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もっとおいしいお話し

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富士市でランチを食べて、旅行気分

”佳肴 季凛”のランチには、固形燃料を使った”小鍋”が付きます。ホームパージの”昼席”の写真にも載っています。
その内容は、時季によって色々と変わりますが、野菜を沢山使っているのが、特徴です。
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白菜、長葱、えのき、茎わかめ、巻麩、豆腐、くずきりが、入っています。
”季(一人前1,500円)”も”凛(一人前2,800円)”も同じ小鍋ですが、凛には、湯葉も入ります。最後に、粉山椒をひとつまみ、入れます。
これに、出汁をいれるのですが、今週からは、赤出汁仕立てにしています。料理の名前は、そのまんまですが、”赤出汁鍋”です。先週までは、”豆乳鍋”でした。入っている食材も全く一緒でした。
その出汁も、ただ鰹出汁に、味をつけたものではありません。
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魚の骨を焼いたもの、クズ野菜、出汁を取った後の昆布や鰹節を、時間をかけて、沸き立たせないようにして、出汁を取るのです。
使う魚もその時によって、さまざまです。この鍋に入っているのは、銀鱈、平目です。どれもが、天然の魚なので、旨味が豊富です。ただ、出汁も注ぎたして、取るので、結果的にいろんな魚を使うことになります。
鮪、さより、すずき、ふぐ、ほうぼう、鰆・・・。何種類の魚が入っているのか、自分でも分かりません。
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そんなお話しをしているうちに、”小鍋”が沸いてきました。目の前で”あつあつ”を食べることが出来るシズル感は、美味しさを倍増してくれます。山椒の香りが、赤出汁の風味を引き立ててくれます。
召し上がったお客様の多くは、「”あつあつ”が食べれて、うれしい。」、「この出汁は、何で取っているの?」、「こんな鍋が出てくると、旅館で食べる夕食みたい。」と、感想を話してくれます。
”佳肴 季凛”の女性スタッフも、開店当初、「富士市でランチを食べているのに、旅行気分そのものだね。」と、お客様と同じような感想を言っていました。もっとも、今では、そんなこと全く言いませんが・・・。
ランチ・メニューを、”小会席”としている以上、ちょっとした感じというか、普通とは違う感じの料理を、お出しして、地元富士市の少しでも多くの方に、日本料理の良さ、美味しさを知って欲しいものです。
志村

タラバモドキ

 先日、沼津魚市場の活魚のセリ場に、こんな変わった名前のかにが、入荷していました。
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 ”タラバモドキ”と書かれています。その名の通り、姿、形は”たらばがに”なのですが、色が違います。”タラバモドキ”は赤い色をしています。ちなみに、生のタラバガニは、茶褐色をしています。その時は、「どうせ、美味しくもないだろう。」と思い、値段も気にもかけませんでした。
 これがその姿です。
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 その日の夜、”タラバモドキ”のことを、常連さんに話すと、「志村さん、それって美味しいって、テレビでやってましたよ。」と言われたのです。そうはいっても、後の祭り。
 それが分かった以上、というより、この後のセリフは、御察しの通りです。食べたことがないものは一度は食べなければ、気が済みません。
 そんなことを、思いながら、今朝市場に行くと、いました。”タラバモドキ”を眺めていると、市場のセリ人が、「親方、これって結構旨いっす。」と言ってくるではありませんか。続けて、「この間も、そんなには高くなかったっすよ。」
 ”渡りに船”とは、このことです。今日のセリもそんな感じで、仕入れることが出来ました。
 店に帰ってきて、早速、茹でてみました。面白いことに、この”タラバモドキ”は、茹でる前と後で、全く色が変わりません。普通、エビ、カニの類は、加熱することで、色鮮やかな赤に、変わります。
 ですから、あえて写真も撮りませんでした。
 ”一度は、食べなければ、気が済まない”シリーズの最後は、やはり肝心の味です。
 ズバリ言って、いけます。冷凍の本タラバよりも、いいかもしれません。身もプリプリしています。さすが、”生の活け”だけのことは、あります。
 また入荷があれば、仕入れて来ます。その時まで、乞うご期待!
  志村
 
 

無農薬・有機野菜の畑

 定休日の今日は、普段、幽閉されている”佳肴 季凛”を飛び出して、提携農家の、”百姓屋つぐみ”こと、芦沢さんの畑に行ってきました。ちなみに、畑は富士宮市にあります。
 言うまでもありませんが、無農薬、有機栽培の野菜を作っています。
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 いろんな野菜を使わせてもらっているのですが、ここ最近、頻繁に仕入れているのが、”菜の花”です。
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 ちょうど今、摘んでいるところです。ご存知のように、”菜の花”は春を代表する食材の一つで、”佳肴 季凛”では、”お浸し”や”胡麻和え”として、お出ししています。
 ”菜の花”と一般的に言われていますが、今日の今日まで、自分は”菜の花”という野菜があるものだと思っていました。”菜の花”とは、大根をはじめとするアブラ菜科の野菜の花の部分のことを総称していうことを、教えてもらいました。
 ”百聞は一見に如かず”とは、まさにこのことです。ですから、小松菜の菜の花もあれば、ブロッコリー、大根・・・といろいろあるのです。料理人としては、まだまだ不勉強な部分も沢山あります。
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 ちなみに、これが小松菜で、まだ”菜の花”はとれません。芦沢さんによれば、”菜の花”を取るために、わざと大きくしているとのことでした。
 そんなことを、教えてもらっていると、芦沢さんは、藁を取り出しました。
 
