【鰯の丸煮】だけでなく、酢締め、醤油干しに仕込んだ真鰯(まいわし)
Vol.4145
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(9月14日)は

今朝、沼津魚市場に行くと

北海道・根室産の真鰯(まいわし)が

入荷しており

売場に並んでいた5ケース全て
仕入れることにしました。
積み上げると

いわしタワーの完成です。
【佳肴 季凛】に戻ると

「おはよう、親方🐡
仕入れ、お疲れ様♬」
と、ミニふぐちゃん。
「おはよう🐡
5ケースも仕入れて来たから
どんどん始めないとね。」と
言いながら

オープン・ザ発泡スチロール。

「この氷、普通のと違うんじゃね?」
と、訊かれたので
「詳しいことは知らないけど
溶けにくい特殊なのだよ。」
と、返すと
「親方でも知らないこと
あるんだぁ~。」
「そりゃ、あるさ。」
「そりゃ、そうだよねぇ。

で、この袋
ピカピカしてきれいだけど
どうしてなの?」
「この袋は
アルミ蒸着(じょうちゃく)袋って言って
保冷効果が高いんだよ。
鮮度落ちが魚を箱詰めする魚に
使うことが多いね。」
「へぇ~。
例えば、どんな魚なの?」
「真鰯、秋刀魚(さんま)
鰹(かつお)とか
表面が光っている魚だね。
この袋だと
鮮度感が際立つからだよ。」
「見た目だけのためなの?」
「そんなことないよ。
肝心の身の鮮度を保つためだよ。」
「そこが肝心だしね。」
「雑談はここまでにして
始めるから、下がっていてね。」
「はぁ~い♬」

鱗(うろこ)を取り
頭を落とし
はらわたを抜いたら

水洗いをしてくれるのは
いつものように
女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。

「5ケースって言ってたけど
1ケースに何匹、入っているの?」
と、訊かれたので
「箱を見てごらん。」

「22匹ってことは
110匹じゃん。
沢山あるね。
こりゃ、僕達の相手どころじゃないよね。」

これらは

【鰯の丸煮】用です。

「このボウルに入っているのは?」
「これらは、刺身用とおかず用だよ。
刺身って言っても
酢で〆るんだけどね。」
「そうなんだぁ。
おかず用って・・・?」
「まぁまぁ、おかず用は
後でね。」
「ふぅ~ん。」
きれいに水洗いしたら
三枚に卸します。

塩を振った盆ざるに乗せたら

身にも塩を振っておきました。

「塩の分量と時間は
どれくらいなの?」
「脂の乗り方にもよるけど
さっきぐらいかな。
時間は、気温によって違うけど
塩が溶けるまでだよ。」
「ふぅ~ん。」

「この開いたのは?」
「これが、例のおかず用。」
「骨も付いているけど・・・。」

「これらは
日本酒と濃口醤油を同割にしたものに

漬け込むんだよ。」
「で、そのあとは?」
「まぁ、慌てなさんな。」
漬け込むこと20分。

天日で干すと

「こういうことね。
おかずっていうのが
分かったよ。
醤油干しってことだね。」
「そういうこと。
焼くんだけど
これが美味いんだな。」
「いいなぁ~🤤」
その頃までに
塩をした真鰯を水洗いし
二番酢に軽くくぐらせておきました。

二番酢とは
一度、酢〆に使った酢のことです。
土曜日と日曜日に使うため

このまま冷蔵庫へ。
「どうして

酢に漬けないの?」
「酢に漬けてから
時間が経つと
苦味が出るから
このままにして
明日か明後日、酢に漬けるんだよ。」
「へぇ~。
そこまでするんだね。」
「そりゃ、そうだよ。」
ランチの営業時間も近づいていたので

真由美さんと掃除を始めると

//
お片付け~ お片付け~
さぁさ 二人でお片付け・・・♬
\\

ランチの営業が終わる頃までには

醤油干しも仕上がり

「んまそう~!
脂乗ってそうじゃん。」

「乗ってそうじゃなくて
乗っているの、ほら。」
「わぁ~、ワックスじゃないよね!?」
「そんなわけないじゃん。」
「あはは・・・。」
そして

仕上げの水洗いをすることに。
仕上げの水洗いとは

腹に残っている胆のうの痕を
包丁することです。
胆のうは苦玉とも呼ばれるため
残っていると

「苦っ!」となるからです。
キッチンペーパーを敷いた鍋に並べたら

水と酢を注ぎ

火に掛け
火加減は超々弱火です。
仕上げの水洗いをした水を見ると

「一度、水洗いしても
ここまで汚れるんだね。」
「これが生臭い原因だから
取り除かないとならないんだよ。
ちゃんとした下拵えをしないから
魚=生臭い=美味しくない
ってなって
魚離れが進んじゃうんだよ。」
「それじゃ、魚も漁師も
可哀想じゃん!」
「そうだよ。

頭もきれいにしてから
焼いて、出汁を取るんだよ。」

「これだけでも
食べられそうだよね。」
「どんな食材でも
元は命だから
粗末には出来ないよ。
それらを作る農家
獲りに行く漁師のことを思えば
なおさら粗末なことを
するわけにはいかないよ。」
「そうだよね。」
とにもかくにも
今の日本は
一次産業を蔑(ないがし)ろにし過ぎで
食のあるべき姿を
しっかりと考えるべきです。
「外の彼岸花も、そろそろだね。

そんじゃ、また明日🐡」 by 熱血君
☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや
通販の商品などを召し上がった方々が

投稿して下さっています。
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください。
コメントを残す