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魳(かます)の利休焼

一昨日、沼津の魚市場に行った時のことです。

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南伊豆・妻良産の魳(かます)が、

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入荷していました。鮮度も良く、型も大きかっただけでなく、

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そこそこ数も出ていたので、仕入れられそうな予想はしていたものの、あえなく撃沈の憂き目に・・・。

 

どうしても必要なものではなかったとは言え、自分としては、ちょっとしたストレスになっていました。そんな昨日、ふぐ類の仕入れ先の一つの富山県氷見で、水揚げがあったという連絡があったので、

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送ってもらうことにしました。

 

そして、あくる日の今日、仕込みをする前に、

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宅配便の営業所に、

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荷物を取りに、行って来ました。【佳肴 季凛】に戻り、

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予定通り、魳が入っており、どれも、

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これぐらいの大きさのもので、

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1本あたりの目方は、

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300グラムでした。

 

その後、

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鱗を取り、頭を落としてから、

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水洗いしました。

 

鮮度も良いので、刺身にも使えるのですが、焼物にするため、三枚に卸してから、

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出汁、薄口醤油、日本酒、赤酒を同割にしたものに、10分程漬け込みました。ちなみに、日本料理では、この漬け地のことを、若狭地と呼んでいます。調味料の割合は、料理人によって、様々ですし、使う魚によって、割合を変えたりもします。

 

漬け地から取り出したら、

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中骨を抜き、

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皮目に包丁を入れ、

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串を打ち、焼きます。このまま、焼き上がったものをお出しすれば、“魳の若狭焼”となるのですが、今回は、途中で、胡麻を振り、

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焼き上げ、赤紫蘇の酢に漬け込んだ牛蒡をあしらい、

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“魳の利休焼”が仕上がりました。

 

利休とは、安土桃山時代の茶人・千利休のことで、千利休が、胡麻を好んだことにちなんで、胡麻を使った料理に、利休とつけられるのですが、彼の死後、名付けられたというのが、実際のところのようで、休という字を忌避して、久という字があてられることもあり、利が久しく続くことの願いを込めて、利久という縁起を担いだ表記されることも、あります。

 

胡麻の香ばしい香りと、魳の上品な脂の具合が、何とも言えません。魳は、小型の魚で、水分が多いのが特徴で、焼くことで、その真価が発揮されます。食材には、それぞれの得意分野があり、それを最大限に引き出すのが、料理人の役目です。

 

ところで、日本料理の焼物は、余分な水分、脂を落とした料理で、旨味が凝縮されたもので、ふっくらとした味わいは、日本料理特有のもので、健康的な調理法とも言えます。

 

それに対して、フレンチやイタリアンのようなフライパンのソテーには、何かしらの油を使い、油の美味しさは加わるものの、後味として、どうしても、その油が残ってしまうのです。

 

また、昨今では、脂が乗っていることが、美味しさの基準のように思われていますが、脂も油も、美味しさを引き出すための要素であるに過ぎないと、自分は思っています。

 

先ほどお話ししたように、美味しさを引き出すのが、料理人の役目で、そこを一途に、全うするよう、日々、精進するのみです。

 

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