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もっとおいしいお話し

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鱧、ふぐ、そして松茸!

早いもので、9月です。食材は夏のものと秋のものが入れ替わる時季なので、仕入れにも、頭を悩まします。
とは言うものの、夏と秋のコラボレーションも可能な時季でもあります。
日本料理の中で、夏と言えば、鱧。秋と言えば、松茸。そして、晩秋から冬と言えば、ふぐでしょう。
名残の鱧、旬の松茸、走りのふぐ。まさに、王道とも言える食材です。しかも、この3つを同時に味わえるのが、今の時季でもあります。
それぞれを単独で味わうのでは、芸がありません。なので、これらを同時に味わうために、鍋に仕立ててみました。
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ふぐのアラと松茸を盛り付けます。鱧は、骨切りをして、
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厚めに包丁したふぐの身と一緒に盛り付けます。鱧とふぐのしゃぶしゃぶです。ちなみに、ふぐは沼津産、鱧は大分産、松茸は中国産です。
鍋の出汁は、
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鱧の骨をこんがり焼いて取った鱧の出汁です。これだけですと、淡白なふぐの味が負けてしまいますので、昆布の出汁で割ります。これに、日本酒と塩を少し入れます。
つけだれは、ポン酢と紅葉卸しです。
程よく脂の乗った鱧は、ホクホクとした食感が堪りません。旨味の豊富なふぐのアラを頬張れば、至福の瞬間です。しゃぶしゃぶにしたふぐの身は、刺身以上の味わいです。そして、松茸の香りとシャキシャキした歯応え。
どれもが、自己主張をしながらも、他の食材を打ち消すことのない、まさに“究極のコラボ”です。
ただ、唯一の不満があるとするのなら、松茸が中国産ということだけです。中国産は、国産に比べ、香りが乏しいので、多目に入れます。
いずれにしても、これほどの贅沢極まりない料理を味わえるのは、このわずか一ヶ月だけです。機会があったら、是非召し上がってみて下さい。
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しまふぐ

ふぐには、食べられるふぐと、そうでないふぐがいます。食べられるふぐの代表格といえば、
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とらふぐです。味もふぐの中では、一番美味しいとされています。また、入荷量が多いのも、とらふぐでもあります。
ただ、とらふぐ以外のふぐも入荷して来ることもあります。先日入荷していたのが、
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このふぐです。
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“しまふぐ”という名前です。その名の通り、縞模様をしています。また、“しまふぐ”の一番の特徴は、そのひれです。
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全てのひれが、黄色をしています。ふぐの仲間の中で、一番見分けがつきやすい種類でもあります。
また、“しまふぐ”は、“とらふぐ”と同様に、筋肉(身)、皮(ひれを含む)、精巣(白子)を食べられることが出来ます。
というわけではありませんが、何となく“とらふぐ”に似ているような感じがしないでもありません。
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上が“しまふぐ”で、下が“とらふぐ”です。ただ、味は、似ていません。というより、劣るのが本当のところです。
そうとは分かってはいながらも、仕入れてきたのは、“しまふぐ”を食べたことがないからです。去年、入荷していた時に、仕入れようと思ったですが、セリ負けてしまったので、仕入れることが出来ませんでした。
それ以来、捲土重来を期して、入荷を待ち続けていました。「そこまでの想いを?」と、思われるかもしれませんが、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”ですから、如何せん仕方がありません。
さて、この”しまふぐ”ですが、活きているものですから、
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刺身に仕立てました。真ん中の皮も“しまふぐ”のものです。その味ですが、姿や食べられる部分は、“とらふぐ”と同じでも、劣ると言わざるを得ません。が、“ふぐ刺”特有の歯応えは、十分あります。
これから、いよいよふぐの入荷が増えてきます。夏から秋、そして冬へと季節は移っていきます。そんな味わいが出来るのも、日本料理ならではの趣です。
ところで、7,8月限定で、ご好評頂いたランチコース『鱧御膳~ほもゆるり~』ですが、今日で終了させて頂きました。
入荷は致しますので、ご予約頂ければ、可能な限り対応致します。また鱧に限らず、この時季は、夏と秋の魚の入れ替わる端境ですから、仕入れにも、頭を悩まします。
それもまた、日本料理の趣でもありますが・・・。
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食べられないふぐ

