お弁当の仕込みついでに、賄いのカレーの仕込み
Vol.3761
“身体に優しい、美味しい日本料理”が
信条の『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
今日は、出汁を引くなど、
ルーチンの段取りを終えたら、
明後日の法事用のお弁当の
仕込みをすることにしました。
最初に、
西京焼用のサーモンに、
串を打ち終えると、
ミニふぐ達がやって来て、
「親方、切身に味噌がついていないけど・・・。」
「そうだよ。
味噌を洗い流して、
水気を拭いてから、
串を打っているんだよ。」
「味は抜けないの?」
「味がしみ込んでいるから、
問題ないよ。」
「そうなんだ~。」
「そのまま焼くと、
味噌が焦げて、見た目も良くないし、
味も落ちちゃうんだよね~。
だから、西京焼って、
あんまり美味しくないと
思っている人も多いんだよね。」
「西京焼マニアの親方としては、
淋しいでしょ。」
「淋しいなんてもんじゃないし、
うちの『西京漬』のページを見れば、
分かるでしょ?」
「この部分なんて、
特に分かる!
味噌を洗った水は、
どうしちゃうの?」
「もったいないから、
今、仕込んでいる賄い用のカレーに、
入れるんだよ。」
「へぇ~!」
「どんなものでも、最後まで使わないと、
気が済まないし、もったいないからね。
まだまだ仕込みもあるから、
この辺にして、下がっていて。」
「はぁ~い♬」
サーモンの串打ちをしている隣では、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、
海老の酒煮(えびのさかに)用の
海老の背わたを取ってくれ、
このように仕上がり、冷蔵庫へ。
背わた取りを終えた真由美さんは、
煮物用の野菜の皮剥きをしてくれ、
牛蒡(ごぼう)が終わったら、
人参の皮も、
剥いてくれました。
人参の皮は、
適当に、
切り刻んだら、
牛蒡の切り落としなどと共に、
西京味噌を洗い流した水同様、
賄いのカレー行きです。
野菜を包丁するのは、
自分で、
下茹でしたのち、煮含め、
煮物は、
人参、
牛蒡とさつま揚げ、
蒟蒻(こんにゃく)の4種類で、
ここまで終わったら、
今日のノルマが終了し、
煮物は、火入れを兼ねて、
当日、煮上げます。
明日は、揚物などの
仕込みをするのですが、
数も多いだけでなく、日曜日は、
明くる日のバスツアー用の
仕込みや準備もあるので、
ランチ、夕席共に、
お休みさせて頂きます。
ご迷惑をお掛けするかもしれませんが、
ご理解のほど、くれぐれも
宜しくお願い致します。
2022.8.26|西京漬 お弁当 賄(まかな)い 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
お弁当の揚物のさばふぐの仕込み完了
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3731回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今朝、沼津魚市場に着き、最初に向かったのが、
荷造り場で、荷造り場とは、魚市場で買ったものが届けられる場所です。
荷造り場にあったのは、
2ケースのさばふぐで、
大きい方が6,0キロで、小さい方は、
1,5キロでした。
どちらも、静岡県由比産にして、同じ荷主のものですが、別々なのは、6,0キロのものが、昨日の水揚げのさばふぐだったのに対し、1,5キロの方は、一昨日のものだったからです。
さばふぐは、
背びれと、
尻びれを切り落としたら、
頭の付け根に包丁を入れ、
頭をつかんだまま、皮ごと、剥き身にする“ぐる剥き”という方法で、下処理をします。
包丁をするのが自分で、皮を剥くのが女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、いつもの仕事の流れです。
剥き身にしたら、
水洗いをし、
拭き上げたら、
一連の流れを見ていたミニふぐ達が、
やって来て、
「おはようございます、親方、真由美さん♬確か、日曜日にも、さばふぐも仕入れていたよね?」
「そうだよ。よく覚えているね。」
「だって、その時も、
仕込みの様子を見ていたもん。」
「じゃあ、その時のブログも、読んだ?」
「いや~、その~。・・・・・。」
「読んでないってことだね。じゃあ、『 定休日前の仕入れは、お弁当の揚物用のさばふぐ(静岡県由比産) 』ってタイトルで書いてあるから、読んでね。」
「はぁ~い。」
ミニふぐ達がブログを読んでいる間に、
唐揚用に包丁したら、真空パックしておき、冷凍庫へ。
