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いるかの味噌煮

毎月、第一木曜日は、ローカルFM局の電話インタビューで、旬の魚というか、魚介類についてお話しするのですが、前もって打ち合せをします。

打ち合せの時、可能な限り、その魚介類を試食してもらうことにしており、今回の打ち合せの様子については、こちらを御覧下さい。

その時、試食してもらったのが、

いるかの味噌煮で、作り方までお話し出来なかったこともあり、今回のお話しは、いるかの味噌煮の作り方についてですが、上のリンク先であるお話しをお読み頂くと、分かりやすいので、お読み頂けると、幸いです。

いるかは、沼津魚市場で仕入れるのですが、ほ乳類とは言っても、漁師が獲るものですので、魚という扱いになります。

こちらが、

いるかの身で、

この白い部分が脂身で、いるか好きの人は、この部分を好み、食べた時の脂のジュワッとした感じが、何とも言えません。

また、いるか好きの中には、あばら、つまりスペアリブの部分を好む人もいて、いるかのあばらも、捨てがたいものがあります。

先ずは、身を適当な大きさに包丁し、

その時、

一緒に煮込む人参と牛蒡も包丁しておき、大きさは、いるかの身と同じくらいです。

人参と牛蒡を下茹でし、

火が通ったら、

ざるに上げておきます。

野菜の下拵えをする場合、例外はありますが、根菜は水から茹で、葉物は沸騰したお湯で茹でるのが、基本です。

人参と牛蒡を下茹でしたお湯で、

霜降り(軽く湯通し)したら、

氷水に落とし、軽く洗ったら、

鍋に移し、

一番出汁(鰹節、宗田節、昆布、干し椎茸の足)と日本酒を注ぎ、

強火で一気に加熱すると、あくが出て来ます。

これを、徹底的に取り除くのですが、

いるかに限らず、あくは食材本来の味の裏返しで、あくが抜けたくせが、その食材の美味しさでもあります。

しばらくすると、

あくも出なくなり、

その頃には、 出汁も澄み、味付をする準備となります。

完全にあくが出なくなったら、

最初に砂糖を入れるのですが、マクロビオティック(玄米菜食)を基本に据えていることもあり、上白糖などは使わず、使う砂糖は、てん菜糖です。

しばらくしたら、

濃口醤油を加え、煮詰めていき、

酒粕、八丁味噌、西京味噌、田舎味噌を、

煮汁で溶かしたら、鍋に入れ、

下茹でした人参と牛蒡を加え、

軽く煮立てたら、

バットに移し、粗熱が取れたら、冷蔵庫にしまいます。

煮物は冷めていく過程で、味が染みこむので、煮上げるのは、明くる日以降で、それが煮物というか、味を含める仕事の基本です。

煮上げる時は、

鍋に入れ、

仕込みの時同様、一気に加熱し、沸いてくると、

調味料のあくが、いくらか出て来るので、丁寧にすくい、煮詰まってきたら、

味醂を加え、

煮上げます。

そして、器に盛り付けたら、天に白髪葱をあしらえば、

冒頭の写真のように、出来上がりです。

いるかの味噌煮は、熱々よりも、少し冷めたぐらいの方が、味わいが深く、野趣溢れる旨味は、他の食材にはないものがあり、同じ仲間の鯨(くじら)とは、似て非なるものです。

いるかを食べる地域は、全国でも限られており、言わば土着の料理ですが、土着の料理が基になり、格式ある日本料理が成り立っている以上、どんな些細なことも、ぞんざいにするわけにはいきません。

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