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沼津魚市場の朝獲れ未利用魚の地魚丼

Vol.4032

いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)を

基本に据えた

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。

今日(5月24日)は

沼津魚市場で水揚げされた

地魚についてお話しします。


それじゃ、始めるよ~🐡 

今朝、沼津魚市場に行くと

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG9454-1.jpg

地物の漁船が

水揚げした目近鮪(めじまぐろ)などが

並んでいました。 


漁船の名前は

毘沙門丸です。

まだ仕分けの最中だったので

大型のコンテナの中には

めじ鮪がびっしり🐟 


その中から


1本選り


秤にかけてもらうと

1,8キロ。

このめじ鮪に限らず

全体的に小さめで

7尾入りで15キロ弱ですので

1本あたり2キロ程度です。

めじ鮪が成長したのが

本鮪(ホンマグロ)ですが

生物学的には

クロマグロというのが

正式な呼び方になります。 


ただ、水産業界では

本鮪という呼び方が一般的で

めじ鮪と本鮪は

別の魚として

扱っています。

また、本鮪は

最大では300キロを超える魚もいるので

2キロのめじ鮪なんて

子供も子供。

それこそ

大人と子供です。

めじ鮪の仕分けをしている所が

バックヤードで

水揚げした魚の全てが

売場に並ぶことはなく

商品にならない魚は

ひとまとめになっていました。

気になったので

見てみると

小さい魚だらけで

最近では

このような魚は

未利用魚と呼ばれています。 


その中から

面白そうな魚だけ選り

持ち帰ることにしました。


【佳肴 季凛】に戻ると


ミニふぐが

「おはよう、親方🐡

ちっちゃい魚ばかりだけど・・・。」

「いろいろあるよ。

今、整理するから

待ってて。」

「はぁ~い♬」


ということで

同じ魚ごとに並べると

👇のようになりました。




◆胡麻鯖(ごまさば)



◆伊佐木(いさき)



◆肩星鰯(かたぼしいわし)



◆真鰯(まいわし)



◆潤目鰯(うるめいわし)



◆鯵(あじ)



◆しょうさいふぐ


◆水魳(みずかます) 



◆たかべ


「全部で9種類だね。

こんなにちっちゃいと

仕込みが大変だね。」

と、ミニふぐ。

「たいへんだけど

意外と細かい魚が好きなんだよ。」

「どうしてなの?」

「料理の世界のスタートが鮨屋で

鮨屋って

細かい魚の仕込みから

覚えていくから

そんなに苦にならないんだよ。」

「へぇ~。」

「日本料理は

小魚の仕込みって

なかなかやらないんだよ。

特に、貝類。」

「貝類も?」

「貝類って

種類ごとに

仕込みの仕方が違うから

覚えておいてよかったよ。」

「どんな風に?」

「剥き方、開き方、火の通し方。

それこそ全部違うんだよ。」

「貝の数だけ

仕込みがあるってこと?」

「そうだよ。」

「で、今日のはどうするの?」

「3つの鰯、伊佐木は

酢で締めて

他は揚物用に開くかな。」

「市場で好き勝手に

選んで来たようだけど

拾って来たの?」

「いやいや、ちゃんと値段がついているよ。」

「売場に並んでいないし

メジマグロみたいに

目方も書いていないじゃん。」

「まぁ、そうなんだけどね。」

「市場で入っていた魚は

どうなっちゃうの?

海に捨てるとか?」

「海に捨てると

産業廃棄物になるから

勝手には出来ないんだよ。」

「マジで!?」

「マジだよ。」

「じゃあ、どうするの?」

「水族館の生き物の餌とかだよ。

だから、ちゃんと商売が成立するわけ。」

「へぇ~。

そんなビジネスがあるんだね。」

「まぁね。

仕込みを始めるから

下がっていてね。」

「はぁ~い♬

ちゃんと魚の仕込みを

教えてよ。

「はいはい。」


◆めじ鮪の仕込み

①鱗を取る


②水洗いしたのち


③三枚に卸したら


④柵取りをし


⑤皮に包丁目を入れる


⑥氷に乗せ

バーナーでFIRE🔥したら

水気を取り、冷蔵庫へ


⑧外した血合いは

醤油に漬ける


⑨天日で干す



干した血合いを見たミニふぐが


「この血合いは

どうするの?」と

訊いてきたので

「焼くんだよ。

つまみにも

おかずにもなるよ。」

「んまそう!」

血合いの隣には

あら一式。

「捨てるところが無いじゃん!」

「そうだね。

捨てるのは

内臓ぐらいじゃないのかな。」

「ここまで使ったら

魚だけじゃなく

漁師も喜ぶんじゃね。」

「そうかもね。

命あるものだし

粗末には出来ないよ。」

「あと、小魚の酢締めは?」

「え゛っ!?」

「ここまで話したら

話してよ。」

「そうだね~。」


酢締めは

(これらは

真鰯、潤目鰯)


三枚に卸したら

(これは、たかべ)

鯵👇


伊佐木の写真はありません🙇


塩が溶けたら


水洗いし


一度酢締めに使った酢で洗ったら

新しい酢に漬けたのち

ざるに上げ


キッチンペーパーで挟み


伊佐木と鯵は

血合い骨を抜きます。

血合い骨も捨てることなく

取っておき

先程のあらと共に

出汁を取りますが

あらは、そのままではなく

焼いてから使います。

そして

ようやくFINISH🐟 

ここまで登場しなかった

しょうさいふぐは

唐揚用に仕込みました。


目近鮪も小魚も

クオリティチェックは

欠かせません。

ということで

今日の昼ごはん。


自分が

こちらで


女将兼愛妻(!?)の真由美さんが

こちらで、別盛です。

「これって

ただの海鮮丼じゃないよね。」

「じゃあ、何?」

「正真正銘の地魚丼?

ザ・地魚丼?

純地魚丼?

それとも

朝獲れの地魚丼?」

「自分も最後まで考えておくよ。

それを今日のブログの

タイトルにしなくちゃならないからね。」

「うん!でもさぁ

親方、食べ過ぎじゃね。」


「この時間(2時過ぎ)まで

今日は何も食べていないし

夜も食べないから

これぐらい食べないと・・・。」

「えっ、一食なの?」

「そうだよ。」

「そう考えると

燃費がいいね。

どうして

真由美さんは別盛なの?」

「丼にすると

食べ過ぎちゃうんだって。」

「そりゃ、そうだよ。

鮮度バリバリなだけじゃなく

丁寧に仕込んでいるんだし

そうなるよ。」


ちなみに

丼の魚は

めじ鮪

真鰯&うるめ鰯

伊佐木


たかべです。


今日のような

出たとこ勝負みたいなことが出来るのも

自ら魚市場に行っているからこそ

為せることです。

魚市場に直接出向き

魚を仕入れることの始まりは

先程お話しした鮨屋で

途中勤めた店では

そういう機会がありませんでした。

「三つ子の魂、百まで」ではありませんが

自分にとっては

魚市場に行くことが

一日の始まりでもあり

料理を作ることの始まりでもあります。

自分が気に入った魚で

納得した料理を作るのが

我が道です。


そして、魚菜食文化である日本料理に

マクロビオティック(玄米菜食)という

和食文化の別の一面を合わせることで

“身体に優しい、美味しい日本料理”を

召し上がって頂くために

努力を惜しむわけにはいきません。


「こういうタイトルになったんだね。

明日は、今日の続きだって

じゃ、また🐡」 

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