22個と23個は、同じような部位で、どちらも、来月末のお弁当に使います。
8月は、お盆休みの関係もあるだけでなく、台風も来たりして、場合によっては、延べにして、半月以上、まともな仕入れが出来ない場合があるのですが、今日の仕入れで、ひと安心です。
あとは、様子を見ながら、鶏肉の照焼の仕込みをすれば、前もって出来るお弁当の仕込みが済みます。
定休日前の仕入れは、お弁当の揚物用のさばふぐ(静岡県由比産)
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3728回目の今日も認(したた)めます。
今朝、沼津魚市場に行くと、
昨日注文しておいたさばふぐ(静岡県由比産)が、
荷造り場に届けられていました。
荷造り場とは、魚市場で買ったものが届けられている場所のことです。
中を確認すると、
普段なら、サイズを揃えてもらうのですが、今朝のものは、さばふぐ自体の水揚げが、これだけだったからです。
さばふぐは、お弁当やコース料理の揚物用で、今朝のものは、お弁当用で、一ヶ月近く先ですが、8月は台風が来たり、お盆休みもあるので、魚そのもの入荷が不安定になるので、早めに仕入れておきました。
仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻ると、
ミニふぐ達がやって来て、「親方、おはようございます♬」
「おはよう。」
「さばふぐ以外に、仕入れたものはあるの?
「今朝は、さばふぐだけだよ。明日が定休日だからね。」
「そうだったね。」
「そんなことより、今日はプールに入っているじゃん。」
「暑いし、どこそこのプールもオープンしたから、僕たちも、そんな気分になったからだよ。」
「自分も暑いのは、好きじゃないから、水浴びをしなくても、涼みたいよ。」
「親方は、熱血料理人だから、暑いんじゃなくて、熱いんじゃないの?(笑)」
「熱くても、暑さは感じるさ~。」
「そうだよね。早く終わらせて、ランチの営業前に、涼みなよ。」
「そうだね、じゃあ、始めるとするか。」
さばふぐは、
背びれと、
尻びれを落とし、
頭の付根に包丁を入れたら、
頭と皮を一緒に剥(は)ぎ取り、この役目は、殆どの場合、女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
ちなみに、この方法を、ぐる剥(む)きと呼んでいます。
剥き終えたら、
ふぐ類の下処理には欠かせない水洗いをし、
洗い上げ、
拭き上げたら、
さばふぐの仕込みの第1ステージクリアです。
第2ステージにして、最終ステージは、
唐揚用に包丁し、同じ形のものにまとめ、
真空パックしておくことです。
最後に、これらを冷凍庫にしまったら、さばふぐの仕込みが打止めとなりました。
お弁当のご注文の数にはまだまだですが、在庫分と合わせれば、とりあえず間に合いそうです。
とは言え、在庫分は、コース料理にも使うので、ご注文の数に達するまでは、気が抜けません。
4種類の西京焼は、稚鰤(わらさ)、銀鱈、鯖、サーモン
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3703回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日は、夕方上がりのお弁当のご注文を頂いていたこともあり、
ランチタイムの閉店時間を、1時(ラストオーダー12時半)にさせて頂きました。
そんなこともあり、ランチの営業時間前に昼ごはんを食べることにし、
メインのおかずは、稚鰤(わらさ)の切り落としの西京焼でした。
ランチタイムには、 バージョンアップをしたランチメニューの御席があったので、
銀鱈の西京焼をお出しし、通常のお客様には、
鯖の西京焼をお出しし、当店のランチメニューについては、こちらをお読みください。
また、今日のお客様の中には、手土産として、
サーモンの『西京漬』を2枚入れたものを御用意したのですが、
『西京漬』のページにないものでも、直接のご注文でしたら、1枚からでも、ご用意することが可能です。
個室のお客様がお帰りになると、 女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、
お弁当用の折を並べたら、
洗い物を始めてくれ、一方の自分は、お弁当用の料理に取り掛かり、今日の焼物は、
サーモンの西京焼でした。
洗い物を終えた真由美さんは、
お弁当の盛付けをしてくれている間に、自分は、
鯖の西京漬を真空パックしておきました。
