春色間近
今日は、
沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。この売場から離れ、
別の売場に向かうと、
春が旬の蛍烏賊が、入荷していました。ご覧のように、富山産で、
今年初めて、仕入れることにしました。富山産以外の日本海産の蛍烏賊は、もっと早くから、入荷していますが、富山産のものに比べ、小さく、味もそれなりですので、自分は、使うことは、全くありません。
その後、別の売場に行くと、御前崎産の鰆が入荷しており、
この中から、
4,5キロのものを仕入れることにしました。以前、お話ししたことがありますが、御前崎産の鰆は、質が良く、自分のお気に入りの産地でもあります。
さらに言うと、自分は、焼物にする魚の中では、鰆が、一番好きな魚で、それについても、同じくお話ししたことがあります。
鰆は、魚へんに、春と書くのですが、寒鰆という言葉もあるように、真冬でも、十分すぎるくらい美味しい魚で、鰆に春がつく有力な説は、春に、産卵のために沿岸にやってくることによるものです。
そうこうしていると、セリが始まる時間になっていましたが、
特に、仕入れるものなく、帰るりの準備をすることにしました。ちなみに、上の写真は、今朝の金目鯛のセリの様子ですが、仕入れるつもりもなかったので、産地については、不明です。
3月半ばを、過ぎたこともあり、
6時を過ぎると、完全に日が昇っていました。市場に来て、最大の関心事は、必要な魚の入荷があるかどうかであり、さらに、それを仕入れることが出来るかどうかですので、普段は、全く気にすることはありません。たまたま時間を確認したら、この明るさでしてので、改めて、冬から春に、変わったことを、感じました。
『佳肴 季凛』に戻り、仕込みを始めたのですが、卸し終えた鰆は、
西京漬にするため、
切身にしました。鰆は、魚の中でも、もっとも身割れしやすいのですが、完璧に出来たので、ひと安心しました。また、乳白色をしているように、脂も程良く乗っていることも確認出来ました。
その頃、女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、
蛍烏賊の目玉などを掃除してくれていました。この時、蛍烏賊のトレイの下には、
気温も段々と上がって来たので、鮮度が落ちるのを防ぐため、氷を敷いてあります。こういうところでも、春の訪れを感じてしまうものです。
また、春を感じてきたこともあり、先付も、
グリンピースで作った“うすい豆腐”にしました。うすいとは、えんどう豆の別名のうすい豆のことです。
切身にした鰆は、
西京味噌と一緒に、真空パックしておきました。
少し前までは、冬そのものでしたが、ここにきて、かなり暖かくなり、「暑さ寒さも彼岸まで」とは、よく言ったものです。めっきり春色となるのも、すぐそこかもしれません。
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