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沼津産のとらふぐは撃沈するも、由比産のしょうさいふぐでリベンジ

今朝は、二日連続で、

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沼津の魚市場に行き、

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予定通り、2本の鱧(愛媛産)などを、仕入れて来ました。この2本の鱧を持って帰る準備をしていると、

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生簀のところにある札を、目にしました。生簀を見ると、札に書かれているように、

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0,4キロの小さな天然のとらふぐでした。このとらふぐは、地元・沼津の刺し網にかかったもので、“ちびトラ”という呼び名が、相応しいくらいの大きさでした。

 

仕入れる予定は全くありませんでしたが、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”としては、素通り出来ず、仲買人に頼んだものの、あえなく撃沈してしまいました。ただ、仕入れるべきものは、仕入れたので、お客様にお出しする料理には、全く問題がなかったので、目をつむることは出来ました。

 

とは言っても、結果的に、仕入れるつもりで、セリ落とせなかったことは、フラストレーションになるのは当然ですし、それが天然のとらふぐであったので、その葛藤は、如何ともしがたいものでした。

 

そんな不満を、頭の片隅に置きつつ、そして、薄れつつあるのを感じながら、仕込みをしていると、携帯電話が鳴りました。電話の主は、静岡の魚市場に通う富士市内の魚屋さんで、こんな感じのやり取りをしました。

 

「親方、由比のしょうさいふぐの活けが、6本入荷しているんですけど・・・。」

 

「というより、自分用でしょ?」

 

「もちろんです。いいですよね?」

 

「もちろん。待ってますよ。」

 

もちろんという言葉を、双方言っているのは、例年、この時季になると、しょうさいふぐが、定置網にかかるので、入荷があり、思うような値段であれば、余程のことがない限り、仕入れることは、出来レース状態だからです。

 

そんなやり取りを終え、ランチの営業をしていると、

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魚屋さんが、配達に来ました。蓋を取り、中を確認すると、

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そのまま、

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バケツに移し、

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6本全て、

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締めてから、

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再びバケツに入れて、血抜きしました。

 

ランチの営業が終わり、

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俎板に乗せ、卸すと、

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産卵間近ということもあり、オスには、成長した白子(白子)が、入っていました。しょうさいふぐの白子は、とらふぐ同様、無毒ですので、食用可能です、一方のメスには、

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同様に、真子(卵巣)が入っていましたが、白子と違い、猛毒なので、食べれません。というより、食べると痺れてしまうので、食用は認められていません。

 

結局、6本のうち、

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3本がオスで、このような白子が入っていました。

 

先ほどお話ししたように、この時季は、由比産のしょうさいふぐの入荷があるので、

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真空パックしてから、冷凍しておきます。というのも、入荷がなくなり、十分な量がまとまってから、しょうさいふぐの白子豆腐を作るからです。

 

肝心の身の部分も、急なご予約や、魚の入荷が少ない時のために、

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しょうさいふぐの刺身 で、お出し出来るように、白子同様、真空パックしてから、冷凍しておきます。

 

ふぐというと、とらふぐのイメージが強いだけでなく、冬の味覚の代表と思われがちですが、定置網にかかる由比産のしょうさいふぐのように、初夏に入荷するのもあります。ですので、時季ごとにより、旬というものを、一概に言うことを出来ないのが、自然を相手にする料理の良さなのか、そうでないのか・・・。

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