ところで、『西京漬』と西京漬の違いは、『 』があるかどうかではなく、ギフト用の場合と、通常つまり、店内飲食の場合の区別によるもので、あくまでも、自分流の使い分けです。
お弁当が仕上がると、
ふぐネット29匹衆がやって来て、
「ようやく、ひと段落出来るね。」
「お疲れさん。今日は、ハードだったよ。」
「そうだね。どの西京焼も、美味しそうだったね。」
「個人的には、稚鰤かな。」
「今度、食べたいな~。」
「そうだね。良い子にしていればね・・・。」
「やった~!」
「最後の洗い物をするから、離れていて。」
「はぁ~い。」
そんなこんなで、稚鰤、銀鱈、鯖、サーモンを4種類の西京焼と、鯖の1種類の西京漬に追われた半日が終わったのでした。
今日から、三日間の西京焼
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3702回目の今日も認(したた)めます。
コース料理の焼物は、昼夜問わず、西京焼をお出ししているのですが、西京焼に限らず、焼物と言えば、串を打つことが欠かせません。
今日の場合、
銀鱈、
目鯛(めだい)、
サーモン等を冷蔵庫から出しました。
その中に、
不揃いのものがあり、それを見た29匹ふぐネットは、「親方、これは?」
「まあまあ、ご覧(ろう)じろ。」
ところで、西京焼にする場合、
必ず、西京味噌を洗い流さなくてはなりません。
洗い流さず、そのまま焼くと、味噌が焦げてしまい、見栄えも悪くなってしまいます。
また、拭き取った場合でも、味噌が残っていることもあるので、洗い流す方が望ましく、理由は同様です。
洗い流すと、味が抜けると思われがちですが、西京漬や粕漬に限らず、既製品であっても、大体のものは味が浸みているので、そのような心配はありません。
以前、“『佳肴 季凛』 謹製 『西京漬』に限らず、市販の西京漬けや粕漬けの美味しい焼き方”というお話ししたことがあるので、それについては、こちらをお読み下さい。
洗い流し、水気を拭き取ったら、
銀鱈をはじめ、
目鯛、
鯖、
サーモンに串を打ち、サーモンだけは、明日のお弁当用です。
そして、
29匹ふぐネットに訊かれたのが、稚鰤(わらさ)の切り落としの西京漬で、稚鰤とは、読んで字の如く、鰤(ぶり)の若魚のことです。
切り落としですので、賄いやおまけアイテム用で、明日の昼ごはんのおかずにするため、串を打っておきました。
そして、ランチタイムには、
鯖、
目鯛をお出しし、これらは御予約のお客様用でしたので、先程の写真にもあるように、予め串を打っておいたものです。
また、フリーのお客様もいらしたのですが、バージョンアップがなかったので、お出ししたのは、全て鯖の西京焼でした。
当店のランチメニューには3つのコースがあり、御予約なしでもお召し上がり頂けるのですが、コース仕立てですので、御予約をお勧めしており、ランチメニューについての詳細は、こちらをお読み下さい。
先程、お弁当用の西京焼とお話ししたように、明日は、夕方上がりのお弁当のご注文を頂いているので、ラストオーダーの時間を早めにさせて頂きますので、くれぐれも、宜しくお願いします。
サーモンは『西京漬』用、目鯛(めだい)はコース料理用
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3698回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日のお弁当の焼物は、
鰤稚(わらさ)の西京焼で、 鰤稚を西京焼にしたのは初めてのことでした。
鰤稚を仕入れる機会が少ないだけでなく、成魚の鰤(ぶり)と異なり、脂の乗りが薄いので、焼物に仕立てることはしません。
とは言え、焼物に使った鰤稚は、
季節外れでありながらも、それなりに脂が乗っていたからで、その鰤稚については、こちらをお読み下さい。
仕上げた料理を盛付けるのは、いつものように、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんで、
お弁当は、このように仕上りました。
一方の自分は、
今朝、仕入れて来た目鯛(めだい)とサーモンの仕込みを始めると、
「遅くなっちゃったけど、おはようございます、親方♬」
「おはよう。」
「今日は、バタバタしているね。」
「本当は、昨日、魚市場に行くつもりだったんだけど、ちょっとしたアクシデントというか、ハプニングがあったんだよ。」
「何、何?」
「水曜日(22日)から木曜日(23日)に替わった時に、
セキュリティの誤作動があって、2度も起こされて、その確認作業に付き合ったから、寝不足で、目は覚めたけど、市場に行くのをやめたんだよ。」
