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バスツアー用の勘八(かんぱち)、小肌(こはだ)、目鯵(めあじ)

Vol.4187

いらっしゃいませ 


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。

今日(10月26日)は

明日、明後日のバスツアー用の魚3種

についてお話しします。


今朝、沼津魚市場から戻って来ると

ふぐとらちゃんがやって来て


「おはよう、親方🐡

おっ、カンパチじゃん

活きてる活きてる。」 

「おはよう🐡そうだよ。

今朝は結構多かったんだよ。」

「へぇ~。

多いって、どれくらいのことを言うの?」

「見にくいかもしれないけど


生簀でわちゃわちゃしているんだけど

奥の生簀まで

入っていたんだよ。」

「確かに、沢山いるね。」

「この中から選んだのが

2,5キロので

今朝のは

熱海・網代(あじろ)産だよ。」


「こんだけ獲れたってことは

今が時季なの?」

「一応、夏から秋にかけて

水揚げされることが多いけど

特に、こういう小さいのは

ここ何年かは

そうでもないような気がするなぁ。」

「どういうこと?」

「海水温が上がったせいか

わかんないけど

よく見るような・・・。

ただ、旬っていうのは

人間が勝手に決めたものだから

何とも言えないね。」

「ふぅ~ん。

でも、どうして

カンパチって呼ぶの?」

「頭の間に

八の字を書いたような模様が

あるからだよ。

ほら。」

「あっ、本当だ

魚の名前って

単純なんだね。」


「まぁね。

漢字だと

勘八の字もあてるけど

この由来は分かんないなぁ。


あと、今日みたいに

小さめのものは

関東だと

“汐っ子(しょっこ)”なんて呼ぶよ。」


「へぇ~。

あと、仕入れて来たのは?」

「伊東産の目鯵と


有明海産の小肌だよ。


有明海っていうか

佐賀産ね。」

「ふぅ~ん。

県外の人のための豆知識ってことで

熱海・網代と伊東は

お隣さんなんだよね。」

「そうだよ。

補足説明、ありがとうね♬」

「えへへ・・・♬」


目鯵、小肌の仕込みの前に

勘八を締めるため

頭を覆(おお)うと


「どうして

頭を隠すの?」

「頭っていうか

目を隠すと

動かなくなるからだよ。」

「そうなんだぁ。」

「締めるから

離れていてね。」

「うん♬」 


頭の付根に包丁を入れたら

体温が上昇して

身焼けするのを防ぐため

氷を入れた海水に浸け


死後硬直を遅らせるため

脊髄に針金を通し

神経を抜きます。

しばらく、このままにして

ある程度まで

冷えたら

海水から取り出しておきました。


「そう言えばさぁ

親方って

メアジやアジ

コハダみたいな小魚を仕込むのが

意外と好きなんじゃね?」

「そうだね。

料理の世界の始まりが

鮨屋だったから

小物を仕込むのが

割と好きだね。」

「小物って?」

「小物っていうのは

小魚、貝類とかを言うんだよ。」

「ふぅ~ん。」

「日本料理って

意外と細かい魚を仕込む機会が

少ないんだよ。

だから

これらの仕込みを好まない料理人って

意外と多いんだよ。」

「そうなの!?

似たような業種なのに・・・。」

「鮨屋って専門職で

日本料理って何でも屋だからね。

ただ、鮨屋って

ふぐ類、鱧(はも)みたいな

特殊な魚は扱わないけど

魚のスペシャリストみたいなもんなんだよ。」

「似て非なるってこと?」

「そうだよ。

玉子焼の焼き方も

違いがあるしね。」

「どんな風に?」

「口じゃ説明出来ないから

実際に焼いた時に

話してあげるよ。」

「はぁ~い♬」 


勘八を卸す前に

小肌と

目鯵の下処理をし

目鯵だけは

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが

水洗いしてくれました。


「おはよう、真由美さん♬

こういうのって

たいへんじゃね?」



「ふぐとらちゃん、おはよう♬

こういう単純な作業って

意外と好きだから

平気だよ。」

「そうなんだぁ。」

そんな様子を尻目に

酢〆にするため

小肌を開き

塩を振っておき

塩が溶けるまでの間に

目鯵を開いておき


最終的に

目鯵は明日と明後日の

バスツアー用の揚物に使うため

しんびき粉をつけておきました。 

先程の小肌は

塩を洗い流したら

酢につけたのち


旨味を加えるためと

出て来た水分を吸収するため

昆布で挟んでおき

冷蔵庫へ。

小肌は明後日のバスツアーの刺身用です。

小物の後が

勘八です。



鱗(うろこ)が細かいので


包丁を使って

鱗を取っていき

この方法を

すき引きと呼んでいます。


頭を落とし

はらわたを抜き

水洗いしたら


中骨にに残っている血のかたまりを

取ります。 

すぐに卸す場合なら

不要な作業ですが

この勘八も

明後日のバスツアーの御席に使うため

氷詰めにしておくからです。 

今度は

中骨に針金を刺し

さらに

血抜きをすると

わずかながらも血が・・・。


血は内臓と同じなので

残っていると

生臭みの原因になるので

取り除かなくてはなりません。 


ただ、脂が乗る

大きい魚の場合

締めてから

えらだけ抜き

氷入りの海水に浸けておくことで

内臓脂肪を身の脂肪に

回らせることもします。 


使い勝手、魚の違いによって

どれがいいとは

一概には言うことは出来ません。 



下処理とを完全に終えると


ふぐとらちゃんが
「頭の部分の身が

盛り上がっているんだけど・・・?」

と、訊いてきました。 


「身が活きているから

こんもりとしてくるんだよ。」

「へぇ~。

鮮度の違いって

こんなところにも出るんだね。」

「ビックリでしょ?」

「うんうん♬」 


その後


腹にキッチンペーパーを詰め

身全体を包んだら

弱めの真空パックをし

氷詰めにすると

「明後日まで

お寝んねして

美味しくなってね~。」と

ふぐとらちゃん。

この状態なら

一週間は鮮度を保つことが出来ますが

美味しく食べられるのは

2、3日後で

良い状態で

バスツアーのお客様にお出し出来そうです。 

「明日のバスの御席の準備も出来たね🚌

そんじゃ、また🐡」 by ミニふぐちゃん 




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