朝晩涼しくなってきて、なんとなく、秋の気配を感じます。そんな今日この頃ですが、沼津の魚市場にも秋の気配が、訪れ始めました。
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秋から冬にかけて旬を迎える“とらふぐ”が、少しづつ入荷してきました。入荷してくるのは、沼津近郊のものです。ただ、この時季入荷してくる“とらふぐ”は、活きているものでも、身の質はいまいちなので、あえて仕入れることはしません。
というのも、釣りものでなく、網にかかったものだからです。もちろん、刺身でも食べられるのですが、釣りものに比べると、劣ると言わざるを得ません。また、仕入れてきたとしても、自分は“ふぐちり”や“唐揚げ”に使っています。
ところで、今朝は、“とらふぐ”だけでなく、こんなふぐも入荷していました。
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ふぐというふぐを見ると、素通り出来ないので、つい立ち止まってしまいます。
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初めて見るふぐです。
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本では見たことがあります。“ほしふぐ”ではないかと思いましたが、定かではありません。
さらに今日は、珍しいふぐが、これまた入荷していました。
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目方も“4,3(キロ)”と、書かれています。かなり大型のふぐです。
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別の角度から見てみると、
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こんな感じです。このふぐを見るのは、二度目です。確か、“もようふぐ”のような・・・。これまた、定かではありません。ただどちらも、食べられないふぐであるのは、知っていました。
なので、仕入れることはしませんでしたが、店に戻ってきてから、気になっていたので、本で調べてみました。そんな時に使う本が、こちらです。
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どちらの本も、ふぐの種類に始まり、ふぐに関することが、いろいろと書かれています。
最初のふぐの記述が、こちらです。
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名前も予想通り、“ほしふぐ”でした。その毒性については、不明と書かれています。
一方、次のふぐの記述が、こちらです。
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これまた予想通り、“もようふぐ”でした。内臓には、毒があるのですが、筋肉(身)には、毒がありません。とは言うものの、食用にできないふぐとされています。
魚市場に入荷してくる魚は、基本的には、食べられるものですが、このような魚も、たまにあります。特に、ふぐは間違いを起こすと、命に関わるものなので、注意が必要です。
こんなことが見聞き出来るのも、“佳肴 季凛”のある富士市から、沼津の魚市場へ、行っているからですし、意外とこういうこと(特にふぐに関しては)が、好きな性分ですから、仕方がありません。
【季節限定 鱧づくしランチ】
お知らせです。
只今、7月・8月の限定コースとして、鱧づくしのランチ『鱧御膳』をご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
この時期美味しい鱧の味を、是非ご賞味下さいませ。
詳細は『鱧御膳』のページをご覧下さい。
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炎天下のふぐのひれ

もうじき、8月も終わりですが、まだまだ暑い日が続いています。自分のように、エアコンの効いた室内で仕事をしていると、外の暑さは如何せん、耐えられません。
願わくば、外に出たくはないのですが、やはり仕事である以上、出ないわけにはいきません。
今日の唯一の外仕事は、これでした。
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ふぐのひれを干したことでした。このひれは、天然の“とらふぐ”のものです。ふぐと言えば、冬が旬ですが、ここ最近、沼津港産の“とらふぐ”が少しずつ入荷しているので、時々仕入れてきています。
干したひれは、こんがりと炙って、熱々の日本酒を注いで、“ひれ酒”として、お出ししています。
一年中、熱燗をこよなく愛す自分としては、暑い時期の“ひれ酒”もなかなかのものです。
“佳肴 季凛”では一年を通じて、“ひれ酒”に限らず、ふぐ料理も召し上がること出来ます。特に、この時季は、冬場よりも、リーズナブルなお値段で召し上がることも出来ます。詳しくは、こちらを
東京や大阪のような大都市に行かなくても、富士市でも一年中、ふぐ料理を味わえるのが、“佳肴 季凛”です。
また、名残の時季に入った“鱧(はも)”とのコラボレーションなんてのも、いいかもしれません。まさに日本料理の両雄相まみえる贅沢極まりない、コラボですね。
そんなことを言っている自分も、“ふぐ”と“鱧”のコラボは、未知の領域です。思い立ったが吉日ということで、近いうちやってみます。これは、かなり楽しみです。
今日の“もっと美味しいお話し”の結末がこんな風になるとは、予想だにしませんでした。これだから、料理はやめられないのです。
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只今、7月・8月の限定コースとして、鱧づくしのランチ『鱧御膳』をご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
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季節はずれのとらふぐ