「そうだったんだ~。警報や物音がしたり、電器も点いたから、気になったんだけど、そのままZZZ・・・。」
「あれでも、起きなかったとは、恐れ入りました。(笑)」
「えへへ・・・。」
「元々、昨日、今日と続けて行く予定だったんだけど、往復50キロの運転を考えると、寝不足は良くないから、やめたんだよ。」
「そうなんだ~。」
「せわしないけど、結果的に、思うような仕入れも出来たから、良しにするさ。急がないと、時間が足りなくなるから、下がっていてね。」
「はぁ~い。親方、FIGHT!」
今朝の目鯛は、
下田産で、サーモンは、
ノルウェー産です。
サーモンなのに、カンパチと書かれているのは、魚市場の問屋が、5~6本入っているものを小分けするからで、ノルウェー産と言えば、鯖(さば)もノルウェー産で、
サーモンも鯖も、
『西京漬』に仕込みますが、鯖は、とりあえず、冷凍しておきました。
目鯛も、
サーモンも、
鱗が細かいので、包丁を使うすき引きという方法で、鱗を取り除きます。
頭を落とし、水洗いしたら、
どちらも、
三枚に卸してから、
切身にし、
有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、
真空パックしたのですが、
目鯛の方は、ギフト用ではなく、コース料理の西京焼としてお出しするので、複数枚ずつ真空パックしておきました。
せわしないながらも、今日すべき仕事を終えることが出来、明日は休市日ですので、仕入れに行かないものの、別の仕込みや仕事もあるので、この辺りで・・・。
法事用のお弁当の後に、バスツアーの仕込み&準備
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3672回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日の法事用のお弁当は引き渡し時間が早かったこともあり、
5時前から、仕事を始めました。
煮物(人参、牛蒡、さつま揚げ)にはじまり、
サーモンの西京焼、
さばふぐの唐揚、
玉子焼を仕上げると、ミニふぐ達がやって来て、
「親方、おはようございます。今朝は、市場へ行くくらいに早いね。」
「おはよう、9時半に取りに見えるから、5時スタートだったよ。」
「1本と半分の玉子焼に、もう半分あるけど、これは?」
「実はね、裏返すと、
ちょっとこんがりしちゃって、使い物にならなくなっちゃった。」
「ありゃりゃ・・・。でも、どうして?」
「焼く時の最後に、弱火にして、前後左右に火を入れて、生焼けを防ぐんだけど、焼いている時の火加減のまま、少し離れたら、万事休す。」
「この玉子焼は、どうするの?」
「この程度なら食べても、全く平気だけど、みんなのおやつにする?」
「いいの?」
「包丁してあげるから、みんなで仲良くね。」
「やったぁ~!」
「チェッ。こっちは、何も嬉しくないんだけど・・・。」
「どうかした、親方?」
そうこうしていると、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが盛付けを始めてくれ、
「真由美さん、ファイト!」の声が、
チビふぐ達から掛かると、真由美さんは、「おはよう、頑張るよ~♬」
そして、お弁当は、
このように仕上がり、法事用ということで、
紫と白の紐をしておきました。
また、今日は、
お子様用のお弁当もご用意し、お子様の場合、年齢、アレルギーの有無などを伺った上で、ご用意しています。
また、今日は都合により、ランチ、夕席ともに、お休みさせて頂いたので、お弁当が仕上がったら、明日のバスツアーの御席の準備と仕込みをすることにしました。
洗い物を、
真由美さんに任せた自分は、
グリンピース豆腐、
小鍋用の野菜(玉ねぎ、えのき、人参)、
サラダ素麺の野菜(長ねぎ、みょうが子、みょうが竹、赤ピーマン、青ピーマン、パプリカ、人参、紫キャベツ、アーリーレッド、ラレシ)などを仕込み、洗い物を終えた真由美さんは、
個室の掃除をしたら、
バスツアーのお客様の御席のセットをしました。
そして、
器出しをし終えたのは、1時過ぎでした。
なお、明日の月曜日は営業こそ致しますが、バスツアーのお客様がお見えになることもあり、予約のみの営業となり、元々の定休日ゆえ、夜の営業はお休みさせて頂きますので、くれぐれも宜しくお願い致します。
西京焼用の鯖&唐揚用のさばふぐ
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3668回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今朝、沼津魚市場に行くと、
