求めてきました。特別な理由があったわけではありませんが、修業時代を思い出し、何となく買ったのでした。
鮨屋で修業していた当時、若い衆が交替で築地に仕入れに行っていました。バイクに“河岸籠”を積んで行くことが殆どでした。
たまに地下鉄で行くこともあり、特に帰りは、通勤ラッシュと重なります。魚が入った籠を持っていると、乗り合わせたサラリーマンやOLの人たちは、当然のことながら、服を汚されたくないわけですから、自分の周りには、近づいてきません。なので、通勤時間にもかかわらず、我が物顔で、座ることが出来ました。
その時の方々、ごめんなさい。この場を借りて、お詫びします。
また、暮れには一般の人も買出しに来て、築地は普段以上に、賑わいます。そんな時は、早く帰りたいがために、魚の入った籠を、わざと振りながら、一般の人を押しのけるように、歩いたものでした。我ながら、嫌な性格です。
とは言っても、こんなことは、自分をはじめ、買出しに行く連中は、皆やっていたはずですし、事実、先輩や友人たちも同じことを言っていました。
言い訳になりますが、我々料理人は、仕事で行っているので、真剣です。また、せっかちな人間が多いので、その辺は目をつぶって下さい。ですから、一般の方で、築地に行く機会が、邪魔にならないようにしたほうが、賢明です。
ところで、今日買い物に行こうとすると、下の娘もついて来ました。
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娘の役目は、太鼓持ちならぬ、籠持ちです。手で持っていると、疲れてきたらしく、今度は籠をしょい始めました。
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本人、「リュック、リュック。」と喜んでいます。
そんな今日の買い物がこちらでした。
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“河岸籠”ですが、ご覧のように、竹で出来ています。マクロビオティックが基本スタイルの自分としては、プラスチック製の籠などを使うことに、やはり抵抗があります。
マクロビオティックの良さは、自然そのものにあると思っています。自分がしていることが正しいとは思いませんが、出来る限り、こういう自然のものを使い続ける気持ちだけは忘れたくないものです。
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揚げ台

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 揚物を沢山揚げる時は、“フライヤー”を使います。“揚げ台”と呼んだりもします。
 ご覧のように油が入っていますが、大きさにもよりますが、“佳肴 季凛”の揚げ台には、約一斗(18リットル)入ります。
 これだけ入るので、片付けとなると、結構な仕事です。火を止めて、熱いうちに、漉します。
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 それこそ熱いので、注意が必要です。温度は約160度です。こんなものがかかったら、一溜りもありません。
 漉してから、洗います。
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 使う洗剤は、油落とし専用のものなので、ゴム手袋をした方がよいのですが、汚れの落ちが分かりにくいので、素手でやることにしています。
 ただ、自分は面の皮と同じ位、手の皮も厚いので、そんなに手が荒れることもありません。一般の方は、マネしないで下さい。
 汚れの程度にもよりますが、洗剤をつけて洗う作業を、2,3回繰り返します。今回はそれほどでもないので、すぐきれいになりました。
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 乾いたタオルで拭いたら、終了です。揚げ台そのものの掃除はこれだけですが、揚物をやると、当然その周りも汚れます。ですから、その周りの掃除もしなくてはなりません。
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 先日もお話ししたように、厨房の仕事は、片付けの方が多いくらいです。確かに、面倒なのですが、美味しい料理はきれいな厨房で作られる、というより、“でしか”作れません。
 また、自分が思うことは、揚げ台に限らず、道具を作ることを仕事としている人がいます。その人が、作った道具を粗末にされたら、きっと悲しかったり、寂しい思いをするはずです。
 自分も作った料理が残されたり、粗末にされると、身を切られるより辛いです。そんな人たちがいるからこそ、料理を作ることが出来るのです。
 どんな凄腕の料理人でさえも、鍋がなければ、ゆで卵の一個すら作れません。ですから、高い安いにかかわらず、どんな道具でも粗末にしてはならないのです。
 それが出来て、初めて職人なのです。料理を作る職人となった以上(自分では、まだまだだと思っていますが)、そういう気持ちだけは、忘れないでいたいものです。
 志村