今朝の沼津の魚市場の様子です。
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今日も、新さんまが入荷していました。今年最初の入荷から、わずか一週間で、入荷量も一気に増えました。
当然、値段も安くなっていました。そんな様子を眺めていると、「親方、安いからどう?」と、市場のセリ人に、声を掛けられました。
「安いなら、買わないよ。どこでも食べられるものなら、仕入れる意味がないからね。この間仕入れたさんまが、最初で最後かもね・・・。」
「そう言うと思ったよ。らしいね。」
安いのには訳があります。これまで、1ケースに10本前後しか入っていなかったのですが、
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今日は、その倍の1ケースに20本前後入っているものも入荷していたからです。
そんなやり取りを終え、活魚のセリ場に行くと、この時季には、珍しく“とらふぐ”が入荷していました。
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合計で11本です。
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ご覧のように、地元静岡県の由比産です。“とらふぐ”の旬は冬ですが、活きているものなので、仕入れることにしました。
値段もそこそこで、全部仕入れることが出来ました。
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今日の“とらふぐ”はどれも小さく、また釣りで獲られたものではないので、殆どが唐揚げやちりの材料に、使うことにしました。
そんなことを思いながら、仕込みをしていると、今日のメイン食材が到着しました。
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ニュージーランド産の“本鮪”です。この“本鮪”は、国産ものと変わらないくらい、いいものでした。特に赤身の風味は、国産と遜色ありません。
もともと注文するつもりだったのですが、注文する前から、築地のまぐろ屋の社長自ら、「季凛さん、もの凄くいいよ。やって(=買って)よ」と電話があったくらいでした。
それこそ、見事な“本鮪”でした。こういうものを見ると、お客様に召し上がってもらいたいのは当然ですが、神棚につい奉りたくなってしまいます。
その辺が自分自身、不可解なのです。
【季節限定 鱧づくしランチ】
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只今、7月・8月の限定コースとして、鱧づくしのランチ『鱧御膳』をご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
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はこふぐ

先日の沼津魚市場の、生簀には見慣れない魚が、入荷していました。
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これだと分らないので、手を入れてみました。
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一風変わった姿です。こんな札が貼ってありました。
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“ハコフグ”と書かれています。
ふぐというふぐには、関心を示さずにはいられない自分ですが、“はこふぐ”だけは、絶対NGです。
何よりも、美味しくないことです。だからと言って、食べられないわけではありません。“はこふぐ”の食べ方として、有名なのが“味噌焼き”です。ちなみに、この“味噌焼き”を作ったのですが、いまいちでした。
また、“はこふぐ”はその可愛らしい姿から鑑賞用には、もってこいなのですが、水槽に入れることだけは、御法度です。
というのも、“はこふぐ”は他のふぐ(さばふぐは除きます。)とは異なり、無毒なのですが、“バフトキシン”という水溶性の毒を持っています。
不用意な刺激を受けたり、“はこふぐ”そのものが死んでしまうと、この毒が放出され、水槽の中に入る他の魚が死んでしまうのです。
また、以前自分は“はこふぐ”を卸す時に、とんでもない経験をしました。恐らく、この毒が原因だと思うのですが、卸し終えたら、手がかゆいのです。病院へ行くほどのものではなかったのですが、その時はかなりあせりました。
このように活きた“はこふぐ”が入荷するのは、ごくまれなことですが、こんなお話しが出来るのも、“食べたことはないものは、一度は食べないと気がすまない”性分ゆえのことでしょう。
【季節限定 鱧づくしランチ】
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しょうさいふぐの白子

