3種類のふぐは、とらふぐ、しょうさいふぐ、さばふぐ
夕べ、遅くになって、天然のとらふぐ(焼津産)の入荷があるという連絡があり、即決で注文しておいたので、今朝は、
二日連続で、沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。そんな昨日の仕入れの様子は、こちらです。
この売場の生簀を見ると、
0,6(キロ)と1,3(キロ)と書かれた中から、
2本とも取り出し、
締めたら、血を抜くため、海水を注ぎました。
その後、先程の売場の生簀を、色々と見ると、
1,3キロで、5本入の由比産ふぐがあることに、気付きました。ふぐとしか書かれていませんでしたが、確認したところ、しょうさいふぐでした。
さらに、この売場に並んでいる魚を見たら、
この先に、
しょうさいふぐと同じ由比産のさばふぐが、入荷していました。
仲買人に、それぞれの希望の値段を伝えたところ、
どちらも、
セリ落としてもらうことが出来ました。さばふぐの目方は、5,6キロで、発泡スチロールに移し替える時に、
数えたところ、16本ありました。
しょうさいふぐも、とらふぐ同様、
締めて、持ち帰ることにしました。
また、今日は、
地物の魳(かます)の水揚げがあり、
自分好みの300グラムくらいの大きさだったものの、それほど高値になることもなく、
セリ落としてもらうことが出来、この他に、佐賀産の小肌を仕入れ、
『佳肴 季凛』に戻りました。これだけあると、ちょっとした魚屋さん状態ですので、段取りよく、仕込まなくてはなりません。
先ずは、
小肌に取り掛かり、酢締めにするため、開いてから、
塩をしたら、ふぐ類を卸すことにしました。
卸し終えたら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに水洗いをしてもらい、
自分が手直しをするという、いつもの流れとなり、
水洗いを終えたら、
きれいに拭き上げ、ふぐ類の仕込みは、終わりました。
その後、
真由美さんは、
魳の鱗を取ってくれ、自分が、手直しをし、
水洗いしました。
魳は、焼物用に、仕入れたのですが、明日の鱧料理の御予約のお客様にお出しするため、
鱧と同様、串を打っておき、鱧は、鱧茶漬用に照焼にし、魳は、利休焼にします。
明日も、市場に行くのですが、仕入れなくてはならないものを、決めているだけでなく、既に注文済のものもあります。
ただ、予想外の入荷や水揚げがあるのが、魚市場です。仮にあっても、高値で買えずに、あえなく撃沈という憂き目に出くわすこともありますし、今日のように、“早起きは三文の得”を、地でいくようなこともあります。
入荷や水揚げは、自然相手ゆえのことゆえ、どうすることも出来ないのですが、魚市場に行くのは、料理をするの同じくらい面白味や醍醐味があるのは事実です。とりわけ、セリの直前のドキドキ感と、直後の安堵感もしくは、脱力感のギャップは、経験した者でなければ、分からない魑魅魍魎そのものです。
明日も、その魑魅魍魎に出会えるのかどうかは、神というより、魑魅魍魎のみぞ知る。
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