昨日注文しておいた由比産のさばふぐが、
用意されていました。
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、由比(ゆい)は、桜海老で有名なところで、目下のところ、桜海老の春漁が行われています。
中を確認したら、
他の売場で仕入れをしたのち、魚市場から帰ることにしました。
【佳肴 季凛】に戻ったら、
週末用の西京焼にするため、
鯖をバットの上に出したら、 さばふぐの下拵えをしようとすると、ミニふぐ達がやって来て、
「親方、おはようございます♬」
「おはよう。」
「今日はさばふぐを仕入れて来たんだね。いつものように、唐揚用?」
「そうだよ。」
「あと、さば繋がりで、鯖も西京漬に仕込むの?」
「週末の予約用だから、今日仕込めば、ちょうど仕上るよ。少しバタバタしちゃうから、下がっていてね。」
「はぁ~い。」
さばふぐは、
尻びれ(しろ)、背びれ(黄褐色)を切り落としたら、
頭の付根に包丁を入れたら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、
頭を掴んだら、皮を剥(む)いてくれ、この方法をぐる剥きと呼んでいます。
さばふぐの包丁を終えた自分は、
裏返しておいた鯖に包丁が入るようになったので、
腹骨の一部を欠き、
半分に包丁したら、
脱水シートに挟んでいったのですが、
この1枚だけは、そのままにしておくと、ミニふぐ達がやって来て、
「親方、これって、どういうこと?」
「先ずは、
これを見てごらん。」
「うんうん。」
「一枚のまんまのものは、普通のものと比べると、
身が崩れているような感じがしない?」
「なんか、変だね。」
「こういう身質のものは、ジェリーミートと呼ばれていて、加熱すると、溶けたり、溶けなくても、美味しくないんだよ。」
「そんなのあるの!?」
「海水温の上昇だったり、寄生虫などが、その原因なんだよ。」
「食べられるの?」
「食べられるかもしれないけど、美味しくないし、寄生虫となると、加熱しても、何か・・・。だから、ごみ箱行きだよ。でも、完全に解凍するまでは、何とも言えないから、とりあえず、一緒にしておくよ。」
この間に、 真由美さんがさばふぐの水洗いをしてくれ、
その後、
自分が手直しをしたら、
真由美さんが、
拭き上げてくれ、その数44本。
そして、
唐揚用に包丁したら、真空パック用の袋に入れ、一時、冷蔵庫へ。
唐揚用と書きましたが、お弁当や会席料理などに使い、ふぐ料理でお出ししているふぐは、天然のとらふぐのみです。
魚の下拵えが終わったら、
掃除を始め、
これからの時季は、
入念な掃除が欠かせません。
さらに言うと、魚の仕込みをしない時でも、まめに掃除をする必要があります。
そして、ランチの営業が終わり、
鯖を冷蔵庫から出すと、
「親方が言ったように、使えないね。」
「こればかりは、仕方がないよ。鯖はまだしも、同じように、【西京漬】にする銀鱈で、こうなると、半泣きだよ。」
「え゛~っ、銀鱈でもあるの!?」
「うん、あるんだよ。こればかりは、一気にテンションが下がるから、勘弁して欲しいね。」
「そんな銀鱈にあたらないように、僕たちも祈るけど、そのことは、また教えてね。」
「はいよ~。」
真空パックしたさばふぐのうち、
冷凍するものには、
日付と個数を書いておき、書いていないものは、
週末のお弁当に使うので、冷蔵庫へ。
一方の鯖は、
ギフト用にも使うだけでなく、枚数はすぐに分かるので、
無記入のまま、冷蔵庫にしまい、休憩することにしたのでした。
サーモンの半身は【西京漬】、残りの半身はお弁当の西京焼
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3667回目の今日も認(したた)めます。
休み明けの今日、沼津魚市場に着いたら、
最初に向かった売場で、
『西京漬』に仕込むため、
ノルウェー産のサーモン(5,3キロ)を、
仕入れました。
仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻ったら、仕込みを始めることにし、鱗が細かいサーモンは、
すき引きと言って、包丁を使って、鱗を取り除くのですが、角度がずれて、包丁が身に入らないように、注意しなくてはなりません。
鱗を取り除き、
頭を落とし、水洗いしたら、半身を卸し、身を返すと、チビとらがやって来て、
「おはようございます、親方。」
「おはよう。」
「皮が無く、身が見えているってことは、もしかして、もしかして・・・。」