今朝、仕入れてきた“しょうさいふぐ”です。
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ここ最近、入荷があるので、仕入れることもしばしばです。沼津の魚市場に、直接水揚げされるので、獲れたてです。
特に、この時季の“しょうさいふぐ”は、オス、メスともに生殖腺が発達しています。メスのそれ、つまり真子は猛毒ゆえ、食べることは出来ませんが、オスのそれ、つまり白子は無毒ゆえ、食べることが出来ます。
今朝の“しょうさいふぐ”にも、白子が入っていました。
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ただ、活きているものではないので、多少、血がにじんでいますが、鮮度は抜群なので、臭みは全くありません。
白子の料理と言えば、やはりポン酢と紅葉卸しが定番です。
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あとは、白子焼です。
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どちらも、ふぐの白子特有のコクと旨味があります。とは言っても、やはり“とらふぐ”の白子には敵いません。“しょうさいふぐ”の白子は、“とらふぐ”のものに比べ、味が淡白です。
身は、唐揚げにしてお出ししています。詳しくは、こちらを。ちなみに、以前、お話しした時は、まだ白子も小さかったので使えませんでした。
最初の写真にあるように、“しょうさいふぐ”そのもの入荷が、少ないので、当然白子も貴重品でもあります。こういう、ちょっと変わったものをお出し出来ると、早起きして市場に行った甲斐があるものです。
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ふぐが色々

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今朝、沼津の魚市場へ行くと、こんな魚が並んでいました。名前は、全く分りません。もっと言うと、食べられるかどうかも分りません。その場に集まってきた人が言うには、サメとのことでした。
こういう魚が入荷するのも、漁港に隣接している魚市場ならではのことです。
こんな変わった魚でも、不思議と仕入れる人はいるものです。その使い道は、スーパーの鮮魚売り場や、居酒屋などのネタケースに置かれ、“見せもの”になるくらいです。意外と高い値がついたりもします。
他人のことを言える性質ではないのですが、世の中変わり者はいるものです。こんな前置きがあると、仕入れたかと思うでしょうが、仕入れて来ませんでした。
その代わりに、仕入れたのが、こちらです。
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ふぐです。“とらふぐ”、“さばふぐ”、”しょうさいふぐ”の三種類です。どれも、沼津産です。さっきのサメと同様で、このように一本でも入荷するのも、漁港の市場ならではのことです。
これが、“とらふぐ”です。
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三本あるのが、”さばふぐ”です。
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そして、これが“しょうさいふぐ”です。
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味の順番をつけると、“とらふぐ”がダントツの一番です。その次が、“しょうさいふぐ”で、“さばふぐ”となります。
今日仕入れたふぐは、鮮度はいいのですが、活きたものではないので、刺身にはなりません。というより、刺身にも出来るのですが、自分はしません。
理由は単純明快です。美味しくないからです。
今朝のふぐは、どれも唐揚げ用に使います。”さばふぐの唐揚げ”はこちらで、“しょうさいふぐの唐揚げ”は、こちらです。
さらに”とらふぐ”は、こちらです。というより、これこそが、“ふぐの唐揚げ”です。“佳肴 季凛”では、“とらふぐ”以外のふぐを使う時は、それぞれの名前を伝えます。
そうしなければ、偽装とまではいかなくても、何となくペテンにかけているような気がしないでもありません。
こんな日に“佳肴 季凛”にいらしたら、ふぐの唐揚げの味比べをするのも、一興かもしれません。また、前もって仰って頂ければ、ご用意致します。
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いろんなふぐの白子