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 こんな風に、藁で囲いをし始めました。自分も少し手伝わせてもらいました。この程度なら、素人の自分でもできます。
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 今度はこの沢山の落ち葉を、この囲いの中に入れ始めました。
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 苗を育てるための場所を作るために、このような作業をしたのです。こういったことも、畑に行ってこそ、分かるものです。まさに、”目から鱗”状態の連続です。
 その後、”佳肴 季凛”で使う野菜を取ってもらいました。
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 左から、エシャレット、白菜、キャベツ、菜の花。一番手前にある袋入りのが、秋に取れた小豆です。
 ご存知のように、”佳肴 季凛”はマクロビオティックを基本コンセプトに据えています。ですから、芦沢さんのような方は、自分にとっては、不可欠な存在です。
 
 こういう、新鮮な美味しい野菜使って、料理を作り、お客さんに食べてもらうことがができるのは、自分としては、何よりの喜びです。
 また、芦沢さんは、一般の方にも、野菜を販売しているので、興味のある方は、是非一度、お声をかけてみては。こんな感じのセットもあるとのことです。
 芦沢さん、今日は、お忙しい中、有難うございました。これからも、宜しくお願いします。
  志村
 
 
 
 

頭のない魚

魚市場には、色んな魚が並んでいます。活きている魚もあれば、冷凍の魚など、その種類というか状態もさまざまです。
冷凍の魚でも、先日お話した鯖のように、三枚におろしたものもあれば、このように、頭だけ取ってある魚もあります。
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写真の腕は、てんでダメの自分ですが、写真が上下反対ではありません。そのまんま写して、アップしただけです。もう少し、近くで見てみます。
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確かに、頭はついていません。冷凍のまま入荷してくるわけですから、国内で水揚げされた魚ではありません。
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”USA”と書かれています。アメリカ産です。その魚の名前は、”銀鱈(ぎんだら)”です。
”銀鱈”は、”たら”と名前がついていますが、”たら”の仲間ではありません。開きの定番の”ほっけ”に近い仲間です。棲んでいるところは、北海道以北から、アメリカまでの北太平洋です。
アメリカ産と書かれていますが、もっというと”アラスカ産”です。”銀鱈”は頭を取った状態で、2,5キロぐらいある大きな魚です。
スーパーなどでは、切り身の状態で売られていますが、家庭でおかずにするような魚の値段にしては、ちょっとしたご馳走とも言えます。
”銀鱈”の身は、白身ですが脂もかなり乗っています。そのため、日本料理店では、焼物にすることが殆どです。照焼や西京焼が、一般的です。
”佳肴 季凛”でも、西京焼としてお出ししています。照焼も悪くはないのですが、やはり西京焼のほうが、個人的には美味しいと思います。
西京焼といえば、”鰆(さわら)”も有名です。「どちらが美味しいのか?」という質問に対しては、好みの問題としか答えられませんが、自分の独断と偏見、そして想いの中では、”鰆”に軍配を上げます。”鰆”については、以前お話ししたことがあります。
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こちらが、”銀鱈の西京焼”です。この”照り”具合を見ると、否応無く食欲がそそられます。”佳肴 季凛”では、単品ものとしてだけでなく、会席料理のコースの焼物としても、召し上がれます。
自分としては、会席のコースの焼物に使う魚は、出来る限り、旬の魚を使いたいのですが、入荷状況によっては、使えない時、”銀鱈”に限らず、西京焼を使っています。
ちなみに、ちょっと前までは、”鰤(ぶり)”を使っていました。これからの冬と春の間の時季は、どの魚を使うか、判断に迷うこともしばしばですが、西京焼のような正統派は、一年を通じてのオールラウンド・プレーヤーです。
ただ、本来西京焼は、冬の焼物でした。味噌を使った料理は、冬の料理の典型でもありました。もっとも、今では頓着されなくなりましたが、格式を重んじる日本料理店では、今でも伝統にのっとっているようです。
ところで、”銀鱈”は焼物など、加熱して食べる魚ですが、最近では、生のまま入荷してくる養殖の”銀鱈”がいることを、昨年沼津の魚市場で、知りました。その”銀鱈”を扱う魚専門の商社の営業マンが、パンフレットを配っていました。
その時、サンプルとしても並んでいませんでしたし、食べられませんでしたが、自分が尋ねたところ、値段もなかなかでした。機会があれば、仕入れてきますので、味はその時まで。
志村

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