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HOME ≫ ブログ ≫ 落ち、活〆、活かし+一昨日の活〆=4種類の鱧(はも)

落ち、活〆、活かし+一昨日の活〆=4種類の鱧(はも)

Vol.4134

いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。


今日(9月3日)は

沼津魚市場で仕入れた鱧(はも)について

お話しします。 

いつものように

沼津魚市場で一番最初に行くのが

活魚売場で

今日もでした。

生簀の前に

2本の山口県産の鱧(はも)があり

1本は

活〆で

もう1本は


落ち鱧と呼ばれ

水槽の中で死んでしまったものです。

2本共、仕入れることにし

今日は、活かしの鱧も必要だったのですが

自分の分は、未計量。

担当者曰く


「季凛さんの分はキープしてあるんですが

選(よ)ると思って

まだ、量っていないんですよ。」

「よく分かっているじゃん!」

👆のやり取りのように

気に入った魚でないと

気が済まない性分ですので

わがままを言わせてもらっています。 

で、選んだのが

こちらです。

先程の2本同様

活かしの鱧も

山口県産で


3種類の鱧を持ち帰ることにしました。 


『佳肴 季凛』に戻ると

「おはよう、親方🐡

3本とも鱧なのに

違いがあるの?」

と、ミニふぐちゃん。 


「おはよう🐡

あるし、使い勝手によって

使い分けているんだよ。」と

言うと

「へぇ~。

教えてくれる?」

「もちろんだよ。

鱧の予約も入っているから

説明しやすいしね。」

「じゃあ、お願~い。」 


活かしの鱧は

夕方まで

水槽へ。

残りの2本を卸すことにし

最初の下処理のぬめり取りは

いつものように

女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。




「真由美さ~ん


頑張って~!」

「ありがとう♬」

「うろこを取ったりするのは

大体、真由美さんだよね。」

「そうそう。

こういう単純な作業って

意外と好きなんだよね。」

「そうなの!?

親方は、他の仕込みもあるしね。」

「そうなんだぁ。」


ぬめりを取ってもらったら

手直しをし

水洗いしたら 

卸すことに。


卸し身を見たミニふぐちゃんが

「色が変わっているのは

どうしてなの?」

と、訊いてきました。



「この部分は

胆のうの痕だよ。」

「胆のうって

苦いやつ?」

「そう、苦玉。

胆のうの痕が残っているのは

死んでから

時間が経っていることなんだよ。」

「鮮度が良くないってこと?」


「一概には言えないけど

要注意だよ。

特に、お腹にえさが残ったまま

死んでいると

臭いが回って

使い物にならない場合もあるからね。」


「そうなんだぁ~。」

もう1本の活〆の方は


朝一番で〆たものなので


胆のうの痕はありません。

2本を並べて


「どう、違うでしょ?」

と、訊くと

「違いが分かるね。」


「活〆の方は

白く、すき透っているけど

落ちの方は

赤っぽいでしょ?」

「うんうん。」

「落ちっていうのは

そのまま死んじゃって

血が抜けていないから

こうなるんだよ。

餌のことも要注意だけど

これも要注意なんだよ。」

「ってことは

使えないの?」

「今日のは

まぁ~ったく問題なし。

でも、時々

ババ抜きイラスト/無料イラストなら「イラストAC」

ばばを引くこともあるよ。」

「そういう時は

どうするの?」

「煮ても焼いても

どうにもならないから

処分しちゃう・・・😢」

「はぁ~。

どれくらいの確率で

当たるっていうか

はずれるの?」

「数えたことがないけど

50本以上いて

あるかないかなぁ。」

「それなら

仕方がないで済ませらそうじゃん。」

「まぁね。」 


2本とは別に


冷蔵庫から

2本の鱧を出すと

「この鱧は?」

「この鱧は

金曜日に

仕入れたのだよ。」

「あっ

思い出した!」

「そう、この鱧だよ。」

「骨切りはしていないの?」

「そう、これから。

今日の予約用に仕入れたものだから

他の仕込みもあったから

後回になっちゃったんだよ。」

「ふぅ~ん。」

骨切包丁を取り出すと


「よっ

仕事人!」 


骨切りをしたら

鱧しゃぶ用


天ぷら用


鱧茶漬の照焼用

鱧しんじょう蒸し用に

準備しておきました。

この後

鱧しんじょう蒸しに仕込み

蒸し上がったのを見ると

「フワフワしている感じなんだけど・・・。」

「生クリームが入っているからだよ。

甘いような香りがしない?」

「するする!

この香りを伝えられなくて

視聴者の皆さんには

申し訳ありません。(笑)」

ここまでで

お客様用の分は終了。

尾に近い部分は


昼ご飯用の

天ぷらに。



昼ご飯を食べ終え

休憩をしたら

水槽の鱧を卸すことに。 

布巾で顔を覆ってあるのは

動かないようにするためです。


頭の付根を掴んだら

〆たら

口の先端も包丁します。

こうするのは

噛み付かれて

怪我をしないようにするためです。 

〆たら

氷入りの海水に入れ

血抜きをします。

長い間冷やすと

身が縮こまってしまうので

そこは要注意。

しばらくしたら

神経を抜くのですが


鮮度保持のための

死後硬直を遅らせるためというよりも

卸す時に

動かないようにするためです。

ぬめりを取ろうとすると


「朝は真由美さんだったのに

今度は親方なの?」

「そうだよ。

夕方のお茶とか

席の確認や準備もあるからね。」

「へぇ~

上手に攻守交替じゃん。

まぁ、仲良し子吉で良いこと・・・🥰」

「大人をからかわないっ!」 


「こうなっちゃうと

強面のハモの雰囲気ゼロだね。」

「確かに。」

卸すと


腹の部分に

打ち身がありました。


「この部分は

どうするの?」

「使えないっていうか

使わない。

落としにすると

黒く変色しちゃうしね。」

落としとは

鱧料理の定番でもある湯通ししてから

梅肉で召し上がる料理です。

自分は

活きている鱧でしか仕立てないので

予約時間に合わせて

卸すようにしています。

今日2度目の

骨切りをし

落とし用に包丁したら


「準備完了だね。」


お客様が見えたら

落としに仕立て



コースのスタートです。

ちなみに

こちらが鱧料理のコースです👇


鱧以外の料理もお出しするのですが

それらは置いといて

今朝の鱧のアフター画像を

御覧下さい。 


◆鱧しゃぶ



◆天ぷら



◆鱧の落とし


コース料理の刺身は

落とし入りの四種盛で

鱧以外は

胡蘆鯛(ころだい)、新子、湯葉です。


 

◆鱧しんじょう蒸し



◆鱧茶漬


照焼にした鱧👇


結果として

今日は、4種類にして

5本の鱧を手にしたのですが

まともに残った鱧は

今朝の活〆の1本で

鱧しんじょう蒸しに仕込みます。

9月になり

鱧のトップシーズンが過ぎましたが

今しばらくは

その美味しさを味わえそうです。


「おまけアイテムのカレーが

仕上がったね🍛

そんじゃ、また明日🐡」 by ふぐとらちゃん

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