つけておくだけ

 ここ最近、厨房の換気扇の吸い込みが悪いので、久しぶりに掃除することにしました。原因は、通気孔の網の”め”が詰まっているからです。
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 黒いのが、その網です。どれくらい、”め”が詰まっているかというと、こんな感じです。
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 参考までに、そのままの状態で見れば、汚れ具合は一目瞭然です。
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 これでは、吸い込みが悪いのも、当然です。これほど汚れていると、たいへんそうな気もしますが、ある薬品を使うと、手間いらずです。
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 これがその薬品です、”苛性ソーダ”です。学生の頃、理科の授業に登場した”水酸化ナトリウム”です。
 網をシンクに置き、栓をしたら、”苛性ソーダ”を振り掛けます。
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 ここに、沸騰したお湯を入れます。この時注意しないと、飛び散るので危険です。
 修業時代の鮨屋で、排水溝が詰まった時、同じようなことをしたことがあります。その時、お湯を入れたら、間欠泉のように、吹き上がったことがありました。それくらい、注意が必要です。
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 今回は、間欠泉が吹くことはありませんでした。あとは、このまま、置いておきます。そうしたら、きれいに洗えばOKです。
 その際、素手でやると、手がべとつくので、手袋をつかわなくてはなりません。ご存知の方もいらっしゃるとおもいますが、手がべとつくのではなくて、手が溶けているのが本当のところです。
 きれいになった網で、見てみると、こんな感じです。
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 厨房の掃除は、つい億劫になりがちですが、手が空いている時は、出来る限りするようにしています。美味しい料理は、きれいな厨房で作られるものだからです。
 一昨日の”砥石直し”と同様、職人としての基本は、何よりも道具を大事にすることです。
 また、厨房の仕事はこのように、料理を作ること以外の雑用が多いのが実際のところです。厨房の掃除には、目の色を変えてやる自分ですが、自宅ではものぐさ極まりないので、志村家の女三羽烏に、年がら年中文句を言われている始末なのです。
 
 志村

砥石直し

 我々料理人にとっては、包丁は大事なものです。ある意味、自分の分身でもあります。
 使った包丁は、仕事が終わったら、毎日砥ぎます。砥ぐには、砥石が必要です。砥石は使っていると、段々とへこんできます。
 へこんでくると、包丁をちゃんと砥ぐことができなくなるので、砥石を直さなくてはなりません。
 ただ、この”砥石直し”が、面倒な仕事な一つです。今日の昼、仕込みの目途をついたので、久しぶりに”砥石直し”をすることにしました。
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 砥石のへこんだ面を、床のコンクリートに置いて、水を流しながら、前後に動かします。かがんでやる作業なので、これまた厄介です。まめに、”砥石直し”をすればよいのですが、つい億劫になりがちです。
 床にこすりつけては、へこんだ面を見るのですが、なかなか平らになりません。
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 眺めていても、平らになるわけではないので、ひたすらこすりつけます。
 とは言っても、早く平らになって欲しいので、つい砥石を見てしまいます。はたから見れば、砥石を拝んでいるとしか思えません。
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 まだまだ、時間がかかりそうです。
 それでも、こすりつけること15分。やっと平らになりました。
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 これでしばらく、使えそうです。
 料理人に限らず、職人にとって道具は、命です。ですから、道具を粗末に扱う職人(ジャンルが違っても)を見ると、自分は軽蔑しますし、それ以上に辟易します。
 そんな職人には、なりたくありませんし、単なる道具だからといって、ぞんざいに扱うようでは、道具を作った職人さんにも失礼です。ものを作るということは、魂を込めることだと自分は、思っています。そして、崇高な仕事です。
 そういう崇高な仕事に就いていることが、というより就けたことが、自分にとっては、幸運以外の何物でもありません。
  志村