今朝、沼津の魚市場に行ってみると、こんなものが入荷していました。
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ちょっと見にくいので、ビニールを取ってみると、
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こんな感じのものが入っていました。白子です。この白子は、ふぐの白子ですが、“とらふぐ”のものではありません。
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“さばふぐ”の白子です。ご覧頂けば、お分かりのように、あまり良い物ではありません。血がにじんでいますし、所々胆のうの痕がついています。何故、こんな感じなのかと言うと、活きているふぐのものではないからです。ちなみに、“さばふぐ”は、こんなふぐです。
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さばふぐについては、先日のお話しをご覧下さい。話しは前後しますが、ここ最近自分が仕入れる“さばふぐ”の身は、唐揚げにするには全く平気ですし、白子も入っています。ただこの白子と同じ様なものなので、使いません。
ちなみに、この白子の産地は、山形県です。
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さらに、市場の中を歩いていると、
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また、白子がありました。秋田県産です。
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この白子は、“ごまふぐ”のものです。“ごまふぐ”も先日お話ししました。先程の“さばふぐ”の白子と全く同じ様な感じでした。当然、素通りです。
どちらの白子も、ふぐの白子だけあって、それなりというか、なかなかの値段です。この類の白子を仕入れて、“とらふぐ”とは言わず、ふぐの白子と言って、それなりの値段をもらう店もあります。
たしかに、ふぐの白子ではあるのですが、そういう時は、“○○ふぐ”の白子と言うべきだと、自分は思います。実際、“佳肴 季凛”では、ふぐの種類を伝えて、お出ししています。
でないと、今朝のような白子を初めて食べた方は、「ふぐの白子なんて、大して美味しくない。」と思ってしまいます。白子に限らず、食べ物は最初に食べた時のイメージが大きいので、そういう提供の仕方は、いかがなものかと思います。
“佳肴 季凛”ではそのようなことは、致しません。また、全てを話さなくては気が済まないくらいの性分ですから、自分が食べたい、美味しいと思ったものしかお出ししません。もっとも、人それぞれ、好みがありますから、好みに合わない時は、ご容赦下さい。
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ごまふぐ

今朝、沼津の魚市場へ行くと、こんな魚が入荷していました。
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もう少し近くで見てみます。
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“ムキフグ”と書かれいます。そんな名前のふぐはいません。よく見ると、下のほうに、“ゴマフグ”と書かれています。山形県・庄内浜産です。
まさか、こんな姿で泳いでいるわけではありません。“ムキフグ”とあるように、頭や皮を剥いたものです。このように、有毒部位を取り除いたものを、“身欠き(みがき)”とも言ったりします。
ちなみに、ごまふぐはこんなふぐです。
ごまふぐは、身や白子は食べられるのですが、皮などの他の部分は食べられません。ですから、こんな風に、ひれも取り除いてあります。
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時間があったので、眺めていたら、知人の板前さんが声を掛けてきました。
「志村さん、何やっているの?」
「珍しいもんで、見てるんですよ。」
「う~ん、良くないね。」
「でしょ。」
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ご覧頂ければ、お分かり頂けるように、身も白く濁っていますし、血もにじんでいます。先日、入荷していたごまふぐも同じようなもの(産地、大きさ共)でした。
二人して、気になったので、鼻を近づけてみました。幸い、不思議な臭いはしませんでした。
「でも、志村さん、向こうにさばふぐがあったよ。」と言うので、今朝はさばふぐを仕入れてきました。
先日お話ししたさばふぐと、産地、大きさ共に、同様のものでした。ちなみに、今日は1ケースしか仕入れませんでした。
二番目の写真にあるように、下処理をされたのは、6月3日ですが、何故鮮度が悪いのでしょうか?
水揚げされたのは、その前だと考えられます。丸のまま(腹わたも取らずに、姿、そのまんまの状態)で、2,3日置いてあったから、鮮度が悪くなってしまったのです。
今朝のごまふぐのように、有毒部位が取り除いてあるとはいっても、有毒部位が残っていることもあります。ですから、ふぐ免許のない料理人が触れるのは、きわめて危険です。
ただ、静岡県では“身欠き”のふぐは、免許のない人でも扱うこと(仕入れ、販売、提供)が出来ます。ちなみに、東京都では、禁止されています。ふぐ免許は、各都道府県の条例によって交付されるものなので、こういう違いが生じるのです。
このように、身欠きの状態になっていれば、卸す手間はありません。が、丸のままでないと、その魚の状態そのものが分かりません。
手間を惜しむようでは、料理人失格です。その手間が面倒だと感じるのなら、料理人とは言えません。だから、自分は全て手造りにするのです。そうやってこそはじめて、料理人が料理人でいられるのです。
また、そうやって手間をかけるということは、真心を込めることです。これは、ものを作ることを生業にした者だけが出来る、唯一無二の特権です。これほど、尊いものはないと思っています。
それをしたいから、料理人をやっているのです。というより、料理人でいたいから、そうするのです。自分自身、料理人としては、まだまだだと思っています。だから、自らを板前とは呼ばず、下手前と呼んでいるのです。
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