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HOME ≫ ブログ ≫ 料理人人生初の大鮸(オオニベ)は、神経抜きの静岡県沼津産

料理人人生初の大鮸(オオニベ)は、神経抜きの静岡県沼津産

Vol.4116

いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。


今日(8月16日)は


地物の大鮸(オオニベ)という魚について

お話しします。 


今朝、沼津魚市場から帰って来ると



「おはよう、親方🐡

仕入れ、お疲れ様~♬

この子、初めて見るんだけど・・・。」

と、ミニふぐちゃん。


「おはよう🐡

鮸(にべ)っていう魚だよ。」

と、答えると

「面白い名前だけど

何でニベなの?」

と、ミニふぐちゃんが

訊いてきました。


「にべもないって言葉

聞いたことある?」

と、言うと


「ニベアは無いよ。

夏だし

肌は乾燥していないし・・・。」

「違う、違う。

にべもないっていうのは

愛想がなくて

素っ気ないことを言うんだよ。」

「あぁ~、何となく

聞いたことがあるような

ないような・・・。」

「にべもないのにべ

魚のにべ👆

そんでもって

にべの浮き袋は粘り気が強く

昔、接着剤の原料として使われて

膠(にかわ)って

言われていたんだよ。」

「へぇ~。」


「で、粘着力が強いから

にべは他人と関係を意味するようになって


無愛想なことを

“にべもない”とか

“にべない”と言うようになったんだよ。」


「そうなの!?

じゃあ、ニベって

有名って言えば

有名な魚じゃん。」


「そうなるかなぁ。

鮸とも書くけど

にべの鰾(うきぶくろ)を煮詰めて作る膠が

粘着力が強くて

この膠そのものも

鰾膠 (にべ)って

言うようになったんだって。」

「回りくどいけど

何となく分かったよ。」

「で、これが

浮き袋👆」

「生物と国語の授業の

合わせ技みたいだね。」

「あはは・・・。」

「で、今朝は

魚はあったの?」

「昨日よりはあったけど

超ハイパーインフレ状態で

たまげたよ。」

「じゃ、このニベも?」

「ご多分に漏れず・・・💦

言っているだけじゃ

分かんないだろうから

今朝の市場の様子から話すよ。」


「はぁ~い。

少しドキドキ ・・・。」


ということで

時間を戻す — ストック写真 © elwynn #47793693


時間を戻します。


今朝の沼津魚市場です。

産地のお盆休みやら


台風6号と7号の影響で

どこそこの売場も

ガラ~ン。

先程のオレンジ色のコンテナは

熱海・網代(あじろ)産の

鰘(むろあじ)で

100キロ程度です。 

また、送りと呼ばれ

他所の産地から入荷していたのは

北海道産の鰤(ぶり)をはじめ



鹿児島や


宮崎の鰹(かつお)が殆どで


他の魚があったかどうか

定かではありません。 


それでも


沼津近隣の魚が水揚げされる売場には

太刀魚(たちうお)

ニベが水揚げされていました。


ところで、

ニベの仲間には

何種類かいて

沼津魚市場では

特に区別されておらず

今朝水揚げされていたのは

オオニベです。

また、今朝のオオニベは

神経〆(しんけいじめ)とあるように

脳天から針金を

突き通された痕があります。



お盆明け、台風の影響で

高値必至を予想し

仲買人と作戦を立て

競りに臨むことに。

狙いのにべの競りは

終わりの方なので

今日の相場を眺めることにしました。



普段以上の値段から

競りが始まり

止まることありません。

中でも

高級魚の代名詞的存在の

赤鯥(あかむつ)の値段は


想像を絶するものでした。

当然、他の魚の値段も

赤鯥に引っ張られて

殆どが普段の3倍から5倍・・・。

なので

途中の作戦変更をせざるを得ず

それでも

2,3キロのものをGETするも

これこそ

にべもない様な値段であったらと

思うばかりでした。

また、魚が少なかったこともあり

5時45分に始まった競りが

終わったのは6時過ぎで

嵐が吹き荒れた売場に

この一句。



オオニベは普通の魚のように

鱗を取るのですが

この役目は

女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。



「真由美さ~ん

頑張って~♬」の声に

「はいよ~。」と

真由美さんの返事。


「ねぇ、親方

さっき、沼津(の市場)は

魚の名前を区別しないって

言ってたけど

どうしてなの?」

「どうしてなんだろう。

魚に詳しい人が

少ないとかかなぁ。」

「そうなの。」

「ただ、そんなことよりも

こうやって

ちゃんとした名前を調べて

伝えれば

もっと沢山の人が

魚そのものに興味を持ってくれる

と思うんだよね。」


「確かに、そうかも・・・。」

「そうすれば

もっと魚を食べてくれると思うし

さっきの神経〆もだけど

漁師も工夫して

魚を獲るようになるし

そうすれば

美味しい魚を食べる機会が増えるから

八方良しだと思わない?」

「そうだよ、そうだよ。

調べるって言ってたけど

どうやって調べるの?」

「調べるっていうか

訊くんだよ。」

「誰に訊くの?」

「殆どの場合

三重の魚屋さん。」

「その魚屋さんは

詳しいの?」

「かなり詳しいよ。

訊いた魚は

大体答えられるもん。」

「すげぇ~じゃん!」


「ニベかオオニベか

分からなかったから

写真を送ったら

ほらね。」


「あっ、本当だ。」


「・・・・・。」


「どうしたの?」


「この後の写真がない!

紛れて削除したのかも・・・

SNSを探したけど

投稿もなかった」


「え゛~っ!?

でも、味的には

どうだったの?」 


「十分、美味しかったよ

今後のラインナップにも

入れられるね」 

「そんならいいけど

今度は、無くさないようにね」 


「はい、はい

すみません💦」 


これからの時季

台風が近づくと

今日の市場の様子も

珍しくありません。


変な言い方ですが

台風が来ないと

海水温が下がらなかったり

魚が場所を変えないので

来ないのも

宜しくなかったりもするのです。


とにもかくにも

魚の水揚げ、入荷に

支障が無い程度の

雨、風であれば

良しとしましょう。




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