四角と六角

 沼津の魚市場の周りには、器や道具を扱う専門店があります。自分が普段立ち寄るのが、”芹沢パッケージ”というお店です。
 レジで会計を済ませると、こんなものが目に入りました。
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 箸です。それを眺めていると、店員さんが「親方、この二つの違いが分かる?」と尋ねてきました。ご覧のように、別々の箱に入っています。
 「・・・。長さ?」
 「手にとってみれば、分かるよ。」と言われたので、手に取って見ました。
 こちらが、左側の箸です。
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 上から見ると、こんな形をしています。
 そして、右側の箸です。
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 こちらも上から見てみます。
 そうです。左のが四角です。
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 右のは、六角です。
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 ところで、この違いは、ただの違いではないらしいのです。
 
 そこの店員さんが言うことには、女性は六角の箸の方が、使いやすいので、六角の箸がお気に入りで、男性は四角の方が、お気に入りというのです。
 そう言われたので、考えてみたものの、自分としては、どうも・・・?皆さんはどう思います?お分かりになる方、是非教えて下さい。
 志村

盛り箸

 日本料理では、当ブログの表紙のイラストのように、料理を盛り付けます。と言っても、分かりにくいでしょうから、こちらの写真をご覧下さい。
 
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 角度を変えてみます。
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 大体、お分かりいただけでしょうか?特に、この箸に注目して下さい。この箸は、盛り付け専用の箸で、”盛り箸(もりばし)”と呼んでいます。柄は木などで出来ていて、その先はステンレス製です。
 ステンレスを使っているので、普通の菜箸よりも重く、若い頃は使いこなすまで、時間がかかりました。
 また、先端はたいへん鋭く、とがっています。
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 普段自分が使っている”盛り箸”は、最初の写真のものですが、これとは別の”盛り箸”も持っています。
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 柄の部分が、”黒檀(こくたん)”で出来ています。”黒檀”については、自分はあまりよく分からないので、こちらを
 見た目から想像がつくかと思いますが、値段も普段つかっているものよりも、ずっと高いです。また、先の部分が長く、使いにくいので、しまい込んであります。
 普段使うには、もったいないのと、何かあって壊れたら嫌なのが、本当のところです。
 「じゃぁ、いつ使うのか?」と思われるかもしれません。
 粋がって、格好つけたい時に使うのです。こういうどうでもいいことに、価値観を見出すのが、志村流です。
 ところで、先日普段使っている”盛り箸”の柄の部分が壊れてしまいました。
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 が、”盛り箸”に限らず、我々プロが使う道具は、大体の場合、修理できるので、長い間、使うことが出来ます。
 この”盛り箸”も、かれこれ、二、三回程、柄が壊れてしまい、その都度直して、使っています。
 包丁と同じく、使い込んだ”盛り箸”は手になじんでいるので、使いやすく、仕事も速く出来ます。
 今更ながら、プロの使う道具は、よく出来ています。
  志村

折り紙ではありません

 もうすぐ、三月もおしまいです。一足先に、四月の”旬の素材”を、アップしましたので、ご覧下さい。
 さて、今日のお話しです。揚物の下に敷く紙のことを、”天紙(てんし)”と呼んでいます。
 普通はこんな風に、使っています。
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 ちなみに、この揚物は”しょうさいふぐ”の唐揚げです。
 盛り付け方に変化が欲しい時は、こんな風に”天紙”を使ったりもします。
 
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 こうすると、立体感が出るので、盛り映えします。ちょっとした工夫で、目先を変えることも出来ます。
 また、このように盛り付けてあると、”天紙”の使い方が気になる方もいて、召し上がった後、”天紙”を手に取ったりもしています。
 その折り方は、こんな感じです。
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 ”天紙”はこのような正方形をしています。
 先ず、これを三角形になるように、折ります。
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 出来た三角形の右半分を、さらに折ります。
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 これを内側から、広げます。
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 この形の”天紙”をもう一つ作ります。その二つを、互い違いになるように、重ねれば出来上がりです。それこそ、単純です。
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 先程もお話ししたように、目先が変わるのが利点なのですが、バランスをとりにくいのが欠点なので、数が多い時には不向きです。
 この盛り付けのように、料理は盛り付け一つで、ガラリと変わるものです。見映えがして、食べやすい盛り付けというのは、なかなか思いつくものではありません。
 包丁捌きもさることながら、盛り付けは奥深いもので、ある意味料理人泣かせでもあります。
  志村
 

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