「そのもしかしてで、さっき言ってたけど、
うっかりして、身に入っちゃったんだよ。」
「弘法も筆の誤りってやつ?」
「そこまでの名人じゃないよ。弘法と言えば、自分の名前は、弘信(ひろのぶ)でしょ。名前を説明する時に、弓偏(ゆみへん)にムだと、つまらないから、弘法大師の弘って言うと、やんごとなき感じがしない?」
「言われてみれば、そうだけど、長くね?」
「まぁ、確かに・・・。ところで、名人と言えば、若い頃に勤めていた店で、かなりの包丁名人がいたんだよ。」
「へぇ~。どれくらい、凄いの?」
「とりあえず、サーモンの仕込みを終えたら、話すから、一時撤収。」
「はぁ~い。」
卸した身のうち、半身は、
ギフトや単品用に包丁し、残りの半身は、
お弁当用に包丁し、お弁当用は、
焼きやすいように、同じ部位ごとにしておきます。
有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、切身を袋に入れたら、冷蔵庫にしまい、片付をし、ランチの営業に備えました。
殆どの仕込みを終えたので、チビふぐ達を呼び寄せ、
「これって、万能葱(ばんのうねぎ)って言うんだけど、
さっきの包丁名人の話をするね。」
「うん。でも、どういうこと?」
「その包丁名人なる人は、自分より20歳以上も年上の人でね、万能葱を一度に、10束以上まとめてて、包丁することが出来たんだよ。」
「え゛っ~、マジで!?」
「マジだよ。しかも、一つも繋がったままじゃないんだな。」
「想像もつかない。」
「自分も初めて見た時、びっくりしたもん。それだけでなく、桂剥(かつらむ)きの薄さも別格で、魚を卸すのもそうだけど、きれいで速かったよ。」
「へぇ~!動画でも、見つかるかな。」
「嘘か本当かは分からないけど、鰻(うなぎ)を卸す大会で、全国3位になったことがあるって言ってたよ。」
「凄過ぎ・・・。」
「かつては、何でも手作り、手作業だったから、伝説的な包丁の達人が沢山いたようだよ。便利もいいけど、やはり手仕事には勝るものはないね。」
「一度でいいから、見てみたいね。」
「 色々探したけど、無いみたい。 その人は、もう亡くなったから、自分も見ることが出来ないし、そう思うと、残念だなぁ。料理に限らず、昔の職人にはかなわないよ。」
「ふぅ~ん。」
「そろそろ、ランチの営業時間だから、この辺にしておくね。」
「はぁ~い。また教えてね、親方。」
そして、ランチの営業時間の合間を見ながら、
真空パックしておき、お弁当用の方には、
日付と入数を書いておき、書いてないのは、今週末のお弁当に使うものです。
そんなこんなで、一週間が始まり、今週もお付き合いのほど、宜しくお願いします。
定休日に、お弁当用の鶏肉の照焼の仕込み
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3666回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日は定休日でしたが、 お弁当用の鶏肉の照焼の仕込みをすることにし、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、鶏のもも肉の掃除をしてもらいました。
掃除というのは、雑巾やモップを使っての掃除ではなく、日本料理の場合、余分なものを取り除くことを言います。
ただ、日本料理以外のジャンルでは、そのように言うのかどうかは、全くもって、分かりません。
鶏のもも肉の余分なものとは、残っている毛、血痕などのことです。
掃除を終えたら、
盆ざるの上で、バーナーで焼目を付けたら、
掃除を終えたものと交換しながら、
焼目を付けていきます。
全て終わったら、
沸騰したお湯で、
霜降りをしたら、
氷水に落としたのち、盆ざるに上げ、
水気を切ったら、
薄口醤油と日本酒を同割したものと共に、真空パックしておきましたが、鶏肉の照焼について、詳しいことはこちらをお読み下さい。
すると、ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんがやって来て、
「親方、休日出勤、お疲れ様です。」
「今日の仕込みは、これだけだから、お疲れってほどでもないよ。」
「そうなの?」
「魚の仕込みが無ければ、かなり楽だからね。」
「へぇ~。」
「でも、来週の月曜日は、お昼にバスツアーのお客さんが来るから、しっかり仕事だよ。」
「そっかぁ~、じゃあ、来週は頑張ってね。」
「はいよ。」
ということで、来週は、ランチのみ営業しますが、バスツアーのお客様ということもあり、貸切とさせて頂きますので、くれぐれも宜しくお願い致します。