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すま(須満)

これまでに、3100回以上、当ブログでお話ししてきましたが、今回のタイトルの『すま』が、恐らく最も短いもののはずです。

すまとは、スマートフォンの略のスマホの更なる略でもなく、SMAP(スマップ)の略でもなく、れっきとした魚の名前で、

今朝、

鹿児島県産のすまが、

沼津魚市場に入荷しており、

3本入りだったので、

この1本を選(よ)り、

仕入れることにしました。

基本的に魚の名前を平仮名や漢字で、書くことにしているのは、片仮名で書くと、魚そのもので、美味しく思えないからで、すまは、漢字では須満や須萬と書きます。

御覧のように、鮪(まぐろ)や鰹(かつお)に似ており、同じサバ科の魚ですが、鮪がマグロ属、鰹がカツオ属で、すまはスマ属ということもあり、仲間ではあっても、別の種類です。

また、すまの名前の語源は、 鰹の縦縞に対して横縞鰹の意味で、縞鰹(しまがつお)がすまがつおに転じたことに由来し、魚の場合、頭を上にした状態で見た時の縞模様の向きによって、縦横の判断しています。

ところで、すまに限らず、

魚は、地方名や別名があり、えらの付近に黒い斑紋があることから、“ほくろ”とか“ほくろがつお”と呼ばれていたり、斑紋がお灸の跡のように見えることから、“やいと”とか“やいとがつお”とも呼ばれています。

ちなみに、お灸の灸の訓読みが、やいとで、調べているうちに、一つ賢くなりました。(笑)

卸し方は、

鱗を包丁ですき取り、鮪や鰹の仲間の多くは、このように鱗があり、専門的には、有隣域と呼ばれています。

頭を落とし、はらわたを抜き、

三枚に卸し、

背と腹の節に分け、皮目を見ると、白くなっており、この白さが脂の乗り具合で、2キロ弱の魚体でありながらも、このような脂の乗りをするのが、すまの一番の特徴で、鮪や鰹とは違う点です。

皮目に、

炙った時に縮まぬよう、包丁目を入れ、

バーナーで炙ったら、

ひっくり返し、冷凍庫の効きが弱いところで5分程度冷やし、キッチンペーパーで余分な水分を拭き取ったら、冷蔵庫で十分冷やします。

その後、切り付け、

背、腹、はらもの3つの部位に分け、

このように盛り付けてみました。

また、今夜の『特別会席』のお客様には、

佐賀産の小肌(こはだ)、湯葉と共に三種盛りとしてお出しし、『特別会席』ということで、

三重県安乗(あのり)産の天然のとらふぐもお出しし、久々に仕入れた“すま”でしたので、

クオリティ・チェックということで、“すま丼”で、改めて“すま”の美味しさを堪能したのですが、その味を説明するなら、鮪と鰹の良いとこ取りのような味わいとでも言えるかもしれません。

“すま”は、どちらかと言えば、関東よりも関西の方が流通量があるようで、東京にいた若かりし頃にして、四半世紀前には、目にしたような記憶がなく、当時の築地市場に入荷していた小型の赤身の魚は、本鮪の幼魚の“めじ鮪”、目鉢鮪(めばちまぐろ)のそれの“だるま”、黄肌鮪(きはだまぐろ)のそれの“きめじ”、鰹が主だったような気がします。

ちなみに、目鉢鮪は、関西よりも関東で、黄肌鮪は、関東よりも関西と、好みに違いがあります。

また、“すま”は、近年、卵から孵化させ、稚魚から成長させる完全養殖が、愛媛県で確立され、“媛スマ”として、流通するようになり、養殖が行われるのは、商品価値の高い魚としての証です。

ただ、“すま”に限らず、魚は天然と養殖では、別ものと言っても過言ではなく、こういう魚を手にすることが出来るのも、魚市場に通っているからこそで、やはり、早起きは三文の得なのは、間違いありません。

☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。

次回は、1月7日(木)の予定です。

s-ラジオエフ
s-うまいラジオ

放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。

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