千葉県&北海道産の真鰯(まいわし)
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3679回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今朝、
沼津魚市場に行くと、
北海道産の真鰯と、
千葉県産の真鰯が入荷しており、
千葉県産のものは、
2口(ふたくち)ありました。
これらのうち、
3枚目の写真のものを、
『鰯の丸煮』用に、2ケース仕入れることにしました。
【佳肴 季凛】に戻ったら、ランチタイム、夕席共に御予約が重なっていたこともあり、 ルーチンの仕込みに留め、
御席の準備を済ましたら、真鰯の仕込み開始です。
真鰯を準備すると、
ミニふぐ達がやって来て、
「おはようございます、親方。仕入れとランチの準備、ご苦労様♬」
「おはよう。とりあえず、ここからが本番だよ。」
「一年を通して、真鰯を仕入れているけど、旬っていうか、美味しい時季ってあるの?」
「入梅鰯(にゅうばいいわし)って、言葉があるように、今が一番とされているよ。どこかしらで水揚げがあるんだけど、時季によっては、脂が少ない時もあるから、仕入れてくる時は注意が必要だね。」
「へぇ~。」
「あと、漁獲枠も絡んでくるから、それも気にしなくてはならないよ。」
「漁獲枠って?」
「 水産資源を維持するために、魚種ごとに捕獲できる総量を決めたもので、それを超えると、漁が出来ないから、そういう情報も気にする必要があるんだ。」
「色々あるんだね。」
「初水揚げのニュースを取り上げたがるマスコミだけど、こういうことこそ、報道して、水産資源を取り巻く事情を伝えて欲しいね。」
「そうすれば、沢山の人が関心を持つのにね。」
「色々と詳しくなってきたじゃん。」
「えへへ・・・。」
鱗を取り、頭を落として、はらわたを抜いた後の水洗いをしてくれるのは、
いつものように、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんで、ミニふぐ達から、「真由美さん、ファイト~!」
身だけなく、
焼いてから、出汁を取るため、頭も、
きれいに水洗いしておきました。
水洗いを終えた真鰯を、
ミニふぐ達に見せてあげると、
「皮目の白い部分が脂だよ。」
「脂乗り乗りだね、親方!」
時間にも余裕があったので、
残っていると、食味を損ねるので、胆のうの跡を包丁したら、
再び水洗いしてもらい、
クッキングシートを敷いた鍋に並べ、
水と酢を注ぎ、火にかけ、火加減は超々弱火です。
普段なら、明くる日に仕上るのですが、明日は定休日ですので、明後日仕上がることになります。
真由美さんにまな板周りとカウンター内を掃除してもらっている間、
自分は、
昼ごはんを兼ねたクオリティ・チェックのため、真鰯を三枚に卸したら、
皮引くと、案の定、脂乗り乗り。
そして、ランチの営業が終わったら、
真鰯をたたきにしたら、
昨日お話しした三重県熊野産の目鯛(めだい)と共に、
盛付けたら、目鯛と真鰯のハーフアンドハーフ丼が出来上がったのですが、真由美さんは酢飯にすると、曰く『食べ過ぎちゃうから。」ので、
茶碗に白御飯をよそり、海苔を散らしてあります。
予定通りの美味しさにして、明後日の仕上がりに期待を持ちつつ、夜の営業に備えたのでした。
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